例のごとく本編とは無関係です
次辺りでアリウス書きます
もしもifアビドスの記憶が突然本編ホシノに流れ込んだら
ユメ先輩が皆と笑いあっている
アビドスの皆と、先生と、そして………私と
でも、何故か私は昔の髪型のままだった
それともう一つ気になることがあった、それは……
殆ど面識の無いはずの男の子が、私やユメ先輩の隣で笑ってた
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「……ぃ……シノ……い……」
「ん……んぅ……」
「ホシノ先輩!」
「………うへ?」
突然大声が聞こえて目を開けてみると、アヤネちゃんの顔が視界いっぱいに広がった
「……もしかして、もう会議の時間?」
「いえ、会議はまだなんですけど……その……酷く魘されていたので……」
そう言って心配そうな視線を向けてくるアヤネちゃん
……本当だ、汗びっしょり
「どうしますか?体調が悪いのなら私が保健室まで……」
「全然平気だよ~、連日会議をサボるわけにはいかないしね~」
「自覚してるのなら日頃からサボらないようにしてほしいのですが……でも、今日は本当に休んだ方がいいんじゃ……」
「んー……じゃあ、会議が始まるまでの間だけお昼寝させてもらうねー」
未だに心配そうなアヤネちゃんを安心させるために普段通りのダラけた姿を見せる、けど……
全く効果ないなぁ………先輩思いの後輩を持って幸せだよ、おじさんは
「……ごめん、やっぱり今日は帰ってもいいかな?」
「分かりました、会議の内容は後日お伝えしますね!」
「ありがと………じゃ、またね~」
手を振りながら鞄を持って教室を出ると、一気にガクッと疲れが襲ってくる
……どちらかというと、精神的な疲れだけど
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夢の中にまたあの男の子が出てくる
その子とユメ先輩の会話を聞いてみると、どうやら彼はアビドス復興の為に相当身体を張ったようだ
ユメ先輩は「無理しないで」と言いながら彼を抱きしめると、もう一人の私がまるで宝物を取られた子供のように引き剥がそうとする
もう暫く様子を見てみよう───そう思った瞬間、突如頭痛が走る
痛みと共に〝私の記憶〟ではない〝私の記憶〟が流れ込んでくる
その痛みに必死に耐えようとしても、容赦なく記憶が溢れ出す
止めろ、ヤメロ、やめろ………やめて
そんな未来は私にはなかった、そんな世界は私にはなかった
私はユメ先輩に何もしてあげることができず、素直な思いを伝えることすらできなかった
それなのに、どうして………
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「おはよー……」
「おはようございます……って、何よ!?その顔!?」
「うへ~、酷いなぁセリカちゃん……おじさんの顔を見て引くなんて……」
「だ、だって……」
「……ん、まるで死人みたい」
言いづらいことをハッキリと伝えてくるシロコちゃん、そんなに酷い顔してるのかなぁ……?
「……ホシノ先輩、昨日ちゃんと寝た?」
「うん、バッチリ寝たよ………ちょっと夢見が悪かったけどね」
首を傾げながらジト目で睨まれる、そんな顔しないでよ~……
「……昨日、アヤネが〝ホシノ先輩の調子が悪そうでした〟って言ってたけど……」
「………何かあったの?」
「そんな心配しなくても……本当に夢を見ただけだからさぁ」
……最悪の悪夢だけどね、と心の中で付け足す
しかし二人は納得していないのか、顔を合わせると互いに目で合図を送りあってた
「……ホシノ先輩、今日も休んで」
「ええ?でも昨日も休んじゃったよ?」
「いいから!絶対安静!」
「……同意見、今すぐ家まで送るから」
結局、この日も強引に休ませられた
………ほんと、何であんな夢をみちゃうんだろう
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待ってよ、ユメ先輩……こっちの私にも話しかけてよ
まだ伝えてないことがあるのに、まだお礼も謝罪もしてないのに
なんでそっちの私はそんなに幸せなの?なんでそんなに恵まれてるの?
