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「やっぱり...どこにもいないわ!」
ユウカはミレニアムの校庭へと訪れていた。先ほどまでここにいたC&Cのアスナ、アカネ、ネル、トキと謎のアーチャーという男。その姿が一切誰1人として消えたのだった。
「てことはやっぱり、あの謎の男がみんなを連れ去ったってことになるわね...。」
消える瞬間、この校庭にはあのアーチャーという男を中心に発生していた神秘の力の様なものが映像からも、実際に見ていたカリンからも確認できていた。そのため対策本部の結論としては男が謎の力で連れ去ったとゆう結論が出ていた。
「本格的にまずいわね...周囲に広がるエネルギーの集まりは強くなり続けているのに、C&Cをほとんど失ってしまうなんて。」
今後のことに話し合うため、皆のとこに戻ろうとした時不意に声が聞こえてきた。声のする方へ振り向くと、
「ユ、ユウカ〜〜!!アリスが〜〜〜!!!」
「えっ!モモイ!?なんであんたがここに...それにユズやミドリまで。」
ゲーム部のモモイとミドリとユズが、急に用具入れの後ろから飛び出てきてユウカへと泣きそうになりながら飛びついてきた。そしてユウカはその中にゲーム部の残りのメンバーのアリスがいないことに気づいた。
「アリスちゃんは?アリスちゃんがどうかしたの?」
「そう!アリスが!...えと怒らないで聞いてね。」
そうモモイは先に忠告してから話した。
「アリスちゃんが戦いの最中に近づいて、そのまま一緒に姿を消したですって!??」
「と、止めようとしたんだよ。でもアリスが聞く耳を持たなくて...気がついたら、消えちゃったんだよー!!どーしよーユウカ〜!!」
ユウカはもっと頭を抱えた。まさかアリスまでいなくなるとは思ってもいなかった。彼女の安否が気になる上、本部としてはアリスの力を借りるのも考えていた。それがまさか一緒に消えてしまうとは。ユウカは頭を悩ませながらもこのことを伝えないといけないと思い、端末を取り出すとタイミング良く連絡がかかってくる。
「ユウカちゃん!」
「あーノア、ちょうど連絡したいことがあったのよ。どうかしたの?」
連絡の相手はノアだった。いきなりの連絡だったが、彼女の声色から焦りが感じられた。
「ユウカちゃん落ち着いて聞いてください。今周辺のエネルギーの集まりが急に強くなり出しました。今にも何が起こるかわからない状況になっています。一度校舎の方へ帰って来てください!」
「っ!!わかったわ!」
そう言い連絡を切り、未だパニックになっているモモイ達を一度落ち着かせようと体を向ける。だが先ほどとは打って変わって、以外にも皆落ち着いており、モモイの持つ端末の画面を見ている。声を掛けようとしたら先にモモイの方から声をかけてくる。
「ユウカ、これって。」
そう言いながらモモイは自身の持っていた端末の画面を指さした。その画面にはミレニアムの校門からの景色が写されており、そこには見覚えのあるロボット達が校門の遠くに現れていた。ロボットの数はとても多く、このミレニアムへと進んできている。
「あれって、アリスちゃんが暴走した時に動いてたロボットやあの廃墟で動いてたロボット?なんで今...、まさか!」
急いで端末で周辺のエネルギー反応を確認した。そしてその画面には先ほどまで強まり続けていたエネルギーの集まりが放たれ、ミレニアムで何か起こっていると確認できた。
「う、嘘。」
エネルギーの反応はロボット達を召喚するために起こり続けていたことだった。そのロボット達は今戦力がかけているミレニアムにとってとても驚異と言えるものだった。
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「あ、戻ってきました!」
「とりあえず仲間ってことを伝えに行こうぜ。で、そこからこの後のことについて話すことにすっか。」
アーチャーが固有結界を解いたことでミレニアムへと戻ってきたネル達は、辺りの様子を確認していると、どこからかアナウンスが聞こえてくる。
