〝アリウス〟潰すゾ!!!   作:あば茶

397 / 514
〝ロイブラ〟救ったゾ!!!

 

 

「ヒャッハハハハァ!壊れろォ!」

 

 

ツルギの二丁のショットガン────ブラッド&ガンパウダーがユスティナ達を殲滅していく、自身の身に襲い来る弾丸を一切気にせずひたすら前に突き進む

 

 

「もっとだぁ……もっと出てこい………!」

 

 

周囲を気にせず暴れまわるツルギはユスティナ達の一斉射撃を食らう

 

頭から血を流し、皮膚がボロボロになる。しかし笑みを浮かべたと同時に顔を上げると───

 

 

「…………………まだ足りないなぁ?」

 

 

───傷が消えていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの………あの人味方なんですよね?」

 

しらね

 

「ええ!?」

 

あ、そういえば聖園さん協力してくれたわ

 

「私がいない間に何があったんですか!?」

 

今は錠前さんと戒野さんと聖園さんの三人でベアトリーチェ倒しに行ってるぜ

 

「よく分かりません………」

 

「……………酒泉、何でそんなに仲良くなってるの」

 

そうっすかね………?

 

 

酒泉を護る様に立ち塞がりながら後ろからツルギを援護するヒナ

 

的確に敵を処理しながらも酒泉に対してジッと睨む

 

 

 

別にそんな事ないと…………

 

「えへへ………色々とご馳走になってしまいました………」

 

お前ちょっと黙ってろ

 

「いきなり厳しくなりました……さっきはお菓子をくれたり口を拭いてくれたり優しくしてくれたのに……」

 

ちょっ!?お前マジで────

 

「酒泉?」

 

いやホント勘弁してくださいマジで申し訳ないです命だけは助けてください、あ!靴でも舐めましょうか?

 

「………後で詳しく聞かせてもらうから………それと槌永ヒヨリ、酒泉の事しっかり護ってて」

 

 

そう言うとヒナは敵の集団を睨み────

 

 

 

 

 

「私の大切な人に…………触るな!」

 

 

 

 

 

────デストロイヤーを掃射した

 

 

 

 

 

 

………なあ、槌永さん

 

「何でしょうか……?」

 

男なのにお姫様になった奴はどんな反応すればいいんだろうな

 

「えーっと………笑えば良いんじゃないでしょうか?えへへ……」

 

ぶっとばすぞ

 

「理不尽っ!?」

 

「……やっぱり仲良い」

 

気のせいです!

 

「嘘」

 

これも全部槌永ヒヨリって奴が悪いんだ!!

 

「いきなり責任を被せないでください!」

 

うるせぇ!!!てめえの雑誌のクロスワードパズル全部勝手に解くぞ!!!

 

「うわぁぁん!!!私の生きる理由を奪わないでくださいいいいいいい!!!」

 

………なんか、その……ごめん

 

「いきなり同情しないでくださいよぉ!?」

 

 

戦場とは思えないほど気の抜けた会話をする酒泉とヒヨリ、その会話を聞いていたヒナの掃射が更に強くなる

 

 

「な……なんか怒ってないですか?」

槌永さんのせいじゃね?

 

「わ、私何かしてしまいましたか!?」

 

 

 

 

 

「………さっきから二人とも騒がしい─────」

 

 

 

 

 

 

ヒナが言葉を言い切る前にバルバラが襲いかかる

 

ヒナに急接近したバルバラは銃口をヒナに向け、ひたすら弾丸を放つ

 

弾が命中すると次々と煙が舞っていく

 

 

 

 

 

 

 

「────今酒泉と話してるから邪魔しないで」

 

 

 

 

 

 

煙の中から羽で身を護るヒナが出てくる

 

羽を思い切り広げると同時に煙を払い、バルバラの身体を思い切り蹴り飛ばす

 

バルバラはすぐに起き上がり、銃を構え─────

 

 

 

 

 

「………キヘヘ」

 

 

 

 

 

 

 

─────背後に立つツルギに頭を撃たれる

 

 

 

「私と戦えぇ…………!」

 

ツルギがバルバラにショットガンを乱射する、バルバラもそれを食らいながらもツルギに対してガトリングを乱射する

 

互いにノーガードで撃ち合う、そんなツルギの背中を攻撃しようとユスティナ達が狙いを定めるが………

 

 

「………全員消えて」

 

 

