〝アリウス〟潰すゾ!!!   作:あば茶

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クソボケムーブ・ハーレムEND
速攻魔法
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない

①自分フィールドの「ゲヘナ学園風紀委員・折川酒泉」1体を対象として発動できる。このターンの終了時まで選択したモンスターの攻撃力分だけ自分フィールドの「イオリ」「チナツ」「アコ」「ヒナ」モンスターの攻撃力を上げ、選択したモンスターの攻撃力を0にする
②墓地のこのカードを除外して発動できる、自分の墓地の「ゲヘナ学園風紀委員・折川酒泉」を「ゲヘナ学園」XモンスターのX素材にする


クソボケムーブ・ハッピーEND
速攻魔法
このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない

①エンドフェイズに発動できる、このターン相手との戦闘・効果で破壊された「折川酒泉」モンスターの数だけ自分の墓地から「折川酒泉」モンスターを特殊召喚する
②自分スタンバイフェイズ時、自分フィールドにモンスターが存在しない場合に墓地のこのカードを除外して発動できる。相手フィールドのモンスターの数まで自分の墓地から「折川酒泉」モンスターを特殊召喚する


クソボケムーブ・わっぴ~!END
速攻魔法
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない

①デッキから「歌住サクラコ」モンスターを特殊召喚する


トリニティ総合学園シスターフッド・歌住サクラコ~アイドル~

通常モンスター
レベル4/光属性/天使族/攻1200/守2100

よく周囲の人達に誤解される可哀想な人。ライブの際、あまりにも恐ろしいサクラコ様の笑顔に怯えて観客達が逃げ出してしまったとか

そんな状況でも唯一最後まで応援してくれていた〝偶々立ち寄っただけのゲヘナの男の子〟とは今も交流が続いているらしい


聖園ミカは負けヒロインになりたくない~その7~

 

 

 

 

「遅い、私を待たせるな」

 

「だったらテメェから来いよカスタヌキ」

 

 

顔を合わせた途端、飛び交う罵倒

 

片や悪辣な笑みで、片や面倒そうな顔で

 

 

「キキキッ!少し見ない内にまた一段と生意気な口を利くようになったな?たかが一風紀委員でしかない貴様が」

 

「んで?そのたかが風紀委員ごときに何の用ですか?議長様」

 

 

犬猿の仲を体現したような会話をする二人

 

もしこの会話を事情を何も知らない他校の生徒が見たら〝一般生徒が学園のトップに喧嘩を売ってる〟という光景にしか見えないだろう

 

だが実際に喧嘩を売るような真似をしているのはトップの方からで、一般生徒の方はそれを毎回相手にしなければならない被害者である

 

 

「何の用……か、そこまで平静を装っていると逆に白々しいぞ?」

 

「……白々しい?」

 

「そうか……ハッキリ言ってやらないと分からないか、なあ────」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────反逆者」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カチャリ、と

 

マコトの握る一丁の拳銃が酒泉の額に向けられる

 

酒泉の〝眼〟はその動作を最初から捉えていたが、マコトの手を止める事はせずただ眉間をピクリと動かすのみ

 

 

「……はあ?」

 

「いや、正しくは容疑者候補か?」

 

「……」

 

「どうした?状況を理解できてなさそうなマヌケ面をしているな?」

 

 

一発食らうだけでも死に直結するというのに、目の前の拳銃を恐れもせず微塵もマコトに対する態度を変えない酒泉

 

その表情は困惑……というよりも〝今度はどんな馬鹿げた事を考えたんだ〟という呆れ顔に染まっていた

 

 

「ここ最近の貴様の行動を調べさせてもらった……やけに聖園ミカと関わる機会が多いじゃないか」

 

「はぁ……そっすね……で?まさかそれだけで反逆者扱いですか?」

 

「万魔殿の事を嫌っている貴様がゲヘナ嫌いの元トップと何度も会っている時点で疑う道理は十分にあると思うが?」

 

 

マコトは銃を向けたまま立ち上がり、引き金に重ねる指に力を込める

 

酒泉のこめかみに銃口をぐりぐりと押し付けながら意地の悪い笑みをより近くで見せつける

 

 

「折川酒泉、貴様を共謀罪で拘束させてもらう」

 

「……これまた急っすね、まさか本気で言ってる訳じゃないでしょう?」

 

「本気じゃないように見えるか?」

 

