アリウス自治区、かつて私達が囚われていた場所
ここで学んだ事の大半は日常生活とは無縁な事ばかりだ、役立ちそうな知識といえば戦闘に関する事だけか
今の私達には必要ない、故にもう立ち入る事はないと思っていたが……
「……まさか、もう一度足を踏み入れることになるとはな」
周囲には私達の戦闘の痕が未だに残っていた
建物は崩れ、その外壁は元から存在しなかったかのように穴が空き、地面には既に役目を終えた銃弾が落ちている
瓦礫に足を取られないように注意しながら進んでいると、前方に何者かの気配を感じた
「……待たせたな」
……さっき着いたばかりなんで
酒泉は此方に背を向けながら、胡座をかいて地面に座り込んでいた
その後ろ姿は一見冷たいようにも見えるが、どこか緊張しているようにも見えた
「……カタコンベの入り口はトリニティの警備が見張っているはずだが?」
……聖園さんに頼んで退かせてもらいました
「……そうか」
それから暫く互いに無言の時間が続くと、酒泉は〝ついてきてください〟と指をクイッと動かして歩き出す
私としても断る理由はない為、大人しく酒泉の後を追う
「………」
………
「……何故話を聞く気になったんだ?」
……せめて言いたいこと言ってから別れようと思いましてね
今のうちに理由だけでも聞いておこうと話しかけると、素っ気なく答えられる
だが……やはり様子がおかしい、いつもの様に突き放すような言い方ではなく……
「……っ!ここは……」
そんなことを考えていると、他の場所以上に戦闘の被害がハッキリと残っている所までたどり着く
酒泉は少し前に進んでから一旦立ち止まると、その場でクルリと私の方に向き直る
「………」
その反応、覚えているようですね?
「……当たり前だろう、この空間は私の罪そのものだ」
忘れる訳がない、だってここは────
「……私がお前の右目を奪った場所だからな」
……そう、私が酒泉の未来を壊した場所
自暴自棄になった私が差し伸べられた救いの手を払って酒泉にナイフを振りかざした場所だ
────あの時、なんで俺の手を取ってくれなかったんですか?
酒泉は此方の目を真っ直ぐと見据えながら問う
……どう答えるかはもう決まっている、何も取り繕わずにあの時の思いをぶつけるだけだ
「………お前のことを信用していなかったからだ」
じゃあ、信用できなかった理由は?
「存在するかも分からない希望に縋り、下らない戯れ言を抜かすお前のことが気に入らなかった。結果は見ての通りだがな………お前の言う通り、外の世界にも希望はあった」
……正直な人は嫌いじゃないですよ
「……怒らないんだな」
今思えば、こうして静かに互いの思いを語り合ったことはなかったかもしれない
意見が対立する度に口論を交わし、互いに罵り合う
結局何一つ理解し合うことのないまま、こんなところまで来てしまった
……丁度良い機会かもしれないな
「私からも聞かせてくれ」
……なんです?
「お前は初めて会った時から私のことを……いや、私達のことを嫌っているように感じたが、それは何故だ?」
マダムからの命令なら問答無用で他人を傷つけられるその性根が気に入らなかったからです………今なら逆らえなかった理由もちゃんと分かってますけどね
「……なら、そんな私達のことを何故助けようとした?」
錠前さん達を助けるってよりアリウスを潰すっていう意思の方が強かったですけどね……
助けようとしたのはそのついでです、見捨てるのも後味が悪いですし、けど……
…………一緒に行動するに連れ、本気で助けたいという気持ちが強くなってきました
「情が湧いた……か」
酒泉は顔を伏せながらそう語る
………その情を捨てさせてしまったのは私か
最後の最後まで酒泉の手を取ることを拒み、自身の責務すら酒泉に投げ出してしまった
全てを諦めて感情のままに暴走してしまった、そのせいで酒泉の目を……
「……あそこでお前の手を取っていれば、お前が憎しみに囚われる事も右目を失う事もなかった」
でも、今更そんな可能性の話をしても無意味ですよ
「……ああ」
……多分、俺のこの憎悪はアンタにぶつけることでしか晴らせない
「……そうか、それなら────」
────でもっ!無抵抗なアンタをぶん殴ったところで俺はなんもスッキリしません!