ヒナのデストロイヤーがユスティナ達を刈り取る

 

その圧倒的な殲滅力の前に次々と消滅していく

 

 

銃を撃ち続けるヒナに、アンブロジウスが掌を向ける

 

ヒナの立っている場所が青く光り出し爆発するが、それをアンブロジウスの方へ前進して回避する

 

そのまま接近したヒナはアンブロジウスにデストロイヤーを押し付け、引き金を引く

 

至近距離での乱射がアンブロジウスの身体を少しずつ抉り取っていく

 

 

「………無駄に硬い」

 

アンブロジウスが両手で巨大な青い炎を生み出すと、それをヒナに向かって投げつける

 

ヒナは大きく後ろに跳び、その炎を回避する

 

羽で身を覆うことで余波すらも防ぐが、無傷のヒナを視認したアンブロジウスが両手を燃やしながら叩きつけてくる

 

しかしヒナはアンブロジウスの片腕を撃ち当てる事で攻撃の軌道を逸らし、一歩も動かずに敵の攻撃を防ぐ

 

 

 

 

 

 

「ツルギさんもヒナさんも凄いですねぇ……あっという間に大半の敵を倒してしまいましたよ?」

 

……………ちょうどいい、槌永さん、俺をベアトリーチェの所に連れて行ってくれ

 

「えっ……!?で、でも……酒泉さんを護るようにお願いされちゃいましたし……」

 

 

酒泉の突然の頼みに困惑するヒヨリ

 

酒泉がベアトリーチェに会わなければならない理由は複数ある

 

どれほど色彩に目を付けられたのか、ゲマトリアの他のメンバーも酒泉が未来を〝知っている事を知っている〟のか

 

特に酒泉が警戒しているのは黒服が……というよりも黒服と繋がっている〝カイザー〟に未来の知識の事がバレる事だ

 

 

 

「大人しくここに居た方が……」

 

バルバラやアンブロジウスが暴れてる戦場にいる方が危険だ、それにベアトリーチェには聞きたい事が山程ある

 

「それならマダムを捕まえてからの方がいいのでは……」

 

………いや、それは無理だ、〝誰かが〟回収しに来る

 

「ど……どうしてそんな事が分かるんですか……?」

 

とにかくあの女が話せるうちに情報を聞き出しておきたい、場合によっては色彩の襲撃が早まるかもしれないからな

 

「その〝色彩〟というのが何なのかは分かりませんけど………でも酒泉さんを連れていったら私がヒナさんに消し炭にされちゃいます……」

 

なら……空崎さん!

 

「絶対に駄目っ!」

 

 

 

アンブロジウスと戦闘しながらも酒泉の言葉を一瞬で切り捨てるヒナ

 

しかしそんなヒナに酒泉も食い下がる

 

 

 

……っ、ベアトリーチェの儀式は本来もう少し後で起きるはずでした!もしかしたらこの先に襲来してくる脅威も想定より早く来るかもしれないんです!

 

「それでっ………!?」

 

ベアトリーチェから少しでも情報を聞き出す必要があります!あいつが何をやらかしたのか……どんな被害が想定されるのか……!

 

「………っ!」

 

この戦いで勝ってもベアトリーチェを捕らえる事は出来ない、何故ならゲマトリアのメンバーが回収しに来るから……

 

そいつ……いえ、そいつらは〝ヘイローを破壊する爆弾〟を作り出した張本人です、失敗作と語ってはいましたがそれでも絶大な効果があるのは空崎さんも知っているはずです!

 

無理矢理捕らえようとすれば誰かが死ぬ事も覚悟しなければいけません!

 

「…………」

 

 

 

 

ヒナの記憶に思い起こされるのは自身の羽で跳ね返した〝ヘイローを破壊する爆弾〟を食らったアツコの姿

 

彼女の身体は血塗れになり、すぐに立ち上がる事が出来ず、激痛で苦しんでいた

 

……そして何より、バリア越しですらその様な効果をもたらしていた

 

 

 

 

お願いします!俺も空崎さんと………風紀委員の皆と一緒に戦わせてください、俺なりの戦いをやらせてください!

 

 

 

ヒナはアンブロジウスの攻撃を避け、酒泉の方へ下がる

 

 

 

 

 

「……………………まず一つ目、ベアトリーチェがまだ戦える状態だった場合、すぐにここまで引き返すこと」

 

……え?

