〝アリウス〟潰すゾ!!!   作:あば茶

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〝取引〟すんゾ!!!

 

 

 

 

どうも、作戦への参加が決まった折川酒泉です

 

俺と空崎さんを船に乗せるメリットを話しまくったら許可を貰えました

 

その際に空崎さんと共に船に乗れることを知った天雨さんが大喜びしてました、まるで犬みたいでした

 

さて……とりま先生に話を通したことですし、あとやる事と言えば────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────俺や先生が居ない間に貴女が変なことをしないように釘を刺しておくだけですね、不知火さん?

 

「…………まさか!そんな事をするつもりなど毛頭ありませんよ!」

 

おう、今の間はなんだ?何か企んでたのか?

 

「き、気のせいでは?」

 

そうですよね………まさか俺や先生がいない間にシャーレをFOX小隊に火事場泥棒させようとか、そんなこと考えてる訳ないですよね………

 

「……と、当然ですよ」

 

 

不知火さんは冷や汗を流しながら目が泳いでいる

 

向こうは俺の知識の範囲を知らないが、俺は向こう側の企みは大体知っているからな………存分にカンニングさせてもらおう

 

 

「くっ……どうしてこの私がこんな男に……!」

 

んん~?こんな男に~?

 

「い、いえ!何も言ってませんよ!?」

 

 

……どうやらこの人はまだ自分の立場が分かっていないみたいだな

 

いいか?アンタが差し向けたカイザーによって怪我を負ったのは幸いにも俺一人………つまり、俺がコネをフル活用して先生や七神さんに進言すれば多少は罪を軽くできるかもしれないんだぞ?

 

直接襲ってきたのはカイザーだし、ある程度は罪を押し付けられるかもしれないんだぞ?そんなチャンスを自ら棒に振っていいのかなー?

 

 

「……な、何を要求するつもりですか?金銭ですか?それとも権力?もしくは……兵力?」

 

 

そんな物騒な事は言いませんよ……ただ、そうですねぇ……

 

まずはキヴォトスを混乱に陥れるような余計な事は今後一切しないで頂きたい

 

 

「………わ、分かりました!貴方に従いましょう!」

 

 

……素直に頷いてはいるが、どうせ諦めることはないだろう

 

まあ、それに関してはじっくりと時間を掛けて先生が解決していけばいいさ(他力本願寺)

 

それじゃ二つ目………カイザー側から取引を持ちかけられても頷かない、そしてその場合は先生や七神さんにキッチリと報告すること

 

 

「そ、それも分かりました!私自身、彼等と組むのは二度と御免ですから!」

 

 

よろしい、それじゃあとは………

 

あと……は…………うーん……

 

……あんま思い浮かばんな、もうちょっと内容考えてから会えば良かったな……

 

 

「も、もう終わりですか?でしたらもう解放してほしいのですが……」

 

そうですね……これ以上縛ることは無さそうですし、もう解放しても─────ん?解放?

 

………やっぱあと一つだけいいですか?

 

「……どうせ私に拒否権は無いのでしょう?」

 

じゃあ最後に……FOX小隊を解放してください

 

「……はい?」

 

 

そうだそうだ、今の内に不知火さんの戦力も削ってしまおう

 

とりあえずFOX小隊と関係を切らせれば自由に動かせる戦力も居なくなるだろう

 

 

「解放……とは?」

 

そのまんまの意味ですよ、今後はあの人達を脅したり動かしたりしないでください

 

「……彼女達はSRT特殊学園復興の為に自らの意思で私に従っているだけですよ?自らの感情に従い、自らの従うべき主として私を選んだだけであって────」

 

〝道具に感情は不要だ〟………らしいですよ?感情の無いあの人達が自らの意思で貴女を選んだと?

 

「………っ」

 

まさか防衛室長様ともあろうお方が他者の感情を押さえつけて無理やり命令に従わせてるなんて………そんな罪が重くなるような非道な行為を行っているはずないですよねぇ?

 

「……ええ、そんな事実はありませんよ」

 

じゃあ、〝FOX小隊と不知火カヤに個人的な繋がりは一切存在しない〟………それでいいですか?

 

「………」

 

ついでに〝カイザーが折川酒泉を襲撃した事に関しては不知火カヤの計算外だった〟………なんてどうです?

 

最初は電話で取引しようとしただけなのに、カイザー側の独断で襲ってきたとか……先生も俺の頼みは無下にできないと思いますよ?

「……少しでも罪が軽くなる可能性があるのなら、それで構いません」

 

 

渋々だが頷いてくれたな……よし!じゃあ、今日からFOX小隊と不知火さんは無関係ってことで!

 

あっ、でも今まで通り居場所は残しておいてくださいね……散々こき使ってきたんですから、それぐらい良いでしょう?

 

「………分かりました」

 

……まあ、その代わり人手が必要なら俺が手伝いますんで

 

「……はい?」

 

 

まあ、搾り取るだけじゃ可哀想だし、少しぐらいは………ね?

 

勿論〝サーモバリック爆弾ぶっぱしてこい〟とか〝先生襲ってこい〟とか、そんなめちゃくちゃな命令を聞くつもりはありませんよ?

