もし、〇〇〇が姉だったら   作:主義

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もし、あくすいが姉だったら

僕には二人の姉さんがいる。とても魅力的な二人で弟の僕から見ても、本当に完璧な二人。人気もあるから学校でファンクラブがあったり、スカウトされたりすることも多いらしい。

 

――――――――――

 

僕は学校の廊下であくあ姉さんと話している。

 

「あくあ姉さんの人気って尋常じゃないですよね」

 

 

「そ、そうかな?」

 

 

「尋常じゃないですよ。学内でファンクラブが出来る人なんてそんなにいないです」

 

ファンクラブが出来るほどの人気がある人間がいるなんて未だに信じられない。アニメとかの世界ではよくあることかもしれないけど、現実で目にすることになるとは思わなかった。それも身内の。あくあ姉さんが可愛い人だというのは理解しているつもりだけど、芸能人でもないのにここまで人気がある人なんてすごすぎる。

 

 

「でも、この感じだとあくあ姉さんに近付くのも一苦労ですね」

 

 

「う、うん。弟くんに会うのもちょっと大変」

 

ファンクラブの中には親衛隊と呼ばれるような人たちもいて、あくあ姉さんをボディガードのように四方八方を固めているのだ。それの所為であくあ姉さんはとても動きずらそうにしているし、男子が近付こうとするものなら排除されている。

 

 

「でも、家とはまた違った姉さんを見せて嬉しいです」

 

 

「それっていいことかな?」

 

 

「少なくとも僕はあくあ姉さんのことを見ていてとても楽しいですよ」

 

家での姉さんは学校とは違ってゲームをして僕のことを煽ったり、時には急に「甘えたい」とか言い出してノックもせずに部屋に突入してきたりと本当に学校での姉さんと違う。あくあ姉さんの学校でのイメージと言えばとても大人しくて、清楚な人という印象を持たれているのだ。

 

 

「この辺でお開きにしましょうか」

 

 

「え…まだ少ししか話してない…」

 

 

「それはそうですけど、あまりボディガードの方たちを待たせるわけにもいかないですし。それに僕たちに関しては学校じゃなく、家でも話せるじゃないですか」

 

 

「で、でも…」

 

 

「いいじゃないですか。それにいくら弟とは言ってもあんまり姉さんのことを独占していると恨まれそうなので」

 

 

「…そんなことないよ」

 

あくあ姉さんはちょっと不服そうではあったものの、ここでお開きにすることにした。

 

 

 

 

そしてあくあ姉さんと別れて教室への帰り道を歩きながら…すいせい姉さんのことを考えていた。あくあ姉さんの人気も尋常じゃないけど、すいせい姉さんの学内での人気もすごすぎる。

 

あくあ姉さんがアイドルみたいな感じで人気があるけど、すいせい姉さんはカリスマ的な人気がある。同じように見えて全く違う。この学校に通っている人たちのすいせい姉さんへのイメージだと近づきがたく、冷たい印象。

 

人と話すこと自体が嫌いそうとかそんな感じ。あと、やっぱり歌かな。すいせい姉さんは軽音楽部に所属していて、定期的にライブが行われるけど毎回超満員。弟の自分から見てもいずれは歌手デビューとかするんじゃないかと思っていたりするんだけど本人は「好きだから歌っているだけでその先はあんまり考えてないかも。それよりすいちゃんは弟くんの歌声を聞きたいな」と言っていた。

 

 

考えているとその人物に会ったりするが…会ってしまった。

 

 

「弟くん」

 

 

「すいせい姉さん…」

 

 

「今日もすごいですね」

 

僕はすいせい姉さんの後ろのを見て改めてこの人はすごい。あくあ姉さんにファンクラブがあるようにすいせい姉さんにも「ファンクラヴというものが存在する。そしてあくあ姉さんのボディガードみたいな人たちは四方八方から攻撃されてもいいように円型になって守っていた。

でも、すいせい姉さんに関しては守るのではなく、付き従っている人たちみたい。だってすいせい姉さんの後ろをぞろぞろと着いて来ている。それもかなりゴツい人たちが。

 

 

「あ、あれはなんか付いて来るんだよ。最近は付いて来るならこいって感じ」

 

 

「それはすごいです。さすがすいせい姉さんということですかね」

 

 

「それって褒めてる?」

 

 

「褒めてますよ。やっぱりすいせい姉さんは憧れの人だなと思っていたところです」

 

 

「それならいいけどさ…」

 

やっぱりすいせい姉さんのカリスマ性は色んな人を引き寄せてしまうようだ。

 

 

「そう言えば、今日の晩御飯なに?」

 

 

「まだ決まってないですけど、要望とかありますか?」

 

 

「弟くんの作るものならなんでも!!」

 

それが一番困るんですよと言いかけたが、やめた。

 

 

「…そうですか」

 

すいせい姉さんはかなりの偏食な人なので作る時はかなり気を使う。あくあ姉さんは野菜嫌いな人ですし、料理を作る時もそこら辺はしっかりと配慮しないと。

 

 

そんなことを考えていると急にすいせい姉さんが急に抱きしめてきた。

 

 

「な、なんですか!?」

 

 

「いや、弟くんは可愛いなぁと思って」

 

 

「それで急に抱きしめて来るんですか?」

 

 

「うん!抱きしめるよ、なにかだめ?」

 

 

「いや、後ろにはすいせい姉さんのことを推している人たちがいるんですよ!」

 

 

「そんなの別に関係ないじゃん。すいちゃんが弟くんを抱きしめちゃいけないの」

 

 

「だめってことはないですけど」

 

 

「それならいいじゃん。今、すいちゃんはキミのことを抱きしめたい気分なの!」

 

 

「…そうですか」

 

僕は抗っても無駄だということは嫌というほど、分かっているので大人しくすいせい姉さんに抱きしめられ続ける。

 

 

 

これが僕の姉さんたち。

 

 




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