〝アリウス〟潰すゾ!!!   作:あば茶

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久しぶりにカッコ悪い酒泉君を書きたかったんです


空崎ヒニャ

 

 

 

 

「……ついに……届いた……」

 

 

委員長室で1人呟くヒナ、その手には1本のビンが握られていた

 

 

「効果は24時間……具体的にどんな感じに変身するのかは分からないけど……」

 

 

不安そうな表情で暫くビンを見つめるヒナ

 

そして数分後、覚悟を決めたように一気にビンの中身を飲み干す

 

 

「んっ……ぷはっ……もう後戻りはできない」

 

 

 

〝気になるあの人をメロメロに!魔法の魅了薬!(鼠印)〟

 

ラベルにそう書かれているビンをデスクにしまい、ヒナは己の両頬を叩いた

 

 

 

「今日、ここで……決着をつける」

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突然だが諸君、猫ってどう思う?……まあ、可愛いよね、うん

 

人懐っこいかと思えばツンとする、ちょっと距離を置こうとすれば近寄ってくる

 

絶妙な距離感で男女問わず人を魅了する、それがぬこ……失礼、猫という生き物だ

 

そんなぬこ……猫に対して我々人類が辛うじて理性を保てているのは種族の違いがあるからにすぎない

 

では、もしも自分の最愛の〝推し〟がぬこ……猫になったとしたら?

 

想像してみてほしい、推しに猫耳が生えている姿を!推しに尻尾が生えている姿を!俺は震えたよ……

 

とにかく、俺の目の前に猫耳姿の推しが居たとしたら俺は色々と持ちそうにない、そして────

 

 

 

 

 

「にゃあ~~~~ん♪」

 

 

 

 

そんな危機が都合良く迫ってきていた

 

推しが、俺に飛びかかってきた

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

「にゃんにゃ~ん♪」

 

 

 

ハンカチを噛みながら此方を睨んでくる天雨さん、信じられない物を見たような表情をしている銀鏡さんと火宮さん

 

そして、頬をすりすりと擦り付けてくる猫耳と尻尾が生えた空崎さん

 

……どうしてこうなったかって?俺が委員長室に着いた頃にはこうなってました、つまり理由は分かりません

 

「い、委員長!私にも!私にも頬擦りを!」

 

「フシャアアアアアア!!!」

 

「そんな……」

 

「見事に警戒されてますね……」

 

「出会い頭にいきなり飛びついたのがいけないんじゃないの?」

 

 

そんな事をやってたのか……そりゃ嫌われますわ

 

 

「どうしてですか……どうして酒泉だけ委員長から抱きつかれてるんですか……!」

 

「そりゃあ……ねえ?」

 

「委員長ですからね……」

 

 

当然だという反応を見せる銀鏡さんと火宮さん

 

え?結局何で俺が飛び掛かられたの?襲撃?

 

 

「ん~……なぁ~……」

 

 

 

おっふ……顎を擽られてる……

 

ていうかさっきから心臓があり得んくらいドキドキしてるんだけど、めっちゃドキンドキンダムダムしてるんだけど

 

既に理性がレッドゾーンスレスレなんだが?

 

 

 

「ええい!今すぐ離れなさい!委員長の猫耳を味わうのはこの私です!」

 

────味わうって表現がキモ……ひんっ!?

 

「な、なんですか!?突然艶か……気持ち悪い声を出して……!」

 

 

首元が濡れるような感覚を味わい、視線を下ろしてみる

 

すると、空崎さんがチロチロと俺の首を舐めていた

 

 

 

「~~~♪」

「い、委員長!?酒泉の首を舐めるくらいなら私を舐めてくださいよ!?」

 

「フグルルルルルゥ……!」

 

「うわっ……凄い睨まれてる……」

 

「……で、でも……流石にこれ以上は止めた方がいいですよね?委員長の為にも……」

「……う、うん!だね!これは委員長の為だから!」

 

「フニャッ!?うなぁ~~~!!!」

 

 

火宮さんと銀鏡さんが空崎さんの肩を掴んで俺から引き剥がそうとする

 

だが、肉体のスペックに変化はないのか、空崎さんはビクともしない

 

むしろ爪が俺の肩に食い込んで……って、爪まで伸びてるのか……

 

 

 

「にゃあ~~~!にゃあああ!」

 

「くっ……力強っ……!」

 

「い、委員長……酒泉君も困ってますから!ねっ!?」

 

────あ、あの……なんか嫌な予感がするので一旦置いて……

 

「はーなーれーろー!」

 

「むむむむむ……!」

 

「うなあああああああああっ!!!」

 

「私も協力します!」

 

────あ、天雨さんストップ!これ以上力が加わると服が───

 

「せー……の!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ビリッ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ」

 

「あ」

 

「あ」

 

「にゃ?」

 

────……にゃ

 

 

 

 

服が破けました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────

 

────────

 

──────

 

 

 

 

 

 

 

「……その……」

 

「ごめんなさい……」

 

「……つい、力みすぎまして……」

 

 

申し訳なさそうに俺に頭を下げてくる3人

 

 

「な~お♪んにゃあ♪」

 

 

……この人だけ依然変わらず甘え続けている

 

 

 

「んにゃ♪んにゃ♪」

 

────こ……こら!顔を舐めようとするのは止めなさい!

