〝アリウス〟潰すゾ!!!   作:あば茶

456 / 514
第五サンクトゥム決着(ホド)

 

 

 

 

ホドに乗っ取られたエリドゥの防衛システムが全員に牙を剥く

 

ハッキングシステムの要であるインベイドピラーを破壊しようにも、周囲の機械兵達がそうはさせまいと妨害する

 

インベイドピラーの破壊、ホド本体の対処、周囲の機械兵の処理、ハッキングされたエリドゥの防衛システムからの攻撃に対する回避行動

 

此方も戦力は多いものの、それでも手数は敵の方が上だった

 

 

「むりむり!無理ゲーですよこれ!もはや私達の手に負えるレベルじゃないですって!C&Cとか呼びましょうよおおお!?」

 

「ネル先輩達は第二サンクトゥムの方の担当なんだから、ここは私達が倒さなくちゃいけないのよっ!」

 

「今呼び戻したら、第二の方が完全にフリーになってしまいますからね………っ、ユウカちゃん!背後の防衛システムも乗っ取られています!」

 

「またぁ!?さっきインベイドピラーを破壊したばかりなのに……!」

 

 

防衛システムを取り戻しても再びハッキングしようとインベイドピラーが起動する

 

中々攻撃の隙を与えてくれない状況に、この場にいる全員の体力が少しずつ削がれていく

 

だが、機械には体力など関係ない。ホドは一つまた一つとインベイドピラーを射出する

 

 

 

「ええい!こんなポンコツロボットに私達の温泉道を閉ざされてなるものか!さっさと倒して掘削機にしてやる!」

 

「おっ!それ良いかも!これで益々温泉開発が捗るね!」

 

『こんな物騒なものを使ったら温泉開発どころか辺り一面が吹き飛ぶと思いますが………』

 

「なあに!その辺は風紀委員会が何とかしてくれるさ!」

 

 

 

ヒナ達が聞いていたらぶちギレていたであろう事を平然と言いながら弾丸を放つカスミ

 

会話の内容だけ聞けば余裕がありそうに見えるが、実際には額から汗を流しながらなんとか敵を処理している

 

他の部員達の尽力もあり、機械兵の数はかなり減ってきたものの、肝心のホド本体へのダメージは想定よりも少ない

 

 

「うおっとぉ!?危なっ……何するんですか!?」

 

 

ホドのハサミのようなアームがコユキの足元に突き刺さる

 

コユキは叫びながらギリギリで攻撃を回避するが、そのまま足元のヒビが光り始めると嫌な考えが頭の中を過った

 

 

「ま……まさか……?」

 

 

そのまま青白く光ると同時に地面が爆発すると、コユキはそのまま吹き飛ばされる

 

 

「いたた……なんで私だけ────あれ?なんかヤバそうなの溜めてません?」

 

腰を押さえながら正面を向くと、今度はホドが中央にエネルギーをチャージし始める

 

顔を青くしながらその場から脱兎の如く逃げ出すと、さっきまでコユキのいた直線上が強力な光線で焼きつくされる

 

 

「あ……あんな武器まで持ってるんですか!?先に教えてくださいよ!?」

 

「コユキ!またアームが来るわよ!」

 

「ああもう!愚痴を言う暇もないんですかそうですか!」

 

 

ユウカとコユキは鞭のように振るわれるアームを頭を下げて回避し、反撃する

 

……が、やはり大したダメージにはなっていない

 

 

「二人とも下がってくださいっ!」

 

 

ノアがあえて狙われやすいような位置に移動してホドの攻撃を誘導する

 

その隙にユウカとコユキが態勢を立て直し、今度は自分達がノアを逃がす為に援護射撃を行う

 

 

「ありがとうございます、助かりました……」

 

「ううん、こっちこそ………それにしても、やっぱり頑丈ね」

 

「そうですね………火力を集中させることができればダメージを与えられるかもしれませんが」

 

「こんな人数じゃ無理ですって!そりゃあ、雑魚敵はもうすぐ全滅しますし、その分の戦力をホドに回せますけど……それでも足りな────って!?また何か光ってるんですけど!?」

 

 

今度はホドの左右の砲台に赤い光りが集まる

 

それを見たコユキは咄嗟に回避しようと横に全力で駆け出し────

 

 

 

 

 

────突如、大量の弾丸がホドに直撃する

 

 

「……え?」

 

目の前に敵がいるのにも関わらず棒立ちになるコユキ

 

攻撃方向を確認しようとしたホドの顔に今度は小型のミサイルが何発か直撃する

 

そのまま爆煙がホドの顔を包み、視覚情報を奪う

 

「今だっ!あの邪魔な棒を破壊してしまえ!」

 

 

その隙に温泉開発部が全てのインベイドピラーに同時攻撃を仕掛け、ほぼ同じタイミングで破壊する

 

