〝アリウス〟潰すゾ!!!   作:あば茶

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〝アリウス〟やべえゾ!!!

 

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空からミサイルの雨が降り注ぎ、地上から爆煙が広がり、人の血と人の叫び声が広がる

 

それは痛みを感じたことによる悲鳴や敵勢力への怒りだったりするが────

 

 

 

 

「キエエエエエエエエエ!!!」

 

 

 

「あわわ………勢いが止まらないです………!」

 

「あいつ、痛覚あるの……っ?」

 

 

 

 

そんな事は一部の実力者達には関係ない、ただ敵を倒すために状況を把握し最適な指示を味方に出すだけだ

 

 

 

 

「あいつがアリウスのリーダー格だ!やれ!」

 

「絶対に逃がすな!」

 

 

 

 

「………甘い」

 

一方でヒヨリとミサキから離れた場所で戦闘を行うサオリとアツコ

 

 

 

 

正義実現委員の生徒達がサオリを囲むが、まるで意に介さないように前方に突き進む

 

「近づいてきたぞ、撃て!」

 

一斉射撃がサオリに襲いかかる、が────

 

「その程度で止まると思ったか」

 

そのままスライディングで回避し、目の前の生徒の腕を引き寄せ無理やり盾にした

 

「なっ………あいつ、仲間を!」

 

「っ!おい!後ろだ!」

 

目の前のサオリの所業に憤怒していると、背後からの気配を感じて振り替えると

 

バンッ!バンッ!

 

「ぐっ………!」

 

「うあっ………!」

 

仮面の少女───アツコからの射撃で銃を落としてしまう

 

当然その隙をサオリが見逃すはずもなく………

 

「この程度で己の生命線を落とすか………やはり甘いな」

 

自らの愛銃を容赦なく撃ち放った

 

「ぐっ………」

 

「くそ………!」

 

 

 

 

 

「……………」

 

「ああ、そうだな………やはり問題は剣先ツルギ、そして………」

 

───この後に来るであろう空崎ヒナ

 

 

 

 

 

アリウスは二つの〝切り札〟を所持している

 

一つは〝ヘイロー〟を破壊する爆弾

 

ヘイローを持ち、このキヴォトスで撃たれなれた生徒達にとっては警戒することが難しい兵器、しかし脅威は剣先ツルギと空崎ヒナの二人、対してこちらの爆弾は一個

 

使いどころを誤れば間違いなく敗ける、それほどツルギとヒナは脅威だ

 

もう一つの〝切り札〟も今から使用するには少々時間が掛かる、相手がツルギとあればその間に一気に押し込まれる可能性も十分高い

 

(こちらの想定以上に奴らの到着が早かったせいか………)

 

アリウス側は本来であれば体制を立て直される前に一気に潰す予定だった、しかし想定以上にトリニティやゲヘナの戦力が多く、以前の戦闘で与えられた損害も思っていたよりも小さかった

 

そして何より剣先ツルギや空崎ヒナの健在、ここまで被害を抑えられてしまったのは自分達スクワッドが形勢を押しきれなかったから

 

その理由はやはり─────

 

(折川酒泉…………余計な真似を………)

 

サオリの脳に浮かぶ忌々しい男の顔

 

(打ち倒した後でも私達の邪魔をするか……!)

 

 

 

 

 

 

 

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「行くぞ皆!酒泉の敵討ちだっ!!!」

 

《あまり単独で突っ込まないでください、イオリ!》

 

一人で突っ込もうとするイオリを通信機越しから止めるアコ、そして彼女達から少し離れた場所にはアリウススクワッドのメンバー、ヒヨリとミサキがいた

 

「あっちから来てる銀髪の女………なかなか面倒そう」

 

「うわあああん!こっちは剣先ツルギって人の相手だけでも大変ですのにぃぃぃ!」

 

「………仕方ないか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待機中の増援部隊、チームDとチームEをこっちに」

 

「っ!?」

 

突如スナイパーによる狙撃がイオリに襲い掛かる

 

得意の身のこなしで咄嗟に飛び退くことで狙撃を回避するが────

 

「まだいたのか………!」

 

イオリの視線の先にはいくつかの光が散らばっていた

 

────スコープの光が

 

避けた先にある瓦礫に身を隠すものの、下手に此方から出る訳にはいかない

 

イオリは長期戦を覚悟したが───

 