……理由は分かってる、誰が未来を変えたのかも
ねえ────ゲヘナの風紀委員君
なんで、なんで君は────
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「この水着なんてどうですか?とっても似合うと思うんですよ☆」
今日はアビドスから離れた場所にある大型ショップモールに来ていた
皆は何も言ってないけど理由は多分、私の気分転換のためだ。おじさんも可愛い後輩に恵まれて幸せだよ~
………ここにユメ先輩もいれば────
「えい☆」
「おわっと……」
またネガティブなことを考えそうになったところ、ノノミちゃんに水着を押し付けられる
「ええ~?おじさんにこんな若い娘向けのを着ろって言うの~?」
「ん、無理やりにでも着せる」
「え?ちょっと?シロコちゃん!?」
なんて誤魔化そうかと考えていると、シロコちゃんに試着室まで無理やり押し込まれる
おじさんどうなっちゃうの~!?……なんちゃって
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「セリカちゃん、随分と沢山買いましたね……」
「だってセール中だったのよ?安いうちに買っておかないと損でしょ!」
「可愛いお洋服も沢山ありましたね☆」
「……近くに銀行あり、と」
「シロコちゃん?」
ショッピングモール内のフードコートでジュースを飲みながら休憩していると、シロコちゃんが唐突に物騒なことを呟く
「ん、冗談」
「本当に?」
「……………ん」
「〝ん〟で誤魔化しても駄目だよ」
まあ、シロコちゃんも本気じゃないだろうし、必要以上に深く掘り下げることはしなくても────
「大丈夫、実行するにしてもバレないようにやるから」
「そういう問題じゃないんだけどなぁ……」
「シロコ先輩が言うと冗談に聞こえないんだけど……」
「まずは警備ロボットに細工を仕掛ける、それから───」
「皆さん!避難してください!警備ロボットが暴走しました!」
建物内に店員の叫び声が響いた
「……シロコちゃん?」
「……まだ何もやってない」
シロコちゃんの反応的に本当に無関係そうだ
……〝まだ〟というのが気になるけど
「それにしても……一体何が───あれ?もしかして、あのロボットが……?」
アヤネちゃんの指差す方を見てみると、そこには大勢のロボットが此方に向かって全速力で走ってきていた
その中で他のとは少しだけ形の違うロボットが先頭に立っている、何か特別な意味がありそうだねぇ……司令塔かも?
「ね……ねえ、なんか近づいてない?」
「………解体して売ればそこそこの値段になりそう」
「勝手に売っては駄目ですよ!?」
「……どうしますか?先輩」
「そうだねぇ……正当防衛?」
「ラジャ~☆それでは早速─────」
そこまでノノミちゃんがそこまで言いかけた瞬間、鋭い発砲音と共に一発の弾丸が先頭のロボットの銃口に吸い込まれてゆく
小さく火花を散らしながら出鱈目な動きに変わると、壁に激突すると同時にピタリと止まる
「……あれ?私、まだ撃ってませんよ?」
ノノミちゃんがそう呟きながら後ろを振り向くと、そこには……
「……相変わらず的確な狙撃だったよ、酒泉」
───っす、空崎さんの前でダサい姿見せるわけにはいかないんで!
「……ふふっ、かっこよかったよ」
あれは……ゲヘナの風紀委員長ちゃん……と……え?彼は……まさか……
「あー!風紀委員会!?なんでこんな所に……」
「まさか、この事件の解決に?」
「……私達も偶然買い物に来ていた、ただそれだけ」
セリカちゃんとアヤネちゃんの問いに答える風紀委員長ちゃん、でも、私にはそんな会話の内容などどうでもよかった
「それにしても……貴女もいたんだ、小鳥遊ホシノ」
私に語りかけてくる彼女の横を素通りする
「……ホシノ先輩?」
「どうかしたんですか……?」
ノノミちゃんとシロコちゃんの視線を無視する
私の目的はただ一つ、彼の前でピタリと止まる
「…………」
………?
「……折川酒泉君だっけ?」
え?まあ……はい
「そっか……じゃあ、君がユメ先輩を……」
え?何が?
「………」
……あの、さっきから一体────
「……どうして?」
────はい?
「どうしてアビドスに来てくれなかったの?」