〝アリウス〟潰すゾ!!!   作:あば茶

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クソボケ、ストーキングされる

 

 

 

 

FOX小隊と直接言葉を交わしたあの日から、彼女達とはちょくちょくモモトークでやり取りを行うようになった

 

と言っても重大な作戦の内容をモモトークなんかでベラベラ送り合う筈がなく、基本的には軽い近況報告だったりオトギさんからのダル絡みにダル絡みで返してたりとその程度の事しかしていない

決行日になるまではいつも通り日常を謳歌していても問題無いだろう、街を歩いていて突然カイザーの襲撃を食らう訳でもあるまいし────

 

 

「……って思ってたんだけどなぁ」

 

 

背中に刺さる視線、近付く足音、歩幅を合わせながら寄ってくる気配

 

間違いなく────つけられてる

 

 

「……どうしてこんな目に」

 

 

考えられる理由としてはゲヘナ生である俺が現在トリニティを堂々と闊歩しているから、それか背中に〝僕はアホです〟って貼り紙を貼られているか、或いは……カイザーの息が掛かった生徒が俺を狙いにきたか

 

一番最初の考えはただの好奇心や嫌悪感だけでこんなストーカー紛いの事するか?って事で除外、その次のも今背中触って確かめてみたけど何も貼られてなかったから除外、だとすると最後の予測が一番近いか

 

そんな……俺はただ友人にヘヴィキャリバーのDVDを返しにきただけなのに……〝仕事とスイーツ絡み以外でトリニティ行くことあるんだ〟とか思ったそこの君!キヴォトスでもトップクラスに治安が悪い場所で僕と握手だ!

 

 

「……しゃーない、人気の少ない場所に誘導するか」

 

市民の安全確保は最優先すべき問題だ、流石のカイザーでも街中でいきなり暴れ出す程愚かだとは思いたくないが……念の為、な

 

力を持った馬鹿ってのは何をやらかすか分かったもんじゃない、カイザー然りウチの議長然り

 

しかし……もしこれが本当にカイザーの襲撃だとしたら奴等はよっぽど俺の身柄を欲しがっていると見る、俺の囮としての価値を確かめる絶好の機会だろう

 

 

「……どうせ身体を求められるならとびっきりのかわいこちゃんに求められたかったけどな」

 

 

なんて冗談を呟きながら、小綺麗なカフェと床屋の合間にある路地裏を足早に駆けていく

 

すると背後の足音は露骨に大きくなり、カツンカツンと少しずつリズムも早くなってきた

 

おいおい、大丈夫かカイザーさん?対象が歩く速度を上げただけで焦り倒すようじゃ追跡者失格だぞ

 

 

(……まあ、そっちから追跡しに来なくてもどの道拠点に殴り込むつもりではあったけど)

 

 

路地裏から表へ、表から小道へ、小道からまた路地裏へ

 

〝美味いスイーツマップ〟作りの為によくトリニティに来ていたからゲヘナの俺でもそこそこ土地勘がある、まさかこんな場面で役立つとは思わなかったが

 

……トリニティとゲヘナのスイーツマップは大分埋まってきたし、そろそろミレニアムと百鬼夜行の方の作成にも取り掛かろうかね

 

 

(……にしてもしつこいな)

 

 

移動中、何度かカーブミラーやショーウィンドウを利用して背後の状況を確認しているのだが、人混みだろうと人が少ない場所だろうと必ず〝特定の二名〟が写り込んでくる

 

その二人はトリニティの制服を纏った生徒……だが、俺の目にはどうにも動きづらそうにしている様に見えた

 

その下に大量の武器を仕込んでいるから動きづらいのか、それともトリニティの生徒に変装しているから動きづらいのか

 

どちらにせよこのままお散歩を続けても埒が明かないのでもっと露骨に人が居ない場所へ誘導するべく、早歩きからダッシュへと足の動きを切り替えた

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

────────

 

 

 

──────

 

 

 

 

「あ、あの人は……折川酒泉は何処に行ったの……!?」

 

「も、もしかして……見失っちゃった……!?」

 

 

見失ってませんよ、ここに居ますよ……なんてことをドラム缶の中から呟いてみる、勿論心の中で

 

