〝アリウス〟潰すゾ!!!   作:あば茶

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聖園ミカは負けヒロインになりたくない~その4~

 

 

「……うーん」

 

 

マズイ、非常にマズイ

 

このままだとナギちゃんやセイアちゃんの負けヒロイン発言を撤回させられない気がしてきた、それもこれも全部クソボケな酒泉君のせいだ

 

あの日からずっとまともな勝ち星を得ていない私は少しずつ焦りを見せはじめていた……いや、別に酒泉君相手に勝ち星なんていらないけどね?惚れられても面倒だし

 

ただ、そうして放置していると少しずつ私の周りの子達が彼の毒牙に掛かっていくだろうから今のうちに対策しておこうと思ってるだけで……

 

 

「次の作戦はどうしよっかな……」

 

 

お買い物作戦は失敗、トリュフチョコ作戦も失敗、更には打算抜きの私のメイド姿を見ても大して反応しないときた

 

私がこんなに構ってあげてるのに全く興味を示さないなんてもしかして酒泉君って女の子自体に興味が無いのかな?なーんて…………先生と距離感近く感じる時あるけど流石に気のせいだよね?最初からソッチにしか興味がないんだとしたら勝ち目なんてないじゃんね

 

 

「はぁ……なんで私が好きでもないゲヘナの生徒の為に悩まなきゃいけないんだか」

 

 

そう、何度も言うけど私は別に彼なんてどうでもいい。ただナギちゃんとセイアちゃんに負けヒロイン発言を取り消してほしくて酒泉君を堕とそうとしているだけだ

 

まあ?でも酒泉君が私にガチ恋しちゃったらその時は責任を取ってあげなくもないけどね?仕方なく付き合ってあげたり仕方なく人生の墓場まで一緒に行ってあげなくもないよ?私は嫌なんだけどね?

 

 

「……あーあ、もし彼がクソボケじゃなかったら────いや、それでも簡単にはいかないか」

 

 

もし酒泉君が人の恋心に敏感だったとしても彼に〝推し〟が……空崎ヒナが存在する以上は攻略難度はあまり変わらないだろう

 

……空崎ヒナ、か。正直ずるいよね、最初から酒泉君に好かれてるとかアドバンテージだらけなのにそれを持て余すかのようにイチャイチャイチャイチャと

 

無条件の愛情を向けられてる相手に果たして勝ち目なんてあるのかな

 

 

「……私だって最初から彼に好かれてたら今頃余裕だったのに」

 

「君が風紀委員長の立場になったところでどうせ面倒な女ムーブは変わらないと思うぞ」

 

「あれ?セイアちゃんいたんだ?居たならちゃんと教えて……ああ!セイアちゃんって喋れないんだっけ?」

 

「うおおおおおおおっ!!!セクシーフォックスパンチをくらええええええええっ!!!」

 

「セイアさん!ステイ!ステイ!」

 

 

んー……でも逆に言えば空崎ヒナは酒泉君に〝恋愛対象〟としては見られてないって事だよね?それなら十分勝ち目はあるかな?だってスタイルは私の方が抜群だし!

 

 

「はっ!残念だったなミカァ!彼の好みは幼い少女だ!君に勝ち目はないぞ!」

 

「……変な直感働かせないでくれる?勝手に心読まれたくないんだけど」

 

「だがこれは揺るぎない事実だ……何故なら彼はロリコンだからな!君の様な無駄な脂肪を胸に溜め込んでいる女などに興味はないだろうな!」

 

「はあ?持たざる者の嫉妬はやめてくれる?酒泉君だって男の子なんだから胸が大きい方が良いに決まってるでしょ?」

 

「いいや、彼は貧乳というステータスの希少価値を理解してくれる男だ」

 

「ちょっとお二人とも……はしたないですよ……」

 

 

セイアちゃんとバッチバチに睨み合ってるとナギちゃんが止めてくる

 

ナギちゃんはいいよね、余裕があって……きっと胸が小さいと掛かる負荷も何も知らな「ミカァ!!!」もがふほほほは

 

 

「いいぞナギサ、胸が全てだと思い込んでいる愚か者をそのままロールケーキで窒息させてしまえ」

 

「もごごごご……んぐ……もう!ナギちゃんまで嫉妬!?仕方ないじゃん私だって望んでスタイル抜群に生まれた訳じゃないのに!」

 

