もし、〇〇〇が姉だったら   作:主義

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もし、不知火建設が姉だったら

 

僕の姉さんは五人もいる。そしてそれぞれ個性たっぷりな人たち。でもそんな中に共通点があってそれは配信者ということ。今は全員実家に住んでいるので僕も姉さんたちと共同生活をしている。いずれは一人暮らしをしてみたいと思うもののそれは上京の資金とかが溜まらないと難しい。バイトと大学とサークルをやりながらその時を静かに待っている感じです。

 

 

 

今は実家暮らしなので姉さんたちと一緒。

 

 

リビングでテレビを静かに見ている。姉さんたちは配信をしているのでリビングに来ることもないのでこの時間はとても静か。全員防音室でやっているので叫び声が聞こえて来る事はほとんどない。

 

 

 

 

見ているドラマも終わってソファーで寝転んでいると…ドタバタと聞こえてきて次の瞬間には扉が勢いよく開かれた。

 

「おなかすいたぁ~」

 

「みこも~」

 

「そう言えばノエルって明日何時から?」

 

「たぶん18時ぐらいじゃないかな」

 

「にくがくいたい!」

 

 

本当に弟から見ても構成がバラバラな姉さんたち。髪色を見るだけでもほとんどバラけている。ここまで似ない姉妹っているんだと思うほど。

 

そんなことを考えているとみこ姉さんがこっちにやってきた。

 

「にぇ」

 

 

「なんですか?」

 

 

「今日のご飯はなに?」

 

 

「今日はみこ姉さんたちが好きなシチューですよ」

 

それを聞くとみこ姉さんの顔は笑みがこぼれて万歳を始めた。

 

みこ姉さんはシチューが好物。

 

 

でもさすがにシチューだけにすると色々と問題なので一応生姜焼きも作っておいた。シチューをカレーと同じように食べる人がいればただの汁物でおかずにならないという人もいる。なのでどちらにも対処するために生姜焼きを作っておいた。

 

うちの姉さんの中でもそれは割れるのでシチューだけだとおかずがなくなってしまう。

 

 

 

でもそんな姉さんたちの中でも特にすいせい姉さんは好き嫌いが多い方。

 

だから毎回作る時はすいせい姉さんのことを一番に考える。かなりの偏食家なので寿司や野菜などは全般的に食べられなかったり。すいせい姉さんの場合は大概お肉を出しておけばなんでも食べてくれるんだけどさすがに毎日肉というわけにもいかないので献立にはかなり苦労する。

 

 

 

「へぇ…シチュー」

 

みこ姉さんと反対にそれを聞いてトーンが少し下がった気がするのはすいせい姉さん。なのですいせい姉さんに今日の献立を伝える。

 

 

「シチューもありますけど生姜焼きも作ってあるので大丈夫ですよ」

 

 

「まじ!?」

 

 

「はい。すいせい姉さんは野菜たっぷりのとか無理ですから」

 

一応シチューの方も野菜を取り除いた分を一人前は用意した。かなり苦労はするけど姉さんたちの好みを変える事は出来ないので仕方ない。

 

 

「やっぱり弟くんはすいちゃんのこと分かってくれてるね」

 

 

「そりゃずっと姉さんたちと一緒に暮らしてますから」

 

 

「そうだよね~すいちゃんのことを一番分かってくれてるのは弟くんだよ~」

 

なぜかすいせい姉さんはみこ姉さんの方を見ながら言った。

 

 

「なにそれはみこに対しての当てつけ?」

 

 

「そんなこと言ってないよ。ただ弟くんはすいちゃんのことを分かってくれてるってだけ」

 

この感じだと今日の配信でなんかあったんだということは予想できる。でもこの二人に関してはあまり大きな喧嘩になることはない。次の日になれば忘れて仲良くしているところをよく見ている。

 

でも、一応ノエル姉さんに聞いてみることにした。

 

 

「あの…ちょっといいですか?」

 

 

「うん、どうしたの?」

 

 

