〝アリウス〟潰すゾ!!!   作:あば茶

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〝ハッシン〟するゾ!!!

 

 

 

 

ナイフを持ち、どこか1ミリでも欠けていないか念入りにチェックする

 

弾も一つ一つ点検を、銃にも異常が無いか確かめる

 

先程貰った新しい銃も外で軽く試し撃ちしてきた、そっちは想像以上に使いやすかった

 

手榴弾の数を数え、応急処置用の道具の確認もしておく

 

ミリタリーポーチの中身OK、なるべく動きの邪魔にならない位置に付けておいた

いつ、何が起きても対応できるように、常に気を張り詰める────ことはしない

 

休める時にしっかり休んでおかないとな、じゃないと肝心な時に力が発揮できなくなったりするし

 

 

「おっ……いたいた」

 

 

そうして装備点検していると人影が近づいてくる

 

視線を少し上げてみるとその人が掛けていた眼鏡に一瞬だけ自分の姿が映った

 

 

「こんな静かな場所に居るなんて………酒泉にしては珍しいね?」

 

────あれ?もう集合ですか?先生

 

「いや、酒泉の姿が見当たらないのが気になってね、何となく探してたんだ」

 

 

そう言いながら先生が隣に座ってくる

 

俺が今居る場所はウトナピシュティムの入り口付近、完全に船内に入り切っている皆とは少し離れている

 

 

「もしかして忙しかった?」

 

──── いえ、もう装備の点検は終わりましたんで………後は適当に時間でも潰してようかと思ってたところです

 

「そっか」

 

 

俺のやるべき事は全て終わった、アトラ・ハシースに乗り込むまでの仕事はその筋の専門家の人達に任せよう

 

乗り込んだ後はいよいよ……俺達戦闘員の出番だ

 

「……いやぁ……まさかこんな所まで来ちゃうなんてね」

 

 

隣で感慨深そうに呟く先生

 

……まあ、元々は世界を救う為とかじゃなくて教師としての仕事を全うする為に来ただけだもんな、この人

 

それがまさかの宇宙進出……か

 

 

 

────世界を救う為に宇宙船に乗った教師なんておそらくこの世界で先生だけですよ、誇ってください

 

「うーん、随分とピンポイントだね」

 

 

 

決戦前とは思えない適当すぎる会話

 

……だけど、俺達にはこの空気感が丁度良いのかもしれない

 

 

「……ねえ、酒泉。ちょっと聞きたい事があるんだけどさ」

 

────ん?なんすか?

 

「酒泉が知る未来の私ってどんな感じだった?」

 

 

 

何故そんな質問を……と思ったが、特に教えない理由もないため素直に答える事にした

 

 

 

────そうっすねぇ……性格に関しては今とあまり変わりませんね、生徒の為なら自分を顧みずに身体を張って、生徒1人の為に全力を尽くしてくれるほど優しくて

 

「そこまで正面から答えられるとちょっと照れるかな……」

 

────自分が死にかける程の怪我を負っても戦い続けて……

 

「あー……それは……」

 

────他にも生徒の脚を舐めたり……

 

「……ん?」

 

────生徒の匂いを嗅いだり……

 

「ちょっと待って」

 

────生徒と混浴したり……

 

「いやいやいやいや」

 

────生徒に首輪を着けて散歩したり……

 

「流石に冗談だよね?」

 

 

 

意味深な笑みを浮かべてから本当なんだなぁ!これがぁ!と心の中で叫んでみる

 

嘘は吐いていません、全て真実です

 

先生のせいで風紀委員会が風紀(を乱す)委員会になってしまったんだぞ、責任を取れ責任を………ってこの先生は別に悪くないか

 

 

 

「……どうしてかな、何故か私の頭の中に〝お前が言うな〟って言葉が浮かんできたんだけど」

 

────なんすかそれ………あ、それとついでに生徒達の前に下半身晒したりもしますね

 

「それが未来の私だって信じたくないんだけど……」

 

 

