やめろっ!近づくんじゃねえっ!
「なっ……なぜそんな事を言うんだ……!」
当たり前だろうが……!俺はアンタとそんな関係になった覚えはねえぞ!
「………私を拒絶しないでくれ」
……っ!来るな!出ていけ!
「……やはり私への憎悪を抑えられないのか?それなら全て私にぶつけてくれて構わない、だから………頼むから私から離れないでくれ」
出ていけよ!頼むから出ていってくれよぉ……!
「…………そうか、私では駄目だったか」
当たり前だろうが!だってアンタ─────
全裸なんだもん!!!
「……?風呂場なのだから当たり前だろう?それよりも頼むから大人しくしててくれ、背中を流せないだろう」
だからそれを止めろって言ってんだよ!?
「……そんなに嫌なのか?」
別に嫌って訳じゃ─────っじゃなくて!
そもそもそういう関係でもない若い男女が一緒に風呂に入ること自体がおかしいって─────
「酒泉、サオリ姉さん………何で一緒にお風呂に入ってるの?」
あっ
「むっ?ミサキか、お前も今帰って来たところか?」
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やっぱり錠前さんとは一緒に暮らせないかもしれない、憎しみとか怒りとか関係なく別の理由で
なんだか世話を焼かれることが増えた気がする……いや、間違いなく増えている
このままじゃ俺のサンクトゥムタワーが出現して人生最終編になってしまう
しかもあの焼き肉の日から全員やけに距離感が近くなった気がする、ちょっと一人になりたいって言うと全員「私達を捨てるの?(要約)」みたいなこと言ってくるし
……え?何が言いたいのかって?だから……その……一人になれる機会が少ないんだよ……
それがどうかしたのかって?…………ほら、男にも色々あんだろ?色々さぁ……あんま言いたくないけど
「それで、これがその時に友達と一緒に買ってきたモモフレの…………酒泉?どうかしたの?」
実際に今こうして自室に白洲さんがいるしさぁ……
「……………もしかして、何か予定があった?」
いえ、特には────あっ、あります!めっちゃ予定あります!
「どこかに出かけるの?」
いや……次の授業に備えて勉強でもしておこうかなーって……
「……私も一緒に勉強する」
ゑ?
「待ってて、今教科書持ってくるから」
いや、その……一人で勉強したいなーって……
「…………駄目?」
涙目はズルじゃん、それ出されたら何も言えなくなるじゃん
……仕方無い、ここは大人しく待っていよう
この日は一人になれなかった
──────────
────────
──────
保護施設で暮らし始めてから数週間が経った
学業もそこそこ楽しんでおり、今のところは特に何事もなく生活している………先程上げた問題点を除けばだが
「じー………」
槌永さんが見てくる、まるで罪人を監視するかのようにめっちゃ見てくる
俺の方からチラッと視線を合わせようとすれば、ニヘラと笑って返してくる
……いや、そうじゃなくて
「………?」
……何ジロジロ見てんです?
「あ、お気になさらずに……えへへ」
……いや無理だろ、なんでプライベート空間でも人目を気にしないといけないんだ
「………」
………
「………」
……なあ、腹減らない?
「え?……そういえばそうですね……」
なんか作りましょっか?
「いいんですか!?」
まあ、簡単なものですけど……
「えへへ……それならお言葉に甘えて……」
じゃあ作ってくるんで待って─────
「あっ、私も一緒に作りますね」
また一人になれなかった
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「………」
………何読んでるんですか?
「……テーブルに置いてあったやつ、多分ヒヨリの」
そう答えながら雑誌のページを捲る戒野さん
ごろんとベッドの上で転がると、そのまま面倒そうに枕に顔を埋める
「外の世界に出てからさ、こういうの見かける機会が増えたでしょ?」
そうですね……前までは任務帰りとかに時々拾ってたぐらいですからね、主に槌永さんが
「あんまり興味は無いけど、せっかく自由になったんだから〝生きていく上で得られるメリット〟ってやつを探してみようと思ったんだけど………」
……あっ、俺が自治区で言ったやつ?
「そう、だけど………駄目、全然分かんない」
戒野さんは雑誌をパタンと閉じ、両手を広げて仰向けになる
「以前に比べて周囲の環境は良くなったし、雨風のような自然的な暴力やマダムからの人為的な暴力にも耐えるようなことはなくなったけど………結局、私自身の本質は変わらなかった」
「日常生活の中で楽しかったことや嬉しかったことがあっても、結局すぐに〝虚しい〟に戻ってくる………〝どれだけ良いことが起きても、どうせいつかは無に還るのに〟って」
………意外と楽しんでるんですね
「……………ほんの少しね」
またまた……照れちゃってー
「茶化さないで………まあ、何が言いたいのかっていうと………私一人じゃ無理だったってこと」
戒野さんも戒野さんなりに青春を謳歌しているみたいだが、すぐにネガティブが入ってしまうらしい
……まあ、俺達だって普通の学生になったばかりなんだし、まだまだやりたい事をやる時間は残っているだろう
「…………」
………
「………気づかないの?」
……え?
