〝アリウス〟潰すゾ!!!   作:あば茶

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if世界~女先生ルート~その23

 

 

 

 

「ふ……ふおぉおおお……!これがマスクヒーローディバイドの十周年記念ベルトと十周年記念変身カード……!」

 

────お、俺達はとんでもない物を見てしまっているのでは……!?

 

 

 

超大型特撮系専門ショップ

 

その展示エリアで一人の大人と一人の子供が目を輝かせている

 

 

 

「こ、これ買えないかな……」

 

────ひ、非売品らしいっすよ……

 

「そんな……」

 

 

 

二人のテンションが一気に落ち込む

 

後ろの人達の邪魔にならないようにとトボトボ歩きながら別のエリアに回っていく

 

 

 

「っ!?」

 

────こ、これは……!?

 

「……これは……2号ヒーロー・マスクヒーローディサイドの十周年ベルト!?」

 

────こんな物まで!?………あ、これも非売品か

 

「……そん、な」

 

────触れることすらできないなんて……

 

「うぅ……でも触りたい……諦めたくないぃいいい……!」

 

────俺もですよ、けど……ん?……先生!?あ、あそこ!!

 

「……ん?」

 

 

 

その際に心を惹くような物を見つけたのか、二人は再び目を輝かせる……が、先程と同じく手の届かない物だと気づくや否や落ち込む

 

だが、展示物から少し離れた場所………販売品コーナーの方に大量の特撮グッズが置かれているのを知った二人は、早歩きでその場所に向かう

 

 

 

「おお……!凄い品揃え……!」

 

────流石は超大型特撮系専門ショップ……!最新のヒーローから昭和のヒーローまで揃ってますよ……!

 

「あっ!?ねえねえ!アレって最終回限定版の変身ベルトじゃない!?」

 

────マスクヒーロームサシの主人公が壊れかけのベルトで立ち上がった時の……!

 

「わ……私!ちょっと買ってくるね!」

 

────即決!?もう少し考えてから……っ!?あれはマスクヒーローエンペラーの最強フォーム・キングエンペラーの変身アイテム!?買わないと……(使命感)

 

「あ、ああ……!マスクヒーローウルフの急造フォーム……!本来意図していないアイテムで変身してボロボロの低スペックで戦い抜いたロマンフォーム……!あれも買わないと……(使命感)」

 

 

普段、先生の財布の紐を握って散財を止めているユウカはここには居ない

 

ユウカが居ない時に先生に警告している酒泉も、共通の趣味に夢中

 

この空間にストッパーは存在しない

 

 

 

「ベルト装着コーナーまで!?」

 

────すっげ……先生、準備は?

 

「できてるよ……変身!」

 

────おぉおおお……!名シーンの再現だぁ……!

 

「えへへ……上手いでしょ?」

 

 

 

もはや親子連れで遊びにきている客よりもはしゃいでいる二人に生暖かい視線が集まる

 

子供からは〝?〟という反応が

 

大人からは〝そのシーンいいよね〟〝いい……〟という理解者のような反応が周囲に見られる

 

 

 

「いやぁ……身近に共通の趣味を持つ人が居るっていうのはいいもんだよねぇ……」

 

────ですねぇ……

 

「幼小中の頃はそういう友達も居たけど、高校と大学からはそういう人に会う機会が減っちゃったからさ……」

 

────へぇ……ずっと好きなんですね、特撮

 

「勿論!……ちなみに酒泉は?」

 

────俺も大好きですよ…………キヴォトスに生まれる前からずっと、ね

 

「おお……流石酒泉、愛が深い……!」

 

 

買い物袋片手に色んな商品を眺めながら談笑していると、先生が腕時計をチラッと確認する

 

現在、時刻は午後の二時半

 

 

 

「……っと、確か〝アレ〟って午後の三時からだったよね?」

 

────そうですね……そろそろ行きます?これだけ人が多いと列も大分長くなりそうですし

 

「だね、ポップコーンを買う時間とかも考えるとかなりギリギリになりそうだし」

 

────まあ、指定時間になってもなんやかんや予告とかで二十分くらいは取られるんですけどね

 

「あの時間もどかしいよね………よし!じゃあ早速観に行こっか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「Yシネクスト・マスクヒーローティクーンを!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────

 

────────

 

──────

 

 

 

 

 

超大型特撮系専門ショップ……の隣の建物

 

そこは映画館になっていた

 

ラインナップは勿論………特撮映画オンリー

 

この映画館もまた、特撮ファンを呼び込むのに一役買っていた

 

 

(これが今回のボスか……)

 

 

 

画面に映るのは先生と酒泉の好きな作品の主人公……ではなく、その相棒的ポジションのキャラクターと敵勢力が戦っているシーン

 