「現在ミレニアム学校敷地外にに敵性反応を感知しました。生徒の皆さんは近づかないようにしてください。繰り返します。_」
不意に聞こえてくるアナウンスは今のミレニアムの状況を把握するのに十分なものだった。アーチャーは辺りの魔力の流れを確認し、遠くに魔力の集まりを感じた。
「...すでに状況は変わっているようだ。先ほどまでの周囲のエネルギー反応がさらに強くなっているのを感じる。」
「皆さん、これを見てください。」
アカネが忙しくしていた手を止め、皆へと自身の端末を見せる。そこに写し出されるのは多くのロボット達。その全てはこのミレニアムへと進軍してきている様子だった。
「これは...ミレニアムの校門近くの映像ですね。こんなにも多くのロボット達が....状況は一刻を争うようです。」
「それによお。このロボットって確か...。」
「はい、アリスも見覚えあります!確かアリスが暴走した時に現れたロボットなどと一緒です!ですが...今アリスの体に異常はありません!アリスが操ったりしているわけでは無いです!」
以前はアリスの力によって動いていたロボット達だが、今回はアリスが関与しているわけではなく他の力によって動いているようだった。だが確実にこのミレニアムへ攻撃を仕掛けようとしているのは分かる。
「何、今この場で考えていてもわかるまい。とにかく実際にその場に行ってみる他無いだろう。」
「ああ、行くぞ!」
ネルの合図で皆走り出し、ロボットの現れた場所へと向かうのであった。
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「エンジニア部!準備はどう!?」
ミレニアム校門近く、ユウカは敵の大群を校門奥に見えたのを確認し、端末へと呼びかける。
「ああ!こちらの準備はもう済みそうだ!後はGOサインが出ればいつでも動かせる!」
エンジニア部の部長、ウタハがユウカの呼びかけに答える。ウタハ達エンジニア部はミレニアムへのいつか起こる危機に備えるためのロボットを作成していた。ベースはカイザーロボに近いもので、その一つ一つにAIが備われているため、指示さえ出せば自動で動いてくれる代物であった。その名を光の騎士:ミレニナイト。
「数は敵の方が多いが性能はこちらの方が上のはず。動かす日がこなければ良いと思ってはいたが、来てしまったとゆうのなら存分に働いてもらおう!」
敵はもう目視できるほど近づいてきており、いつ攻撃を仕掛けてきてもおかしくない。ユウカはチヒロ達にも確認を取ると、ロボット動かす許可が降りウタハに連絡する。
「いいわ!ロボット達を動かして!」
「オーケー!さあ私たちの光の騎士:ミレニナイト達!ミレニアムを守るため共に戦ってくr」
そうウタハが叫んだ瞬間、背後にある校舎の屋上からの謎の攻撃が、今にも攻撃を仕掛けようとしていた敵ロボットの集団を爆発と共に吹き飛ばした。その威力は並の砲撃を優に超えるものであり、敵の集団は足を止めることとなった。
突然の事にユウカは驚きつつも敵の状況を確認して安堵する。そして、自身の端末を確認する。
「ミサイル弾による支援なんか聞いてないわよ?あんなに威力の強い物エンジニア部が勝手に作ってたのかしら。」
そう呟きながらノアに連絡を取ろうとする。その時不意に背後から人の存在を感じた。生徒たちよりも大きな人のようであのシャーレの先生に近いもののようだった。
「そこの君。少しいいかね。」
聞いたことの無い大人の男の声にユウカは驚く。そして自身の武器を両手でしっかり持ち、声の方へ振り返った。
「誰!ってあなたはあのアーチャー!!」
ユウカはしっかりと自身武器をアーチャーへと構え、引き金を絞ろうとする。相手はあのC&Cと正面からやり合える男。そんな男が自身にこんなにも接近して来ていたことに動揺しつつもユウカの目はアーチャーをしっかり捉えていた。その動きにアーチャーは自身への警戒を解いてもらうため、ユウカを落ち着かせようとする。
「まぁ落ち着いてくれ、私は君を襲う気はない。すぐ信じてはくれんと思うが味方だ。」