「私は今、〝実際に外に連れ出して苦痛を幸せで上書きしてやる〟とか約束しておきながら、一人で勝手に出ていった挙げ句に何時まで経っても約束を守ろうとしない誰かさんに話してるんだけど?」
戒野さんが再び横向きになると、今度はどんな感情かも分からないような目で見つめてくる
……あ、そういうこと?生きる上でのメリット探しを手伝えってこと?
だったらハッキリ言ってくれてよかったのに……
「ごめん、まさか誰かさんが約束を破った上にその事すら忘れていたとは思わなかったからさ」
いや、忘れていた訳ではなくて……その……ここ最近忙しくて……
「…………」
あの……
「………嘘つき」
うっ……
「卑怯者」
うぐぐっ……
「臆病者」
ぴえん……
「……女誑し」
それだけはマジで関係ないと思う
「……とにかく、サオリ姉さんとの関係や学校のこともやっと落ち着いてきたようだし、約束は守ってもらうよ」
了解です……ところで戒野さん、一つ気になったことがあるんですけど……
「なに?」
………わざわざ俺の部屋のベッドで寝っ転がりながら話す必要ありました?
「……これ以上口を開くならベッドの下の本を全部晒すよ」
……………………え?
「じゃあ、私戻るから」
ちょっ……ちょっと待ってくださいよ、何で知ってるんですか?
「夕食の時間忘れないでね」
待ってくださっ………待ってくれよ!?何でアンタが知ってんだよ!?
他に知ってる人は!?誰にもバラしてないよな!?
結局一人になれなかった
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「今日はどこに行くの?」
バッセンっすね
「バッセン?」
バッティングセンターの略っす
「あ、聞いたことある。確か一人で野球する場所だよね?」
軽く頷いてから歩くスピードを早める、色々と感情を溜め込みすぎた俺はそれら全てをボールとバットにぶつけることにした
少し距離が離れる度に秤さんもトテトテと早歩きで後ろから近づいてくる、かわいい
………じゃなくて、何でこんな所に?
「ん?酒泉を見かけたからだけど?」
……まあ、流石に偶然か
「うん、偶然だよ」
そっかー、じゃあ先週も同じ事が起きたけどあれも偶然かー
ならしゃーないな、うん(諦め)
「そういえば……片目でもできるの?野球」
確かに以前より精度は落ちるかもしれないけど、それでもそこら辺の奴よりは上手いと思うぞ?
「……大丈夫なの?」
余裕余裕……そうだ、折角なら秤さんも一緒に行くか?
「……いいの?」
秤さんはキョトンとしてから此方を見上げてくる
……先週出会った時も一人で行動させてもらえなかったし、どうせ今回もそのパターンなら自分から誘ってしまおう
その方が後腐れないだろうしな、うん
「……じゃあ、お言葉に甘えて」
うしっ!そうと決まれば途中でスポドリ買っとくか!
「うん………あっ、そうだ……酒泉」
ん?
「私、バットを振るどころか持ったことすらないんだよね。だから………」
「酒泉が直接教えてくれる?手取り足取り………ね?」
………一緒に動画で学ぶか
「………むぅ」
この日も一人にはなれなかったが、なんだかんだで楽しめた
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やった……やったぞ!ついにプライベートの時間を確保したぞっっっ!!!
少しずつ時間を掛けてそれぞれの予定を然り気無く聞き出し、一番出し抜けそうな槌永さんが家に居る日に行動に出る!これが我が逃走経路だっ!
え?そこまでして何をするのかって?普通に考え事だけど?
……分かってるって、自室でもできるって言いたいんだろ?
でも、自室には槌永さんが来るかもしれないし、鍵を掛けてたらめっちゃ落ち込むんだよあの人
それに深刻そうな表情で考え事してるところを見られたらまた心配かけてしまうしな……と、いう訳で
「いらっしゃいませー!一名様でしょうか?」
時間を潰すのに最適なファミリーレストランにやってきました、はい
店の中に入ると、女性店員さんが笑顔で出迎えてくれた
……が、すぐに申し訳なさそうな表情に変わる
「ただいまのお時間、混み合っておりまして……テーブル席がお一つだけ空いているんですけど……その、状況によっては相席になる可能性が……」
ああ……大丈夫です
「ありがとうございます!………一名様ご案内しまーす!」
そのまま店員さんについていき、席に着くと同時にメニュー表を渡される
とりあえず一番最初に目に入った〝アンチョビパスタ〟と〝ドリンクバー〟を注文する
さて……では、今後の対策について考えようか……そう────
────〝折川酒泉の人権の霊圧が消えた……?〟問題についてな!