正面からアンタを叩き潰さないと俺自身、前に進めないと思うんです
………今まで何度も俺に〝恩を返したい〟って言ってましたよね?なら、俺の頼みを聞いてくれますよね?
「まさか……」
────錠前さん、俺と本気で喧嘩してくれませんか?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「………本当にやるのか?」
どうしたんです?怖じ気付いたんですか?
「その右目では、お前の戦闘能力も………」
────ナメんな、片目でも余裕で圧倒できるわ
「………」
再び酒泉へ銃口を向けることになってしまった、そんな事実がサオリの心に突き刺さる
しかもわざと負けることも手加減することも許されないときた、つまりサオリは本気で挑まざるを得ない
もし少しでも手を抜けば、酒泉は残された左目で即座にそれを見抜くだろう
「……分かった、お前が望むのなら手加減はしない」
それでいいんです────よっ!
「……っ!?」
開始の合図すらなく、突然酒泉がナイフを投げつける
狙いは当然、顔───の横
「これは……っ!」
サオリが戸惑った隙に懐に潜り込もうとする
(私の予想が正しければ……この動きは───)
アサルトライフルをサオリの腹に近づけ、零距離で引き金を引く
「……ぐっ!」
そして……この動きを予測していたにも関わらず、サオリは敢えて回避行動を一切取らなかった
サオリは痛みに耐えながらも、何とか視線を前に向けると────
(ああ………やはりな)
────いつぞやと同じように、手榴弾が投げ込まれた
その爆発をもろに食らったサオリは数メートル吹き飛ばされるものの、その勢いのまま転がり、何とか態勢を立て直す
ここまでは酒泉がサオリに手を差し伸べた時と同じ、そしてここからは………
「あの時の続きというわけかっ!」
今度は手を差し伸べられず、代わりに鉛弾を送りつけられる
反撃を許そうとしない酒泉の連撃に、サオリは顔をしかめる
……いや、本当は反撃できない訳ではないのだろう
────さっき本気でやれって言いましたよねっ!?
「……っ!分かっている!だが……!」
……っ、いい加減にしろよ!まだ俺を苦しめ足りないのか!?
未だに本気を出そうとしないサオリに対して殺気を強める酒泉
サオリの身体の動きを読み、回避先へと的確に攻撃を加えるが……
(……やはり右側への対応が遅れている)
片目を失ったことで視覚情報が半分になってしまった酒泉の攻撃は、サオリが左右のどちらに回避するかで明らかに差が出来ていた
左側からの攻撃は以前と何も変わらず的確に銃弾を放ってくる
だが、サオリが酒泉の右目側に回避した時だけ若干攻撃に隙がある
「本当に……本当に戦わなければならないのか!?」
俺自身がそれを望んでんだよっ!ただのサンドバッグをぶん殴ったところで何の気晴らしにもならねぇ!
少しでも俺の心を楽にしたいなら……大人しく俺を潰しにきやがれっ!
「……っ、酒泉……!」
感情のままに目の前の敵を排除しようとする酒泉、それを説得しようとするサオリ
二人の立場が入れ替わったかのような状況に酒泉は歯噛みする
サオリもそれを自覚しているのだろうが、そちらの方はこの状況を作り出してしまった自分自身への怒りで歯噛みしている
「……私がお前を傷つけてしまったのが事の始まりだ、それなのに……もう一度お前を傷つけろというのか?」
……自分が勝つこと前提か?随分見くびられたもんだな?
「勝ち負けの話ではない!私はこれ以上、お前に銃を向けたくないんだ!」
今更すぎるんだよ……っ!