 

「……んなーお……?」

 

────ぐっ……そ、そんな悲しそうな顔をしても……俺は……俺は……!

 

「……にゃ」

 

────……ゆ、指だけ!指を舐めるだけなら許します!

 

「にゃーお♪」

 

 

 

あーっ!いけません!空崎さん!可愛すぎます!推しにこんな近づかれると尊死しちゃうだろ!

 

聞け酒泉!空崎さんはお前を殺そうとしている!

 

猫崎さんの指舐めは確かに心地好く感じるかもしれない!だが、猫崎さんの可愛さはやがて俺の理性を殺す!

「にゃ?」

 

 

それでもいいのかもしれない

 

 

「く、う……うぅ……!委員長……私にも慈悲を……!」

 

「……でも、どうする?このままだと仕事もできないよ?」

 

「わ、私も委員長にペロペロされたい……ペロペロしたい……!」

 

「そうですね……それに、酒泉君が帰宅する時も困りそうですし……」

 

「……そうだ、私も酒泉の指を舐めれば委員長と間接キスした事になるのでは?」

 

「口を挟まないでアコちゃん!今は真面目な話をしているんだ!」

 

「なっ……私と話してる時は真面目じゃないというのですか!?」

 

 

然り気無く狂った発想をする天雨さんを咎めてくれた銀鏡さん

 

俺は人に指をチュパらせる趣味はありません

 

え?空崎さん?この人は例外だろ……しょうがねーだろ猫ちゃんなんだから

 

 

「……仕方無いですね……酒泉、貴方は今日1日中ずっと委員長室で仕事をしていなさい」

 

────……まあ、空崎さんが離れる気配もありませんし……この状態で学園中を出歩く訳にはいきませんからね

 

「ええ、不本意ですけど……ひっっっっっっじょうに!!!不本意ですけど!!!委員長のお世話は貴方に任せるしかなさそうですからね!!!」

 

 

天雨さんがグルルルと吠えてくる

 

なんだ?こっちは犬になっちまったのか?ゲヘナの狂犬でも名乗るか?

 

 

「今、何か言いました?」

 

 

すいませんなんでもないです

 

 

 

 

──────────

 

────────

 

──────

 

 

 

 

と、いう訳で書類仕事中なのですが……

 

 

 

「ふにゃ~ん」

 

 

ゴロゴロと喉を鳴らしながらさっきからずっと腹にスリスリしてくる

 

くすぐったくて文字が崩れそうだ

 

 

「にゃ!」

 

 

仕事に集中しようと新たな書類を取り出すと、ベシッ!とペンを払われる

 

そして〝構え構え〟と俺の顎下から迫ってくる

 

……ふー……落ち着け、落ち着けよ……ここは別の事を考えて気を逸らそう

 

ゴリラが1匹……ゴリラが2匹……

 

 

『ウホッ』

 

『ウホッ』

 

『じゃんね☆』

 

『ウホッ』

 

 

……よし、落ち着いた

 

風紀委員である俺が風紀を乱すような事をしてはいけない

 

何があろうと、空崎さんが元に戻るまで持ちこたえてみせる!

 

 

「なーお!」

 

 

空崎さんがポスッと肩に頭を乗せてきた、俺はもうヤバいと思う

 

酒泉君(の理性)はおしまい!

 

 

「んにゃっ……」

 

 

……少しだけ……顎を撫でるくらいなら別にいいよな……?

 

いや、待て!もし空崎さんが元に戻った後も記憶が残っていたのだとしたら……その時は正気になった空崎さんにドン引きされるかもしれない!

 

ここは我慢を……

 

 

「……んーな?」

 

 

が、我慢……を……

 

 

「……なぉ」

 

 

ヒャッハアアアアアア!!!我慢できねええええええ!!!なでなでだあああああああ!!!

 

顎を指先でちょいちょいと!くすぐるようになでなで!

 

良お~しよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよしよし!

 

 

「~~~~~♪」

 

 

空崎さんは気持ち良さそうに尻尾をぶんぶん振ってくれた

 

あんな期待したような表情を向けられて撫でない方が失礼だよなぁ!?

 

こんなところを誰かに見られたら社会的に死ぬかもしれんが……もう知ったことか!

 

お体に触りますよ……

 

 

「まーお!んな~♪」

 

 

くそっ!今日も空崎さんが可愛いぜ!