ここ最近、露骨に見張られていることが多い
理由について改めて考えてみたが、やはり………俺が勝手に出ていったからだろう
だからまた俺が抜け出さないように代わりばんこに見張っているのだろう
俺としてはもうそんな事をするつもりはないが………前科持ちだからなぁ……
ここは何とか信用を取り戻さなければならない、俺のプライベート時間とプライベート空間を手に入れる為にも
待っててくれ、〝酒泉セレクション〟達よ……いつかお前達も解放してやるからな……!
え?〝酒泉セレクションとは何か〟って?………ノーコメントで
周りが女性だらけなのにそんな物を表に出してる訳にはいかないからね、しょうがないね…………戒野さんにはバレてたけど
〝折川酒泉が一日何でも言うことを聞きます券〟と引き換えに黙ってもらった、何の為に泣いたんだ何の為に(人権を)捨てたんだ
……まあいい、これから一つずつ解決していけばいい
1000%さんだって「これから仲良くなればいい」って言ってたし
でも……悩みの種は日常生活の事だけじゃない、調印式の事だってある
初めて出会った日から万魔殿の連中がちょくちょく接触してくるのだ
普通ならティーパーティーに報告するべきだが……問題はどう報告するか、だ
桐藤さんと百合園さんになら何も隠す必要はないのだが、もし聖園さんがこの事を知ったら………駄目だ、原作通りの展開なんて想像したくもない
………待てよ?俺達以外のアリウスとの繋がりを持たず、百合園さんや桐藤さんともちゃんと話し合った後の聖園さんなら過激な手段は使わないのでは?
でも、ゲヘナ嫌いの聖園さんに〝万魔殿が何か企んでいるぜ!〟とかチクったら間違いなく荒れるよなぁ………ていうか、既にエデン条約のことで荒れてる
伝えるにしても最初は桐藤さんか百合園さんのどっちかだな
さて………聖園さんが変な事をしないように注意しておきたいのだが、結局は万魔殿側もどうにかしなければならない
せめてゲヘナ側にも万魔殿の動きを監視できる人がいれば、ある程度の行動は抑えられるのになぁ……
………駄目だ、一度考えがマイナス方面に傾くと一気にそっちまで持っていかれる
折角の食事なのにテンション下がるなぁ……
「すみません、少々よろしいでしょうか……?」
そんな事を考えていると店員さんが恐る恐る話しかけてくる
「その……たった今、お客様が一名ご来店されたのですが……全席が埋まっておりまして……」
ああ……さっきテーブル席は相席になるかもって言ってましたね……どうぞ
「ありがとうございます!……………八番テーブル様、許可いただけましたー!」
店員さんは元気良く声を通すと、そのまま入り口の方へと向かっていった
……俺側からは特に文句はないのだが、こんなテンションダダ下がり人間と相席させられるお相手が可哀想だな……
けど、それほど事態は深刻なのだ、ちょっとだけ我慢してほしい
「此方でーす!」
「……ごめんなさい、お邪魔するわ」
店員さんが連れてきたであろうもう一人のお客さんに顔を伏せながら〝どうぞ〟と返事をする
本当にごめんなさいね……俺なんかが目の前に居座って……
はぁ……折角普通に暮らせると思ったのに……何でよりによって俺なんかに接触してくるんだよ……
もう、本当に─────
「────めんどくさい………」
────めんどくさい………
「……え?」
……ん?
俺が喋るのと全く同じタイミングで前の席の女性も声を出す
「………ごめんなさい、食事中なのに気分が下がるようなこと言っちゃって………」
いえ、こちらこそすいません……俺の上司が最近荒れてて……それでつい愚痴が……
「………奇遇だね、私の方も同じ」
そっか……この人も大変な思いをしてるんだなぁ……
嫌な事を考えるのも程々に、とりあえず待ち時間にスマホでも触ってようと目線を上げ────
─────え?ソファ席に立て掛けてあるのってデストロイヤーじゃね?
