もし、〇〇〇が姉だったら   作:主義

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もし、こよクロが姉だったら

僕には二人の姉さんがいる。二人の姉さんはとても美人でモテない理由が思いつかないような人。

 

 

 

高校生の僕は一応生徒会長ということもあって色々と忙しい。なので帰るのが遅くなってしまうこともしばしば。今は特に文化祭が近いので作業や打ち合わせなどで伸びてしまう。文化祭の時だけは下校時刻に関しても少しは寛容になった気がする。

 

今の時刻は午後7時を回ってしまってる。辺りは暗い。

 

 

自分の携帯で姉さんたちが配信をしているのかだけを確認する。配信しているならあんまり物音とかを立てない方がいいと思いますし。二人の部屋は防音室なので大丈夫だとは思うけど….。

 

携帯で姉さんたちのSNSを確認するとなぜか二人共、配信している様子はない。

 

普段であれば配信していなかったとしても配信の予定とかを投稿していたとしてもおかしくない。

 

 

「もしかして体調でも悪いのかな」

 

そんな連絡は来ていなかったけど…特にこより姉さんが配信をしていないなんて何かあったとしか思えない。あんな『配信お化け』のような人が。

 

 

僕はちょっと小走りで家まで向かうことにした。何もないと思うけどさすがに心配過ぎるし。

 

 

 

 

 

そしてそんな時に後ろから付いて来る足音が聞こえてきた。最初はただ同じ道を通っている人かと思って普段は通らないような路地裏を通ったりしてみたものの付いて来ている。なんで僕みたいな男を尾行しているのか分からないけどさすがに怖いなぁ。

 

どうしようかなぁと思っていると付いて来る足音が近くなってきたことに気付いた。でも、気付いた時に遅くて後ろから何かを突きつけられた。

 

「な、なんですか…?」

 

 

「大人しくして。大人しくしていれば何もする気はないから」

 

僕は状況を誓い出来ていないが少なくとも今は従うのが最善だと信じることにした。突きつけられているのは見てないから分からないけど…銃かな。普通であればもっと動揺してもおかしくないところ。でもなぜか動揺はしなかった。

 

その理由は自分でも分からないけど…。

 

 

 

 

そしてその状態が暫く続いて僕は後ろから銃らしきものを突き付けられている。場所を移動するわけでもなくて暗い夜道でずっと。この時間だと人通りは少ないけどゼロというわけではない。周りの人たちから見れば二人が縦に並んでいる風に見えているんだと思う。たぶん、おかしな二人組かなぁって思われているんだろうなぁ。

 

自分でも不思議なぐらいに気持ち的に余裕があった。普通だったら余裕よりも恐怖の方が勝ってしまうような状況なのに。

 

 

「あの…いつまでこの状態なんですか?」

 

さすがに暇を持て余している。なるべく早く家に帰りたいんだけど。

 

 

「まだ。もう少し」

 

そう言うとまた静寂が訪れる。いつになったらこの状況に変化が来るんだろうかと考えだした矢先にこちらに向かって走って来る人影が見えて来る。

 

 

まだ距離が合って顔も見えない。でも身長はそんなに高くなくて…尻尾とケモ耳のようなものがあるかな。

 

 

 

 

 

そしてやっと月明りに照らされてその正体に気付いた時には遅かった。

 

「おとうとくん~~」

 

そんなことを叫びながら僕の姉さんことこより姉さんが勢いよく飛びついて来る。僕はよろけそうになりながらも必死に倒れないようにしてこより姉さんを受け止める。

 

 

「…なんで姉さんが」

 

そう口にしたのと同時に…

 

 

「じゃあこの人は…」

 

 

「もちろん!おねえちゃんだよ」

 

 

「クロヱ姉さん…」

 

おもちゃの銃らしきものを片手に持って笑顔のクロヱ姉さんの姿があった。それからなぜかクロヱ姉さんも抱き着いて来て僕はサンドされる形でしばらく道端で過ごすことになった。

 

 

そしてやっと離してくれたので事の経緯について尋ねることにした。

 

 

なんでこんなことをしたんですか?と問うと二人は顔を見合わせて…少しムスッとした顔になっていく。

 

「それは弟くんがしっかりと時間通りに帰ってこないからに決まってるじゃん。お姉ちゃんたちに連絡ないなんて心配するに決まってる。本当は弟くんを見つけた時すぐに抱きしめたかったんだけどそうしちゃうとこんこよが怒りそうだし。あとは面白そうだったから」

 

 

「でも僕も高校生ですよ」

 

元々帰りが遅いということは伝えていたし。確かに元々伝えていた時間よりも少しは遅れてしまった。でもそれはニ十分程度なんだけどなぁ。

 

 

「だから心配なの!悪い人たちに付いていっちゃうかもしれないし。本当ならこよりが送り迎えも全部したいぐらいだよ」

 

 

「それは勘弁してください」

 

さすがにそれは恥ずかし過ぎる。

 

 

「まあそれはさすがにやり過ぎだと思うけど。それぐらいに沙花叉もこんこよも心配なんだよ」

 

そう言われると何も言えない。こより姉さんもクロヱ姉さんも僕を心配してくれて探してくれた。ちょっとクロヱ姉さんは悪ふざけでおもちゃの銃を突き付けてきたりしましたけど…。

 

 

たぶん、僕がおもちゃの銃を突きつけられてもそこまで恐怖がなかったのは…声に聞き覚えがあったからだと思う。だからあんな状況でも落ち着いていられたんだと思う。

 

 

それから僕と姉さんたちは帰路に付くのだった。こより姉さんとクロヱ姉さんはずっと腕を抱きしめて来るので本当に歩きにくかった。

 

 

 

 




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