 

「二つ目、絶対に自分から戦いに行かないこと………そして三つ目────」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────必ず生きて帰ること

 

 

 

「これが守れるなら、行ってもいい…………………………本当は凄く嫌だけど」

 

 

酒泉の目を強く見つめるヒナ、酒泉は真っ直ぐ見つめ返して答える

 

 

………分かりました、絶対に生きて帰ります

 

 

 

スナイパーライフルとナイフを広い上げ、ヒヨリの肩を借りながら進み出す

 

そんな酒泉の背中にヒナが話し掛ける

 

 

 

「………………その代わり、また酒泉が無茶した事先生に報告するから」

 

それは出来れば止めてほしいです

 

「駄目」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

アツコの身体に絡まる枝のような物をナイフで切断するサオリ

 

通常の木の枝よりも強度のあるそれをアツコに刃が当たらないように注意する

 

アツコの身体に絡まっている最後の一本を切り終えると、そのままアツコの身体がサオリに倒れかかってくる

 

「っアツコ!目を覚ましてくれ、アツコ!」

 

「………っ、アツコ!」

 

サオリとミサキはアツコの名前を呼び掛ける

 

しかし彼女は目を閉じたまま中々起き上がらない

 

 

「………アツコ、私達はようやく彼女の支配から抜け出せたんだ。だから頼む、目を覚ましてくれ………アツコだけ失ったまま終わるのは嫌なんだ………!」

 

 

涙を流しながら必死に身体を揺する、サオリの涙が振動でアツコの頬に落ちた────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん………サッ……ちゃん?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────瞬間、奇跡が起きた

 

 

「アツ……コ……?」

 

「………これは………一体………」

 

「アツコォ!!!」

 

 

困惑するアツコに突然抱きつくサオリ、アツコは状況をあまり理解出来なかったが、何も言わずにサオリを抱きしめ返した

 

 

「アツコ………アツコ………!」

 

「…………よかった」

 

サオリとミサキは安堵の表情を浮かべ、ミカは先程まで敵対していたせいなのか、複雑そうな顔で後ろを向いた

 

しかしすぐにいつもの調子に戻る

 

 

 

「ふぅ~……やっと一息つける…………って思ったけどそういえば彼がまだ戦ってるんだったね」

 

「………いい加減私の武器返して」

 

「ごめーん、忘れちゃってた☆」

 

「…………」

 

 

 

ミカは倒れ伏しているベアトリーチェに視線を向ける

 

 

 

「意外と呆気なく終わったなぁ……」

 

「……………そんな事無いでしょ」

 

「あ、ごめん、私が貴女達よりも強いからそう感じるだけか☆」

 

「…………ゴリラ」

 

「…………メンヘラ」

 

「ねえサッちゃん……なんでミカが此処に……?」

 

「ああ……色々と事情はあるがミカはアツコを救出するのに協力してくれたんだ」

 

「そうなんだ………ねえ、ありが───「大体なんでサブマシンガンなんか持ってるの?殴った方が早いでしょ、ゴリラなんだし」………………みんな、ありが───「あはっ!貴女こそそんな弱っちいのにスティンガーミサイルなんて持っちゃって、初めて見た時は小動物が威嚇してるのかと思ったよ!」………………」

 

「お前達………少しは仲良く出来ないのか………?」

 

「無理無理☆」

 

「絶対やだ」

 

二人の喧嘩に呆れた様な表情を浮かべるサオリとアツコ、一体落ち着かせようとすると────

 

 

 

 

 

「姫ちゃん………?」

 

うお………終わってたのか………

 

 

 

 

 

────奥の通路からヒヨリと酒泉が現れた

 

 

 

 

「………ヒヨリ、ただい────」

 

「うわああああああああああああん!!!姫ちゃあああああああああん!!!」

 

「……さっきから最後まで喋らせてもらえない」

 

ちょ………いきなり走らないで………

 

 

アツコの姿を見たと同時に全力で駆け出し、アツコに抱きつくヒヨリ

 

ヒヨリの肩を借りていた酒泉は、突然ヒヨリが走り出した事により態勢を崩す

 

 

 

「あの子また抱きつかれちゃってるね」

 

「だって凄く心配してたんですよぉ!?儀式とか生け贄とかよく分かんない事言われて姫ちゃんが連れて行かれちゃいま……す……し?…………………へ?ミカさん?なんで?なんでミカさんが居るんですかぁ!?」