「わ、私は嫉妬なんて……!」

 

「そうだぞミカ、そもそもナギサの武器は我々とは違うのだから嫉妬する必要などないだろう?」

 

「武器が違う?」

 

「そうだ、ナギサの武器は私達と違って胸の大小ではなく────尻だッ!」

 

「え!?」

 

「そういえばそうだった……ナギちゃんの魅力はお尻だった……!」

 

「ミ、ミカさんまで何を!?」

 

 

どうして私は幼馴染みの一番大事な魅力を忘れていたのだろう、お尻比べでナギちゃんに勝てる子なんているはずないじゃんね

 

 

「こんな素晴らしいヒップを持っていればきっと酒泉以外の男はイチコロだろう」

 

「そうだね、そこがナギちゃん最大の魅力だし酒泉君以外は誰でも堕とせるんじゃないかな?」

 

「そこだけは頑なに譲らないんですね……」

 

「当たり前じゃん、結局酒泉君だって男の子なんだから胸が一番でしょ」

 

「それには同意だな……最も〝小さい方が好き〟という意味でだが」

 

「は?まだ認めないの?」

 

「それは此方の台詞だ、往生際が悪いぞ……ミカ」

 

「……ふーん?そっか、そんなに抗うんだったらもういいよ。こっちにも考えがあるから」

 

「考え?」

 

「……酒泉君に直接聞いてみようよ」

 

「……なるほど、面白い」

 

「はっ!?ちょ、ちょっと……お二人とも正気ですか!?」

 

 

 

隣でナギちゃんが止めようとしてくるけどそれを無視して酒泉君とモモトークを繋げる

 

最初から簡単な話だったというのに何をまどろっこしい事をしていたんだろう、私

 

目の前で既に勝利を確信してドヤ顔している声無しフォックスに現実を叩きつけてあげないとね☆……っと、出た出た!

 

 

『うーっす……もしもーし……昼寝川酒泉でーす……』

 

「酒泉君おはよー!早速だけど酒泉君は大きい胸と小さい胸、どっちが好きなのかな☆」

 

 

ブツ、ツ──ツ──ツ──

 

……あれ?切られちゃった?

 

 

「やれやれ、何をやっているんだ……今度は私が掛けてみよう」

 

 

そういうとセイアちゃんも酒泉君に連絡を取り始めた

 

 

『はーいマユでーs……じゃなくて折川でーす』

 

「やあ酒泉、突然で悪いが君はおっぱいとちっぱいのどちらが好みかな?

 

『……ねえ、もしかして今そっちに聖園さんいます?』

 

「ああ、それが?」

 

『やっぱりかよ!!?揃いも揃って何下らねえ質問してんすか!?』

 

 

むっ!下らないとは失礼な!女の子にとっては重要な問題なのに!

 

 

『いいですか!?二人が何が目的で俺にそんな質問したのかは知りませんけど絶対に答えませんからね!?』

 

「そう言うな、軽い雑談じゃないか……で?結局どちらの方が好みなんだい?」

 

『俺に質問するなァ!!!』

 

 

こっちから話を振ってあげてるのに酒泉君は一向に質問に答えてくれない

 

会話のキャッチボールくらいしようよ、今のうちに協調性を身につけておかないと社会に出た時に大変な思いするよ?

 

 

『はぁ…はぁ…分かりました、せめてここに至るまでの流れを説明してください。それで俺が納得したらちゃんと答えてあげますから』

 

「なに、そんな大した話じゃないさ。ただティーパーティーで恋愛トークをしていた時に〝男性が好みそうなスタイル〟という話題になったから君に直接意見を伺う事になっただけだ」

 

『……ま、まあ……それなら……軽い質問くらいなら』

 

 

チョロい、チョロいよ酒泉君

 

そうやってすぐ人の要求を飲み込んでると面倒な勘違い女に纏わりつかれちゃうよ?