「っ!?」

 

「ぐっ!?どこからだ!?」

 

突如イオリとは別の方向から攻撃を食らうアリウス生、攻撃された方向には………

 

「羽川ハスミ……?」

 

自分達の学園と険悪な関係であるトリニティの生徒、羽川ハスミの姿があった

 

「………今はお互いの感情を優先している状況ではありませんので」

 

「………そうだな……礼を言うよ、ありがとう!」

 

そう言い、アリウス生の射線がずれた隙を突き、そのままアリウス生の方向に飛び出すイオリ

 

あまりに突拍子もない行動にハスミは静止させようとしたが

 

「そことそこと………そこ!!!」

 

敵のスナイパーの位置が視認しやすい場所まで無理やり近づくと、そのまま三人の敵を撃ち抜いた

 

「私が突っ込むからそっちが見つけたスナイパーの処理は頼んだ!」

 

「あれがゲヘナの切り込み隊長………」

 

余りにも猪突猛進な姿勢に一周回って感心していたハスミだったが、すぐに戦闘態勢に切り替わった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「オーホッホッホッホ!皆、やっちゃいなさい!」

 

「さ、流石アル様……悪役らしい笑い方です!」

 

「いけー!どんどん爆発しちゃえー!」

 

「皆本当に緊張感ないね………これ殺しあいだよ?」

 

戦場に全くあわない笑い声が響く、漫画の世界なら彼女達の回りだけギャグ空間になってそうなほどの笑い声が

 

しかし一見ふざけている様に見えても実力だけならば一線級、彼女達の活躍もあって間違いなく敵戦力にダメージを与えている

 

先生の指示を無視しない程度に好き勝手暴れている彼女達、その中で一人だけ冷静なカヨコは少し離れた所でスクワッドメンバーと交戦しているツルギの姿を見つけた

 

「………先生、正実のオペレーターに………ていうか剣先ツルギって人に伝えたいことがあるんだけど、いい?」

 

「もちろん、何を伝えてほしい?」

 

 

 

 

 

 

 

「今、ツルギと戦ってるアリウススクワッド二人の耳、ぶっ壊すから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「キャハハハハハハヒヒヒヒヒ!!!」

 

「ひぃぃぃぃぃ!?傷の治りが早すぎますぅぅぅ!?」

 

「何なのこいつ………っ!」

 

剣先ツルギと交戦しているヒヨリ、ミサキ

 

二対一の戦いにも関わらず押されているが、サオリ以外のスクワッドメンバーも全員実力者、致命傷は何とか全て防いでいる

 

いくら相手が化け物じみた再生力でもユスティナがいる限り戦力差ではいずれ押し返せる、そう考えていると────

 

「っ!ヒヨリ!」

 

「うわあ!?」

 

いつの間にか接近していたカヨコが横から襲いかかる

 

ミサキはヒヨリを無理やり引かせ、自分も避けようとするが………

 

「フッッッ!」

 

「っ!?」

 

素早く足払いを掛けられ、態勢を崩す

 

そのまま態勢を崩したミサキに向けてカヨコの愛銃、デモンズロアを向け、そのまま発砲しようとするが……

 

「くっ………!」

 

即座に態勢を立て直し、回避しようと────

 

(待て………私の方を狙っていない………?狙いはヒヨリ………?)

 

よく見ると、カヨコの銃口はヒヨリの方を

 

(違う………ヒヨリでもない………)

 

ミサキとヒヨリの真ん中に狙いを定め、そのまま発砲した瞬間────

 

 

 

 

 

 

 

耳が痛くなるほどの轟音が鳴った

 

 

 

 

 

 

 

「っ!?」

 

「いっ!?」

 

カヨコの愛銃、デモンズロアは発砲する度に轟音を鳴らすため普段はサイレンサーを付けている

 

仲間にも被害が出るため、滅多に使うことはないが………

 

「よくやった」

 

いつの間にか距離を取っていたツルギが一瞬で近づき

 

「うああ!?」

 

「ぐっ………!」

 

一瞬で二人を叩き伏せた

 

「いつの間にか連携を………!」

 

「そんな大したことじゃない………ただツルギの実力的にすぐ合わせてくれると思っただけ」

 

「見事な援護だったぞ」

 

「…………本当にさっき奇声をあげてた人と同一人物?」

 

「………ケヒヒ」

 

「あ、同じだ」

 

