僕には五人の姉さんがいる。それぞれが魅力的で本当に美しい人たち。
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うちの高校では一ヶ月に一度だけライブが行われる。普通の高校では絶対にあり得ないようなことだと思うけど、うちの学校ではそれが一般化され始めている。
そのライブというのは吹奏楽部や軽音楽部が舞台に立つのではなくて…五人の女子生徒。そしてその五人の女子生徒というのが僕の姉さんたちなのだ。弟としては…この姉さんたちはなんで舞台に立っているんだろうと最初の頃は思っていた。
でも、それは舞台に立っている姿を見たら一瞬で吹き飛んだ。だって舞台に立っている時の姉さんたちは『アイドル』だったから。誰が見ても『アイドル』でその場にいた、たくさんの生徒の視線を全て独占しているように映った。
昔から姉さんたちには人を引き寄せるような才能があるように感じていた。でもまさかこんなにとは思ってもいなかった。
そして今日はそのライブが行われる日。
ライブは体育館で行われるんだけど、もう体育館は満員。入れなかった生徒は外で姉さんたちが歌声が聞こえて来るのを待っている。
そんな中、舞台袖で姉さんたちは衣装に身を包んでいた。僕はそんな姉さんたちを見て…本物の『アイドル』だと再確認させられた。
少しぼーっと姉さんたちのことを見ているとそら姉さんがそれに気付いて近付いてきた。
「弟くん、どうしたの?」
「いや本当に姉さんたちってすごいんだなと思いまして」
するとすいせい姉さんは胸を張って答えた。
「そうだよ。弟くんのお姉ちゃんはすごいんだよ!」
「そうですね、本当にすごいです」
「ロボ子もすごい?」
「すごいです」
「そ、そっかぁ……///」
元々姉さんたちのことは尊敬していたけど…こんなにすごいなんて。
「み、みこは!?」
「もちろん、みこ姉さんもすごいですよ」
「みこは弟くんの自慢?」
「はい!自慢の姉さんですよ!」
「……///」
正直こんな風に頑張っている姉さんたちが自慢じゃないわけない。
「アズキ姉さんも衣装似合ってますよ」
「本当?」
「本当ですよ。ここでウソを言っても仕方ないでしょ」
「そうだね」
「頑張ってくださいね、アズキ姉さん」
「うん、弟くんの期待を裏切らないように頑張る」
「それはいらない心配です。僕は今、アイドル衣装に身を包んでいる姉さんたちが見れただけでもう感無量なので」
「そっかぁ……ありがとう」
アズキ姉さんは笑顔でそう言ってくれた。その笑顔は本当に『アイドル』のようだった。いや、『アイドル』だった。
「そら姉さん」
「……?」
「頑張ってください」
「頑張るよ。見ていてね」
「はい、しっかりと目に焼き付けます」
改めて姉さんたちはすごい。
「やっぱり姉さんたちは僕の『自慢』です」
「ありがとう、弟くん」
開演まであと数分と迫っていく。
姉さんたちは五人で円を作る。
だけど肩を組んだりするわけではなくて、お互いに見つめ合っている。
「それじゃあ…今日もいつも通り、最高のパフォーマンスを見せるよ」
「うん、ロボ子も今日のために色々と頑張って来たし、それを全て出せるように頑張る!」
「みこだって頑張ってきたもん!!絶対に皆のことを楽しませてやる!」
「私もこのために頑張ってきた。成功させてみせる!」
「アズキも絶対に皆を楽しませたい!だから全力で!」
そして最後にそら姉さんが全員の顔を見渡す。
「私たちは大丈夫。今まで何度もやってきたからね。それに私は皆のことを信じてるよ。皆がたくさん頑張っているところを見てきた。だから私たちなら最高のステージに出来るっていう自身もあるよ。
今日の主役は私たち。
私たちが歌って踊って…皆を魅了する。
そのために皆でダンスの練習したり、歌の練習したり色々と頑張ってきた。
私たちなら絶対に大丈夫。
だって…私たちは『アイドル』だからね」
そして姉さんたちは舞台へと立つのだった。
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