まあ、今回は先生の分の脱出シーケンスも用意できるだろうし先生の先生が晒されることはないだろうな

 

良かったな先生、アンタの人権と尊厳は守られたぞ

 

 

「……それ本当に私なの?実は別人だったりしない?」

 

────間違いなく先生ですよ、数多ある可能性の一つです

 

「こんな可能性が他にもあるとか考えたくないんだけど」

 

────文句なら全国の先生方に言ってください

 

「ええ……他の先生は関係ないでしょ……」

 

 

 

二次創作の先生が大体変態なのが悪い

 

……でもまあ、生徒を救う為なら年下の脚だって舐めてやるって覚悟はカッコいいと思うよ、うん

 

 

「ていうか、今の話を聞いて思ったことがあるんだけどさ………未来の私のやってること、酒泉が代わりにやってない?」

 

────………はい?俺が?

 

「生徒の為に身体を張る、生徒の為に全力を尽くす、死にかけても戦い続ける………まあ、これに関しては完全に良い事とは言い切れないけど」

 

 

痛いところを突かれて言葉に詰まる

 

あの頃は俺も……必死だったと言うか……

 

「……でも、その酒泉の行動に私も助けられたんだよね。代わりに酒泉が傷ついちゃったけど……」

 

────調印式の時の話なら気にしないでください、その後は俺もバシリカで先生達に助けられてるんで

「……そういうと思った、それなら私の方こそバシリカでの件は気にしなくていいからね?」

 

 

先生はクスッと笑ってから貸し借りは無しだと伝えてくる

 

 

「……うーん……私達って結構似てるのかな?酒泉って教師向いてたりするんじゃない?」

 

────教師ぃ?俺がぁ?……ないない、あり得ませんって

 

「そうかな?」

 

────そうですよ、俺に出来ることなんてナイフ振り回して鉛弾撃つことぐらいですから……生徒と正面から話し合うのなんて無理っす

 

「んー……私から見れば酒泉は十分に生徒達に歩み寄っていると思うけど」

 

 

そうは言われても、それは友人等の身近な人が相手の場合のみだ

 

アリウススクワッド相手には最初から戦闘を選んだし、調月さんの説得にも結局は失敗している

 

あまり教師に向いているとは思えない………せいぜい教官とかかな?

 

 

 

────てか、そういうのって人に何かを教えるのが得意な人の仕事でしょ?自分の中で分かる範囲の知識ならそこそこ教えられますけど、それすらも自信満々って訳では……

 

「そんなことないさ………むしろ酒泉ほど人に何かを教えるのに向いてる人は見たことがないよ」

 

────……俺、なんかしましたっけ?

 

「うん、だって酒泉はアリスとケイに色んな感情を〝教えて〟アリウススクワッドを外の世界に〝導いた〟でしょ?」

 

 

 

先生は褒めてくれたが、それに関しては俺1人の力じゃないしなぁ……

 

天童さん達の事はミレニアムの人達にも協力してもらったし、アリウススクワッドの事はティーパーティーや先生の助けがあって今の立場になれただけだからな

 

 

「まあ、自分から話を振っておいてなんだけどそんなに思い悩まなくていいよ、何となく思ったことが口から出ちゃっただけだからさ」

 

────はぁ……

 

「卒業後の進路の1つ程度に考えておいてよ……あ、でももし本当に目指すんだとしたらその時は私も全力で手伝うよ」

 

 

 

卒業後ねぇ……今から2年後の話なんだけどな

 

………そういや前世では進路を考える前に死んでたな、そう考えるととっくに進路を決めていてもおかしくない年月は過ごしているのか……そこまで焦りはしないけど、ちょっとだけ想像してみるか

 

そうだなぁ……風紀委員会に所属しているし治安維持の仕事とか向いているかもしれない

 

つまりこのまま卒業すると警察官……とか?

