もし、〇〇〇が姉だったら   作:主義

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もし、miCometが姉だったら

 

僕には二人の姉さんがいる。二人共、『アイドル』として活動している。世間でも有名なアイドルにまで上り詰めてしまっている二人の弟という肩書は…僕には重すぎることもあって二人の姉のことは隠している。

 

 

 

学校から帰り道。太陽が少しずつ落ちていき、あと数十分で辺りは暗闇に包まれるかな。

 

「今日って…姉さんたちはどうなんだろう」

 

 

姉さんたちは仕事が長引くとだけ連絡が来ていたので…食事は作らなくてもいいのかな。だとしたら、適当にお弁当でも買っちゃうのが一番かも。姉さんたちが食べるんだったら作らないといけないけど、そうじゃないんだとしたら楽に済ませちゃうのもあり。

 

 

 

だけど…ちょっとだけいつもと違うことがあった。

 

それは後ろから誰かに付けられるということ。さっきからちょっと路地裏とか人が通らないような道を通ってもずっと一定距離を保ちながら付いて来ている。

さすがにこのままだと買い物をするにしても家に帰るにしてもマズい。なので僕は近くの路地裏に入って尾行している人が僕を追いかけて路地裏に入って来るのを待った。

 

 

そして入って来たのは雨も降っていないし、寒くないのにフードを被って、マスクをしている人。

 

「だれですか?」

 

「…わたしだよ」

 

この声色に聞き覚えがあってまさかと思ったけど、フードを取った瞬間に確信した。

 

 

「すいせい姉さん…」

 

 

「そう、彗星の如く現れたスターの原石!アイドルVTuberの星街すいせいです!弟くんの可愛いお姉ちゃんだよぉ~」

 

この人が僕のお姉ちゃん。本当に顔立ちも整っていてアイドルとしての才能に溢れているような人。この人には『アイドル』が天職だと思う。逆にそれ以外は考えられないほど。

 

 

「今日は遅くなるんじゃなかったんですか?」

 

 

「それは弟くんを驚かせるためのサプライズだよ~」

 

僕よりも年は上なのに…いつでも子供みたいな性格な人でもあるんですよね。こういうことをしたりしますしね。

 

 

「アイドルがこんなところに居たらマズいんじゃないですか?」

 

 

「大丈夫でしょ。変装をしてるしさ」

 

そう言いながら、すいせい姉さんはまたマスクをしてフードを被る。路地裏とは言え、誰に見られるか分からないですしね。

 

 

「じゃあ…ご飯を家で食べるということでいいですか?」

 

 

「うん!!もちろん、キミのご飯以外はいやだもん!」

 

 

「みこも!」

 

声のした方向に視線を向けるとサングラスを掛けて、マスクをして、帽子を被っている人が手を振っていた。もし、声を聞く前であれば急いで逃げ出すところだけど、声を聞いてしまってもう正体は分かってしまっている。

 

 

「…みこ姉さんまで」

 

まさかこんなところに有名なアイドルこと『miComet』が揃っているとは。家ではよく見る光景でも外ではあんまりない。

 

 

 

そんなことを考えていると…みこ姉さんは駆けてきてこっちに抱き着いて来る。さすがに急なことで体勢を崩して転びそうになってしまったが、必死に持ちこたえる。

 

「みこ…はんばーぐがいい!」

 

 

「あ、あぶないですよ」

 

 

「みこち!弟くんが転んだらどう責任取るの!?」

 

 

「大丈夫だって。みこは弟のことを信頼しているもん」

 

いや、そういう問題じゃないんですけど…。

 

 

「危ないですから。急に抱き着いて来るのは止めてください」

 

 

「え~~みこはだいじょうぶ」

 

 

「いや、そういう問題じゃなくてですね。みこ姉さんもアイドルなんですから少しぐらいは周りに注意を払ってください」

 

それに一番最悪のバターンは僕が弟じゃなくて彼氏だと思われて世間に広がってしまう。今の世の中では一度の炎上がアイドル生命を断ち切ることになるかもしれない。

 

 

「別にいいじゃん。すいちゃんたちにとって、弟くんは大切だし。アイドルだからって弟くんと一緒に過ごしちゃダメな理由にはならないでしょ」

 

 

「そ、それは…そうですけど変な勘違いをされたらマズいじゃないですか」

 

 

「そんなの大丈夫だって。すいちゃんとみこちがキミのことは守るからさ」

 

僕としてはそれも怖いんですよね。僕の所為で姉さんたちのアイドル活動が終わってしまうこと。姉さんたちがやるところまでやってやめるのであれば全然いいんですけど、僕の所為で辞めることになったら僕はもう姉さんたちに合わせる顔がないですし。

 

 

「そんなことが起こらないことを願いますよ」

 

そしてこのままここにいても何もないですし、スーパーに寄ってから帰る事になった。僕としては姉さんたちには先に帰っててもらっていいんですが、どうしても帰ってくれなくてスーパーに付いてきちゃった。

 

 

「みこ、これがいい!」

 

 

「だめですよ。一週間前に買ったものがまだ残ってますよ。しっかりと食べ終わってからです」

 

 

「え~~いいじゃん」

 

みこ姉さんはお菓子をどんどんかごに入れて来る。というか特にチータラを。

 

 

「すいちゃんはこっそりジュースを大量にいれなくでください」

 

 

「飲みたいんだもん!」

 

 

「だからそれも冷蔵庫が溢れるぐらいにありますって。これ以上、ジュースを買われると普通の食材が入りませんって」

 

すいせい姉さんのジュースで冷蔵庫は侵略している。本当にこのままだと一カ月後にはもう食材とかが入らなくなりそうなんですよね。

 

 

「大丈夫だよ!!どんどん押し込めば!」

 

 

「無理ですって。さすがに……ってその間にみこ姉さんはチータラを入れないでください」

 

こうなるから二人を一緒に連れて来たくなかったんですよね。色々とかごに入れて来るのでちょっと面倒くさいですし。自分の好きなものをどんどん詰め込んでくるので。

 

 

 

そして最終的に僕はそんな二人と戦いながらもハンバーグの材料を買うことが出来て、帰路に付いたのだった。

 

 




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