まあまあと両手を向けて広げ、戦う意志が無いと伝えようとする。だが彼女は警戒を解こうとせず、未だ銃を向けたままで引き金に手を掛けている。
「時間が無いため簡単に話そう。私は君たち生徒を守るため召喚されたサーヴァントという者だ。先ほどまで君たちを襲っていたのは洗脳のようなものに合っていて、我を忘れてしまっていたからだ。」
アーチャーは簡単に自身のことを話した。これで納得してくれれば良いと思っていたが、予想通り彼女の警戒が解けることはなかった。
「その話を簡単に信じてくれと?残念ですが、サーヴァントなんて聞いたことが無いです。それに洗脳をされていた確証も持てません。
それにネル先輩達やアリスちゃんはどこ!?あなたがどこかに連れてったんでしょ!」
「彼女達を連れ去ったのは冷静に話をするためで、すでに彼女達との誤解は解けた。彼女たちもすでにここに戻って来ており、彼女達も今の状況を理解し、ここに向かって来ている。私は先に向かってくれと頼まれたため1人でここまでやって来たわけだ。」
「ふーん本当かしら。それも嘘の可能性があるのよね。実際彼女達からは連絡が来ていないし。無事なのが確認できていないわ。」
やはり彼女は信用してくれる様子が見えない。このまま話していても彼女の信頼を得ることはないだろう。
だがアーチャーはここに来る前、アリスという少女からある助言を貰ってきていた。
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〜数分前〜
アーチャーがネル達よりも先に向かうのが決まった時
「あ!待ってくださいアーチャー!」
「ん?どうかしたかねアリス。」
先に向かおうとするアーチャーをアリスが止めた。
「アーチャーだけが先に向かっても他の皆は味方になったと納得してくれ無い場合もあるかもしれません。」
アーチャーは先ほどまでこのミレニアムで有名なC&Cと戦っていたのだ。警戒されるのは当然だろう。それに今ネル達の持っていた連絡用の端末はアーチャーの固有結界に入った影響で電波を飛ばしたりする機能が安定しないため連絡が取れないでいた。なのでネル達からユウカ達にアーチャーのことを伝えることができない状況だった。
「そこで生徒の皆の信頼を得るための攻略法を教えましょう!えーと、アーチャーは先生のサーヴァント?で使い魔とゆうものなんですよね?」
「ああその通りだ。」
「ならば!生徒の皆に信頼してもらうためには先生のことを話してください。先生の指示で生徒を守っていると言えば信頼を勝ち取れるはずです!」
「確かにな。あたしも先生が関係していると言われれば真剣に話を聞いてくれると思うぜ。ミレニアムの生徒は先生の事を慕ってる奴が多いしな。」
「そうですね。このネル先輩でさえ先生の事となれば態度が豹変したりしますからね。もちろん私も慕っていますが。」
その場にいた生徒達はうんうんと納得している様子だった。先生という存在は一体どれほどまで生徒達に慕われていて、信頼を寄せられているのかを理解させられるほどだった。
「特にユウカなんかは先生の事となればすぐ信頼してくれると思いますよ。ちょろすぎて不安になるくらいだとアリスは思います!なのでぜひ先生の事を話してみてください!」
「ああ、話してみるとしよう。」
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「そうだな、彼女達の無事は私のマスターとなる先生に誓って嘘では無いと言おう。」
「先生?今先生って言ったの?」
ユウカがアーチャーの先生という言葉に反応を見せた。
「私のようなサーヴァントはマスターという魔術師に召喚される。その私のマスターの言うのが君たちの知る先生とゆう者だ。サーヴァントは使い魔のようなもので、私が君たち生徒を守ろうとするのも先生からの指示に近いものだ。」
ユウカはアーチャーの話に頭を悩ませる。
(先生が魔術師?とりあえずそれはいいとして、本当にこの人は先生を知っているの?確かに先生なら生徒を守るように指示を出したりしそうよね。でもこんなゲームみたいな話しが本当にあるのかしら?)