 

先生の言ってた通り教師ってのも……折川先生、か

 

……似合わねぇ~

 

いや、別に就職じゃなくて大学に行くって手も……特に目的無いけど……うーん……

 

どうしよう、いっそライダー作品の最終回みたいに1人でどこか旅しようかな………

 

外の世界を見に行くのも楽しそうだな……どうなってるのかは知らないけど

 

あ、でもそうなると銃は持っていけないのか……いや、そもそも銃を常に持ち歩かないといけない治安がおかしいのか

 

すっかりキヴォトスに染まってんなぁ、俺。前世の価値観が残ってなかったらもっと暴れていたかもしれない

 

………前世、か

 

銃を持つこともなく、ナイフを持つこともなく、前世で生き続けていたら俺は果たして何を目指していたのか

 

幼稚園と小学校低学年の頃は将来の夢に〝かめんライダー〟とか書いてたような……なかったような……

彼女とかは出来ていたのだろうか、どんな大人になっていたのだろうか

 

……両親は、先に死んだ俺をどう思っているのだろうか

 

こうしてちょっと前世を思い出す度に〝残す側〟の辛さってのを思い知る………原作でプレナパテスが先生にシロコテラーを託した時はどんな気分だったのだろうか

 

安心?後悔?それとも両方?

 

 

 

「……酒泉?」

 

────……あ、はい。なんですか?

 

「いや、突然黙り込んじゃったからさ……もしかして私の言葉のせいで悩ませちゃった?」

 

────いえ、明日の朝食について考えてただけなんで気にしないでください

 

「……まあ、勝つこと前提で話すのは良い事だよね」

 

 

そう言って先生は立ち上がり、俺に手を差し伸べてくる

 

俺もその手を取って立ち上がることにした

 

 

 

「そろそろ集合しよっか、丁度良い時間だろうし………決戦前に酒泉とゆっくり語り合えてよかったよ」

 

────それ、死亡フラグにしないでくださいよ?

 

「……酒泉こそ、絶対に無茶しないでよ?」

 

 

 

点検していた装備を全て元に戻し、廊下を歩く先生の後に続く

………前世の事はこの戦いが終わってからでいっか、今は考えたくな────考えないようにしよう

 

少なくともその頃には色々と心の整理がついているはず……だと思いたい

 

きっと寂しさだってなくなって、現実を受け止める強さを手に………入れてるといいなぁ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

「今から私達はウトナピシュティムの本船に乗り、キヴォトス上空75000メートルにあるアトラ・ハシースの箱舟に突入………箱舟を占領し、機能を無効化───そして、無事地上に戻らなくてはなりません」

 

「なお、突入の際に敵が何かしらの防衛システムの様な物を発動させる可能性がありますが………それらの対策は地上で待機中の天童アリスさん、そして彼女と同一の存在であるケイさんによって行われます」

 

「……それでは、点呼をとります」

 

 

 

軽く作戦の内容を説明した七神さんが前に出てくる

 

 

 

「オペレーター、浦和ハナコ、天雨アコ、奥空アヤネ」

 

「早瀬ユウカ、鬼方カヨコ、明星ヒマリ、調月リオ」

 

「由良木モモカ、岩櫃アユム………そして私、ウトナピシュティムの本船の統括責任者、七神リンです」

「よろしくね、皆」

 

 

先生の言葉に全員が力強く頷く

 

オペレーター───毎分毎秒動き続ける戦況を把握し、それに適した対応を常に選ばなければならない

 

前衛とはまた別に面倒だろうけど頑張ってほしい

 

 

「ウトナピシュティムの本船発進後、地上で航空管制及び技術支援を担当するのは───」

 

「ミレニアムサイエンススクールのヴェリタス、音瀬コタマ、小鈎ハレ、小塗マキ、各務チヒロ」

 

「そして……エンジニア部、猫塚ヒビキ、白石ウタハ、豊見コトリ」

 

 

 

技術支援担当、今回の戦いで命を預けることになる人達

 

船の修理、敵拠点のハッキング、その他諸々と兎に角やる事が多い

 

……でも、この人達にしかできない仕事だ

 

 

 

「箱舟と突入後、襲撃に備え占領戦のサポートをするのは────」

 

