〝アリウス〟潰すゾ!!!   作:あば茶

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〝メンカイ〟するゾ!!!(ミカ編)

 

 

 

「ふーん?こんな所までわざわざお喋りしに来るなんてゲヘナはよっぽど暇なんだね?」

 

いきなり罵倒かよ?トリッパリトリニティ野郎らしいな

 

 

面会室のアクリル板越しに開幕から聖園さんが喧嘩を売ってくるので、此方もそれ相応に対応する事にした

 

 

 

「それで、一体何の用なの?貴方と会話してるとこっちまで性格悪くなりそうだから早々に切り上げたいんだけど?」

 

何の用って……そんなのこうして煽りに来ただけに決まってるじゃないですか

 

 

 

出会って早々に罵倒してくる目の前のゴリラに対してこちらも罵倒で返す、俺の言葉に口の端をヒクつかせ、明らかに怒りを抑えている顔で負けじと言い返してくる

 

 

 

「相変わらず野蛮で腐りきった性格してるね!」

 

いやあ!野蛮さでは聖園さんに負けますよ!

 

「その陰湿さ、一部の性格が悪いトリニティの子達みたいだね!いっそのことトリニティに転校したら?」

 

あっはっは!面白いご冗談を!聖園さんに性格の悪さを指摘されたら人間として終わりですよ!

 

まあ、そういう聖園さんはゴリラですけどね!

 

「あははは☆」

 

はっはっはっは!

 

「………」

 

………

 

「折角助かった命、そんなに捨てたいんだ?」

 

おうやってみろよ、今度こそ叩きのめしてやるよ

 

「へえ?私一人に四人掛かりでボコボコにされたのにまだ懲りてないんだ」

 

あ゛?あの時と同じだと思うなよ?

 

 

 

「………」

 

………

 

「………」

 

………疲れるんで普通に話しません?

 

「………賛成~」

 

お互いに意見が一致し、一旦落ち着こうと息を吐き出す

 

 

 

「……それで?何でこんな所に来たの?………今頃になって」

 

特に理由なんかありませんよ、強いて言うなら今日は戒野さんの面会に行ってきたんでそのついでです

 

「ふーん………………あの女の?性格が終わってる人同士でお似合いじゃん」

 

別にそういうのじゃないんで………道具の定期点検は必要らしいんで

 

「うわぁ……」

 

俺が言ったんじゃないですからね?戒野さん本人が言ったんですからね?

 

「………」

 

おいやめろそんな眼で俺を見るな、変質者を見るような眼で見るんじゃない

 

「まあ、別にどうでもいいけど……それで?まさか本当にそれだけの理由で来たの?」

 

まあ、何となくって意味ではあってますけど……

 

だってアンタもうすぐでしょ──────聴聞会

 

「………まあね」

 

だったら聴聞会が始まる前に一度会っておこうかなって………礼も言いたいし

 

「礼?」

 

その……アリウススクワッドから聞きました、俺が気絶してた時、俺の事を抱えて護ってくれたって

 

まあ、だから、その………ありがとうございます

 

「酒泉君……」

 

………

 

「酒泉君って無理に素直になろうとすると吃るんだね☆」

 

うっっっっっぜええええええ!!!

 

 

 

めっちゃ腹の立つ笑顔で煽ってきたせいで思わず大声で反応してしまう

 

 

 

「あっはは!そんな怖い顔しないでよー!」

 

 

そんな此方の考えなどお構い無しに煽り続けてくる

 

 

……あんたマジで人を怒らせる天才だよ、よくそんなペラペラと煽れるな

 

「だって余裕ぶってる人の余裕を崩すのって気持ちよくない?」

 

良い趣味してんな!?

 

「知らなかったの?魔女っていうのは大体悪趣味な人達ばっかりなんだよ?」

 

なーにが魔女だよ!アンタなんて魔女でもお姫様でもないただのムカつく女じゃねーか!!!

 

「ムカつく男に言われてもなー、あと煽りに関しては酒泉君もよくやるじゃん」

 

俺は良いんですぅー!格上に食らいつく為の小細工なんですぅー!

 

「へえ?今私の事格上って認めたね?」

 

………………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

は?俺の方が強いが?

「おっそ………」

 

 

 

………で?何か欲しいもんとか無いんすか?

 

「いきなり話変わったね」

 

 

 

とりあえず再び話を仕切り直す

 

 

 

「欲しい物って言われてもなぁ……差し入れとかにも制限があるだろうしなぁ……」

 

……なら別に今じゃなくても良いんで、聴聞会が終わって色々と処分が決まった後とかでも

 

「それじゃ、その時まで取って置こうかな?」

 

あいよー

 

「……そういえばアリウススクワッドの子達はどうなるのかな?」

 

 

 

少々気まずいのか、話を切り替える様にアリウススクワッドについて尋ねてくる

 

 

 

ああ、先生とトリニティとゲヘナで話し合った結果、落とし所は見つけたっぽいですよ

 

「そうなんだ……」

 

軽く話を聞いてみた感じですと────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────とまあ、こんな感じらしいです

 

「そっか……」

 

まあ、これでも大分良い方だと思いますよ

 

「そうだね、エデン条約を崩しかけた張本人達に責任を取ってもらうって意味では良いかもしれないね………あ、それを言うなら私もだった☆」

 

よーし、ゲヘナへの宣戦布告だな?