ここは誰にも使われなくなったトリニティの旧工場地帯、昔は自動車の部品を作っていたらしいけどあまり利益が出せず工場長が夜逃げで云々だとか

 

え?なんでそんな事を知ってるのかって?……まだアリウスを敵視してた頃、彼女達が潜伏しそうな場所を調べてた時があったんよね

 

 

「で、でも……見た感じ行き止まりっぽいし……」

 

「じゃあ……隠れた、とか?」

 

「……それって私達の尾行がバレたって事じゃない!?」

 

「……あっ!?」

 

 

今頃気づいたのか、このトリニティ生(?)ちゃん達は

 

さて、このままやり過ごすというのも悪くない手ではあるが、万一彼女等がカイザー関係者だった場合は貴重な情報源を目の前で逃す事になってしまう

 

 

「────そういう事だよ、お嬢様方」

 

「っ!?」

 

「ぁ……お、折川酒泉!」

 

 

という事で台詞だけかっこつけながら登場してみたはいいものの、ドラム缶の中からひょっこり姿を現すということ自体間抜けな光景なのであまり意味はなかったかもしれない

 

 

「い、一体いつから……!」

 

「視線ぶつけられた時から、ストーカー認定したのは5分くらい付き纏われてからだ」

 

「……そんな早くに」

 

 

これでも気配には鋭い方なんでね、というか身体の都合上流れ弾の直撃だけでも簡単に乙ってしまう事を考えると鋭くならざるを得なかった

 

なんでこんな身体に生まれちまったのかなぁ……俺も他の生徒みたいにカチカチボディだったらもっと生きやすかっただろうに

 

この眼一つでどうにかしろってか?逆になんでこの眼だけ異様に良いんだよもっと全体的にスペック散らせや

 

……まあ、そんな愚痴は置いといて

 

 

「で?アンタら誰?俺としてはトリニティの生徒に恨まれるような事をした覚えは無いんだが……ああ、古くからの因縁がどうこうってのは抜きな」

 

「因縁……か」

 

「まあ、あるにはあるよね」

 

 

そう言うと生徒の一人が自身の制服のボタンをぷつぷつと一つずつ外し始める

 

目の前で女が脱ぎ始めたからって慌てる必要も無い、その下に別の服を纏っていることなど一目見た時から分かっている事なのだから

 

さあ、制服の中から出てくるのは銃か手榴弾か、注視して様子を伺っていると出てきたのは────黒いプロテクターだった

 

 

「……あ?」

 

 

二人は更に自分達のスクールバッグから白いコートを取り出し、そのままバサリと広げてから袖を通して身に纏った

 

俺はこの二人を知っている、否、正しくはこの服装の生徒達を

 

何人もこの手でぶん殴り、何人もこの足で踏みつけ、何人も鉛弾をくれてやったんだ、見間違う筈がない

 

 

「アンタら────アリウスの生徒か?」

 

 

無言で此方をじっと見つめる二人の金髪少女、彼女等にそう問い掛けると僅かに頷いた

 

追跡者の正体、それはカイザーの息が掛かった生徒でもゲヘナに恨みを持つトリニティの生徒でもなく────嘗て、嫌悪感と共に力ずくでぶっ飛ばした生徒達だった

 

まさか俺に復讐しに来たのだろうか?ベアトリーチェが支配していたアリウスを潰した復讐を、トリニティの生徒に化けてまで

 

それが今のアリウス全体の方針なのだろうか、だとしたらあの戦いに関わった者……それこそ、今はトリニティに保護されている錠前さん達まで狙われているかもしれない

 

だったらここで二人を拘束して話を───いや、それは駄目だ

 

ここでまた引き金に指を掛けてどうする、これではアリウスを潰そうとしていた時と何ら変わっていない

 

 

「私達の姿を見ても慌てる様子を見せないなんて……随分余裕そうだね」

 

「……そう見えるか?」

 

 

だから頼む、ここで急に殴りかからないでくれよ

 

俺だってできればもうアリウスとは敵対したくないんだ、当時の事はあまり良い記憶じゃないんだから

 

しかしそんな思いとは裏腹に二人は左右に別れて俺を挟み、ジリジリと近付いてくる

 