「アビドス対策委員会の小鳥遊ホシノ、黒見セリカ、十六夜ノノミ」

 

「よ、よろしくお願いします……!」

 

「おっけ~任せなって~」

 

「よし、準備は完璧!」

 

「皆でシロコちゃんを助けに行きますよ☆」

 

「はい、対策委員会の皆さんには砂狼シロコの確保をお願いします」

 

 

 

グッと握り拳で意気込むアビドス生達

 

1人1人の実力が高い彼女達が味方に居るのは心強い

 

 

 

「そして、食事面の担当……ゲヘナ学園美食研究会、黒舘ハルナ、鰐渕アカリ、獅子堂イズミ、赤司ジュンコ」

 

 

美食研究会、実力面では信用も信頼もしている……だって、何度も戦ってきたのだから

 

それ以外?………ノーコメントで

 

 

「給食部、愛清フウカ」

 

 

………愛清さんには本当に迷惑を掛けてしまった、これも全部美食研究会って奴等の仕業なんだ!

 

罪悪感を感じながらも視線を愛清さんの方に向けていると微笑みながら軽く手を振ってきた

 

……いや、本当に助かります

 

 

「風紀委員会、空崎ヒナ、折川酒泉」

 

 

そして我等が委員長、空崎さんの名前が呼ばれる

 

最強格が一緒に乗り込んでくれるのは本当にありがたい………一緒に命を掛けてくれてありがとうございます

 

 

「……気にしないで」

 

 

点呼中だからか小声で返してくる

然り気無く心を読まれた、うーんニュータイプ

 

 

「……そして、ウトナピシュティムの本船の起動に関してですが………本来の起動手段であるサンクトゥムタワーが破壊された今、これを起動できるのはシッテムの箱を所有している先生だけです」

 

「うん、任せて」

 

 

そう答えてシッテムの箱を取り出す先生

 

……大丈夫かな

 

 

「……酒泉、心配しないで。彼女達アリス達がここに居ないなら、私が受け持つのは〝船の分〟だけだから」

 

 

心配そうに先生を見つめていると、周りには意味が伝わらないようにわざと言葉を濁しながら伝えてくる

 

受け持つ……それは恐らく、ウトナピシュティム起動時の負荷の事だろう

 

………すいません、先生………少しだけ苦しんでください

 

「……行くよ」

 

 

先生がウトナピシュティムの起動装置にシッテムの箱を繋げる

 

すると、起動音らしきものが鳴ると同時に起動装置が青く光る

 

 

「メインパワーの起動を確認しました!」

 

「メインコントロールシステムの稼働、完了!」

 

 

 

船が揺れ始め、振動を感じる

 

 

 

「各エリアの通信システム、演算システムのチェック、オールクリア………ここまではマニュアル通り、バッチリだね」

 

「エンジンシステム、クリア」

 

「多次元解釈システムのチェック、クリア……オールクリアです!」

 

 

 

少々振動が強すぎる気もするが………いや、震えてるのは俺の方か

 

武者震いか、それとも恐怖……ではないな、隣に空崎さんが居るし恐れるものは無い

 

 

 

「管制システムチェック、オールクリア……よし!これで全部使えるわよ!」

 

「発進準備完了!命令待機中です!」

 

 

 

全ての準備が整った、後は飛ぶだけ……か

 

 

 

 

 

「……酒泉」

 

────ん?なんですか空崎さん?

 

「これが昔から……調印式の時よりもずっと前から酒泉が見ていた光景なんだね」

 

────そうですね……まあ、その頃の俺はここまで関わるつもりはありませんでしたけど、本当は調印式を終えたら後は知らんぷりするつもりでした

 

「でも、ここまで来た」

 

────仕方無いっすよ、だって……多くの人に出会いすぎて、共に過ごしすぎて、絆されすぎちゃったんですから

 

「……大体女の子だけどね」

 

 

 

何故かムスッとする空崎さん

 

それは、まあ……本当に偶然なんだけどな……

 

 

 

「……この戦いが終わったら、酒泉が危惧していた未来は無くなるんだよね?」

────はい……というよりもここから先の未来が分からなくなるって話ですけどね

 

「そっか、じゃあ………後は2人でゲヘナで落ち着いて過ごせるね」

 

────……でもゲヘナですよ?どうせ何かしらの事件が起きますよ?