所謂〝2号ヒーロー〟と言われる枠だった

 

その2号ヒーローはベルトに変身アイテムを装着すると、漆黒の鎧を身に纏ってその手にサーベルを握る

 

 

 

(……おっ?いきなり!?早速最強フォームが見られるのは嬉しいけど、これだけ早く登場するとかませにされるような……)

 

 

 

不安を抱きながらストローでジュースを飲む先生

 

最新作の一つ前の作品の映画という事もあって、先生は愛着を抱き始めたその作品の2号ヒーローの活躍を危惧する

 

 

 

(……いや、普通に無双してるじゃん。やっぱ強いなブジンサーベル)

 

 

 

だが、その心配は杞憂に終わった

 

戦闘員、敵幹部を撃破し、今回の映画のボス相手ですら互角どころか僅かに上回る活躍ぶり

 

戦況は徐々に2号ヒーロー・ティクーンの方へと傾いていく

 

 

 

(もしかして……このまま勝てるのでは!?)

 

 

 

再びジュースを手に取りながら心踊らせる先生

 

そしてティクーンが漆黒のサーベルを構え────突如、画面にティクーンのヒロインが映る

 

 

 

(あっ)

 

 

 

その瞬間、何かを察した先生

 

これまで優勢だったヒーローが誰かを庇って敗北する、何度か見かけた事のある展開だった

 

案の定、ティクーンは敵の放つエネルギー波からヒロインを庇い、ダメージを負って変身解除してしまった

 

 

 

(あちゃー……だよねー……)

 

 

 

倒れる男、駆け寄るヒロイン、嘲笑う敵

 

涙を流しながら男の名を必死に呼ぶヒロインに対して敵が指を差す

 

 

 

《馬鹿め!貴様さえ出てこなければこうはならなかったものを………まあ、そのお陰でその男を始末する事ができたのだがな、感謝してやるぞ?》

 

《ち、ちがっ……!私はそんなつもりじゃ!私は……私はただ、一人で戦いに行ったこの人が心配で────》

 

《はっ!愚かな女だ!そいつは貴様が思っている何倍も強いというのに〝心配だから〟などという下らない理由で逆に追い詰めてしまうとはな……》

 

《そんな……!だって、だって……!》

 

《そこまで理解したくないのか?自分が足手まといだということを………ならばハッキリと教えてやる!》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《その男は貴様を庇ったからこれから死ぬ事になるのだ!》

 

 

 

ポップコーンに伸ばしていた手を止める

 

その理由は山場を迎える直前のシーンで咀嚼音を立てたくないからか、単純に腹が満たされたからなのか

 

それとも────男がヒロインを庇うシーンが、調印式の時の光景と重なってしまったからか

 

酒泉を助けたい、そんな思いで選んだ行動のせいで酒泉を傷つけてしまった事があった

 

ベアトリーチェとの戦いに関しては庇われるどころか自分の武器で傷つけてしまった

 

 

 

《貴様のような感情の制御もできない弱者がしゃしゃり出るから!その男は敗北したのだ!》

 

 

 

敵がヒロインの少女に殴りかかり────ボロボロの男が生身でそれを受け止める

 

 

《ぬぅ……!?まだ動けるのか……!?》

 

《……違う》

 

《何……?》

 

《違う!その娘のせいで俺は負けたんじゃない!その娘のお陰で今日まで戦い続けてこれたんだ!》

 

 

 

少しずつ、生身にも関わらず少しずつ敵の拳を押し返していく

 

 

 

《この娘を支えたいから!この娘を護りたいから!俺はここまで強くなれた!》

 

 

 

生身の拳で敵を殴り付ける

 

ダメージは一切無い……が、その気迫に敵が押される

 

 

 

《誰かを想うことの何が悪い!人は一人じゃ生きられないんだ!》

 

《弱者を想うことは悪だ!我々強者の足を引っ張る存在など……!》

 

《それはお前が勝手に決めたルールだろ!いいか────》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《誰かを想うことに!立場なんて関係無いんだああああああああああ!》

 

 

男の拳が光り、敵を吹き飛ばす

 

 

 

《───っ!?これは……!?》

 

 

 

男の胸元のペンダントもそれに呼応するかのように光りだす

 

それはこの映画の前章────テレビシリーズ本編の主人公が世界に旅立つ前に2号ヒーローに託した大切な物だった

 

 

 

《……そうか、どれだけ離れていようと……お前も一緒に戦ってくれるんだな》

 

 

 

そのペンダントが形を変え、新たな変身アイテムに生まれ変わる

 

 

 

《ま、まだ戦うの!?その怪我じゃ無理だよ!》

 

《……○○ちゃん、心配してくれてありがとう。だけど……それでも俺はもう一度立ち上がるよ》

 

《どうして……私は貴方に、傷ついてほしくなくて……!》

 