「アンタらが何を企んでようが、今の俺にはそれを制圧する力がある……だから妙な真似はしないでくれ」

 

「何を企んでようが……か、言ってくれるね」

 

「そんなに身構えなくても平気だよ、私達が用があるのは……折川酒泉ただ一人だから」

 

 

警告はした、ただそれでも二人は足を止めようとはしない

 

そしてあと一歩で此方に手が届くという距離まで近付くと、二人は────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────

 

 

 

────────

 

 

 

──────

 

 

 

 

「アリウスと和解する為に……力を貸してほしい……?」

 

「はい」

 

 

アリウススクワッドの拠点兼保護施設内にて二人の少女が言葉を交わしている

 

方やトリニティのトップとして学園を率いる桐藤ナギサ、そしてもう方や────嘗て、そんな彼女の命を手に掛けようとしていたアリウス生の一人、錠前サオリ

 

そんな彼女を前にしているというのに、ナギサの周囲には護衛の一人もついていなかった

 

 

「先ずは、我々が負の歴史から目を瞑り続けてきたせいで貴女方アリウスに長年の苦しみを負わせてしまった事への謝罪を……大変申し訳ありませんでした」

 

「なっ……ま、待て!頭を上げろ!お前は命を狙われた被害者で、私達はその加害者だ!謝罪をする理由など何処にも無いだろう!?」

 

 

責められる理由こそ幾らでもあれど、謝罪される様な事をされた覚えはない

 

サオリはトリニティのトップがアリウスに頭を下げるという衝撃的な光景を目の当たりにし、焦りながらも咄嗟に〝止めてくれ〟と叫んだ

 

 

「被害者か加害者かの話をするのであれば貴女も被害者であると言えるでしょう、古くから続く因縁、憎悪、歪み……それらは本来、今を生きる者達に背負わせるべき物ではありません」

 

「……違う、私は歴史に憎しみを背負わされたんじゃない、私は自分自身で引き金を引く事を選んだ。お前達を手に掛けようとしたのも────アイツを、この手で何度も撃ち抜いたのも」

 

 

その先の言葉は吐かずともナギサには伝わった

 

〝全て自分の意思だ〟と、己を責め立てながらサオリが後悔している事を

 

 

「サオリさん、それは貴女自身の意思ではありません。彼女が……ベアトリーチェが〝この道しかない〟と貴女を痛みと恐怖で縛っていたからです。もし貴女がアリウスの外を知っていれば、もしベアトリーチェの情報統制さえなければ……貴女はきっと、他の道を選んでいたかもしれません」

 

「……アリウスとトリニティの確執はマダムが統治者になる遥か前の問題だ、彼女が居なかったとしても結局私の中の憎悪は残ったままだ」

 

「だとしても、今よりも視野は遥かに広がっていた筈です」

 

 

無論、ベアトリーチェによる支配が無かったとしても彼女達はトリニティとゲヘナに攻撃を仕掛けていたかもしれないが

 

しかしその可能性を考えた上で、ナギサの目からは────空が赤く染まったあの日、キヴォトスを守る為に戦ってくれた彼女達が〝ベアトリーチェの命令がなくとも平気で他者を害する〟ように育つ人間には見えなかった

 

 

「お願いします、サオリさん。現代いまを未来を生きる者達に苦しみを背負わせない為に、これ以上被害者を増やさない為に」

 

「……」

 

「勿論、それだけが目的ではなく純粋にアリウスの皆さんと〝仲直りしたい〟という気持ちもありますよ?」

 

 

ふわりと笑みを浮かべるも、その直前までナギサの眼差しは本気のものだった

 

彼女の言葉に何か揺さぶられるものがあったのか、サオリは妹達の様な被害者はこれ以上増やしてはなるまいと思い立ち、ゆっくりと口を開いた

 

 

「私は……私は何をすればいい?」

 

「!……協力してくださるのですか?」

 

「ああ、アリウスの惨状を作り上げてしまった責任は私にもある。私が手を貸す事で置いてきてしまった彼女達を救えるのなら……どんな事でも成してみせよう」

 

「……ありがとうございます」

 

 