ツルギの余りの変わりように少し驚くが、目の前のアリウススクワッド二人を気絶させるためにすぐに銃口を向ける

 

────その瞬間、地面が光りだし

 

「………っ!」

 

「………何っ?」

 

ツルギとカヨコが咄嗟にその場所から距離をとり、二人が離れたことで自由の身になったヒヨリとミサキも後ろに飛び退いた

 

四人が光りだした地面を再び見た瞬間

 

 

 

 

 

 

強烈な光と共に爆発した

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なっ!?」

 

「………一体何が起きた」

 

突然の出来事に困惑するツルギとカヨコ、しかし反対にヒヨリとミサキは何が起きたのか理解していた

 

「も……もしかして、〝アレ〟を使ったんじゃ………」

 

「でも私達もリーダー達も手一杯なはず………」

 

一体誰が、そう続けようとした時

 

この場にはいないはずの女性の声が聞こえた

 

 

 

 

 

 

 

《私が起動させました》

 

 

 

 

 

 

「っ!?マダム!?」

 

「ど、どうしてですか!?まだ私達もいるのに………」

 

通信機越しから聞こえてくる声、おそらくはアリウスのトップだろうとカヨコは予想する

 

しかし自分達の〝社長〟と違って好かれてはいなさそうだ、なぜなら

 

《貴女達がいるから何だというのですか、たった一人の生身の人間ごときをさっさと始末出来ない者達など巻き込まれようとその結果死ぬことになろうと何も問題ありません》

 

「………」

 

「そんな………」

 

《…………いえ、今のは訂正します》

 

「そ、それじゃあ!」

 

《あの姫………ロイヤルブラッドさえ無事なら貴女達はどうでもいいです》

 

「…………そんなことだろうと思った」

 

《あら?ミサキ、貴女はいつ私にそんな口を利けるようになったのですか?》

 

「………」

 

「わ、私達はどうすれば………」

 

《生き残りたければ全力で抗いなさい?ヒエロニムスを放った以上、計画に必要なあの子を除けば戦力的にはサオリ以外は死のうと誤差ですので貴女達に興味はありませんが………また生き延びることが出来たのならもう一度〝使って〟差し上げます》

 

その女の声が途切れた瞬間、再びヒエロニムスがカヨコ、そして周囲の風紀委員会と正義実現委員会へと攻撃を再開した

 

「………ヒヨリ、今のうちにリーダー達と合流するよ」

 

「ミサキちゃん………でも………」

 

「あの女の言う通りこのまま死にたい?」

 

「ひぃぃぃぃ!嫌ですぅ!痛いのも苦しいのも嫌ですぅ!」

 

ヒエロニムスによって混乱した戦場、それに乗じて二人は離脱した

 

 

 

 

 

 

 

 

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「………………」

 

「………そんな…………マダムが〝アレ〟を…………」

 

周囲の敵を倒したサオリとアツコ、だが彼女達の表情は暗い

 

自分達の支配者からの暴挙に困惑を感じるサオリ、しかし彼女はマダムに対して怒りをぶつけることが出来ない

 

痛みと恐怖によって支配されたサオリに────反抗することは出来なかった

 

己の仲間の安否を案ずるしかない自分の無力さに腹が立つが、そこに─────

 

「よ………ようやく合流出来ました………」

 

「リーダーの方はあらかた片付いたんだ………だからこっちに近づくほどゲヘナもトリニティも少なくなってたんだ」

 

「二人とも………無事だったか………!」

 

「………!………!」

 

先程まで安否を心配していた二人と合流し、喜びを声色に乗せて発するサオリ、アツコもマスクで表情は見えないものの、手話で二人が無事で良かったと伝えている

 

「これで四人そろったな………ここらの敵は全て倒した、今から奴らの裏を取り一気に敵の拠点に責めこみ、そして………」

 

「シャーレの先生を殺す、だね」

 

「…………」

 

「今度こそ本当に終わるんですね……?もう辛い思いしなくていいんですよね……?」

 

「………ああ、これで全て終わりだ、万が一空崎ヒナや剣先ツルギに再び鉢合わせることになったとしても我々には」

 

ヘイローを破壊する爆弾がある─────

 

そう言いかけた時

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「見つけた」

 

───酒泉を痛め付けた奴ら

 

 

 

 

 

 

 

 

 

小さな悪魔が戦場に降り立った

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