【悲報】皆がボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~ 作:ペロりねった
「あ、ちょっと──キョウ様、胸の内ポケットの金属ケースを」
「何?」
「ああ、これいい」
金属ケースを開けると黒メガネが入ってる。着けてみたかったんだよね、これ。
「それをかけるとですね──」
「うわ~すごい館内の様子が良く分かる」
「──え?」
さっそく着けてみると頭に情報が流れ込んでくる。
シースルーの立体モデルが頭に展開され、建物の周りには赤い点々が映ってる。
館内にも赤い点々があり、
「何やってんのよ、あの人たち……」
「あの人とは?」
「サキちゃんたち。レストランでお茶してる。『ここまではやって来ぬから……』って
「──は? いやいや、そんなことまで分かりませんよ?」
気更来さんを見たら、こちらに向けかけた顔を勢いよく
「どーゆうこと?」
「感受装置を
「それって──」
「異常事態です」
「──すっごくお得、ってこと?」
「「違います」」
勢いよく二人に否定された……なんでよ?
「どうして、そんなことができるのか……」
「──どうしてか分からん、な?」
なんか警護の二人が困惑してる……。
「いいじゃん。これ、使えば外の様子まで見えるし、館内の人の流れも見える。やっぱり上に向かうエスカレーターは混みこみ、下に降りるのは
「…………」
「どうかした?」
気更来さんが黙って考えてる
「いえ。では、
「オーケー。ん~? すぐの角で左に曲がって、直進」
「羽衣?」
「合ってる」
「キョウ様って……」
「「異常、だよ、な?」」
声を合わせて異常って、なんだよ。でもこれ、すっごく便利だ。
「でも……」
「なんだ?」
「いや、なんでもない」
警護の二人がごにょごにょ話してる。
「そなたら、行けるのか?」
「はい、行けます」
ミヤビ様が停まったままのボクたちの様子を見にくる。
「なんじゃ、黒メガネなどしおって?」
「いいでしょ?」
「そなたには似合わん。では行くぞ」
「あ、はい。すぐを左、です」
「ん? そうか」
ボクの指示で進み始める……。でも、騎馬戦の形って人が集まったところでやっても良かったんじゃ? と思えてきた。
だって思ったより遅い。赤い点々の動きが速いのもあるかも知れないけど。
「良い
ちょっと、後ろから
「うん」
「
「も、もう一枚……」
そこ! 聴こえてるからね? タンポポちゃんの端末に
「あれ? あれ?……」
「どうしたのじゃ?」
「カメラが起動しない……」
「どこかにぶつけて壊れたのじゃろう?」
「それくらいじゃ壊れないわ──です」
しずしずと通路を進んで階下に降りるエスカレーターへ。一階へ下りてる途中、外の特殊部隊が突破されたのが
「ちょっと停止する」
「停止って──っとっと」
「おい、エスカレーターが停まったぞ?」
「今ちょっと停めました」
「と、停めたって?」
「特殊部隊が突破されて突入して来ます」
「なんじゃと?」
「シャッターを閉めます。エスカレーターで降りて進路変更、別の出入口に向かいます。エスカレーター再
「「「…………」」」
「のう、キョウはどうなっておる?」
「「「さあ?」」」
「そなたら……。あのメガネが悪いのではないのか?」
「おそらくそうですけど、今は大変助かります」
「う~む……それは……そうじゃが……」
一階は、ほぼ誰もいないけど……バックヤードにサガラ・クルーが隠れてるな。
まあ、あそこなら巻き込まれないだろう。
「そこ、左へ」
シャッターをすべて下ろしているから時間は
「ここ、ですか?」
「うん。今、シャッター開ける。外に少数いる。お願い」
「「「おう!」」」
シャッターを開け始めると、近くにいた女たちが音を聞きつけ集まってくるのが
「
「「りょ、了解」」
「
「「え? りょ、了解!」」
特殊部隊な人に指示する。
「そなた、あやつらの名を知っておるのか」
「特殊部隊な人? 頭の表示に出てるから……」
「……そなた、何を言っておる?」
「言葉のまま。その人を知りたいと思ったら教えてくれるん、です」
何を、って言われても
「そなたら、キョウは大丈夫であろうな?」
「分かりません……」
「それはあとで。今は
なんか言ってるけど今は外、だな。外に出るとかなり大回りしないと装甲車に着けない。
遠いところ、手すきの特殊部隊の人を
待てよ……おお! 装甲車に