 

その眼はいつも以上に真剣で、鋭く尖っていた

 

だが、折川酒泉の答えは最初から決まり切っている

 

 

「おっと!下手な抵抗はするなよ?もし抵抗するようなら貴様は万魔殿の全生徒を相手する事になるからな……まあ、力ずくで貴様を屈服させるのも悪くはないがな!」

 

「そっすね、じゃあ試してみましょうか」

 

「そうだろう?流石の貴様も我々を相手にしたくは……は?」

 

 

想像していてのと違う答えが返ってきたのか、マコトはぽかんとした表情で佇む

 

だが酒泉は何も可笑しな事は言ってないと依然変わらぬ態度で話を続ける

 

 

「……貴様、今なんと言った?」

 

「だから〝試してみよう〟って言ったんすよ」

 

「……正気か?」

 

「何か変なこと言いました?俺はただ〝俺が万魔殿のメンバーを全員半殺しにするのと万魔殿が俺を殺す事のどっちが早いか競争してみよう〟って提案しただけですよ?……ああ、勿論イブキさんは含まれてないのでご安心を」

 

 

戦闘の練度に関しては間違いなく空崎ヒナが属する風紀委員会の方が上だろう、しかし資金装備人員それらだけで考えた場合のトータルでは間違いなく万魔殿が上回る

 

それを酒泉は自分だけで……たった一人で全員を半殺しにすると平然と宣った

 

 

「キキッ……随分と強気だな?貴様一人にそれができると────」

 

「────逆に出来ないと思ってんのか?」

 

 

すっと、酒泉の手がマコトの銃を握る手に重ねられる

 

少しでも力加減を間違えればすぐにでも自身の額が貫かれるというのに

 

 

「何か忘れてないか?アンタの目の前に立っているのは空崎ヒナの次に強い男だぞ?たとえ万魔殿が敵に回ろうとその日の内に壊滅させるなんざ造作もない事だ」

 

「……っ」

 

「もし仮にゲヘナ学園全体が敵になろうとも自分の命を捨てるぐらい本気でやりゃあ、それなりの被害を出しながらアンタの首を獲る事だって出来る……この学園で俺を倒せる人なんて空崎さんしかいねえよ」

 

 

少しずつ下がりだしていた銃を持つ手が、酒泉自身の手によって再び酒泉の額に向けられる

 

ピタリと、一ミリのブレもなく確実に射抜けるように

 

 

「ほら、撃てよ。開戦の狼煙くらい自分で上げろよ?」

 

 

まるで不安を感じさせない酒泉の態度、それは暗に〝この距離で撃たれてもどうとでもなる〟と伝えているかの様だった

 

状況的に有利なのはマコトの方だというのに銃を構えているマコトの手は震え、喉からは生唾を飲み込む音が聞こえる

 

 

 

 

 

 

「────っ!ええい!ちょっとした冗談に本気になるんじゃない!」

 

「────ですよねー」

 

 

 

 

 

 

ばっ!と銃を雑に投げ捨てたマコトを見た途端、酒泉は〝やっぱり〟と言ったような表情で溜め息を吐いた

 

 

「俺を本気で拘束するつもりならわざわざ二人っきりの部屋で会話する必要ないですからね……もっと周囲を自分の兵で囲っているはずです」

 

「チッ!最初から気づいていたという訳か……そうだ!今回はただの注意換気で呼び出しただけだ!」

 

 

マコトが最初の方に話したミカに関わる話は全て事実、ただそれをシンプルに注意するだけでは面白くないと考えた結果が今回のマコトの行動だった

 

つまり折川酒泉に対するただの嫌がらせ、最初から深い考えなど存在しない

 

 

「組織内で貴様と聖園ミカの接触を怪しむ者が居たから私は〝怪しまれるような行動はなるべく控えろ〟と注意しようとしただけだ!それを貴様はぁ……!」

 

「いや、先に話をややこしくしようとしたのはそっちでしょう……」

 

 

実際、万魔殿内では折川酒泉の人脈を警戒する者も多数存在する

 

あまりにも広がりすぎた繋がりは時には政治的問題にまで発展する可能性がある

 

 

「……まあ、今回の件に関しては珍しくそっちの方が正しい気もしますしこれからはなるべく無闇な接触は控えておきますよ」

 

「そうだ!それでいい!……ったく、最初から素直に従っておけば……!」

 