むしろ自分が礼を言う側だというのに再び頭を下げてくるナギサを前に、サオリはどこかむず痒くなりながらも〝私の方こそ〟と頭を下げ返した

 

しかし互いの目的が一致したは良いものの肝心の手段をまだ聞いていなかったサオリは若干むず痒さを残したまま話を切り出した

 

 

「それで、具体的な方法は既に浮かんでいるのか?」

 

「私達が急にアリウスに出向いて〝和解したい〟と申したところですぐには受け入れてもらえないと……いえ、それどころかより警戒心が高まってしまうかと思います。なので……仲介役を通し、少しずつ信用を得ていこうかと考えています」

 

「仲介役?」

 

「はい、その役割を……アリウススクワッドの皆さんにお任せしたいと」

 

「……私達が」

 

 

成る程、確かに〝トリニティから手厚い保護を受けている者達〟からの進言であれば多少は信用してもらえるかもしれない

 

だが、それは────

 

 

「────いいのか、反感を買うかもしれないぞ」

 

 

同時に〝アリウスを裏切り、トリニティに寝返った者〟として見なされる可能性もある

 

 

「無論、初めから全てを受け入れてもらえるとは思っていません。一人、二人、三人と少しずつ信頼を勝ち得ていけば、それに感化される者も増えてくるでしょう」

 

「だが、その最初の信頼をどう勝ち取る?分かっていると思うが私の口からいきなり〝トリニティと和解してくれ〟と頼んだところで結果は目に見えているぞ」

 

「ふふ……実は既に何名かアリウスからトリニティにいらしてくださってるんですよ?表向きはトリニティの生徒として生活していただいてますが……」

 

「……!いつの間に……手が早いな」

 

 

アリウスの生徒がトリニティで何ら問題なく過ごせている前例さえあれば、他の生徒もトリニティとの共生を試みてくれるかもしれない

 

アリウス側に使者を送り、勧誘に成功すれば数名ずつトリニティに迎え入れる……しかしそれはあまりにも長すぎる道のり、全生徒から信頼を得るのに一体どれ程の年月が必要になるか

 

かと言って一部の生徒だけを切り捨てるつもりなど毛頭なく、ナギサが望んでいるのは個人間での和解だけでなく組織単位での和解だった

 

 

「だが数名程度か……手っ取り早く得られる信頼など高が知れているが、しかしこれはこれであまりにも時間や労力がが掛かりすぎているな」

 

「可能であれば私が卒業してしまう前に和解まで至りたいのですが……後継の者に押し付ける訳にもいきませんので」

 

「……ああ、私も似た考えだ。彼女達をいつまでもあんな劣悪な環境に置かせている訳にはいかない」

 

 

外の常識を知った事で少しずつマダムの支配下にあった頃の環境の異質さに気付き始めたサオリ

 

それが当たり前だと未だに思い込んでしまっている〝元〟教え子達の顔を浮かべると、サオリは自身の胸の前で苦しそうに拳を握った

 

 

「しかし何の積み重ねもなく急に大勢の生徒から信用してもらおうというのも無理な話……そこでです、アリウスの皆さんには〝信頼〟よりもまずトリニティへの〝興味〟を持っていただけないか考える事にしました」

 

「興味……?」

 

「はい、トリニティに来てくださったアリウスの方からのお話によれば、アリウス自治区では我々が受けているような授業は行われず、大半が戦闘の為の〝訓練〟だったとか」

 

「……ああ、授業を受ける事があってもそれは〝ヘイローの壊し方〟等の殺しの為の授業だった」

 

「……っ」

 

 

自分達とは正反対な暮らしを送ってきた者から発せられる実感の込められた言葉

 

何故もっと早く自分達の過去と向き合おうとしなかったのかという後悔の念を抱きながらナギサは話を続けた

 

「……失礼しました、話を続けさせていただきます。先ずはそういったこれまでアリウスとは縁の無かった行事を行う事で、少しずつ〝外〟での暮らしに興味を持っていただければと」

 

 

ナギサが数枚の書類の束をテーブルに置くと、サオリはそれを自身の方に寄せる

 

一番先頭の書類には〝トリニティ総合試験〟の文字が書かれていた

 

 

「……まさか、これをアリウスに持っていけと?」

 