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「………どうすればいいんだ、このままではまた酒泉が居なくなってしまう……」
「………だが、私が説得したところで……」
「いや、決めつけるのはまだ早い。もう少し歩み寄って………」
「………いや、私が近づいても余計に不快な思いをさせるだけでは……」
「あの………何かお困りですか?」
「っ!?誰だ!?」
「きゃっ………」
「………あっ……す、すまない!背後に気配を感じてしまって……つい……」
「いえ……突然後ろから話しかけた私も悪いですし………」
「未だに安全な環境に慣れてなくてな……本当に申し訳ない………えっと、それで……私に何か用か?」
「用というか………先程からずっと深刻そうな顔で悩んでいましたので、何か困っているのかなと……」
「……そんなに顔に出ていたのか?」
「小さくですけど声にも出ていましたよ?」
「そうか………なに、大した話じゃないんだ。ただ知人と喧嘩してしまってな……」
「喧嘩、ですか……」
「私はアイツの背中を流そうとしただけなんだが、顔を赤らめさせるほど怒らせてしまってな……」
「顔を赤らめる?………もしかして、そのお相手は男性ですか?」
「ん?ああ、そうだが………」
「………まあ!まあまあまあ♡その話、詳しくお伺いしてもよろしいでしょうか♡」
「別に構わないが……面白い話ではないぞ?」
──────────
────────
──────
「………成る程、つまりサオリさんはその酒泉さんという方に近づく度に不快な思いをさせてしまっているかもしれない……と?」
「ああ……」
「………うふふふふ♡サオリさん自身は彼のことをどう思っているんですか?」
「……私か?私はただ、酒泉と一緒に暮らせればそれでいいんだが……」
「つまり一緒に居たいと………その事は素直にお伝えしましたか?」
「……え?」
「貴女はご自分のお気持ちに蓋をしてしまって、言葉を選んでしまっているのではないでしょうか?」
「………そういえば〝戻ってきてくれ〟や〝どこにも行かないでくれ〟とは言うが、〝一緒に居たい〟とハッキリ声に出して言ったことはないかもしれないな」
「でしたら、それをお伝えしてみたらどうでしょうか?一度全てを晒け出し、ご自分のお気持ちをぶつけてみてください」
「晒け出すと言われても………一体どうすれば………また喧嘩でもすればいいのか……?」
「そうですねぇ……やはり何も取り繕わずに正面からぶつかり合うのが一番良いと思いますよ?例えば………互いに全裸で抱きしめ合うとか♡」
「全裸で?」
「はい♡お二人の間に余計な物を挟まず、互いに強く抱き合うんです♡」
「そうか……よく分からないが、それで少しでも進展するのならやってみよう」
「ええ♡頑張ってくださいね、サオリさん♡」
「………まさか何も関係の無い者に助けられるとはな………人の善意というものはこんなにも広がっているのか」
「……その事にもっと早く気づくべきだったな」
「さて、私もそろそろ帰るとするか………それにしても────」
「─────トリニティでは制服以外にも水着での登下校が許可されているんだな」
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いただきます、と手を合わせてから各々が箸を持つ
今ではすっかり慣れた六人での食事、普段はヒヨリが一番元気になる時間だが………
────いやあ!今日も食事が美味しいですねえ!
この日は酒泉のテンションもやけに高かった
「……どうしたの?なんか元気そうだけど」
んー?いえ、今日はちょっと良いことがありまして……ね?
「……良いこと?何も聞かされてないけど……」
まあ、大したことじゃないですよ!ほら!早く食べないと俺がご飯全部持っていっちゃいますよ!
「……何か変」
「……うん」
ミサキとアツコに怪訝な視線を向けられるが、酒泉はそんなことなどお構い無しに次々と口の中におかずを運んでいく
「な、なんだか久しぶりですねぇ……ここ最近、ずっと疲れてそうだったのに……」
「……でも、酒泉に良いことがあったのなら私も嬉しい」
ヒヨリとアズサも最初は困惑していたが、今は笑顔で酒泉を見つめている
(…………酒泉と話し合うのは食事が終わってからにしておくか)
サオリも無粋な真似はするまいと、嬉しそうにご飯を食べる酒泉を軽く見つめてから自身も食事に戻る
「えっと……それで、酒泉さんはどうしてそんな元気なんですか?宝くじでも当たったんですか?」
───いや?宝くじより嬉しいことが起きたからだけど?
「たっ……宝くじより!?それってなんですか!?大量の雑誌が川から流れてきたんですか!?」
なんかスケール落ちてね?……まあいい、聞いて驚け!なんと俺は今日─────
─────〝推し〟に出会えたんだっ!!!
「……推し?何それ?」
その場にいる全員が首を傾げる
それも当然だろう、今までアリウス自治区という過酷な環境で生きてきた彼女達には〝推し〟だの〝ヲタ〟だのそんな言葉とは無縁なのだから
「それってどういう意味なの?」
……あー……そっからか……なんて言えばいいのかな……憧れってか尊敬ってか……うーん……
その、簡単に説明すると─────
─────好きな人……て感じ?
「…………」
いやぁ……電話番号も交換しちゃったし、エデン条約の事も協力────っと……これはまだいっか……
「…………」
まあ、とにかく〝大好きな人に出会えた〟って思ってもらえればいいです!
「…………」
やっぱこの世界も捨てたもんじゃないっすねえ!
「…………」
必死に抗っていれば、絶望の中でも僅かな希望を掴み取ることができ────
「…………」
────あの、皆さん?突然黙り込んでどうしたんですか?
………皆さん?