「じゃあ最初から素直に伝えとけや……」

 

 

こんなでも一応は実力で登り詰めた、御飾りではないゲヘナのトップ

 

酒泉もそれを素直に認められないほど子供ではない、少なくとも政治的なあれこれに関しては自分なんかよりよっぽど格上だと考えている

 

 

(……まっ、明日の〝約束〟は流石にドタキャンできないけどな)

 

 

これからはミカと会う回数も考え直さなければならない、最近は向こうから接触しようとしてくる機会が増えてきたから特に

そんな風に今後のスケジュールを頭の中で組み直している酒泉に対し、先程までの態度が嘘かのようにマコトが恐る恐る尋ねる

 

 

「それと一応聞いておくが、さっき言っていた〝万魔殿を一人で潰せる〟という話だが……あ、あれは嘘だよな?私の嫌がらせに気づいた上での仕返しだよな?」

 

「……気になるなら本当に試してみます?」

 

「…………こ、今回は遠慮しておいてやろう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……作戦は全部失敗しちゃった」

 

 

ミカのノートに記された〝らぶらぶ大作戦!〟の文字、その上が×マークで塗り潰されている

 

 

「けど、決して無駄だった訳じゃない……はず」

 

 

塗り潰された文字とは別に新たに記された〝最終段階!〟の文字

 

ミカはこれまでデートに誘ったり手作りチョコを渡したりメイド服で誘惑したり映画を一緒に観たり、それ以外にも様々な方法で酒泉にアタックを仕掛けてきた

 

結局それらの行為で酒泉を堕とす事はできなかった……が、それでも好感度に変化はあっただろうとミカは考えている

 

 

「……約束は取り付けた、決着は明日着ける!」

 

 

積み重ねられた好感度によって酒泉の意識は自分に傾いてるはず。そこで一気に告白という究極の一発を食らわせる、完全勝利

 

そんな都合良く行くかは分からないが、我々には精々彼女が恋愛敗者に相応しいエンディングを見せられないように祈ることしかできない

 

 

「さっそく明日に備えて着ていくお洋服を決めないと!このワンピースにしようかな、それともこの……」

 

(私からしたらまだまだ地味すぎるよ!もっと腕にシルバー巻くとかさ!)

 

「もう一人の私!」

 

 

自分の脳内の中で何度も何度も会議を繰り広げ、酒泉が好みそうな服を一着一着吟味していく

 

はちゃめちゃに可愛い服を着て、最強の告白ムーブをぶつけて、酒泉を堕として、その後は────

 

 

「その後は……しゅ、酒泉君がそこまで言うならもうちょっと暗くなるまで一緒に居てあげても……本当は門限だけど……えへ、えへへへへ……」

 

 

既に脳内では〝俺んちに来いよ〟展開にまで発展しているおめでた脳味噌

 

 

(やるんだね!?私!)

 

「うん!勝負は今、ここで決めるよ!」

 

 

果たしてシミュレーション通り上手くいくのか、その行方は蟹の味噌汁……神のみぞ知る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、お待たせしました!!!」

 

「……なぜに敬語?」

 

 

ピンクのワンピースにピンクの鞄にお星様の髪飾り、彼女は結局必要以上に着飾らずに自分のイメージから掛け離れすぎない格好で勝負に出る事にした

 

それでも十分すぎる程の美少女、相手がクソボケでなければ(ここ重要)常に意識しっぱなしになっていただろう

 

 

「え、えーっと……ど、どうかな?」

 

「何がです?」

 

「いや、だから……わ、私の格好……とか……」

 

 

〝酒泉君なんてこれで楽勝!〟と出掛ける前は自信満々だった少女の態度が一変、頬を赤らめながら恥じらうただの乙女に

 

正直に答えるのが少々気恥ずかしかったのか、頬をぽりぽりとかきながら何ともないように答える

 

 

「まあ……似合ってるんじゃないですか?」

 

「そ、そっか!……そっかぁ……あ、ありがと……」

 

「……なんか調子狂うなぁ」

 

 

酒泉のモモトークに送られてきたのはいつも通り強引な遊びのお誘い、しかし実際にやってきたのは普段と比べて妙に大人しい少女

 

通常であれば普段とのギャップ差で〝可愛い〟と思うだろう、酒泉も実際にそれは思っている

 