 

「冗談の通じない男はモテないよ?」

 

は?モテ期が電車の遅延で遅れてるだけだが?

 

「そんな本気で怒らなくても……」

 

 

 

適当に軽口を叩き合いながら現状を報告する、話の種も尽きたので帰ろうと椅子から立ち上がる

 

 

 

「あれ?もう行っちゃうんだ?」

 

もう伝える事も無いですしね……

 

「ふーん?」

 

………何ですか?

 

「べっつにー?こんな中途半端に時間を取らせるなら最初から来ないでほしかったかなーって」

 

へえ?中途半端じゃなければ良いんですね?

 

「揚げ足を取るのだけは上手だね!偉い偉い☆」

 

ムッカつくわぁ……

 

………ま、とりあえず聴聞会頑張ってくださいね

 

「……あれ?酒泉君は来ないの?」

 

一応俺も参加しますけど、一言二言喋ったり事実確認したら殆ど役目はないですし……

 

その後は大体各組織のトップの人達がメインで進めると思いますよ、事件に関わった張本人とはいえ、俺は所詮下っ端ですからね

 

多分アリウスの裁判の時も同じ様な感じになると思います

 

「……そっか」

 

……それじゃ、また

 

「……うん」

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

いやあ、最近はよくトリニティに来るなぁ………特に休日

最初は「なんでゲヘナの人間が来てんだ」みたいな眼でちょくちょく見られてたけど、途中からトリニティの生徒達が「またコイツか」見たいな眼に変わっていたな……

 

まあいっか!さっさと帰ってさっさと………ん?

 

 

 

帰宅しようと出口の方を見ると、そこから見覚えのある人物が二人近づいてくる…………片方は椅子を持って

 

 

 

「やあ酒泉、直接会うのはアリウス自治区以来だね」

 

「その度は色々とお世話になりました」

 

百合園さんと桐藤さんじゃないっすか、お疲れ様です

 

「今日は誰に会って来たんだい?」

 

聖園さんです

 

「ミカさんに?」

 

はい……何かありました?

 

「い、いえ………」

 

「………これで愚痴が収まるかと安心したね?」

 

「そ、そんな事ありません!」

 

愚痴……?あ、そういえば俺の愚痴ばっかり言ってるって先生に聞いたような……

 

……すいません、俺が会って来たせいで余計に愚痴が酷くなるかもしれません

 

「気にしないでください………むしろ助かりますから

 

これで少しは落ち着くだろう

 

……ところで桐藤さん、その椅子は?

 

「これですか?これは面会室に置く用です」

 

………警備員に没収されるのでは?

 

「そこはティーパーティー権限でどうにかします」

 

しょ、職権乱用……

 

「わざわざ持ち運ぶ必要は無いと思うのだがね……」

 

「美しい姿勢は美しい椅子から成り立つのです、お二人も是非ともお試ししてみてください」

 

「私は遠慮しておくよ……」

 

〝あはは〟……気が向いたら試してみますね……

 

「ゴホッ!ゴホッ!ゲホッ!!!」

 

 

 

 

あ、やべっ

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

酒泉との会話を終えた後、私達────百合園セイアと桐藤ナギサは面会室でミカと会話していた

 

ティーパーティー三人が全員揃う機会が少なくなってしまった中で、この時間はとても喜ばしく、嬉しい物のはずだった

 

………しかし私とナギサの顔に浮かんでいるのは疲労感だ

 

その理由は────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でさあ!酒泉君ってば、わざわざこんな所まで来て私の事を煽りに来たって言うんだよ!?冗談でも酷いよね!」

 

 

「はい……」

「ああ……そうだな……」

 

 

「しかも私の事を野蛮だの何だの好き放題言ってさぁ!」

 

 

「大変ですね……」

「はは……」

 

 

「挙げ句の果てにはゴリラ扱いだよ!?女の子をゴリラ扱いとかほんっとサイテーだよね!?」

 

 

「サイテーですね……」

「ああ……君の言う通りだ……」

 

 

「全く……コハルちゃんみたいにカッコよくないし!先生みたいに優しくないし!何でよりによって彼が面会に来るのかなあ!?」

 

 

「まだ続くんですか……?」

「ナギサ……耐えるんだ……慣れたものだろう?」

 

 

「思い出すだけでもムカムカしてくるし!」

 

 

「ああ、もう駄目だ………」

 

「ちょっとー!二人とも聞いてるの!?」

 

「あの……ミカさんの伝えたい事はもう十分に伝わりましたから、要するに酒泉さんはよく暴言を吐いてすぐに人を煽って女性の気持ちを考えないと、ミカさんはそう言いたい──────」

 

 

「はあ?別にそこまでは言ってないじゃん、彼にだってほんのちょっっっっっっとくらいは良いところもあるんだけど?ナギちゃんの眼は節穴なのかな?」

 

 

「誰ですかこのめんどくさい女は」

 

「君が一番理解しているはずだ」

 

 

「あ!話は戻るけどアリウス自治区で戦ってた時も、私が泣いていたのにも関わらずさぁ───!」

 

 

 

 

 

 

「「………………はぁ」」

 

 

 

 

 

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