 

「……そういうことじゃない、酒泉」

 

 

またまた怒ってしまった

 

……でも、実際にそうじゃね?ゲヘナで落ち着くのって不可能では?

 

「……もういい、私の伝えたいことは全部終わってから伝えるから。だから────この戦い、絶対に勝って帰ろうね」

 

 

真っ直ぐ、正面から力強い瞳で空崎さんが見つめてくる………何を当たり前の事を

 

俺は死なない、死ぬつもりはない

 

前世に続いて今世まで途中で死ぬなんて嫌だ、絶対に生きて帰る

 

生きて帰って、そんで………いつも通りの日常に戻る

 

愛清さんを拉致ろうとする美食研究会を止め、温泉を掘り当てようとする温泉開発部を拘束し、どうせまた問題を起こすであろう便利屋を追いかけ回す

 

トリニティにスイーツ買いに行ったり、ミレニアムのゲーセンに行ったり………そんな日常を守る為に、絶対に負ける訳にはいかない

 

「先生、発進の号令をお願いします!」

 

 

七神さんの声が船内に響く

 

それと同時に先生が指を正面に向けて差す

 

 

「宇宙戦艦ウトナピシュティム、発進!」

 

 

 

船が、浮いた

 

 

 

「高度上昇……現在、780m!」

 

「多次元解釈システムの起動は今でいいのよね!?」

 

「計算は終わりました。ハナコさん、お願いします」

 

「計算完了……多次元解釈システム、起動します!」

 

 

 

 

船が再び大きく揺れる……と同時に、先生が顔をしかめる

 

 

「……先生?どうかされました?」

 

「か、顔色が……あまり良くありませんが……」

 

「だ、大丈夫?震えてない?」

 

 

 

周囲の人達にも心配される先生

 

……俺は知っている、先生の身体に重い衝撃が襲いかかったことを

 

 

「気にしないで……昔から船酔いが酷くてね……」

 

 

先生は負荷を掛けられながらも、すぐに平静を装う

 

 

「システムの正常動作を確認!現在、私達のウトナピシュティムの本船は、箱舟と同じ〝確率的な存在〟となりました!」

 

「航路の目標設定をお願いします!」

 

「目標高度75.000mにある箱舟までの航路を計算……設定、完了」

 

 

 

各オペレーターが目の前の機械を操作している中、俺は何となく外を眺めていた

 

もう地上が見えない、次に目にする時はこの戦いに勝利して帰還する時だろう

 

 

「これよりアトラ・ハシースの箱舟に向かって加速します」

 

「皆しっかり掴まってね!マニュアル通りなら尋常じゃない速度が出るはずだから!」

 

 

 

……いよいよだ

 

全部、全部この時の為に備えてきた

 

 

 

「最大出力……加速します!」

 

「さあ!オーパーツの性能とやらをチェックさせてもらうわよ────きゃあ!?」

 

「だ、大丈夫ですか!?ユウカさん!」

 

「へ、平気……だけど……これは想像以上ね……!」

 

 

 

船が加速し、今まで以上の衝撃が俺達を襲う

 

だが、この程度のダメージはこれから先の戦いで負うであろうものに比べたら大したことないだろう

……先生以外は、だが

 

 

 

「っ……酒、泉?」

 

 

 

ふらついた先生の肩を支え、隣に立つ

 

原作程の負荷は無いだろうが、それでも先生の顔は真っ青になっていた

 

ここは気を遣うべきか?何か応援の言葉でも───いや、違うな

 

 

 

「は、はは……ごめん、助かるよ」

 

────……先生

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────まだ耐えられますよね?……もう少しだけ力を貸してください

 

「………当然!」

 

 

 

 

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