〝アリウス〟潰すゾ!!!   作:あば茶

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〝ウトナピ〟目指すゾ!!!

 

 

 

「よし……結構スムーズに片付いたな」

 

【………では、リソースの回収をさせていただきます】

 

「……ん?酒泉はどうした?」

 

【彼ならもう別の場所に移動しましたよ………私達を置いて】

 

「なんだ、決着つく前に帰っちまったのか?」

 

【……美甘ネル、貴女達のせいですよ】

 

「は?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【ケセドが出現した瞬間、手下を呼ばれる前にレッドウィンターと正義実現委員会とC&Cで寄って集ってリンチして速攻で終わらせたせいですからね】

 

「それの何がいけないんだよ………」

 

【……彼との時間が────いえ、何でもないです】

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「こちらがアビドス自治区付近のカイザーの動きを纏めたデータです」

 

 

ヒマリが複数モニターを展開すると、映像には多くのカイザーPMC兵士達が慌ただしく動いていた

 

武器を運び、戦車を動かし、それぞれがおそらく部隊長であろう人物に何かの指示を受けている

 

 

「最も兵士の出入りが多く、活動時間が長かったのはこのエリアです。見張りなども厳重ですし、カイザーが〝巨大で重大な何か〟を隠しているのだとしたらここが一番可能性が高いかと」

 

 

その内の一つのモニターを拡大し、現地情報と共に映像を停止させる

 

兵士達の進行ルートや目的地に着くまでの中継拠点等がミッチリと書き込まれていた

 

 

 

 

「混乱に乗じてカイザーの動向を探り、ウトナピシュティムの居場所を特定する………平時であれば簡単ですが、各サンクトゥムの状態にも気を配りながら行うのはなかなか大変でしたよ」

 

………そうだよな、やっぱり大変────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「─────が!私は超天才清楚系病弱美少女ハッカーでしたのでやっぱり楽勝でした!」

 

 

─────うおおおおおおっ!!!明星さんすげえええええ!!!

 

「そうでしょうそうでしょう!」

 

 

 

 

 

拳をギュッと握りながら叫ぶ酒泉、そんな彼にドヤ顔を向けるヒマリ

 

………かと思いきや、次の瞬間には申し訳なさそうに俯いてしまう

 

 

 

 

「……ですが、これはあくまでも〝ここにあるかもしれない〟という予想です………残念ながら確定はしていません」

 

ですよね………流石にそこまでは────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「─────が!私は全知ですのでやっぱり特定できました!」

 

ヒュー!さっすが全知全能!!!

 

「ふふん、もっと褒めてもいいのですよ?」

 

 

まるで波のようにテンションが上下する二人、周りの人間からの呆れた視線など全く気にしていない

 

………が、またまたヒマリのテンションが下がる

 

 

 

 

 

 

 

「さて、私の方も自分の仕事に戻りましょうかね………〝あのシステム〟も最終調整しておきたいですし」

 

────色々とお世話になります……ところで、最終調整ということは……既に完成しているんですか?

 

「………流石の私でも〝物質の巨大化〟なんて事を実現させるのは難しい事でした………いくらサンクトゥムのエネルギーを利用したとしても………」

 

あの全知ですら苦戦するなんて……!一体どれほどの時間をかけて─────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────まあ!ちょっとコツを掴んでしまえば後はちょちょいのちょいでしたけどね!」

 

うおおおおおお!!!全知最強!全知最強!天上天下唯我独尊!

 

「いやぁ!天才すぎて困ってしまいますねえ!一体どんな無理難題なら私を止められるのでしょうか!」

 

そんなの存在する訳ないじゃないですかー!存在するとしたら未来の貴女自身ですよー!

 

「私の敵は私ということですか!才能がありすぎるのも罪ですねえ!!!」

 

 

 

〝なんだコイツら〟

 

二人の会話を目の前で聞いていたカヤはドン引きしていた

 

目の前の人物が全知という学位を授けられた天才とは思えない、それが彼女の素直な感想だ

 

 

(なんですかあれは……簡単に乗せられているじゃないですか)

 

 

チョロイ、チョロすぎる

 

こんなチョロイ女がキヴォトスを救う為の作戦に必要なメインエンジンなのか

 

あまりにも愚かすぎる………ちょっと褒められた程度ですぐに慢心してしまうような者に信頼を寄せられるのか

 

(どいつもこいつも……誰も事の重大さを理解していませんね────)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────で?仕事が早くて容姿性格共に完璧で自他共に認める程の優秀さを誇る連邦生徒会屈指の超人である不知火さんの方はどんな感じですか?

