「市民の方々の避難誘導、完了しました!」
「了解です!このまま防衛線を下げながら撤退を────きゃあっ!?」
私達正義実現委員会の仕事は調印式を襲撃してきたテロリスト達の手から市民の皆様を守ること
その役目を終え、撤退しようとした寸前で敵の投げたグレネードによってバランスを崩してしまった
「っう……皆さん、無事で────!」
立ち上がった瞬間、額に当てられる銃口
それが青い亡霊の物であるのを知ったのと青い亡霊が銃の引き金を引こうと指を動かしたのはほぼ同時だった
(やられる────?)
死を覚悟した、しかし銃声が鳴っても弾は飛んで来ない、痛みも感じない
その銃声は別の方向から発された音、更に言うなら私を助けようと仲間が撃ってくれたものだった
青い亡霊の頭部を弾丸が突き抜けると亡霊は身体の下から崩れ落ちて消滅していった
誰が助けてくれたんだろう、そんな思いで振り向くとそこにはゲヘナの男の子が此方に掛けよってきていた
「そ、その……ありがとう────」
「撤退してください、退路は俺が作りますから」
「え?で、でも貴方も身体が……あ!?ま、待っ……」
その男の子は自分も身体がぼろぼろなのに痛みを感じていないかのように飛び出してしまいました
……このエリアはツルギ先輩もハスミ先輩もいません、それでも戦線を維持できていたのは彼が傷つきながらも前で戦い続けてくれたからでしょう
彼だってもうとっくに身体の限界が来ているはず、だって……ほら、何かに耐えるように歯を食い縛りながら戦っているのだから
学園は違う、でも見捨てる訳にはいかない
「……我々は今から彼を援護します!何か異議のある人は!?」
誰も手を上げない、思いは同じだ
私達を助けてくれた彼を、今度は私達が助ける番だ
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駆ける、駆ける、駆ける
雑魚共を処理し、少しでも突破口を開く
……駄目だ、この程度の奴等に時間を使っていられない。もっと早く倒さないと
ここは集中して────
(ふっ!はっ!酒泉!1!何故変身しない!!1!)
変身できないからに決まってんでしょ
(お前は甘い!!!!)
……無視無視っと
さて、今度こそ集中して────
(酒泉!!!アリウスは敵じゃない!!!)
この状況はどう考えても敵だろ黙っててくれクソコテ
(過去に囚われたまま戦うのは……)
(やめろよ!今酒泉が戦ってるだろ!?邪魔するなよ!?)
(邪魔をするな!!!このバカヤロウ!!1!)バキィ
(アンタって人はああああああああああ!!!)
頼む、人の心の中で殴り合いを始めないでくr……違う殴り合いじゃねえ!よく見たらシンが一方的にボコられてる!?
(ふははははっ!やはり争いからは逃れられぬか!最高だな、人は!妬み!憎み!殺し合う!)
すいませんガチの殺し合いに発展する前に止めてくれませんか隊長さん
(知らぬさ!!!)
クソみてえな名言の使い方しやがってよぉ……っと!?
頭の中に響く声に気を取られていると危うく弾丸が頬をかすめた
くそっ……今は戦闘中だ!余計な情報はシャットアウトして────
(何をやっている折川酒泉んんんんん!!!)
うわぁ……出てきちゃったよ……
(もういい!私に替われ!私の作ったこのガシャットで神の力を奴等に見せて────)
(ほう?私を差し置いて神を名乗りますか……まあいいでしょう)
(……何か言いたそうだな?)
(いえ、気にしないでください……ただ、本物の神の前で神を自称している姿が些か滑稽に見えただけですので)
(…………)ゲンムムソウ!
(…………)オムニフォース!
(ヴェハハハハハハハハハァ!!!)
(神の御前だぞ!ひれ伏せええええええええ!!!
なんでこっちでも争い起きてんだよ、あと人の中で暴れるな頼むから
はぁ……どいつもこいつも好き勝手暴れやがって、こうなったらあの人に止めてもらおっかな────
(待っていたぞぉ!柱間ああああああああ!!!)
はえーよまだ呼んでねーよ帰れよ
なんで強い奴って軒並みこんな連中ばっかなんだ?しかも全員クソコテ仕様で俺の中に入ってくるし……何人かまともな人もいるけどさぁ
(違う……違うんだ酒泉……お前の中がうるさいのはお前のせいじゃない、俺のせいなんだよ……!)
分かったからアンタは口から銃を抜いてくれ、いつまで銃フェしてんだ
あーもう……こっちはさっさとアリウスを倒さないといけないってのになんでこんな面倒な奴等の相手を……多分アリウススクワッドとも戦うことになるのに
(それなら良い方法があるぞ)
あっ!やっとまともな人が出てきてくれた!これで少しは静かに……!
(まずワシと交代し、そこらのアリウス生を拷問した上で穢土転生の生け贄にする)
えっ
(そしてアリウススクワッドの元へ帰還させてからその場で穢土転生体を自爆させ、今度は弱り果てたアリウススクワッドを拷問してから穢土転生の生け贄にする。幹部クラスなら得られる情報もより精度の高いものと……ぬぅ!?動けん……!)
流石にそれは卑劣すぎるので却下で、とりあえずじっとしててください
俺だってアリウスを倒したいとは思っているけどそこまでするのは……ねぇ……?
(やはりお前は甘い!!1!1)
うわ、きたよ……さっき追っ払ったんだから帰ってこないでください
(アリウスか……面白い!決闘開始の宣言をしろ、磯野!)
(はっ……デュエル開始いいいいいいいいい!!!)
始まりません、帰ってください
(いいぞぉ酒泉!今のお前のパワーでアリウスをこの世から消し去ってしまえー!)
無理です、普通にピンチです
(お前達にも教えよう……酒泉のアリウスへの執着の理由を)
勝手に力の大会始めないでください
(酒泉!お前は俺のス↓ペ↑ア→だぁ!)
違います、大人しくナルトスの素材にされててください
次々と目覚める人達、もはや俺の中のまともな何人かでも押さえきれないほど状況が滅茶苦茶になってきた
しかもよりによって戦闘中のこのタイミングなんて、もし集中力切らして死にかけたらどう責任(俺のそばに近寄るなあああああああああ!!!)あ、またボスがレクイエムくらってる
ああ、神様。私は何か悪いことをしましたか?何故こんな罰を……え?親より先に死んだだろって?確かにそれは滅茶苦茶悪いことだったわごめんなさい
けど、罰を与えるったってもう少し軽いのにしてほしかった
……なんで……なんで……!
なんでコイツらが転生特典なんだよ……!
何かに耐えるように(中の奴等の声)
皆は全部わかったかな!?