〝アリウス〟潰すゾ!!!   作:あば茶

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〝ウザワ〟出会うゾ!!!

 

 

 

完・全・復・活!!!

 

とはいかないものの、もう一人で日常生活に戻れる程回復しました

 

どうも折川酒泉です、今現在私はトリニティ学園周りを散歩しています

 

いやあ、自由って素晴らしい!!!

 

ここ最近リハビリ以外では外に出歩くことが無かったからただ普通に歩くだけでもめちゃくちゃ楽しい、さらに三日後に退院も決まってる

 

まさかここまでトリニティのお世話になるとはなぁ………

 

俺個人としてはあんまり気にしてないけど、ゲヘナとトリニティって険悪な関係だから実はトリニティで過ごすのちょっと心細かった

 

そう考えたら空崎さんにはめちゃくちゃ助けられたな、肉体的にも精神的にも

 

…………よし!何かお礼でも買ってくるか!

 

あまり遠くに行かないようにって言われてるけどちょっと離れるくらいなら大丈夫やろ!(慢心)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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この前までの戦乱が嘘のように一般人が出歩くトリニティ、完璧ではないもののアリウスの襲撃による傷跡が修復された街がそこにはあった

 

トリニティはお嬢様校というだけあって予想通りスイーツ店だけでも結構並んでいる

 

………なんでお嬢様校=お菓子ってイメージがあるんだろうな、アニメや漫画の影響か?

 

まあ、実際今店頭に並んでいる生徒達もお嬢様っぽい格好だし

 

なんて事を考えながら数量限定スイーツの為に列を成す生徒達を眺めていると、その中に見慣れた姿があった

……………ん?あの格好どこかで………あ!

 

よし………!

 

 

 

 

 

 

「……………」

 

よお、相変わらず一人だと大人しいんだな

 

「……………」

 

あれ?聞こえてない?

 

もしもーし

 

「……………」

 

………………

 

 

 

 

 

 

 

 

もしもーし!!!

 

「ひゃわあ!!?」

 

あ、反応した

 

「い、いきなり何ですか!?誰がこんなイタズラを………」

 

よお

 

「あ、あなたは!」

 

ここのスイーツ、中々有名だよな

 

「当然です!生クリームと生クリームの間にモンブランを挟んだ圧倒的な甘味!さらに生地の上にこれでもかとまぶされる砂糖!この限定メニュー『スーパーカロリー爆弾パンケーキサンド』を求め、数多の女性達がこの店にやってくるんですから!」

 

聞いてるだけで胃もたれしそうだな………

 

「………あ!私は違いますよ!?私はパトロール中に偶然通りかかっただけですからね!?」

 

声でかっ、びっくりした………

 

てかそんなに否定しなくてもいいでしょ……

 

「いえ、そうはいきません!自警団である私がサボってると思われると組織全体の評判に関わりますから!それに………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「皆さんが安心して暮らせるようにパトロールする事がこの宇沢レイサの役目ですから!!!」

 

俺が悪かったから耳元で叫ばないでくれ

 

 

 

 

 

 

 

 

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「そういえば手に包帯を巻いていますけど怪我してるんですか?」

 

公園のベンチに座りながらカロリーの塊にかぶりつく宇沢さんが話しかけてくる

 

何て言うか………その………この前の事件に巻き込まれてな、もうほとんど治ってるんだけどな

 

「え!?だ、大丈夫だったんですか!?」

 

まあ死にかけたけど無事だ

 

「それは無事とは言えないのでは………?」

 

それよりそっちこそどうだったんだよ、大丈夫だったか?

 

「何かよく分からない制服の人達と幽霊みたいな人達に囲まれましたけどとりあえず全員倒しました!」

 

……………そうだった、こいつやけに強いんだった

 

「………もしかして心配してくれてたんですか?」

 

当たり前だろ、友達なんだから

 

「友達……えへ、えへへ………友達……」

 

すると突然宇沢さんが立ち上がる

 

「そうですよね!!!私達、大・親・友ですもんね!!!」

 

お、おう?まあそうだな、うん

 

実際同年代の人達で宇沢さん以上に気楽に話せる人いないしな

 

「これが噂にきくズッ友………!」

 

まあ、ズッ友も何も宇沢さんに出会ったのはゲヘナに入学したての時だけどな………

 

テレビで特集されてたスイーツを買いにトリニティに出掛けた帰り道、公園でやけに寂しそうな背中を見かけて声をかけたらそれが宇沢さんだった

 

その日から何度か人間関係の相談に乗ったり、ゲーセン辺りで遊んだりしてたらいつの間にか仲良くなっていた

 

宇沢さん自身もゲヘナやトリニティなど分け隔てなく接してくれるので話してて普通に楽しかった

 

………そういえばこの前モモトークに写真送ってくれたけど友達と遊びに行ったんだっけ?

