ホロメンとの高校生活   作:主義

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放送部のゲストとして呼ばれる主人公

うちの学校には様々な部活がある。そして文化部の中でも圧倒的な人気を誇っているのが『放送部』。放送部については説明をするよりも聞いた方が良いのかもしれない。そろそろ昼休みの放送が始まる時間ですし。

 

 

「お昼の放送の時間…」

 

 

「今日も色々とあったね~おがゆはなんか疲れているね~」

 

 

「うん。午前中の授業で体育があってね~マラソン大会が近いから走ったんだよね。もう今にも眠っちゃいそう」

 

 

「だめだよ、おがゆ!!ころねとたくさんお話しよう」

 

 

「…え~~」

 

お昼の放送を担当している、『猫又おかゆ』さんと『戌神ころね』さんの掛け合いが人気を博しているのだ。聞いていると癒されるだったり、これを楽しみに学校に来ているなんて人もいるらしい。その人たちのお気持ちも分からない訳ではないぐらいに癒される。

 

 

そしてそんな放送部に明日、ゲストとして出ることになっている。何で僕なんかがゲストとして出ることになるのかと言うとそれは部活のことが関係している。一週間に一度ぐらいの頻度で部活の部長を招いてその部活の特徴や目標などを話したりするのだ。そしてその番が僕が所属している『雑談部』に回って来たのだ。

 

「今日はよろしくお願いします!」

 

 

「よろしく~~そんなに畏まらなくて大丈夫だよぉ~~」

 

 

「おがゆの言う通り!!」

 

 

「そ、そうですか…でもお二人にお会いするのは初めてなので……」

 

今まで放送で聞いていたお二人に会うと少し緊張する。クラスも違うので会うのは初めて。僕は

あんまり交友関係の広い方ではないですし。

 

--------------

 

 

「それじゃあ、今日もお昼の放送を始めるよ~~」

 

 

「レッツゴー!!」

 

それから二人でいつものように雑談を交えながらある程度話した後にゲストが呼ばれる。

 

「今日は『雑談部』の部長さんが来てくれました~~」

 

 

「よ、よろしくお願いします!」

 

二人は流暢に話しているが、初めての僕が同じように話せるわけもない。小学校、中学校と一度も放送部に所属したこともないし。

 

「まず『雑談部』について紹介してもらってもいいかなぁ?」

 

「はい。雑談部というのはその名の通りで…雑談をすることが目的です。でも部員は僕だけで…このままだと廃部してしまうので興味がある人は部室まで来てくださると有難いです」

 

 

それからも雑談部について色々と話していると…急に猫又さんが―――――――

 

 

「部活の紹介はこれぐらいにして…コーナーに移るよ~~」

 

 

「え、コーナー…!?」

 

そんなものがあるなんて聞いていないんですけど。

 

「…ゲストとゲームをしてみよう~~」

 

 

「な、なんですか…それ」

 

 

「これはコーナー名にもある通りで…ゲストとゲームをして勝負をしてみようというコーナーだよ」

 

 

「あ、あの…なんで僕のことを無視するんですか?」

 

 

「無視はしてないよ。それじゃあ…ゲームをはじめよう~~」

 

そしてそのゲームはトランプらしく…トランプが配られる。まさかラジオでトランプをやることになるとは思ってもいなかった。

 

 

「ころね、トランプは得意だよ」

 

 

 

まさか放送室でトランプをすることになるとは思っていなかった。そして何よりも驚きなのは僕は惨敗した、一度たりとも勝利を収めることが出来ずに終わった。自分でもまさかここまでトランプで負けるとは思っていなかった。元々ゲームが強くないのは分かっていたんだけど…。

 

「弱いね~」

 

 

「本当にね、まさかころねとおがゆが全勝しちゃうなんて」

 

 

「…な、なんかすいません」

 

 

「こんなに分かりやすくてゲームが不得意な人は初めてじゃない、ころさん?」

 

 

「たしかに!初めてかも!」

 

 

 

「それじゃあ…罰ゲームね?」

 

 

「え、罰ゲームなんてあるんですか!?」

 

 

「あるよ」

 

コーナーのこともだけど、罰ゲームのことも全然聞いていない。もっと事前に説明があるようなものじゃないのかな。こういう放送に出るのは初めてだから分からないんだけどね。

 

「そ、それで罰ゲームは一体なんですか?」

 

校内放送で恥をかくようなことは避けたい。下手したら明日から不登校の可能性だって全然ありますよ。僕は猫又さんから言われる罰ゲームの内容を待っている。

 

 

「…罰ゲームは……セリフにしようかなぁ」

 

 

「セリフ?」

 

 

「うん。皆から募集してその中から一つのセリフをキミに言ってもらう感じでどうかなぁ。1時までに放送部のメールアドレスに言わせたいセリフを書いて送ってくれれば…もしかしたら言ってくれるかも」

 

これはかなり地獄な気がする。まず、メールが一通も届かない可能性だって全然ある。それも地獄だし、もし送ってこられたとしても…なんか言わされる。全校生徒の前で言わされるのと同じだ…。地獄。

 

「一通も来ませんよ。僕ってそんな知名度ないですし……それに何も面白くないと思いますよ」

 

 

「そんなことないと思うよ……。ほら」

 

そう言って猫又さんが僕にパソコンの画面を見せてくれた。そこには放送部のメールアドレスに送られたであろうメッセージで埋め尽くされていた。

 

「え……」

 

 

「これってすごいよ!!おがゆ!」

 

 

「そうだよね。ある程度は予測していたけど、まさかここまでとは思ってもいなかったね」

 

そんな物好きな人がいるんですね。下手したら面白がって…最悪なセリフを言わせられる可能性だってある。

 

 

1時になったので…メッセージは閉め切られた。今は音楽が掛かっているので、その間に猫又さんと戌神さんが来たメッセージに目を通している。

 

「このアヒルさんからの「キミの全てを愛している」とかも言わせてみたいよね」

 

 

「おがゆ、この魔法使いさんからの「今夜は寝かさないぜ」とかも面白そうじゃない!?」

 

 

「確かに…あ、サイコパスさんの「キミのことが好きだよ」もシンプルで良いんじゃないかなぁ」

 

 

「船長さんからの「オレの隣に居てくれ」とかもいいよねぇ…」

 

二人は僕の前で恐ろしい会話をしている。自分は一体どんなセリフを言わされるんだろうか。

 

 

 

 

そして音楽が終わると猫又さんと戌神さんで吟味した結論のセリフが書かれている紙を渡された。

 

「それじゃあ、皆さんから募集した「言わせたいセリフ」。たくさんのメッセージを送ってくださりありがとうね。決まったので…言ってもらいます!ではどうぞ…」

 

 

「これを本当に言うんですか?」

 

すると無言で猫又さんと戌神さんは頷いた。

 

この人たちのイメージが今日一日だけで変わったな。そんなことを考えながら僕は覚悟を決める。

 

 

 

「キミのことが世界で一番好きだよ」

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