「ぐっ……!?」
心身共に追い詰められたサオリはいとも簡単に足払いを掛けられ、地面に横たわったところを狙われる
いつの間に背から引き抜いていたスナイパーライフルを腹に突き付けられ、そのまま鋭い痛みに襲われる
「がっ……!?」
───なんで……なんでその躊躇いをもっと早く持ってくれなかった!?
今更受け止めてももう遅いんだよっ!アンタにできることは俺を力ずくで叩き潰すことだけだ!
「そんなこと……できるわけないだろう……!私自身の罪を理由にお前を攻撃するなど……!」
────っ!なんで……なんで嫌いな奴のままでいてくれないんだよ!?
何度攻撃しても反撃する気配の無いサオリに対し、とうとう銃を捨てて手で掴みかかる酒泉
しかし、その表情は怒りだけでなく悲しみまで帯びていた
「酒泉……?」
────俺にだって非はあるはずだろ!?それなのに全部自分が悪いみたいな言い方しやがって!
アンタの立場も考えずにボロクソに貶したこととかっ!そのせいでアンタを精神的に追い詰めていたこととかっ!アンタにだって俺を責める権利はあるはずだろ!?
それなのに……!自分のことばかり責めやがって……!
「……当然だ、全て私が悪いのだから───」
っ!だからそれを止めろって言ってんだよっ!そうやって俺の分の非まで背負おうとすると────
────素直に憎めないだろうが……!
「え……?」
思いもよらぬ言葉に唖然とするサオリ
しかしその言葉の真意を確かめる暇もなく、すぐに無理やり立たされて蹴り跳ばされる
「……っ……」
────お願いします、錠前さん、開き直ってください
俺に怒りをぶつけてください、俺を恨んでください、ムカつく奴のままでいてください、そうすれば……
俺は貴女を心置きなく切り捨てることができますから
「そうか……こんな私に対しても罪悪感を持っているんだな、お前は」
サオリは手落としてしまったアサルトライフルをゆっくりと拾い上げると、真っ直ぐ酒泉と向かい合う
「……私の中途半端な態度がここまでお前のことを追い詰めてしまったのか」
目には闘志が宿り、銃口は酒泉に向けられる
酒泉もそれに応じてサオリを睨みながら自分から手放した銃を拾い上げる
「……分かった、私が本気で戦うことで少しでもお前が楽になるのなら────」
「────その願いに応えよう」
瞬間、サオリは駆け出す
酒泉はサオリの足元を狙って動きを止めようとするが、途中から狙いがズレだす
それも当然だろう、サオリは酒泉から見て右側に向かうように立ち回っているのだから
失われた右目側からの行動、たったそれだけで酒泉は一気に翻弄された
───っ……!?
視覚外から突然飛び出してきた足により、酒泉の右手に握られていたスナイパーライフルが蹴りあげられる
咄嗟に左手のアサルトライフルで反撃しようとするが、その前に右足を引っかけられ、今度は逆に酒泉が地面に横たわる
その際にアサルトライフルを踏みつけられ、持ち上げることすら叶わなくなる
使えなくなった武器を手放して何とか立ち上がろうとするものの、その両手すらサオリに掴まれて行動を封じられる
腹の上に乗られ、武器も手放し、全ての行動を封じられた
………片目での戦闘に慣れていなかった、暫く戦闘訓練を行っていなかった、感情に揺さぶられて冷静な行動が取れなかった、理由は沢山あるだろう
だが、そんな言い訳をしたところで勝負の結果が変わる訳ではない
今、この場で、折川酒泉はあっさりと錠前サオリに負けたのだ
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「……私の勝ちだな」
……ええ、アンタの勝ちですよ
馬乗りになっていたサオリが酒泉の上から退くと、酒泉は不貞腐れたように肘をついてそっぽを向いた
────……あーあ、結局ムカつく奴に負けたまま終わりか
「……大丈夫か?」
別に大した怪我はしてないですよ、途中まで誰かさんが手加減していたお陰……いや、そのせいでね
「……手厳しいな」
倒れながらも敗者とは思えない態度で毒を吐く酒泉
サオリはそんな酒泉を見つめた後、やがて覚悟を決めた表情で語りだした
「……酒泉、私はお前のことが嫌いだった」
さっき聞きましたよ……死体に鞭打ちですか?