 

……まあ、その癖に恋愛事になると全然チョロくないしむしろ難易度激上がりするんだけどね

 

 

「それで?結局のところ君はどうなんだい?」

 

『えーっと……まあ、世間一般の男は大きい方が好きなんじゃないすか……?』

 

「逃げるな、私達は世間一般の評価ではなく君自身の価値観を聞いている」

 

「誤魔化そうとしても無駄だよ?」

 

『え、いや……そんなつもりじゃ……(くそ!?バレた!?他に誤魔化せる手は……!?)』

 

 

 

やっぱり反応的に酒泉君はあやふやにしようとしていたらしい

 

でもそれじゃ駄目、その程度じゃセイアちゃんに敗北を突きつけられない。ここで堂々と〝貧乳には興味ありません〟って宣言してもらわないと……!

 

 

『(───っ!これだ!この手だ!)……その、正直なところ俺って女性のスタイルは胸だけでは見てないんですよ』

 

「……というと?」

 

『ほら!上半身だけじゃなく下半身にだってパーツはあるでしょう!?俺どっちかっていうとそっちの方が好きなんすよ!』

 

「つまり……酒泉君は胸より腰とか脚で見てるってこと?」

 

『そうそう!』

 

「……尻とかもかい?」

 

『そうそう……え?あ!いや!待ってタンマ!尻は違っ────』

 

 

 

ブツ、ツ──ツ──ツ──

 

 

 

「あ、あの……セイアさん?酒泉さんとの通話を切ってしまってもよろしかったのですか……あっ!また掛かってきましたよ───」

 

 

 

ブツ、ツ──ツ──ツ──

 

 

 

「え」

 

「……」

 

「……」

 

「あの……ミカさん?どうして出なかったのですか……?」

 

 

 

下半身……お尻かぁ……

 

 

 

「尻……」

 

「お尻……」

 

「……あ、あの……どうして二人とも私の顔をそんなジロジロと……?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嘘だよね……ナギちゃん……?」

 

「こんな所に思わぬ伏兵が……!」

 

「はい!?」

 





ゲヘナ学園・折川酒泉

効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/攻1500/守200

このカード名の①②③の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない

①自分のメインモンスターゾーンにカードが存在しない場合に発動できる。手札及び除外されているこのカードを特殊召喚する
②このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「ゲヘナ学園」カードまたは「クソボケムーブ」カードを手札に加える
③「ゲヘナ学園」カードまたは「シャーレ」カードが破壊される場合、代わりに墓地のこのカードを除外できる



クソボケムーブ・自己犠牲END

速攻魔法

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない

①自分の手札・フィールドから「折川酒泉」モンスター1体を除外して発動できる、相手フィールドのカードを1枚選んで除外する。
②自分フィールドに「ゲヘナ学園・折川酒泉」が特殊召喚された場合、墓地のこのカードを除外し、相手フィールドのカード1枚を対象として発動できる。このターンの終了時まで対象のカードの効果をターン終了時まで無効にする



クソボケムーブ・依存END

速攻魔法

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない

①「折川酒泉」モンスター以外の「学園」「学校」「シャーレ」モンスター1体を対象として発動できる。このターン、対象のカードは「折川酒泉」カード以外の効果を受けない
②自分フィールドに「学園」「学校」「シャーレ」モンスターが存在し、「折川酒泉」モンスターが存在しない場合、墓地のこのカードを除外して発動できる。自分のデッキから「折川酒泉」モンスターを手札に加えるか相手フィールドの「折川酒泉」モンスターのコントロールを得る



クソボケムーブ・監禁END

速攻魔法

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない

①自分フィールドの「折川酒泉」モンスターを対象として発動できる、そのカードを除外する。このカードを相手の効果の発動にチェーンして発動していた場合、相手フィールドのカード一枚を選んで破壊できる
②相手のエンドフェイズに自分フィールドにモンスターが存在しない場合、墓地のこのカードを除外して発動できる。除外されている「折川酒泉」モンスター1体を特殊召喚する



転生者・折川酒泉

リンク・効果モンスター
リンク1/闇属性/戦士族/攻300
【リンクマーカー:右下】
「折川酒泉」モンスター1体

このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない

①自分の除外されている「クソボケムーブ」カードを5枚まで対象として発動する。そのカードをデッキに戻し、戻した「クソボケムーブ」カードの種類だけ以下の効果を適用する
・3種類以上:次の相手ターン終了時まで自分は効果によるダメージを受けない
・4種類以上:次の相手ターン終了時まで自分が受ける戦闘ダメージは半分になる
・5種類:カードを1枚ドローする
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