「勿論〝トリニティ〟の部分は後程〝アリウス〟に修正させていただきます、あくまで〝シャーレが用意したアリウス用の学力テスト〟という体で進めるつもりです」

 

「シャーレ?……既に先生にも話を通していたのか」

 

「はい……とはいえ、試験自体はまだ暫く先なのですぐに行動を起こす訳ではありませんが」

 

 

必要な準備はとっくに終えているとばかりにスラスラと質問に答えるナギサ、計画の失敗を心配している様子は一切見えない

 

 

「試験日が近付けばこちらから連絡しますので、その際アリウススクワッドの皆さんには先生の護衛兼案内役としてアリウス自治区に向かっていただければと」

 

「分かった……ただ、先程は感情に任せて私個人の意思で了承してしまったが、より具体的な計画を立てるのは話を持ち帰ってからでもいいか?一先ずミサキ達にも話を通しておきたい」

 

「はい、勿論それで構いません。無理強いをするつもりはありませんから」

 

 

無論、断られる可能性はかなり低いだろうと踏んでの事ではある

 

最悪の場合、自分一人でもアリウス自治区に向かうつもりではある……が

 

 

(……私達の誰が出向こうと、あまり良い反応はされないだろうな)

 

 

アズサも、そして自分達も

 

全員が同胞に銃口を向けた身である事を考えれば当然の話ではあるとサオリは割り切る

 

 

(……厳しい戦いになりそうだ)

 

 

同じアリウス同士でさえ仲が良好とは言えない状況、ならばトリニティとの和解だって相当苦難な道になるだろう

 

長年憎み合ってきた者同士があっけなく打ち解けるなど、それが可能ならここまで溝は深まっている筈がないのだから

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ね、ねえ……どっちにするか決めた……?」

 

「ま、まだ……そっちは……?」

 

「うーん……こっちもまだ全然……抹茶パフェが気になるけど、チョコレートパフェも美味しそうだし……でもお金が……」

 

「私も……このおっきいパンケーキにアイス乗せたいけど……でもバイト代が入るの来週だしあまり高いのは……」

 

「うぅ……ばにたす……」

 

「全ては虚しい……」

 

「だから俺の奢りだつってんだろうがぁ!!!店員さん抹茶パフェとチョコレートパフェとドデカパンケーキアイスクリームトッピングでお願いしまぁす!!!」

 

「えっ!?いいの!?」

 

「で、でも……それだと酒泉に負担かけちゃうし……」

 

「うるせぇ!!!こうでもしねーと罪悪感に押し潰されそうなんだよ!!!それが嫌ならアンタら潰そうとしてた過去の俺を殴れ!!!」

 

「な、殴る!?む、無理だよそんな事!」

 

「物理的にも精神的にもできないよ!?」

 

「だったら黙って奢られろぉ!!!」

 

「しゅ、酒泉……ありがとう!」

 

「いつか絶対お返しするね!」

 

「お返しなんかいらねぇ!!!その代わりチケット代出すからこの後は三人で映画観に行くぞオラァ!!!」

 

「そ、そこまでしてもらうのは────」

 

「知らねええええええええ!!!知らねええええええええええ!!!俺はなぁ!!!特撮映画の特典全種欲しいんだよぉ!!!いいから付き合えぇ!!!」

 

「……わ、わかった!それでお礼になるなら酒泉に付き合う!」

 

「わ、私も!とくさつえいが?っていうのはよく分からないけど、酒泉の力になれるなら!」

 

「今のうちにポップコーンの味選んどけぇ!!!」

 

 

一方その頃、折川酒泉はショベルカーに乗って深い溝を土で埋めまくっていた

 

 






酒泉「そんな……ファントムゴアナイトメアの正体が桐藤さんだったなんて……」

ナギサ「声が似てるだけ!声が似てるだけです!」

酒泉「道理で良い声な訳だ……」

ナギサ「え?そ、そうでしょうか……?その、酒泉さんに褒めていただけるなら悪い気はしませんね……」テレテレ

カタストロム聖園「ナギちゃんを壊すじゃんね」

ナギサ「えっ」

ロードスリー折川「させん、俺はヒナちゃの匂いを吸って……頂きに立つ」

ナギサ「えっ」
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