【悲報】皆がボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~   作:ペロりねった

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105.お部屋でバタンキュー

 

 

「今さらですか?」

「もう、なんかこう頭が疲れて考えたくない、というか、なんというか……」

「はぁ……」

「ま、いいや……」

 

 気更来(きさらぎ)さんの差し出すパンツを取る。

 

 全部見られちゃったし、今は取り(つくろ)う元気が出ない。これって末期(まっき)的?

 

 ヒモビキニを()いで、もらったパンツを着ける。

 

「お休み~」

「我らも寝ていいですか?」

 

 羽衣(はごろも)さんが()いてくる。

 

「そうだね。……しばらく、仕事なさそうだし寝てていいよ……」

「言いましたね。言質(げんち)と取っていいですね」

「なんのこと?……」

「お、おい!」

 

 なんか気更来さんが羽衣さんを止めてる。

 

「ちょっと~、なんでベッドに入ってくるのよ~?」

 

 羽衣さんが肌着姿でベッドに入ってくる。

 

「一緒に寝てもいいと?」

(ちが)うよ。自分の部屋で寝なよ。変な負荷(ふか)をボクにかけないでよ」

 

「キョ~遊びに来たわよ~って。また浮気してる~」

 

 なんか(ねら)ったタイミングで来たね? タンポポちゃん。ボク、浮気した覚えはないよ。

 

「ゴメン、タンポポちゃん、疲れて相手できない……」

 

 頭起こして見たらタンポポちゃんたちが部屋に突撃(とうげき)してきてる。

 

 おまけに斎木(さいき)さんが肌着になってるのが見えた。そばの歩鳥(ほとり)さんがジャケットに手をかけ、ためらってる。

 視線を流すと気更来さんまで。

 

「あんたたち、キョウをタブラかさないで!」

「そうそう」

「かさない……」

 

「ボク、もう寝るから、静かにして。お休み~」

「妻が寝るなら夫も寝る」

「うん、ねる」

「ねる……」

「勝手に……すれ……ば……」

 

 だめもう……。意識が途切れる……。

 

 

 

「う~~ん」

 

 重い……。目が覚めたらアリサちゃんに乗っかられマナちゃん、タンポポちゃんに抱きつかれてた。

 

 回りは護衛や警護も肌着姿で寝転んでる。仕事しろよ。

 

 すっきり目は覚めた。重かった頭も直ってる。なんだったんだ?

 

「キョウよ。(はよ)母屋(おもや)に来ぬ、か?」

 

 なんで皆、絶妙(ぜつみょう)のタイミングで来るんだ。ドア近くのサキちゃんを見たら、しぶ~い顔してる。

 

 後ろにサザレさんと知らない人、二人が(ひか)えてる。

 

 サザレさんは、メイドをまとめるメイド長なんだって。

 

 一度ここへ(のぞ)きに来たらしいけどボクが眠ってたのでそのまま返ったらしい。その時、部屋のカーテンを半分()めていってくれたとか。

 

 ずいぶん長く眠っていたらしい。

 

「あ、サキちゃん。そんな早くに行かなきゃダメ?」

「向こうの準備もある。夜は向こうで食べるであろう?」

「そうなんだ~。お風呂入ってからでいいかな~っと思ってた」

 

 なんか、頭が重くてダルくて、って訳を話した。

 

「黒メガネで初ダイブしたのじゃ。当然そうなる」と、こともなげに言う。

 

「──それより、も、昼日中(ひなか)からの濫行(らんぎょう)は、ほどほどにしておけよ?」

「……は?──」

 

 言ってる意味が分からない。

 

「──ち、違うよ? み、皆が勝手に転がりこんで、ね?」

「そうは見えん」

 

 サキちゃんの指さす先はボク。自身を見るとすっぽんぽん。え? 確か穿()いた……はず。

 

「え、え、あれ?」

 

 これは誰かに()がされたに違いない。辺りを見るけど下着が見当たらない。

 

 (あわ)てて体を(かく)すけど、今さらだね。

 

「それで、そっちの二人は(だれ)?」

「おお、そうじゃった。たっての(たの)みでそなたの護衛に志願(しがん)した(ささ)打木(うちき)じゃ」

「ああ、モール脱出ではお世話になりました。でも、特殊部隊的な仕事があるんじゃないの?」

 

「はい! 自分たちはキョウ様にお(つか)えするのが天職と感じました。どうぞお(そば)(はべ)らせてください」

「わたくしもそうです。よろしくお願いします」

 

「そうは言ってもマキナが付けてくれた護衛や喜多村の警護の人もいるし」

「我々ならもっとお役に立てます」

「肉の壁としてお使いください」

「…………」

 

 そこまでのこと? 

 

「まあ、そうじゃの~。気更来や羽衣を外しても良いか……」

「ちょちょちょっと待ってください!」

「そうですそうです!」

 

 なんだよ、二人起きてたのかよ。気更来さんと羽衣さんが飛び起きる。

 

貴様(きさま)ら、キョウにべったりではないか? しばしキョウから(はな)れて自分の責務(せきむ)を見つめ直す時ではないか?」

「そんな~、おや──サキ様、こんな機会はもうないかも知れないのです!」

「そうです、苦節(くせつ)……八年、やっと子種(こだね)(さず)けてくれる男と(めぐ)り会ったのに。こんなゆるゆるな男子は、あとにも先にもキョウ様だけです!」

 

 ええっと……それって()められてるのか、な?

 

 ぐだぐだな話し合いのすきにボクは普段着を準備して着付ける。

 

 

「──それで、どうなったの?」

「他人事じゃの~?」

「だって、ボクに決定権なんてないし」

「まあ……そう、じゃの~。分かった。警護の裁量(さいりょう)はそなたに一任する。余裕ならあと、蓮見(はすみ)池添(いけぞえ)も熱望しておる。考えてやれ」

 

「ああ、あの人たち? ボクのどこに()かれたのか分かんないけど。そんなに警護に()かれても鬱陶(うっとう)しいので今の態勢(たいせい)がいいんだけど?」

「では、気更来と羽衣は解任(かいにん)、じゃな?」

「「え?」」

 

 絶望(ぜつぼう)するような二人。反して喜色満面の笹さん、打木さん。

 

「それもちょっと可哀想(かわいそう)、かな?……」

 

 途端に顔を紅潮(こうちょう)させる気更来さんと羽衣さん、対して特別部隊な二人が崩折(くずお)れ床に(うずくま)る。

 

 ど~すりゃい~のよ?

 

「ま、まあ、二人くらい増えても(かま)わない、かな?」

「甘い、甘過ぎじゃ。しかし、六人くらいど~んと受け止めねば喜多村の妻は務まらん」

「うっ……急にお腹が……」

「だ、大丈夫ですか?」

 

 駆け寄る笹さん、打木さん。

 

「あ!」って気更来さん、羽衣さんが歯噛(はが)みする。

 

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