 

空崎さん!何故こんなにも可愛いんだ!

 

空崎さん!可愛すぎるだろ!反省しろ!

 

どれだけ可愛いと言わせれば気が済むんだ!空崎さん!

 

そろそろ空崎さんを愛でないと死ぬぜ!

 

 

「ただいまー、戻ったよ────酒泉……何やってんの……?」

 

「酒泉……君……?嘘ですよね……?」

 

「……委員長に何をしているんですか?」

 

 

(社会的に)死んだぜ!

 

 

 

 

 

──────────

 

────────

 

──────

 

 

 

 

 

 

 

本日の業務が終了し、後は帰るだけとなった

 

なった……のだが……

 

 

 

「んにゃあ!んにゃーーーー!!!」

 

「だ、ダメです!力が強すぎます!」

 

「せーので引っ張りますよ!せー……あっ!?違います!せー〝の〟のタイミングじゃなくて〝せーの〟って言い終わった後です!」

 

「ぐぬぬぬぬぬっ……い、委員長……!流石に酒泉の家までついていくのはマズイって……!」

 

「デストロイヤーを使われないだけマシか……!」

 

「ええい!もっと人員を増やせ!」

 

「ご、ごめんなさい!委員長!」

 

「と、止まってください~!」

 

 

 

現在、風紀委員総出で空崎さんを止めています

 

このままだと俺の家まで来て一緒にお泊まりになりそうだったので……

 

 

 

「ぐ、くぅ……!なんて力……!」

 

「私達も協力しますよ!」

 

「ま、待ちなさい!貴女達1年生が敵う相手ではありません!」

 

「アコ行政官だけにいい思いはさせませんよ!」

 

「酒泉の貞操が駄目になるかならないかなんだ!やってみる価値はありますぜ!」

 

「フシャアアアアアアアアアアア!!!」

 

「「「ぬわああああああああああ!!!」」」

 

 

 

あ、全員薙ぎ払われた

 

そして何事も無かったかのように笑顔でトコトコと寄ってくる空崎さん

 

……仕方無い、か

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

────ただいまー

 

「にゃー」

 

 

 

誰もいない家に挨拶をし、靴を脱いで玄関を上がる

 

……あ、空崎さんも脱いでね

 

 

 

「にゃ!」

 

────あっ!?待て!まだ家に入るんじゃない!

 

「にゃー!」

 

────待って!止まれ!うああああああ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んにゃんにゃんにゃ♪」

 

────空崎さん……料理中は危ないから……ね?

 

「うぅ~……!」

 

包丁を扱っている時に腹に頬擦りをされ、その事を注意するが、空崎さんは不服そうに唸ってくる

 

 

「………まーお」

 

────後で構ってあげますから……

 

「ふにゃーん……」

 

 

いじけた様にバシバシとズボンを叩いてくる、爪がちょっと痛い

 

だが、苦笑しながら完成した料理をテーブルに持っていこうとすると、先程の出来事を忘れたかのように笑顔で後ろについてくる

 

 

 

「んにゃーお!」

 

────さて、厚焼き玉子を空崎さんの分も作ったのはいいものの……

 

「にゃ~?…………んにゃっ!?」

 

 

正体を確かめるかのように厚焼き玉子をツンツンと指先で突き、それから手で掴んで食べようとする空崎さん

 

案の定、熱さに驚いている

 

 

「ふしゅうううう……!」

 

────まあ、やっぱり箸は使えないよな……こらこら、ご飯に威嚇しちゃ駄目でしょ

 

「ふうううう……!」

 

 

空崎さんは猫のように4足モードに変形し、尻尾を立てて身を震わせる

 

うーん……まあ、俺がご飯は食べさせればいっか

 

 

「んにゃ?……ふみゃ~♪」

 

 

厚焼き玉子をふーふーして冷ましてから箸で掴み、それを空崎さんに食べさせる

 

首を傾げながら口を開けたが、喉を通ったような音がした瞬間にほにゃっと笑顔に変わる

 

 

「にゃぁ~……」

 

────よし、味が気に入らないとかはなさそうだな……じゃあ俺も……っとお!?

 

「うみゃっ!!」

 

 

自分の分も食べようかと厚焼き玉子を箸で掴んだ瞬間、横から顔を出した空崎さんにパクっと食べられる

 

 

 

────もう、空崎さんの分はちゃんとありますから……またぁ!?

 

「ふみゃー!」

 

────くっ……これは俺の分だから……ダニィ!?

 

「みゃーお!」

 

────こ、今度こそ……モウヤメルンダ!!!

 

「んにゃー♪」

 

────まだだ……まだ終わら……なんですってええええええええ!!?