 

「はい!トリニティから離れた場所にできた大型テーマパークに行ってきました!」

 

写真越しだけど優しそうな人達だったな

 

「そうなんです!その………その子達に友達付き合いが上手く出来ないって打ち明けた時も皆受け入れてくれました!」

 

そうか………大事にするんだぞ?

 

「もちろんです!」

 

………さて、そろそろ帰るか

 

「あ…………もう行っちゃうんですか?」

 

まあ、買う物は買ったしね………

 

「………あの!色々とありがとうございました!」

 

お、おう?突然何が?

 

「私と友達になってくれたこと、人間関係で色々とアドバイスをくれたこと、一緒に遊んでくれたこと!」

 

ああ………別にそれは宇沢さんの努力の成果だろ?

 

「それでもお礼を言いたいんです!本当に………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当にありがとうございました!!!」

 

そう言いながら大きな声で盛大に頭を下げる宇沢さん

 

 

 

 

…………ちょっとビクッてなったのは内緒だ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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買い物袋を片手に、トリニティの病室にたどり着く

 

想定していたより帰る時間が遅くなったけど久しぶりに宇沢さんに会えて楽しかったしプラマイゼロだな

 

ここしばらくの間空崎さんには迷惑掛けっぱなしだったし、シャーレの当番も行けなかったから先生にも迷惑を掛けてしまった

 

あの二人にはお礼兼お詫びも兼ねてこのモンブランロールとシンプルなショートケーキを渡そう

 

…………あ、あの二人今日はこれないじゃん

 

先生はなにやら連邦生徒会に呼び出されたみたいだし、空崎さんは「明日はどうしても私が出向かなきゃいけない仕事があるの」って言ってたじゃん

 

…………まあ天雨さんが迎えに来るまでずっと病室に居たけど

 

どうしようか………トリニティの人に頼んで冷蔵庫にでも入れといてもらえないかな

 

なんて事を考えながら扉を開ける──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………どこ………酒泉………どこに行っちゃったの…………」

 

………え?

 

「お願い………戻ってきて………」

 

あ……あの~………

 

「今度こそ離れないから………」

 

………空崎さん?

 

「………酒泉?」

 

あの……何でここに?

 

「本物?」

 

正真正銘本物の国産製、折川酒泉ですよ

 

なんてふざけた事を言ってると空崎さんが俺の胸に顔を預けて抱きついてくる

 

ふおおおおお!?どこかでみた展開いいいいい!?

 

「よかった………!本当によかった………!」

 

前は身体の痛みも混じってたから何とか耐えられたが、傷が治った今、純度100%……いや、1000%の空崎さんの感触が襲いくる

あがががががが

 

「仕事を早く終わらせてすぐに戻ってきたら酒泉がいなくて………!」

 

warning!warning!

 

やばいこれいじょうハイブリッドライズするとおれがしぬ

 

「ここの施設の人に聞いてみたら少しだけ散歩してくるって言ってたって教えてもらったけど………」

 

頼む俺の身体………持ってくれ………!

 

「いつまで待ってても中々戻ってこないから………何かあったんじゃないかと思って………!」

 

空崎さんにはすごく申し訳ないけどそれどころじゃない、このままだと色々と大変なことになる

 

「電話も出ないし………!」

 

…………あ、そういえばある程度歩いてしまった後に携帯忘れたことに気づいたからそのまま行ったんだよな

 

本来なら買い物済んだらすぐ戻るつもりだったが、久しぶりにあった友人と話してて少し遅くなってしまった

 

………ごめんなさい空崎さん、また心配掛けてしまって

 

「………今度からどこかに行く時は逐一私に報告すること」

 

………それはちょっと

 

「駄目」ギュッ

 

空崎さんが俺を抱き締める腕に力をいれる、さらに胸に頭をより押し付けてくる

ひやあああああああ!!!近い近い近い!!!

 

ヤバいヤバいヤバいヤバいそろそろ離れないと限界がくる

 

ジーッとしててもドーにもならねえ!空崎さんから離れようと身体に力を────力………を………!……………力強っ!?

 

あ、ヤバい、そろそろ意識が──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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気絶したかのように眠る彼の頭を撫でる、髪に触れる度まるでスキンシップを嫌がる猫のように逃げようとするのが面白くてつい頬をつついてしまう

 

…………今回の出来事で改めて確認できた

 

やはり彼は私の大切な人だ、もうアリウスには傷つけさせない、トリニティにも渡さない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼の居場所は私の隣だ、誰にも渡さない

 

 

 




ペジラの為にナツとレイサちゃん引いときました
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