「お前が怒りをぶつけろと言ったんだろう………皆の心を引き寄せ、此方の気も知らぬまま外の世界へ連れ出そうとする。そんな無責任なお前のことが大嫌いだった」
……そうですよ、それでいいんです
これでようやくアンタのことを恨み切ることが───
「だが、それと同時に〝この男になら任せられる〟とも思ってしまったんだ」
───はい?
「お前は皆の心に寄り添い、少しずつ前向きにしていった。そんな光景を見ている内に、アリウスという地獄から皆を連れ出すことを期待してしまっていたのだろう………まあ、私すら連れ出そうとしたのには驚いたがな」
「この男なら皆を導いてくれると、マダムに逆らえない私の代わりに皆を幸せにしてくれると、そう思ってしまった。だが………その気持ちが自分自身への不甲斐なさと重なり、暴走してしまった」
……ああ、だからいきなり〝代わりに導けばいいだろ〟とか叫んだんですね
「……私は自分でも気づかぬうちにお前に希望を抱いていたのかもしれないな」
………さいですか
「やはりあいつらにはお前が必要だ、だから────いや、この期に及んで何を言おうとしているんだ、私は……」
………
「………私は全部話したぞ」
サオリは〝次はそっちの番だ〟とでも言いたげな表情で酒泉に視線を向けると、暫く何かを躊躇った後に酒泉が口を開けた
─────錠前さん
「……なんだ?」
俺、やっぱりアンタのこと嫌いです
「……そうか」
今まで全然話を聞いてくれませんでしたし、頑固ですし、頭でっかちですし頭ばにたすですし……
「そ、そうか……?」
サオリは最後の言葉だけよく分からなかったが、それ以外は全て分かり切っていた為にただ罵倒を受け入れるしかなかった
────アンタに対する怒りをぶつけたらちょっとはマシになる、そう思ってたんですけど………やっぱり憎しみは消えませんでした
「………当然だろうな、長い時間をかけて積み重なっていった憎悪がそう簡単に消える訳がない」
ここで全部吐き出せば遺恨も消えると思ったんですけどね……
「……っ」
やはり〝加害者〟である自分では〝被害者〟である酒泉を救えないのか
己の全てをかけても手が届かなかったサオリには、もうどうすることもできず……
─────それでも……それでも皆の所に帰ってきてもいいですか?
「……え?」
ただ予想もしなかった答えに目を見開くことしかできなかった
────俺、やっぱり皆の所に帰りたいです
皆との約束も果たしてないですし、自分自身の未来も捨てたくありません
……でも、俺が帰ってきたところで、錠前さんに対する感情を抑えられるわけではありません
また錠前さんに怒りをぶつけるかもしれません
何度も罵るかもしれないし、また憎悪に支配されるかもしれない
………もしかしたら、一生右目の恨みも忘れられないかも
けど……それでも、もう一度だけ俺に手を伸ばして───って………早いですね、即答ですか
「当たり前だっ!」
酒泉の言葉を待たずに、恐る恐る伸ばされた酒泉の手を取るサオリ
そのまま立ち上がらせると、今度はサオリが震えながら口を開く
「お前が私の手を取ってくれるというのなら、私は今度こそそれに応えるっ!」
「怒りも憎しみも全て隠さずに私にぶつけてくれ!」
「何をしても構わない!どんなことでも受け入れる!」
「お前は私達の為に戦い、私達のことをマダムから救い出してくれた!それなら今度は私が戦う番だ!」
「私がお前の右目の代わりになり、私がお前の銃になる!」
「こんな事が罪滅ぼしになるとも恩返しになるとも思わない!だが……それでも、私にお前のことを支えさせてほしい!」
あまりにも必死に言葉を繋げるサオリ
もはや説得とも言えない、ただ己の感情をぶつけるだけの行為
それを正面から食らった酒泉は────
あの……手ぇ強く握りすぎです、痛いです
「あっ……すまない」
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──────
………
「……どうした?入らないのか?」
……ちょ、ちょっと待ってください、何故か身体が動かないんですよ
「……緊張しているのか?」
は、はあ?まさか……この俺がそんなことで───
「なら開けるぞ」
ストップっ!!!ステイっ!!!