アーチャーは先生という者が彼女達にとってどれほど大きな存在なのか計り知れないほどのものだと今までの体験、マスターとサーヴァントの繋がりのようなもので感じていた。先生は私の目指した正義の味方に近いようで違う。彼は生徒を守るため自身を犠牲にし、そして先生として生徒達を導く大人なのだろう。
「...私はより大勢を守るため自身の大切な存在を切り捨てる選択をとることが正義だと信じて生きていたことがあった。だが、最近こう思うこともあるんだ。自身の大切な存在のためだけの正義の味方になり、守っていく生き方もあったのだと。」
アーチャーは先生の目指す生徒達のための絶対的な正義となる道、それに近い物をどこで見たのか体験したのかわからないが自身もその考えを認めたことがあったのだろう。
「そして君たちの先生は生徒達を一番大切に思い、一番の味方になり守って行く。そうゆう生き方をしているのだと私は思う。会ったことも無いし、ただそう感じるだけなのだがね。」
「ならば私は彼のサーヴァントとして彼が大事に思っている生徒達を守ること。それはサーヴァントとして、マスターの期待に応えること。それ以上に私は彼の生き方を肯定したい。そのために私は共に君たちと戦いたいんだ。」
ユウカはアーチャーの顔を目を見る、そこからはどこか見たことのあるものを感じる。そう、それは先生が生徒を思い、寄り添おうとする気持ちが伝わってくる温かい目に近いものなのだと。
「だから私を今はアーチャーと名乗っている私を信頼して欲しい。・・・まあ信頼してもらえなくても勝手にするが。私は頑固ものだからね。」
ユウカは完全に警戒を解いていた。彼から感じる優しさそれはユウカの尊敬する大人からも感じていたからだ。
「…いいわよ。あなたの事を信頼するわ。まだまだ気になることはあるけれど今はこの状況を乗り越える仲間は多い方がいいもの。それに先生が関係しているのはなら話は別だわ!」
「だから、よろしくお願いします。アーチャーさん。」
「ああ、任せて起きたまえ。」
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「よお!着いたぜユウカ!」
ネル達が校門近くへとたどり着いた。ユウカとアーチャーは敵の様子を見つつこれからについて話しているようだった。
「どうでしたかアーチャー!アリスの作戦は成功しましたか?」
アリスがアーチャーに結果を聞こうと近寄った。
アーチャーはそのアリスに微笑み話す。
「ああ、大成功だったとも。アリスに助言をもらっておいてよかったさ。…本当に先生の名を出した瞬間態度が変わったことには、何、気づかなかったことにしておこう。」
「やはりですか!ユウカはちょろいです!」
アーチャーの呟きにも、アリスは元気に反応し笑顔を見せる。そんなアリスの背後にユウカが近づいてきた。
「アーリースーちゃーん、勝手に危険な場所に近づいて行ったらダメでしょう?無事だったから良かったけど後でお説教だからね?」
「ごめんなさ〜い。」
アリスはいつも以上に怖い顔をしているユウカに素直に謝った。だけどユウカは皆の安否を確認できたことで心に余裕ができたようだった。
そうしている内に辺りを見渡していたC&Cの面々の内の1人のアスナが
ユウカへと近づいてくる。
「さっきまで危険な状況だって聞いたんだけど今は大丈夫なの〜?ロボットがたくさん見えたはずなんだけど。」
「そうよ!今はさっきの爆発とエンジニア部のロボットによって抑えれているけれど、終わりが見えないのよ。」
ユウカは自身の端末を見せ、説明する。画面には進軍してくるロボットをミレニアムのロボット、ミレニナイトや他の設備などで抑えている状態であった。しかし、画面で確認できない向こうからロボットが次々とやって来ている状態が続いている。
「魔力がとても強いのを一つ感じる。きっとそいつがいる限り攻撃は止まらないだろう。一度私が遠くを確認してみよう。」
そう言いアーチャーはどこかへ行こうとする。
「待って、どうやって確認するつもり!?距離も結構離れているし、敵の集団が邪魔であの学校の屋上からでも見えないわ、それに近づくのはあなたがどれだけ強くても危険よ!」
「何、私はサーヴァントだ。これくらいならお安い御用だ。」
そう言うとアーチャーは校舎の屋上へと走り出した。そして、跳ねたと思うと、そのまま上昇して行って屋上へと着地した。そこにはずっと様子を見ていたカリンがおり、アーチャーの身体能力に驚きを見せる。