 

ただ、本当に真っ当に防衛室長としての仕事をこなす為とかなら………まあ、俺も手伝うんで、はい

 

 

「甘い………反吐が出るほど甘っちょろい人間ですね、貴方は」

 

飴と鞭の使い方が上手いって言ってほしいですね

 

「……非情に徹しきれない者は寝首を掻かれますよ?」

 

非情に徹さなくてもアンタ程度ならいつでも返り討ちにできますからね

 

「良いでしょう………でしたらお望み通り、何か困ったことがあれば足裏がズタボロになるまで扱き使ってあげますよ」

 

おっ?やっと小悪党らしさを取り戻しましたね?

 

「………覚悟しておいてくださいね?」

 

 

 

 

楽しみに待ってますよ────超人様?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「アリスも船に乗りたいですっ!!!」

 

天童さんに俺も敵地に乗り込むことを伝えると、大声でそう叫ばれた

 

ていうか耳元で叫ばないで……鼓膜破れちゃうから……

 

【……どういうことですか、貴方は地上に残るはずでは?】

 

いや、そうなんだけど……色々と心境の変化がありまして……

 

で、でも!俺だけじゃなくて空崎さんも一緒だから戦力的にも安心だし……

 

【……空崎ヒナも?】

 

 

ピクリと眉間を寄せると、突然不機嫌そうに詰め寄ってくる

 

 

【それは彼女から進言したのですか?】

 

いや、俺から頼んだんだけど……

 

【……〝共に死地に向かってくれ〟と?】

 

 

ケイさんに責め立てるような目で睨まれてしまう

 

いや、そうだよな……やっぱめちゃくちゃ最低な事言ってるよな、俺……

 

 

【ええ、最低です。最低最悪のクソヤロウです】

 

そんな危険な場所に空崎さんを呼ぶなんて……

 

【……そこではありません】

 

 

でも、空崎さんの力が必要なほど危険な戦いなんだ

 

ここで負けては全てが無になってしまう………確実に頼れる人を連れていかないと!

 

 

「……酒泉君、大丈夫なの?」

 

「その……船に乗ること、他の人達にも伝えたの……?」

 

 

背後からミドリさんと花岡さんが心配そうに問い掛けてくる

 

勿論、この事は他の人達にも話すつもりだ

 

風紀委員の仲間達だけじゃなく、トリニティの知り合い………勿論アリスクにもだ

 

「アリスだって酒泉と一緒に冒険しに行きたいです!」

 

そんなゴネられても……天童さんがウトナピシュティムに乗ると大変な事になっちゃうし……

 

「アリスのガッツスキルで耐えてみせます!」

 

そんな物は無い!無いったら無い!

 

「むむむっ……!」

 

「ほら、アリスちゃんは地上からでも援護できるでしょ?だから……ね?」

 

「が、我慢しよ……?」

 

 

納得いってなさそうな天童さんをミドリさんと花岡さんが説得してくれる

 

モモイさんも一緒に止めてほしいのだが……

 

 

「ほら、お姉ちゃんも一緒に説得して………お姉ちゃん?」

 

「…………」

 

 

………さっきからずっと黙りっぱなしだな、具合でも悪いのか?

 

 

「……酒泉」

 

 

そんな心配をしていると、いつもより数段低い声でモモイさんが俺の名前を呼んだ

 

 

「………本当に大丈夫なの?」

 

……はい?

 

「だって……すっごく危険な場所なんでしょ?」

 

そうですけど……でも、頼りになる人達も居ますし、全員無事に帰れますよ

 

「……本当に?絶対に帰ってくる?」

 

 

……なんか、モモイさんらしくないな

 

こういう雰囲気は真っ先に取っ払ってくれると思ってたんだけど……

 

 

「……やっぱり心配だよ」

 

……モモイさん

 

「……なに?」

 

今、時間空いてます?

 

「う、うん……空いてるけど……」

 

じゃあ、ちょっとゲームしません?

 

「……え?今?」

 

 

キョトンとしながら目を丸くするモモイさん

 

俺だって決戦前に肩の力を抜いておきたいんだ、気を張り詰めすぎるのも良くないからな

 

 

「……どうしてこのタイミングで?」

 

ん?ほら……暇潰し?

 

「ちょっと余裕出しすぎじゃない!?」

 

実際余裕っすよ、シキサイだかハクサイだか知りませんが、速攻で倒して速攻で帰ってきますよ………いつもモモイさんをボコしてる時と同じようになぁ!!?

 

「は……はぁ!?人が心配してるのにそんな言い方はないでしょ!?」

 

おっ?どうした?本当のこと言われて怒ってんのか?

 

まあ、それも仕方無いか………モモイさんは所詮、一度も本気の俺にゲームで勝ったことがない先の時代の敗北者じゃけぇ……!

 

「と、取り消してよ……!今の言葉……!」

 

断る!時間もプライドも全てを掛けても俺にゲームで勝てないとはなぁ!?

惨めだなぁ!!!この上なく惨めだぞ!!!モモイさん!!!

 

「じょ……上等じゃん!今すぐ私の真の実力を見せつけてやるんだから!」

 

「お姉ちゃん……いっつも〝真の実力を解放する!〟って言ってるよね」

 

「その度に負けてるよね……」

 

「私に敗北した事への悔しさを抱えさせたまま宇宙まで送り出してやるんだから!」

 

 

 

 

 

 

 

【……貴方らしいやり方ですね、酒泉】

 

……何のこったよ

 

「アリスも!アリスも勝負したいです!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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