「………」
うぐっ……せめて自分のタイミングで……!
「……分かった」
よし、落ち着け……素数を数えて落ち着くんだ……!
カブトムシ、カブトムシ、カブトムシ、カブトムシ、カブトムシ……!
「それは数字ではないだろう」
すぅー……はぁー…………よしっ!
ただいま────
「う゛あ゛あ゛あ゛ん゛!やっどもどっでぎまじだああああああ!」
うるせえっ!!!心配かけてごめんなさい!!!
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あの喧嘩の後の話をしよう
結論から言えば……その、トリニティに戻ることにしました
今更どの面下げてって感じだけど、そんな俺のことを皆受け入れてくれた
秤さんには〝私を恨め〟云々のことを謝罪されたが、俺としては恨みも怒りも全部錠前さんにぶつけたし、もう大して気にしていなかった
槌永さんにはギャン泣きされ、白洲さんも涙目で出迎えてくれた……いや、本当に申し訳ないです
戒野さんに関してはひたすら無言で頬をつねられ続けた、普通に痛かった
………で、聖園さんにはめちゃくちゃ頭を下げまくった
それはもう何度もヘドバンする勢いで、途中から無理やり止められた
あの人には迷惑をかけまくってしまった、もう足向けて眠れん
とりあえず俺にできる事があれば何でもすると伝えた……まあ、俺にできる事はティーパーティーにもできるだろうけど
それで次はジャンク屋についてだが………これに関しては週1で手伝いに行ってる、勿論無給で
……それぐらいしないと恩を返せない
本人は気にしなくてもいいって言っているが、俺にとっちゃあの人も命の恩人だ、何もしない訳にはいかない
……ん?錠前さんとの関係はどうなっているのかって?
……正直、まだちょっと気まずいところはある
あの喧嘩の時に話したように、恨みや怒りが完全に消える訳でもないし、もしかしたら一生掛かっても忘れられないかもしれない
けど、まあ……それでも以前よりは遥かに穏やかな関係になったと言えるだろう
あ、そういえば錠前さんの方にも少し変化があった
俺は特に罰を与えるつもりはないって話を錠前さんにした時、〝それならせめて恩返しをさせてくれ〟って言われた
前までは鬱陶しく感じるだけの言葉だったが、ある程度心に余裕ができた今ならちゃんと受け止めることができた
〝あ、自分が楽になりたいからとかじゃなくて本気で感謝を伝えようとしてるんだな〟って
俺としては断りたかったが、また罰がどうのこうの言われると堪ったもんじゃない為、とりあえず〝お願いします〟とだけ伝えておいた
……え?恩返しって具体的に何をしてもらってるのかって?そうだな……例えば日常生活での─────
パアンッ!!!
─────っと……破裂音?なんだ?
台所から聞こえたような気がするけど……何か嫌な予感が……
「駄目だ!酒泉!近づくなっ!」
顔を覗かせてみると、錠前さんが此方を手で制止してくる
……何があったんだ?
「卵の中に爆弾が仕込まれていた!レンジで爆発したことを考えると、恐らくは一定以上の熱を感知すると自動で爆発するように設定されていたのだろう!」
………
「いや、私かお前のどちらかを狙った可能性もあるか……酒泉、下がっていてくれ。お前のことは私が絶対に護る!」
……錠前さん
「心配するな、私の身体は頑丈だからな………お前の盾になれるのなら、それ以上に幸せな事など────」
一緒に料理の勉強しましょっか?
あと一話です