しかし彼女の素を何度も見た事がある上に何度も〝ゲヘナ嫌いムーブ〟を受けてきた酒泉には可愛いという感情以上に〝なんか気味悪い〟という感情の方が強かった

 

 

「じゃ……じゃあ……そろそろ行く?」

 

「そっすね、こうしてる間に混んじゃうと面倒ですしね」

 

 

この日、ミカは〝最近発売したコスメを買いに行くから付き合って〟と酒泉にモモトークを送った

 

これに関しては元々買う予定があったというだけであって、決して折川酒泉に会う為だけに立てた訳ではない

 

 

「……そういや何で俺を誘ったんですか?コスメ買うだけなら荷物持ちなんていらなそうですけど」

 

「何でって、そりゃあ……」

 

 

その通り、コスメ程度の大きさの物を買うだけなら荷物持ちなんて必要ない。むしろ待ち合わせしている時間も無駄だろう

 

つまりそれ以外の理由……デートに誘っただけだと正直に答えるならこのタイミングしかない

 

 

「………………に、荷物持ちだけど?」

 

「……はぁ?」

 

「私、今日は軽い物すら持つの面倒な気分なんだよねー」

 

「……さいですか」

 

 

それも聖園ミカが壊滅的な恋愛弱者でなければの話だが

 

クソボケと恋愛弱者、何とも酷い組み合わせがこの地獄の様な状況を生み出していた

 

ちなみに〝最初からミカが素直に接していればいいだけの話では?〟と疑問を抱いた人は間違っていないので安心してほしい

 

 

「んで?それ買った後はどうすんです?」

 

「え?えーっと……適当にぶらぶらする……とか?」

 

「なんすかそれ……特に予定無いなら俺は帰りますけど」

 

「あはは……そんなに私と一緒にいたくないの?」

 

 

自分は嫌われてるのかと考え込んでしまったミカは声色の変化に気付かれないように平静を保ちながら尋ねる

 

 

「いや、別に嫌ってはいませんって……ただ特に用がないのに付き合わされても……ねえ?」

 

「それもそっか……あー、えっと、えっと、じゃあ……あ!それじゃあ買い物が終わったらその後何か甘いもの食べに行こうよ!」

 

「まあ、それならいいっすけど……」

 

 

糖分が絡めば大抵の事は了承してくれる、ミカの予想通りそれは当たっていた

 

後は告白するタイミングだ、場所はできるだけ静かで星空が見える所で、そして最後は物語に出てくるお姫様の様に二人の唇が……

 

 

「うぇへへへへ……」

 

(えっ……こわ……)

 

 

一人ニマニマと笑いながら頬を押さえる、隣で酒泉が引いている事に気付かず

 

ミカはぶんぶんと首を振って妄想を振り払い気を取り直すと、目的地に向かおうと緊張のせいで力んだ足で歩み出す

 

 

「……」

 

「……」

 

「……いい天気だねー」

 

「っすね」

 

「……」

 

「……」

 

「……最近調子はどう?」

 

「そこそこっすね」

 

「……」

 

「……」

 

「いい天気だねー」 「それさっき言いましたよ」

 

「……」

 

 

別に普段から喋らないほど仲が悪いわけではない、しかしいざ実際にこの後告白するであろう事を考えると急に気まずい空気になってしまう

 

下手に意識すればするほど口を開けなくなる、しかし何か喋らなければという謎の使命感が余計に彼女を慌てさせる

 

 

「……あ、あー……酒泉君はさ、どんなコスメが好きなの?」

 

「……俺がそういうタイプに見えます?他の人へのプレゼント以外で買った事なんてありませんよ?」

 

「だ、だよねー……あはは……」

 

 

ミカの心の中で話題選びを失敗した事への後悔と〝は?誰にプレゼントしたの?〟という怒りが同時に込み上げる

 

一方で酒泉はそんな感情を向けられている事など全く想像もしておらず、頭の中では呑気に前世の後輩にコスメセットをプレゼントした時の事を思い出していた

 

誕生日プレゼントとして渡したコスメセットで私に化粧をしてくださいと半ば強制的に持たされ、センスの無さをボロクソに貶された悲しき思い出を

 

 

「……女性の人って化粧とかそういう細かいのできる人多いっすよね、素直に凄いと思うってか……」

 

「そう?女の子にとっては普通だと思うけど……男でもワックスとかはするでしょ?それと同じじゃない?」

 