「まさかここまで自力で、キヴォトスの生徒よりも身体能力が高いとは
サーヴァントとはここまでのものなのか?」
「私はあちらの世界では英雄とも言われてたものでね。まあ、私はそこまで大それたものでは無いのだがね。それに私としては生身であそこまで動ける子供の方が驚きだ。無論生前の私よりも強いのではないかな。」
そう言いながらカリンから連絡用の端末を借りると、屋上でまた跳躍した。自身の跳べる限りとんだアーチャーは自身のスキル千里眼によって敵を確認する。そこからは見える限り多くのロボットとそれを召喚しているであろう大きなロボットが見えた。その部分を借りた端末で写真を撮り、そのまま着地した。
「あー、ユウカ。やはり一つ大きなロボがおり、そいつがロボットを召喚しているようだった。写真も撮っては見たがこれではぼやけてほとんど見えんだろう。」
「いや、これだけ見えれば十分だわ!カリンその写真をヴァリタスに送ってくれる?今敵の近くに行くとドローンや監視カメラが上手く作動しなくて暇してるから仕事を与えてあげて。」
「了解した。」
「この写真を見えるようにできるのかね?」
「ええ、これぐらいなら出来るはずよ。たまにやらかすけど、能力はとても優秀はずよ。」
ほうとアーチャーは感心する。身体能力以外にも秀でている部分があったりもするのか。そして、ヴァリタスから連絡がかかって来る。
「やっほーユウカ。今チヒロ部長は色々と忙しいから代わりに私が。」
掛けて来たのはハレでチヒロの代わりに連絡をとって来たようだった。
他にも部員がいるが2人は作業に集中し、ハレは休憩を取っていたようだ。
「それにしてもこの写真、どうやって撮影したの?ドローンでこの高度でしかもこんなにブレずに撮るなんて難しいのにすごいね。」
「それはこのアーチャーさんが撮ってくれたのよ。しかも人力で。」
「ああ味方になったんだったね。よろしく〜て人力で!?」
はーすごいね〜と椅子にもたれ掛かる。その時、「「終わった!」」と2人が同時に叫ぶのが遠くから聞こえて来た。
「無事終わったみたい〜、ってこの見た目って確か。」
ユウカの端末にも写真が送られてくる。見やすくなった写真には大きな球体の上な三重のヘイローの見えるロボットが見えた。
「確か資料があったはず、これはケセドっていう奴じゃなかったっけ?」
ケセドは以前キヴォトスに現れたことのある人工知能システム。前はキヴォトスの生徒達と先生の力によって討伐されたはずの存在だった。
「前にも現れた時にとどめまでさせたと思っていたけど、まだ動けるとは思っていなかったわ。」
「いや、前回のデータと比べてみたんだけどもしかしたら、別の個体かも。前のやつと見た目がところどころ違う気がする。」
「なんであれあいつを倒せば全部解決なんだろ?さっさと片付けてやろうぜ!」
ネルなどC&Cの面々はすでにやる気のようで、戦いの準備を進めていた。今は敵の攻撃は抑えられているが何が起こるかわからない。だから、あのロボットを生み出しているケセド本体を倒し、この戦いを終わらせるという考えがその場の皆にあった。
「そうですね。あのケセドを倒すそれが今できる最善の手でしょう。」
「ヒマリ先輩!聞いていたのね!」
「はい、今こちらでしなければならないことをやりながらひっそりと。今こちらの本部はロボット達が現れたことによって起きた問題の対処で忙しくなっています。ですから、あなた達にあのケセドの対処をお願いしてもいいですか?戦力的には問題ないでしょう。」
今この場にはC&Cのメンバーにアリスとユウカ、そしてサーヴァントのアーチャーがおり戦力としては申し分ない。これだけの力が集まれば
可能性はあるだろう。ユウカがメンバーの面々を見渡した。その時遠くから何か叫ぶ声が聞こえた。
「アリスゥーーー!!」
「あっこの声は!!」
声のする方を向くとそこには泣きながらアリスのことを叫ぶモモイとその後ろを同じように走るミドリとユズの姿が見えた。
「よかっだー!アリスが無事でーー!ごめんねー!私が近づこうなんて言い出したせいでー!」
「アリスちゃん!無事でよかった。」
「大丈夫?ケガはない?」
「はい!アリスはHP、MPともに全快です!」
アリスの周りをモモイ、ミドリ、ユズが取り囲むように集まりアリスの無事に安堵した。三人ともアリスが巻き込まれたことに責任を感じており、その後ずっとアリスの無事を祈っていたのだろう。