《だって俺は……君にも傷ついてほしくないから》

 

《えっ……?》

 

《君が俺を想ってくれるなら、俺は君の想いを守る為に戦うよ………だから、待っててくれ》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

《必ず君の隣に帰ってくるから》

 

 

 

男は敵の前に足を進めると、再びベルトを装着して新たな変身アイテムを構える

 

 

 

《待たせたな……今度こそ終わらせようか、この戦いを》

 

《……無駄だ!弱者に侵され、弱者と歩むことを決めた貴様にはもはや勝ち目など万に一つも存在しない!》

 

《勝てるさ……だって俺には、俺を信じて新たな力を託してくれたアイツと………俺の勝利を信じてくれるあの娘がいるんだから────変身っ!》

 

 

 

男は再び漆黒の鎧を纏い────それを打ち砕きながら中から白銀の鎧が出現する

 

漆黒のサーベルは純白の西洋剣に変化し、それを敵に突きつけて一言放つ

 

 

 

《アイツ風に言うなら………〝ここからは俺だけの時間だ〟ってか?》

 

 

 

そこからの展開はかなり爽快なものだった

 

先程までの何倍何十倍にも敵を圧倒し、再び放たれるヒロインを狙った攻撃も一瞬でヒロインの前に移動して全て防ぐ

 

そのまま敵の両手を切りつけ、顔を殴り飛ばし、敵の必殺技すら剣の一振で切り裂く

 

締めは勿論────ヒーローキック

 

戦闘シーンに見惚れてる故か、先生は時が早く進んでいるかの様に感じた

 

敵を撃破後、仲間達が男の元に集まり、わいわいと騒いでいる

 

そのままエンディングが流れ、画面が暗転して映画が終了する────事はなく、再び画面が明るくなって夜の星空を見上げる男の顔が映る

 

そこにヒロインが登場して────何も発さず、一言も喋らずに無言で男の頬にキスをした

 

 

 

 

 

そして今度こそ画面が暗転し、映画は終了した

 

 

 

 

 

 

──────────

 

────────

 

──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────っ……はぁ……!さいっっっっっっっっこうでしたね……!

 

「うん!新フォームの戦闘シーンもカッコよかったけど、既存の最強フォームも活躍してたね!」

 

 

 

ガヤガヤと周りの騒音に包まれながらそこそこの長さを誇る外の階段を降りていく

 

時刻は既に午後の五時近く、もうすぐ空が完全にオレンジ色に染まる時間帯だった

 

 

「それに……あの二人も結ばれそうでよかったよねぇ……」

 

────本編中でもそれっぽい空気は出してましたけど、結局最終回でもくっつく事はありませんでしたからね……

 

「他にも各地で戦う仲間達とか!他のヒーローの最強フォームも出てきたのは嬉しかったなぁ……」

 

────特に4号ヒーローのあの人なんて相変わらずでしたね……

 

「格上にしか勝てない男」

 

────無駄に強い男

 

「強い者いじめ………健在だったね」

 

 

作品の感想を交えながら歩く二人

 

周囲からも〝伏線回収されてたね〟やら〝やっぱあのフォーム無法じゃね?〟やらその作品のファンには伝わる様々な声が聞こえてくる

 

 

 

「酒泉は今回の映画、どのシーンが一番好き?」

 

────っぱ新フォーム誕生のシーン……と言いたいですけど、一番はやっぱブジンサーベルで無双するシーンですね

 

「分かる~!テレビ本編で最強格だったフォームが映画でも活躍するのいいよね……」

 

────いい………ところで先生は?どれが好きでした?

 

「私?私は……」

 

 

 

酒泉に質問を返されて考え込む先生

 

確かにブジンサーベルの無双シーンはカッコよかった

 

新フォームの姿も戦闘スタイルも最高だった

 

最後のキスも……大人なのにも関わらず、思わず学生のように胸が高鳴ってしまった

 

だけど、一番好きなのは

 

 

「決戦前のヒロインとのやり取り、かなぁ……」

 

 

 

全て、一言一句違わず覚えている

その中でも特に記憶に残った台詞

 

 

(誰かを想うことに立場なんて関係無い、か……)

 

 

 

その叫びは今の先生に突き刺さった

 

まるで〝言い訳をするな〟と

 

〝逃げるな〟と言われているようで

 

 

 

 

《この娘を支えたいから!この娘を護りたいから!俺はここまで強くなれた!》

 

 

(酒泉も同じことを考えてくれてたら嬉しいなー……なんて、今更何を望んでいるんだろうね)

 

 

 

今日、先生が酒泉とここまで遊びにきたのは自分の気持ちに決着ケリをつける為だった

 

だが、少しずつ自分の中の未練が大きくなっていくのを感じた先生は首を横に振って必死に思考を変えようとした

 

 

 

(……やめやめ!今日でスッパリと終わらせるって決めたんだ!こんな事を考えるのはもう────)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────っづ!?」

 

 

直後、膝が崩れ落ちる感覚と足に走る痛みが思考を中断させる

 

「いっ……た……」

 

────先生!?大丈夫ですか!?