 

「~~~♪」

 

 

 

何故か俺の箸から強奪してくる空崎さん

 

結局、空崎さんが満足するまで俺は一口も食べることができなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────食事ってこんな疲れるもんだっけ……

 

「~♪」

 

 

膝の上に乗ってくる空崎さんの頭を撫でながら時計を見つめる

 

時刻は夜の20時……そろそろ風呂に入るか

 

……そういや、空崎さんの風呂はどうすればいいんだ?………しゃーない、今日は我慢してもらうか

 

申し訳なさを感じつつも、空崎さんを膝から下ろして風呂場に向かう

 

 

 

「んにゃあ♪」

 

────~♪~♪

 

「ふみぅ♪」

 

────おっふろーおっふろーおっふっろー

 

「みゃーお♪」

 

 

 

廊下で足を止める

 

後ろを振り向くと、上機嫌に着いてくる空崎さんがいた

 

 

 

────……空崎さん、俺は今からお風呂に入りますのでリビングで待っててください

 

「にゃっ!」

 

 

 

空崎さんはこくりと頷いた……よし

 

 

 

────おーふーろー♪

 

「んーにゃー♪」

 

────ちょ待てよ

 

「……?」

 

 

 

〝?〟じゃないんですよ、どうしてついてくるんですか?

 

……いや、猫だし言葉が理解できていないのか?それなら仕方無いか……

 

………うん、今日は俺もお風呂に入るの止めよう、歯を磨いてこのまま寝る……か……

 

 

 

「~♪」

 

 

……待てよ?その場合でも俺が空崎さんの歯を磨いてあげないといけないのか?

 

そんな事したら本格的に変態になるのでは?

 

……すまん空崎さん、今回はマウスウォッシュだけで我慢してくれ

 

 

 

 

 

 

 

 

この後めちゃくちゃ暴れられた

 

そりゃそうだよね、猫にマウスウォッシュっておかしいもんね

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────

 

────────

 

──────

 

 

 

 

さて、後は寝るだけですが……

 

 

 

 

 

────空崎さんはそっちのベッドで、俺は床に布団敷いて寝るんで……オーケー?

 

「にゃぁ」

 

いつもの風紀委員長としての服装のままベッドで横になってもらう

 

本当はパジャマに着替えさせてあげたいけど……そこはほら、ねえ?

 

 

 

「んみぅ~……」

 

────じゃ、お休みなさーい

 

「ふまぁ~……」

 

 

 

空崎さんが欠伸をするのと同時に電気を消し、俺も布団の上に寝っ転がる

 

……今日1日で色んな事があったな、主に空崎さん関連ばかりだけど

 

とりあえず明日になって戻ってなかったら氷室さんに見てもらって、それでも駄目なら他の病院

 

更にそれでも駄目だったら……もう、頼れるのは先生しか────ンヴォ!?

 

 

「にゃっ!」

 

 

いきなり腹に衝撃が走り、咄嗟に起き上がる

 

すると、そこには俺の腹の上で丸くなる空崎さんが

 

 

 

「んにぅ……」

 

────あ、あの?空崎さん?さっきまでベッドで寝てましたよね?

 

「……まーお」

 

────……あ、もしかして布団の方がお好き?それなら俺がベッドで……

 

「ふにゃあ!」

 

 

移動する為に立ち上がろうとした瞬間、空崎さんが勢いよく突撃してくる

 

胸元に頬を押し付けながらも、俺の腰をガッシリと掴んでいる……全く離す気配がない

 

 

「にゃぅ……ふみぅ……」

 

────ちょっ……ヤバいって……!

 

「なーお?……♪」

 

────ま、また頬を……舐め……!

 

「~~~♪」

 

────空崎さんの!寝床は!あっち!ねっ!?

 

「にゃーお♪」

 

────や、やめ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────やめろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん……んぅ……」

 

 

小鳥の囀ずる音と共に目が覚める

 

目を擦りながらゆっくり起き上がると、隣で寝ている酒泉の顔が視界に入る

 

 

「……おはよう、酒泉」

 

 

彼を起こさないように頭を優しく撫でながら、私は朝食の準備をしようと────

 

 

「………ん?」

 

 

……酒泉?どうして酒泉が私と寝てるの?

 

というよりも……ここは何処?私の部屋じゃないよね

 

 

「……そもそも、なんで私はこの服のまま寝て───」

 

 

その瞬間、何の前触れもなく記憶が甦る

 

確か、私は〝魅了薬〟みたいなのを飲んで、それから……それから……

 

 

「────っ!?」

 

 

昨日の出来事を〝全て〟思い出し、未だに寝ている酒泉の顔を確認する

 

その顔に触れてみると、まるで〝誰かに舐め回された〟かのようにベトベトしていた

 

 

「……な…なななっ……な……っ!」

 

 

顔が一気に赤く染まる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────~~~~っ!!?!?」

 

 

 

 

声にならない叫びが家中に響いた

 

 

 

 

 

 

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