「ちょっとあんた達!危険だから避難場所で大人しくしてなさいって言ってたわよね!」
「だってだって!アリスが無事だって分かったらいてもたってもいられなくなって...そ、それに戦力は少しでも多い方がいいでしょ!」
ユウカの忠告を無視し、飛び出して来たゲーム部の面々は各々の銃を手に取り自分達も戦えると意思を示した。アリスが戦いに参加するのなら私達も共に戦いたいという思いだろう。ゲーム部は4人で一つなのだから。
「そういうことなら別にいいだろうユウカ?仲間は多ければ多いほどいい。」
「はぁ...それもそうね。でも!あんた達は後で全員お説教だからね!」
「は、は〜い」×4
ユウカの言葉にゲーム部の面々は皆大人しく返事するのだった。その様子を見届けたユウカは改まってメンバーの皆を見渡し告げる。
「よし!改めてケセド討伐について作戦を立てるわよ!そして、ミレニアムを守るのよ!」
そうしてケセド討伐について作戦を立て始めるのだった。自身の学校を守るため、先生とまた会うため、様々な思いを胸にし自身のできることを精一杯頑張ろうとするのだった。
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時はすでに午後に回り、ジリジリと照りつける太陽の日差しの強さもピークを迎えており、ミレニアムの校庭にアーチャーが召喚されてからすでに数時間が経っている。それでも未だロボットの集団は次々と姿を現したと思うとミレニアムへと進軍し、ミレニアムを守るロボット達と戦い続けているのだった。
「良し!みんな準備は良いわね!」
ユウカがみんなの様子を確認し、呼びかける。皆戦いの用意は万全のようで各々の武器を持ちユウカの方へと顔を向けるのであった。
「みんな作戦の通りにね。じゃあ行くわよ!」
「はい!」「おう!」「了解!」など皆それぞれ返事をして動き出した。まず先頭で走りだしたのはC&Cのネルとアスナとアーチャーである。ネルとアスナは動きながらロボット達へと射撃を行う。ネルの二丁の銃から放たれる弾幕により敵を集中砲火し倒していき、アスナは敵の弱点を的確に撃ち抜く正確な射撃により破壊していった。
「はっ、思ったより強くねーなこいつら数が多いだけか?」
そう呟きながら、倒れ込んだロボットを見下ろしていたネルは前方へと顔を向けた。ロボット達はまだまだ進む勢いを落とさず向かってきている。そして、その集団に一つ向かっていく姿が見えた。
「はあっ!」
アーチャーはロボットの集団に突っ込んで行くと、両手に剣を生み出し敵を切りつけていく。相手に反撃させる暇を一切与えない素早い攻撃はロボット達をあっという間に破壊していく。
「アスナッ!あたし達も負けてられねーぞ!!」
「任せて!リーダー!」
その様子を眺めていたネルとアスナは自分達も負けまいとロボット達へと走り出した。
出発してから数分後、ネル、アスナ、アーチャーは勢いを止めずに前線でどんどん敵を倒し進んでいく。その後ろを援護しながら残りのメンバーは追っていた。その中で自身の端末を確認しながら走るユウカは呟く。
「もうすぐ目標のケセドが見えるはずね。」
ケセドが現れただろう座標までもう後数百メートルというところだろうか。もう一度作戦の内容を頭の中で確認し、そして先生のことがふと頭をよぎる。先生のことが心配で不安でそして...と余計なことを考え始めた頭をリセットするため頭を振る。先生の事を考えるのは、まずこの問題を片付けてからだ。そう思い意識を前へと向けると、前線を戦っていたメンバーが足を止めていた。
「目標見えたぜ!」
そのネルの声を聞いた皆は武器を構える。皆の前方に見えるはケセド。前回キヴォトスに現れた時と同じ見た目で、その場に存在していた。しかし、ケセド自体に変化はないがら辺りの地面の様子がおかしい。ケセドを中心とした大きな魔法陣が見えており、それがケセドが現れた原因なのだと一目で理解した。
「ギュオーーーン」
ケセドもこちらに気づいたようで、謎の音を上げると辺りの魔法陣とケセドが魔力で繋がり、光る。辺りに光が走るとケセドの周囲にロボット達が現れる。その姿からは今までのものとは一味違うという事が見てとれる。
「みんな作戦通りにね!行くわよ!」
ユウカの合図と共に皆が動き出す。まず前線へと動いたのはネル、アスナ、アカネ、そしてアビエシャフ装備したトキとアーチャー達で現れたロボット達へと向かっていった。そしてユウカとゲーム開発部はその後ろを追いそして、アリスを囲む様に陣取り援護し始める。