 

「輸送車両、そしてFOX小隊共に待機済みです!弾薬や手榴弾等、それ以外に必要そうな物資も全て詰め込んでありますよ!超人ですから!仕事の早い超人ですから!」

 

 

 

 

 

 

──────────

 

────────

 

──────

 

 

 

 

 

 

 

揺れる輸送車両の中で四人の少女が武器を構えている

 

彼女達はFOX小隊、カヤの手足として淡々と任務をこなす実力者達だ

 

いつでも飛び出せるように常に警戒心を持ちながらも、緊張しすぎないようにある程度は口調を崩している

 

 

 

「………それにしても、私達の任務に他の学園の人間が同行するなんて珍しいわね?」

 

 

隅の方で一人目を瞑っている酒泉に対し、金髪の少女────クルミが声をかける

 

しかし話しかけられた側である酒泉は返事をせず、ただひたすらに目を瞑り続ける

 

 

「……ちょっと?聞こえてるの?」

 

「クルミが怖いからってそんな怯えなくても大丈夫だよー?」

 

「はあ!?何よそれ!?」

 

「ごめんごめん!冗談だって!ほら、打ち解けるためにも……ね?」

 

 

スナイパーライフルを背負っている少女────オトギがからかうように笑うが、それに反応しているのはクルミだけだ

 

うんともすんとも言わない酒泉を見てオトギは困惑する

 

「オトギだって全く反応されてないじゃない!」

 

「あれー?緊張してるのかなー?」

 

「私の時だけ怖がってた……って言いたいの?」

 

「え?………いや?」

 

「その間は何よ!その間は!」

 

 

酒泉を置いて勝手に言い合いを始めるクルミとオトギ

 

そんな二人を苦笑いで見つめながらピンク髪の少女────ニコが謝罪する

 

 

 

「あはは………えっと、ごめんね?あの二人も自分達なりに気を遣って話しかけたんだけど……」

 

…………

 

「えっと……何か返してくれると嬉しいかなーって─────」

 

 

 

 

 

 

 

 

「─────止めろ、必要以上に関わらなくていい」

 

 

 

 

少々騒がしくなってきた空気をピタリと止めるように、冷静な声が鳴り渡った

 

少女の────小隊の隊長であるユキノの声によって周囲の三人は口を閉じた

 

 

「………彼は不知火室長から危害を加えられたんだ、そんな相手の部下である私達を警戒するのは当然のことだ」

 

「あー……確かにそうだね……ごめんね?酒泉君、ちょっと馴れ馴れしかったかな?」

 

 

ニコが一歩下がり、入れ代わるようにユキノが語りかける

 

 

「折川酒泉、君の気持ちも理解できる。だが………せめて作戦中だけは出来るだけ此方の言葉に応答してくれないか?出会って初日でいきなりハンドサインのやり取りは難しいだろうし、やはり言葉でのやり取りが増えるだろうから────」

 

……………

 

「………分かった、なら返事はしなくてもいい。その代わり、自分から行動を起こす際には私達に事前に伝えてくれ。そうすれば可能な限りはサポートを────」

 

……たいに……らせ……見る……────えっ?何ですか?

 

「……もしかして……聞こえていなかっただけか?」

 

 

 

何かをブツブツと呟いているかと思えば、ハッ!としたかのように酒泉が顔を上げる

 

本人の反応から見るに、どうやら意図的に無視していた訳ではないようだ

 

 

 

 

「なんだ……そうだったんだ……」

 

「それならそうと早く言いなさいよ!不穏な空気になっちゃったでしょ!」

 

……えっと……何の話ですか?

 

「酒泉君が私達のことを警戒してるんじゃないかって話をしててね……?」

 

………警戒?なんで?

 

「……私達が不知火室長お抱えの部隊だから……かな?」

 

ああ……そんなことですか……別に警戒なんてしていませんよ、ちょっと考え事に集中していただけなんで

 

………心配掛けてしまってすいませんでした

 

「そっか……なら良かった」

 

 

そう言って酒泉に微笑みかけるニコ

 

これで場の空気が元通りに………かと思えば、全く気にしていない様子の酒泉に疑問を感じたユキノが問いかける

 

 

「………何も言わないのか?これから私達に背中を預けることになるんだぞ?」

 

………別に直接七度さん達に狙われた訳じゃないですし………

 

「不知火室長からある程度の話は聞いている………私達のことを知っているんだろう?なら、私達が彼女の命令に何度も従ってきた事くらいは────」

 

─────俺は他人の〝正義〟にまで干渉する気はありませんし………七度さん達があの超人に従うのが正しいと思ってるんだとしても、それに口出しするような資格は俺には無いですよ

 

ゲヘナが関わるんだとしたら話は別ですけど、それ以外なら余計な事をするつもりはありませんし………好きにしたら良いんじゃないですか?………アリスクの時みたいに一方的に責め立てるような真似もしたくないですし

 

………それに、今はそんな事を考えている余裕はないんで

 

「………そうか」

 

 

 

話し終えた途端、再び目を瞑った酒泉

 

彼の口から〝正義〟という言葉が出てきたのは偶然か、それともFOX小隊のことを知っているからこそ出てきた言葉なのか

 

ユキノはその事が頭のどこかに引っ掛かりながらも、この後の作戦の為の装備点検を始める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうだ………俺にはそんな事を考えている余裕はないんだ──────速攻で終わらせる……そんで絶対に巨大カイテンロボを生で見る……!

 

 

 

 






最新ストーリー読み終わりました、えりーとユカリちゃん良い子すぎる………コハルちゃんと仲良くなれそう
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