その瞬間、ハッキングされていたエリドゥの防衛システムの機能が停止した

 

温泉開発部を背後から狙っていた残る僅かな機械兵達も、逆にユウカとノアに背後を取られて銃撃によって破壊される

 

 

「……来ましたね」

 

「とりあえず、これで大分楽になるわね」

 

 

 

何が起きたのか分からないコユキを置いて、二人だけで話を進めるユウカとノア

 

ホドは襲撃者の正体を確認する為にアームで爆煙を振り払うと────

 

 

 

 

 

 

 

 

────大量のAMASが周囲を囲むように現れた

 

 

 

「……え?これって……」

 

『……間に合ったみたいだね』

 

 

コユキが驚愕すると同時にチヒロとコタマからの通信が入る

 

 

『リオ会長が所持していた戦闘用AMAS………回収しておいて良かったよ』

 

『修理や改造等も、とうの昔にエンジニア部に依頼済みです』

 

 

全てのAMASがホドに対して銃口を向ける

 

サブマシンガンやバルカン砲など、様々な武装がホド一体の為だけに牙を剥く

 

 

『本当は最初から投入したかったんだけど………インベイドピラーがそこら中にある状況だとすぐに乗っ取られちゃうからね』

 

『ですが、ホドの取り巻きを殆ど片付け、インベイドピラーも破壊したばかりのタイミングなら攻撃のチャンスが────』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────掘削工事のチャンスというわけか!行くぞ皆!」

 

「突撃ー!」

 

 

 

コタマのセリフを上塗りするかのように大きな声で指示を飛ばすカスミ

 

その合図と同時にメグが火炎放射機を放ち、他の部員達もホドを取り囲んで各々の武器の引き金を引く

 

 

 

『……まあ、良いです。では此方も一斉攻撃を行いましょう』

 

 

コタマが何かのキーを打つと全AMASから弾丸が放たれる

 

 

「ノア!コユキ!私達も!」

 

「ええ~……私、もう十分に働いたと思うんですけど……休んでちゃ駄目ですか?これだけの数が居れば私なんて必要────」

 

「コユキちゃん?まだ頑張れますよね?」

 

「────はい!黒崎コユキ、キヴォトスの為に頑張りますっ!」

 

 

 

戦闘中にも関わらず地面に座り込んで休もうとするコユキ

 

しかしノアに微笑まれた瞬間に即座に立ち上がり、爆弾をホドに向かって投げ出す

 

その後にユウカとノアもホドの左右に付いている砲台に狙いを定め、弾丸を浴びせる

 

インベイドピラーが射出されればそれを最優先で破壊し、少しでもエネルギーをチャージし始めればすぐに正面へ攻撃を集中させる

 

圧倒的な数の暴力によってホドの装甲を少しずつ削っていく

 

やがて一部の装甲が僅かに剥がれて内部が剥き出しになると、そこに向かって集中砲火を行う

 

火花を散らし、動きが乱れ、更にその隙を狙われ、そして装甲のダメージが大きくなる

 

そんな事を繰り返しているうちに、温泉開発部のロケットランチャーから放たれた数発の弾が剥き出しになった内部に直撃し、そして────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

────っと、もしもし?各務さん?…………了解です、すぐに向かいます

 

……終わったか……よし、天童さん!ケイさん!ここからは二人の出番だぞ!

 

調月さんとヴェリタス、そしてエンジニア部の皆が事前に作ってくれたこの設計図通りの形にデータを組み換えて────

 

 

 

 

「…………んぅ……」

 

 

────天童さーん?おーい?膝枕タイムはもう終了ですよー?

 

「………もう少しだけ……」

 

……また後でやってあげるから、な?

 

「はい………」

 

ほら、涎拭いて!顔もシャキッと!背筋を伸ばして!

 

「はーい………すぅ……」

 

寝るな───!お前はこの睡眠を……未来永劫、後悔するだろう──!!

 

「うぅ…………ハッ!?ア、アリス!寝てません!」

 

いいぞ天童アリス!それでこそ本物の勇者だぁ!

 

よし、ケイさんも準備はいいか?答えは聞いてないがな!

 

(…………)

 

「………ケイ?」

 

……え?もしかして……そっちも寝てんの?

 

「……そうみたいです」

 

……まあ、道中まで時間はあるし、歩きながら起こせばいっか

 

それにしても、俺の膝ってそんなに寝心地が───いや………別に柔らかくないな、普通の鍛えてる人間の膝って感じだ

 

こんなゴツゴツした枕でよくあんな気持ち良さそうに眠れるな………

 

 

 

 

 

(……そのままで良かったのですが……気が利かない男ですね)

 

(あれ?ケイ、起きていたんですか?)

(………たった今起きました)

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。