「アリス、光の剣の魔力チャージを始めます!」
ケセドを倒す作戦とは、アリスの一撃により弱点のコアを破壊するというものである。だが、弱点のコアは硬い外装によって守られており、そのコアを破壊するまではロボットが現れ続けるため、コアが現れるまでアリスを守り続ける必要がある。
「オラァーー!」
ネルが銃弾を浴びせながら近づき、ロボットに蹴りを繰り出す。ゴンッと鈍い音をたてロボットの姿勢を崩した、と思ったが逆に前に倒れ込むようにしてネルへと襲いかかる。殴りかかった銃槍がネルへと当たる瞬間、ロボットが後方へと弾け飛び動かなくなる。
「コールサインゼロツー配置に着いた。後方支援を開始する。」
その声を合図にカリンはロボット達へと狙撃を開始する。カリンは敵の関節部分をうちに抜いていき、動きを止めていく。次第にトキやアスナなどが攻撃し、その場を動けなくなったロボット達が多く集まる。そして、アカネがどこからか爆弾を取り出したかと思うと微笑む。
「お掃除の時間です♪」
ロボット達は木っ端微塵に吹き飛び姿を消していった。C&Cの完璧な動きにより、ロボット達を一気に消し去られたケセドはまたロボットを召喚しようと魔法陣と魔力の繋がりを取ろうとする。その一瞬の隙にアーチャーはケセドの前方へと動く。
「この隙を待っていたのだ。」
アーチャーは右手を胸の方へ持って行き、詠唱を始める。
「I am the bone of my sword.」
地面から魔力が流れ始め、アーチャーが詠唱を続けると共に強くなり続ける。ケセドはアーチャーの魔力が流れ始めたことにより、地面の魔法陣からの魔力の供給がしづらいのか、新しいロボットを少ししか召喚出来ていない様子だった。詠唱も終わりに近づき、地面が震え始める。
「So as I pray, unlimited blade works」
アーチャーが腕を突き出し、魔力を解き放つ。アーチャーを中心に地面が割れ始め、辺りが煙に包まれる。そして、気がつくと辺りはどこまでも地面に剣の刺さる以外は何も無い世界が広がっているのだった。
「こ、これがアーチャーの宝具?というものの力?世界といった方が正しいのかしら。」
ユウカは驚きを隠せないまま呆然と辺りを見渡すばかりだった。逆にゲーム開発部は興奮を隠せない様子だった。そして、モモイが近くに刺さる剣を恐る恐る触ってみるとその感触に感激しているようだった。
「すごいよ!これこそ本物の剣だよ!この見た目にこの感触、次のゲームに活かせないか.よく観察しておかなくちゃ!」
その興奮した様子を少し申し訳なく感じながらアーチャーはアリス達の方へと顔を向ける。
「やれやれ、そんなにも良い物でもないのだがね。それよりアリス、準備は良いかい?」
「はい!光の剣はいつでもいけます!」
アリスは光の剣を構えながら、返事する。アリスの手にある光の剣はすでにチャージが完了したようで、今にでも溢れ出そうなエネルギーを感じた。
「ならば、終わらせるとしよう。」
アーチャーが右手をケセドへと構えると、ケセドと周りの数体のロボット達の周りを覆い隠すほどの剣が現れる。アーチャーの固有結界内での武器の大量複製による物で、複製でありながらもその威力は凄まじい物である。そして、アーチャーが右手を下ろすと共にケセドとロボット達へと放たれる。ロボット達は剣によって一瞬にして破壊され、あの頑丈なケセドの外装にも傷をつけた。
「これで、どうかな。」
アーチャーがケセドを観察する。すると、アーチャーの予想していた通り、ケセドの外装が開き始めた。その様子を見たアーチャーはアリスへと攻撃の指示を出そうとしたその時、ケセドから尋常じゃない量の魔力を感じ、振り返る。そして、ケセドのコアの前に集まる魔力を見た。
「全員私の後ろに集まれ!!」
アーチャーは在らん限りの声で叫び、全員に集合を指示した。皆アーチャーの声により、すぐに集まる。アーチャーはケセドの方へと顔を向け、右手を突き出す。
「―――I am the bone of my sword.」
「熾天覆う七つの円環《ローアイアス》――――!」
アーチャーの手から透明な花が現れ、大きくなりアーチャー達を覆い被すほどの大きな盾となる。アーチャーの後ろへと集まってきた生徒達はその盾に気を取られていたがケセドの方へと次第に目を向け始める。