「みこ姉さんとすいせい姉さんはなにで喧嘩しているんですか?」

 

 

「あ、あれはね」

 

それからノエル姉さんは丁寧に説明してくれた。そしてその内容を要約するとチーム戦のゲームをやったらしい。それでフレア姉さん、ノエル姉さん、ポルカ姉さんのチームとみこ姉さんとすいせい姉さんのチームに別れた。

 

どうやらみこ姉さんとすいせい姉さんのチームワークが最悪だったみたいで…結果は『完敗』。

 

 

それで今は仲が悪いみたい。

 

 

「そんな感じかな。みこちもすいちゃんもそれで今はギクシャクしてるの」

 

 

「そうなんですね。教えてくれてありがとう、ノエル姉さん」

 

 

「ううん。弟くんが知りたいことであれば何でも教えてあげるよ」

 

 

「ありがとう」

 

そして視線をまたみこ姉さんたちの方に移すとまた何か言い合いが始まってしまった。

 

 

急に後ろから首に手を回された。

 

「つかれたぁ~」

 

 

「ポルカ姉さん、お疲れ様です」

 

 

「ほんとにつかれたよ~」

 

ポルカ姉さんはみこ姉さんとすいせい姉さんの仲介役に入ることが多い。どちらの味方ではなく、上手くお互いの言い分を理解して収める。これに関してはうちの姉さんたち中でポルカ姉さんが圧倒的にすごい。

 

 

「ポルカ姉さんはにんにくが好きなのでふんだんに使ってますよ」

 

 

「え~やったぁ~」

 

顔は見えないけど喜んでくれているようで良かった。

 

 

「しっかりと休んでくださいね」

 

 

「大丈夫。ポルカは低気圧じゃなきゃ簡単に倒れるようなことしないから」

 

 

「疲れを溜めちゃだめですよ。それにポルカ姉さんがして欲しいなら『あれ』をしてもいいですよ」

 

それを話した途端にポルカ姉さんは暴れ出した。

 

 

「え、まじ!?」

 

 

「はい。最近はお疲れなようですし。それに僕も明日からは朝早く行かなくても良いので」

 

 

「い、いますぐやる!?」

 

 

「いや今すぐはさすがに早過ぎますって。寝る前でいいんじゃないですか」

 

 

「そ、そっか…」

 

 

「はい、なので早く食事を食べてきてください!」

 

ポルカ姉さんはやっと僕から離れて食事を食べに行った。

 

 

「あれ…フレア姉さんは食べないんですか?」

 

 

「ちょっと明日のことを考えていただけだから、すぐに食べるよ、弟くんは私たちのために作ってくれた料理だからね」

 

姉さんたちは配信者として仕事をしていることもあって色々と不規則な生活になってしまう。それに関しては改善が難しいのは分かっているんです。だって配信をするのはほとんど夜ですし。

 

だから食事ぐらいは栄養が取れるものを取って欲しい。そういう想いから姉さんたちの料理を作るようになっていった。

 

 

「姉さんたち忙しそうですね」

 

するとフレア姉さんは急に僕の頭を優しく撫でてくれた。

 

 

「大丈夫だよ。私たちは弟くんの料理を食べているから。あの料理を食べていれば多少忙しくてもやっていけるよ。本当にいつもありがとね」

 

 

「いいえ、僕は姉さんたちのサポートをしてくてしているだけですから」

 

姉さんたちが笑顔ならそれでいい。それ以上は何も求めない。

 

 

そしてフレア姉さんも皆のところに向かっていった。

 

「これうま!やっぱり弟くんの料理はうまい!」

 

「す、すいちゃん、その生姜焼きちょっと分けてよ」

 

「やだよ!みこちはシチューがあるんだから」

 

「ポルカのすごくにんにくきいてそう」

 

「うん!にんにくましましってお願いしといたんだよ」

 

「私とノエルはシチューにしようかな」

 

「フレア、私は二つともいこうかな」

 

 

そんな姉さんたちを少し遠くから僕は見ていた。

 

 




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