もし、〇〇〇が姉だったら   作:主義

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もし、かなりあが姉だったら

 

僕には三人の姉さんがいる。姉さんたちはしっかりしていて、自分のことはちゃんと自分でするような人たち。そんな人たちの弟として育ってきた自分も姉さんたちに似て、自分のことは自分でするようにしている。

 

 

いくら姉弟だと言っても頼りすぎるのも良くないというのが姉さんたちの考え方だと思う。姉さんたちはそれぞれ配信者として活動しているので夜なども普通に配信していたりするんですよね。

 

そして僕はそっちの界隈にはあんまり詳しくないんですが、それなりに有名な人たちらしい。それぐらいしか姉さんたちのことで僕が知っている情報はない。

 

 

 

 

 

――――――――――

 

 

 

弟くんが学校に行ったのを確認した後に三人の姉はリビングに集まった。

 

「ボクたちって弟くんに嫌われてるのかな?」

 

 

「さすがにそんなことはないと思いたいけど…」

 

 

「でも、こよなんてもう三日も話してないよ」

 

この三人にとって弟の存在は本人が思っているよりも大きいのだ。そしてそれを弟に悟られると嫌われてしまうんじゃないかと思って、全員がそれを上手く隠している。

 

 

 

 

 

――――――――

 

そして今日も家に帰ると姉さんたちはそれぞれの部屋で色々と作業をしているようだった。僕も手洗いを済ませて、自分の部屋で文化祭の企画を考えようかな。

 

リビングで手洗いを済ませて、自分の部屋に入った瞬間に違和感があった。僕と姉さんたちの部屋はちょっと離れている。それは一応、防音部屋などもあるけど、色々と作業をしていてうるさくなってしまう可能性もゼロじゃないということで眠りの妨げにならないように工夫してくれた。

 

 

そしてその懸念通りに大概はちょっとうるさかったりする。でも今日は物音一つ聞こえてこなかった。一階に姉さんたちはいなかったから、いるんだったら二階の部屋ではあると思うんだよな。

 

 

「まぁ…疲れて寝ている可能性とかも全然ある」

 

姉さんたちが多忙なのは分かっている方だし。そんなに気にしなくてもいいかな。

 

 

 

 

それから僕はノートと向かい合って文化祭の案を出していく。文化祭の開催は1か月後。準備とかを考えるとそろそろクラスで何をやるかを決めないといけないような時期に突入してきた。

 

「なにがいいかな…」

 

無難にはお化け屋敷とか、なにかの屋台とかよくあるような感じのもの。少し特殊だとメイド喫茶とかもある。どれを選んでも準備にはそれなりに時間が掛かる。

 

 

 

案を考えているとクローゼットから物音が聞こえてきた、それが一回ぐらいであればそこまで気にしなかったが、何度もそんなことがあると虫とかネズミがいるのかと思って、さすがに気になって来る。

 

 

 

 

 

 

 

意を決してクローゼットを開けるとそこには――――

 

 

「かなた姉さん…フレア姉さん」

 

なぜか、クローゼットの中にかなた姉さんとフレア姉さんが入っていたのだ。

 

 

「ど、どうしてこんなところにいるんですか?」

 

 

「それは…ちょっと……」

 

 

「ほら、かなたん、こんな感じになるのは分かってたじゃん」

 

 

「き、きゅうにはしごを外さないでよ。フレアだって「いいじゃん」って言ったのに…」

 

 

「まぁ…そうだけど」

 

姉さんたちだけで会話をしていて、僕は置いてきぼりを食らっている。

 

 

「バレちゃったし、もう隠れても仕方ないよね。こより~」

 

かなた姉さんが呼びかけるとベッドの下から物音がし始めて……こより姉さんが姿を現れた。

 

 

「も~なんでバレちゃんですか?」

 

 

「だって弟くんのクローゼットってそんなに広くないんだもん」

 

 

「それは前々から確認してたじゃないですか。そんなの理由になってません」

 

 

「ぼ、ぼくだって物音立てないように頑張ったもん」

 

 

「こよなんて動いてませんでしたからね。ベッドの下だって狭いですし」

 

 

「私もかなたんと一緒に音立てないように頑張ったよ」

 

なんか姉さんたちだけで話をどんどん進めちゃっているけど、この状況はどう考えてもおかしい。

 

 

「姉さんたちはなんで僕の部屋に隠れていたんですか?」

 

僕の質問に対して答えてくれたのはかなた姉さんだった。

 

 

「ち、ちょっと聞きたいことがあって…」

 

 

「聞きたいこと」

 

 

「…う、うん。最近、あんまりお話してくれないし、ボクたちって嫌われているのかなって」

 

 

「嫌われてる、誰に?」

 

 

「弟くんに」

 

 

「え、僕が姉さんたちのことを嫌っているということですか?」

 

 

「う、うん」

 

 

「いや、嫌ってませんよ。逆になんでそんなことを思ったんですか?」

 

 

「で、でも…最近、こよたちと話してくれないじゃん」

 

確かに今までであれば食事などが終わつた後にリビングで姉さんたちと話すことが多かった。別に時間に追われているわけではないですし。だけど、最近は家にいる時間も文化祭のことばっかり考えていて、食事を食べ終わってすぐに自室にこもったりする。

 

 

「文化祭の方がちょっと忙しくて」

 

すると姉さんたちはそれぞれ動揺しだす。

 

 

「じ、じゃあ、ボクたちのことを嫌っていたわけじゃ?」

 

 

「ないですよ」

 

 

「私たちのことが鬱陶しく感じるようになったわけじゃないんだよね?」

 

 

「ないですね」

 

 

「こよたちと話したくなくていつもすぐ二階に行っちゃうわけじゃないんだね?」

 

 

「そうですよ。ただ文化祭のことでやらんくちゃいけないことがあったので」

 

すると三人はやっと安心したのか膝から崩れ落ちた。

 

 

「よ、よかったぁ…」

 

 

「こよも嫌われちゃったんじゃないかって心配だった…」

 

 

「私はそこまで思っていなかったけど、三人が少し不安を煽って来るから心配になっちゃった」

 

 

「え、フレアもボクと同じだったよ」

 

 

「そうだ、そうだ。今更責任みたいなものを擦り付けるのはよくないと思うよ、こよは」

 

なんか姉さんたちで言い争っているものの、僕は微笑ましく眺める。

 

 

「僕が姉さんたちのことを嫌いになることはないので、心配しなく大丈夫ですよ」

 

 

「そ、その言葉信じてるよ!ボクは!」

 

 

「信じてもらって大丈夫ですよ」

 

 

「こよがどんな変態行動をしても弟くんはこよと一緒に居てくれる?」

 

 

「いますよ」

 

 

「私たちとこれからも一緒に居てくれるってこと?」

 

 

「そうです」

 

僕は姉さんたちのことをそれなりに好きだ。好きという言葉を使うと少し気持ち悪いが、姉として尊敬できる部分もあるし、頑張っているところをたくさん見た来たからこそ姉さんたちのことは好きだ。

 

これからも僕は姉さんたちから色んなことを学んで成長していけたらいいな…なんて思っていた。

 

 




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