「ギュオーーーン」
ケセドのコアへと集まっていた魔力が高まり、そしてアーチャー達へと放たれる。その勢いの凄まじいまま、アーチャーのローアイアスへと押し寄せてくる。だが、アーチャーは一歩引かずに右手へと魔力を込め続ける。
「アーチャー!」
1人で耐え続けるアーチャーへとアリスは近づき、そして横へと並んだ。アーチャーは軽く微笑み、アリスへと信頼の表情を向けた。
「後は頼んだぞ!アリス!」
「はい!このアリスにおまかせください!_____光よ!!!」
アリスは構えていた光の剣をケセドへ向かって発射した。そのエネルギーはケセドのコアから放たれる魔力とぶつかり、勢いのまま押し込みながらケセドへと直撃する。その直後、光がケセドを飲み込んでいき、光が消える頃にはケセドを消し去っているのだった。
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「...はぁはぁ。」
敵の大群に袋小路に追い込まれ、壁を背にしながらヒナは息を整える。急に現れた人ぐらいの大きさのオオカミのような怪物は、ヒナを見るといなや襲いかかって来る謎の敵であった。見た事も無い敵がそれも大群となって来るため苦戦し、次第に追い詰められていた。
「援軍が来るまでなんとか、耐えないと。」
自身の体よりも大きな愛銃を敵へと手当たり次第に撃ち込むも、長時間の戦闘による疲労で正確に狙えずジリジリと敵の接近を許してしまう。
「グアー!!」
敵が四足歩行でヒナへと突っ込んでくる。素早い動きに上手く攻撃が合わせられず接近を許してしまい、銃槍で殴りかかるも避けられ、その隙に体にタックルを受け壁へと打ち付けられる。鈍い痛みが体に響くも、直ぐに反撃を仕掛け追撃を防ぐ。
「_くっ、はぁはぁ。まだやられるわけには、いかない。ゲヘナや先生がどうなったのか、確認しないと。」
まだやられるわけにはいかない。気合いで体を振るい立たせ、敵へと鋭い視線を向ける。いつのまにか敵の数が増えており、完全に囲まれてしまっていた。敵はヒナへと狙いを定め、今にも飛びかかってきそうである。
「「"グルルーガァー!!"」」
「っはぁーー!」
自身に数匹の敵が飛びかかって来てヒナも自身の愛銃を構える。迎え撃とうと引き金を引きかけたその瞬間
《──────▂▂▅▅▆▆▆▆▇▇▇▇▇▇▇▇!!》
どこからかとてつもない叫び声が聞こえきたと思うと、目の前に何かが空から落ちて来る。それはヒナを覆い隠すほどの大きさの巨人のようであり、丸太のような腕の先にはとても大きな大剣が握られていた。
「──────▂▂▅▅▆▆▆▆▇▇▇▇▇▇▇▇!!!」
「きゃあ!」
いきなりの事に止まっていた体に叫び声が響き、体が震える。だが、直ぐに銃を構え目の前に視線を移すと、あのウルフのような敵が目の前の巨人へと噛み付いている。しかし、その巨人は噛みつかれようが体を一切動かさず、何か命令を待っているよう立ち尽くしている。
「あ、あなた、えっとだいじょうb」
その巨人は守るため敵の前に飛び込んでくれたようにヒナは感じた。そして、噛まれ続ける姿に心配し、ヒナが声をかけようとした瞬間、目の前の巨人は体を大きく動かし、噛みついていたウルフ達を空中へと放り出し、右手に持つ武器で弾き飛ばした。殴られたウルフ達は体を拗らせながら仲間達へと突っ込んで行き、そして二度と動くことは無かった。
「__えっ」
急に動いたと思うと人とは思えない動きで敵を吹き飛ばした。ヒナはいきなりの事に呆然とし、体を止める。すると、巨人は後ろへと振り向きこちらを見下ろして、手を伸ばして来る。 咄嗟に反撃の体制を取ろうとしてしまうも、軽くひょいっと体を持ち上げられ肩に担がれた。
「___うわっ、...え?」
「──────▂▂▅▅▆▆▆▆▇▇▇▇▇▇▇▇!!!」
ヒナを担いだまま、巨人ことバーサーカーは叫び声を上げたと思うと、大きくジャンプし空へと飛び上がるのだった。そこで体験した空の旅をヒナは一生忘れることは無いだろうと思った。
文字数も多い中、お読みいただきありがとうございます。
これでミレニアム編は終わり、ゲヘナ編へと入ります。
最近のブルアカはコラボがあったり、百鬼夜行の話が始まりそうだったりで中々熱いところですね。特にあのユカリという百鬼夜行の生徒。声を聞いてなんとなくキャラ像がわかったところでとても好きになりました、実装が待ち遠しいです。