 

……いや、さっき説明したじゃん

 

「まともな説明されてませんよね!?」

 

「折川酒泉まで………彼も?」

 

「ああ、協力者だ…………アツコ」

 

 

サオリがアツコから離れ、笑顔を浮かべながら言う

 

 

 

 

 

「おかえり」

 

「サッちゃん…………うん」

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま、皆」

 

 

 

「………うわああああん!!!」

 

 

泣きながら再びアツコに抱きつくヒヨリ、そんなヒヨリに苦笑しながらもミサキとサオリもアツコの元に集まる

 

泣き合い、笑い合う、そこには日常を謳歌する普通の女の子達と何も変わらない光景が広がっていた

 

 

 

 

ミカと酒泉はそれを少し離れた所から見届ける

 

 

 

 

「……………貴方は混ざらなくていいの?」

 

百合に混ざると殺されるらしいのでいいです

 

「なにそれ?」

 

そういう聖園さんこそ混ざりに行かなくていいんですか?

 

「別に仲良しって訳じゃないしね…………それに、私にはそんな資格────」

 

────別にそんな事ないんじゃないっすか?

 

「…………へ?」

 

あのオバさんを倒せたのは聖園さんの力があったからじゃないですか、だったら今アリウススクワッドが笑顔になってるのも聖園さんのおかげでもあるでしょ

 

「……………」

 

………俺はベアトリーチェに会う為に彼女達を利用していた様なもんですし、最終的に純粋な善意でアリウススクワッドを助ける事を選んだ聖園さんは彼女達に混ざってきてもいいんじゃないですか?

 

「酒泉君…………」

 

ナイスドラミングでしたよ、聖園さん

 

「は?」

 

 

 

一瞬で真顔に変わるミカから逃げる様に視線をベアトリーチェに向ける酒泉

 

 

 

 

 

………ようやく終わったな、後はバルバラやアンブロジウスを倒すだけ………まあ、あの様子だと剣先さんと空崎さんだけでも十分だろうけど

 

それにしてもこれが本気のベアトリーチェか………マジで化物みてーだな……

 

………出来れば尋問出来る程度に意識がある状態で、動けない程ダメージを受けていれば良かったんだけど………まあ、贅沢は言ってられないな

 

さて………そろそろ〝奴ら〟がベアトリーチェを回収しに────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────待てよ、どうやってベアトリーチェを回収するんだ?

 

 

巨大な化物になったベアトリーチェをどうやって回収する?

 

〝奴ら〟の身体だけじゃ運べないはずだ

 

そもそも………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故まだ人間サイズに戻っていない?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

酒泉はベアトリーチェに視線を向け、〝眼〟を集中させる

 

ほんの微かに動く身体、ほんの少しずつ赤く染まる頭部、そして頭部に赤色のエネルギーが集まり────

 

 

 

 

 

────その場にいる全員を吹き飛ばした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………っ!何が起きた!」

 

「うっ………」

 

衝撃が届いた瞬間とっさにアツコを抱きかかえ、アツコの身を護るサオリ

 

二人はそのまま吹き飛ばされるが、壁にぶつかる事で静止する

 

状況を確認しようと起き上がった瞬間、脚に痛みが走る

 

 

「やられたか………っ!」

 

 

衝撃で手放してしまったアサルトライフルを探そうと顔を上げると

 

 

 

 

 

 

 

シュッ!

 

 

 

 

 

 

 

 

枝の様な赤い鋭利が触手のように曲がりくねながらアツコに襲いかかる

 

「ッ!」

 

アツコは回避しようとするが、目覚めたばかりの身体で上手く動く事が出来ず、サオリは痛む脚でアツコの前に立ち、盾になろうとした

 

(………ここまでか)

 

 

せめて後ろにいるアツコだけでも助かれば、そんな思いで目を瞑る

 

この後身体を伝うであろう痛みに覚悟を決めると

 

 

ドンッ!と突然何かに身体を押される

 

 

「………っ!」

 

「くっ………!」

 

 

隣から聞こえる声から、アツコも一緒に押し出されたのだろう

 

一体何に押されたのか、サオリは目を開けると────────

 

 

 

 

 

 

 

「え……………?」

 

 

 

 

 

 

──────そこにはサオリとアツコの代わりに、赤い触手の様な物に貫かれている酒泉の姿があった

 

 






即 堕 ち 2 コ マ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。