 

「うん、平気……ちょっと足を捻っちゃっただけだから」

 

 

 

先生は自らの足を触れて状態を確かめる

 

全体重を足に乗せてしまったように見えたが、辛うじて折れてはいないらしい

 

痛みはかなりのものだが、どこかで休めば自然と治る程度のものだろう

 

 

 

「余所見しすぎちゃったかな……よいしょ……っ!」

 

────ちょっ……無理して歩かない方がいいんじゃ……

 

「だって人通りが多い場所だし、こんな所で立ち止まってると皆に迷惑掛けちゃうから……さ」

 

 

 

何があったのかとチラホラ視線を向けてくる通行人に申し訳なさを感じながらも、酒泉を心配させまいと笑顔でそう答える

 

だが、その笑顔は無理して作ったものだと酒泉は一目見て理解した

 

 

 

「ほら、早く帰ろう?……あっ、でもそのまま帰る前にどこかで夕御飯でも食べていこっか?もっと映画の話とかしたいし」

 

────……せめて痛みが治まるのを待ってから……

 

「大丈夫大丈夫……ね?」

 

 

 

何がなんでも歩こうとする先生に違和感を覚える酒泉

 

その聞き分けの無さはまるで帰宅時間になってもずっと遊びたがる幼子の様だった

 

 

 

「……こんな終わり方……嫌、だから」

 

────……確か、ちょっと歩いた先にベンチが沢山ありましたよね?

 

「……?うん、そうだけど……?」

 

 

 

酒泉は人目も憚らず地面にしゃがみこむと、その背を先生の方に向けた

 

その背中は、いつか見た時と、同じで

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ごめんなさい」

 

────そんな落ち込まないでください……俺は全然気にしてないので

 

「うん……」

 

 

 

酒泉の背中に掴まりながら、力無げに頷く

 

今の私は酒泉におぶられている状態だった

 

 

 

「……ねえ、前にもこんな事あったよね」

 

────え?……あー……あったよう、な?

 

「………忘れちゃったの?私が拐われた時の事だよ」

 

 

 

以前にも似たような体験をした事を話すが、酒泉は首を傾げている

 

もしかして酒泉にとっては女の子をおんぶするなんて普通の事なのかな?

 

その事に対して少々モヤモヤするが……まあ、それも今日でおしまいだけどね

 

 

 

「……相変わらずおっきいね、酒泉の背中」

 

────そうですかね?

 

「うん、大きいよ。誰が見ても、誰が乗っても、平気で支えられるくらい………ね」

 

 

 

だって、ずっと私を支え続けてくれたんだから

 

……でも、今日からその相手は私じゃなくなる

 

その相手がヒナなのかそれとも別の娘になるのかは分からないけど………酒泉が選んだ人ならきっと良い子に違いない

 

 

 

「……酒泉」

 

────はい?

 

「いつもありがとね、隣でずっと支えてくれて」

 

 

 

だから、ここで終わりにしよう

 

酒泉を縛り付けるのはもう止めよう、酒泉には酒泉の人生がある

 

〝ずっと隣に居てくれ〟なんていう私の我儘な口約束でそれを無駄にさせる訳にはいかない

 

 

 

「私の休みを作る為に無理して一緒に残業してくれたり、私が金欠の時にお弁当作ってくれたり………」

 

────ど、どうしたんですか?突然そんなこと言い出して……

 

「戦闘の時も私の方に敵が来ないように立ち回って、常にその眼でサポートしてくれて……」

 

 

 

………さっさと話を切り出すべきなのに、思い出話ばかりしてしまっている

 

いつまでもずるずると話を引き伸ばしてしまっている

 

 

「酒泉には……っ、何度も助けられて……きた、よね」

 

 

 

……駄目だ、早く伝えないと

 

〝もう大丈夫だから〟って

 

〝酒泉は自由に生きていいから〟って

 

これ以上、自分の瞳から、余計なものが流れてくる前に

 

 

 

「だから、さ……っ………これから、は…もう」

 

 

 

……駄目だ、一度溢れたものは止まらない

 

酒泉の背中が濡れていく、私のせいで

 

今だけは後ろを見ないでほしい

 

 

 

「私の、ことは……っ、気にしないで────」

 

 

 

 

本当に?本当にここで終わらせていいの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやだ」

 

 

やっぱり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「────やっぱり……っ……すき、だよぉ……っ!」

 

 

────……え?

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