「…………いや、俺は滅多に使わないんで」

 

 

再び甦る前世の悲しき記憶、酒泉の脳裏に思い浮かぶは中学時代に初ワックスにチャレンジした時の野郎共の〝似合わねええええええ!!!〟という笑い声

 

友人にアームロックを仕掛けながらオシャレなんて二度とするかと固く誓ったあの日の自分は相も変わらずオシャレのオの字も感じさせない今の自分を見て何を思うだろうか

 

 

「……ん?なんか列できてません?」

 

「……うげっ」

 

 

懐かしき記憶に思いを馳せていると前方の方に長蛇の列が出来ているのを目撃する、しかも殆どが女性である

 

その場所が当初の目的地の近くであった事を思い出し、嫌な可能性が酒泉の脳裏に過る

 

 

「えぇ……まさかこれ全部聖園さんが買おうとしてるコスメの?」

 

「多分……有名ブランドではあるけどまさかこんなになんて……」

 

「……帰っていいっすか?」

 

「駄目」

 

 

店は開店前、だというのに既に店員が列を整理しなければならないほど並んでいる

 

馬鹿な、たかがオシャレに────という考えを酒泉はすぐに捨てた。何故ならこれが新発売の高級スイーツの列だったとしたら自分も並んでいたであろうから

 

結局価値観は人それぞれだ

 

 

「んじゃ、このまま順番が回ってくるまで立ちっぱですか」

 

「なんなら酒泉君が私の椅子代わりになってくれてもいいけど?」

 

「それやったら多分アンタも恥かきますよ」

 

「……確かに」

 

雑談混じりに酒泉がその店のポスターを確認すると、そこにはコスメの写真と共に〝有名モデルの○○も絶賛!〟という謳い文句が書かれていた

 

そのモデルは美容関係とはあまり縁の無い酒泉ですらテレビのCMで見掛けた覚えのある顔であり、恐らくその存在だけでも十分に女性客の関心を引いているであろう事が窺えた

 

 

「……この人って最近よく見ますよね」

 

「へー、ゲヘナみたいな動物の皮を身体に巻きながら木の槍を振り回してそうな地区でもオシャレ系のCMって流れてたんだ」

 

「おう流石にそこまで野蛮じゃねえわ、つーかそれもう原始人だろ」

 

 

よくもまあここまでスラスラとゲヘナに対するヘイトスピーチが浮かぶなと思いながら酒泉は軽く受け流す

 

(羽沼さんの言った通り聖園さんと会う機会は減らすつもりだけど……まっ、こんだけ嫌われてりゃ別に問題ないか)

 

 

向こうからしたらパシリが一人減るだけだろう、そんな事を考えながら酒泉は漸く動き出した列を少しずつ歩き始めた

 




ゲヘナ学園風紀委員長・空崎ヒナ

エクシーズ・効果モンスター
ランク4/闇属性/戦士族/攻2800/守2100
「ゲヘナ学園」モンスター×3体

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できず、このカードは「クソボケムーブ」カードを捨てる事でXモンスター以外の「折川酒泉」モンスターの上に重ねてX召喚できる

①このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。相手フィールドのカードを1枚選んで破壊する
②このカードが「ゲヘナ学園風紀委員・折川酒泉」をX素材としている場合に発動できる、EXデッキから「ゲヘナ学園・折川酒泉&空崎ヒナ~イシュ・ボシェテ~」をこのカードに重ねてX召喚扱いとして特殊召喚する。この効果は相手ターンでも発動できる


ゲヘナ学園・折川酒泉&空崎ヒナ~イシュ・ボシェテ~

エクシーズ・効果モンスター
ランク8/闇属性/戦士族/攻3100/守2600
レベル8モンスター×3体

このカード名の①②の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない

①このカードが「折川酒泉」モンスターをX素材としている場合、このカードのX素材を2つ取り除いて発動できる。相手フィールドのモンスターを全て破壊する、この効果は相手ターンでも発動できる
②自分のフィールド・墓地の「折川酒泉」モンスター1体と相手フィールドのカード1枚を対象に発動できる、選択した自分のカードをこのカードのX素材にし、選択した相手のカードを破壊する
③このカードはモンスター効果以外の相手の効果の対象にならず、相手プレイヤーは自分から見て相手フィールドにモンスターを召喚・特殊召喚できない
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