【悲報】皆がボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~   作:ペロりねった

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12.モールでお買い物

 

 

 袋一杯にして、次の普段着の店に。着なれたものが家にあるので、そこには用事がないと言ったんだけど、マキナさんはせっせと買い物カゴに放り込んでいる。

 

 その姿を横目に、ボクはお料理で使うエプロンを探す。ベビードールの近くに見かけたんだけど、あれは用途(ようと)(ちが)うと思うので。

 

 

 普段着も買って一息(ひといき)ついたので、お昼にしようと決めた。荷物は一旦(いったん)、車に()むと言って一階のセーフハウスに連れて行かれる。

 

 そこにボクを(あず)けて、荷物を車に運ぶんだって。一緒(いっしょ)に運ぼうと「ボクも運びます」と言ったんだけど(ゆず)ってくれない。

 

 ()就学(しゅうがく)くらいの子供たちがソフト玩具(がんぐ)で遊んでいる。そんな中でボクだけが浮きまくっている。

 

 守衛(しゅえい)職員(しょくいん)? なのか、子守りの店員さんに気を(つか)われてコーヒーの接待(せったい)を受けてしまう。

 

 (のど)(かわ)いていたので助かったけど……。マキナさんと(はな)れると、なんだか心細い。

 

 

 一度、通ってしまった(みち)道筋(みちすじ)がついて止められない。搾精(さくせい)では感じられなかった幸せを(とも)って心が温かくなる。

 

「なんだか温かくなってきた……」

 

 (はか)らずも下腹を(さす)っていたら、(ひざ)に手を()いて(のぞ)()んでくる子がいた。

 

 何だろうと思って、にっこり微笑(ほほえ)むと安心したのか膝によじ登ってくる。

 

「お膝に(すわ)りたいの?」

 

 そう言っても返事(せんじ)はない。無邪気(むじゃき)(ひとみ)がボクを凝視(ぎょうし)してくるだけ。

 

 そんな彼女(かのじょ)(かか)え膝に座らせる。でも、()きが気に入らなくて身体(からだ)をよじって、こちらに回転(かいてん)しようとしてくる。

 

「ああ、ごめんね?」

 

 (あらた)めて抱え上げて向かい合うようにフェイストゥフェイスの姿勢(しせい)にしてあげた。

 

 機嫌(きげん)が直った彼女は、ひたすらボクの顔を見てくるのみ。

 

「早くママが来てくれるといいね」

 

 その言葉に初めて? 反応(はんのう)があり、ボクに手を出してくる。

 

 何だろう。そのちっちゃな手を取って(にぎ)ってあげると微笑み返してきた。

 

 その笑顔を見て熱い何かが心臓(しんぞう)から身体中に流れていき、背中を(ふる)わせた。

 

 愛する人との結晶(けっしょう)を抱いたら、こんな幸せを感じるのだろうか?

 

 安心したのか、彼女は微睡(まどろ)みはじめ、いつしか身体を(あず)けて眠ってしまった。

 

「眠っちゃったね……」

 

 彼女を起こさぬようにパイプイスから立ち上がりソファーに移動する。

 

 しかし、困ったな。マキナさんが迎えにきても移動できないぞ。

 

 なんて考えていたら、抱っこしているのを見つけた遊んでいる子の幾人(いくにん)かが()ってきて、抱っこしている子とボクを見る。

 

 なんとなく、(うらや)ましい、とか思ってるっぽいんだけど、どうすりゃいいんだろう。

 

 (なや)んでいるボクとは裏腹(うらはら)に集まった子たちがにじり寄って膝に乗ったり、抱きついてきた。

 

「このオバさん、いい(にお)いがする~」

 

 その言葉がきっかけになって、遊んでいた子たちのほとんどが、こちらに興味(きょうみ)を示してしまった。

 

 でも、オバさんはやめて。せめてお姉さんで、お願い。

 

「お前、オトコ……か?」

 

 そんな時、年かさの小学低学年くらいの女の子が()いてくる。

 

「おとこってオトコ?」

「オトコって、こどもを作れる人?」

「ほんとにオトコ? (はじ)めて見た」

 

 苦笑いして、ああ、なんて言い(わけ)しようかと考えている内、矢継(やつ)(ばや)に訊いてくる女の子たち。

 

 これはマズい、と思うが後の祭り。わらわらと子供たちがオモチャを放り出して集まってきた。

 

「オトコなら、お父さんになって~」

「ダメ! わたしんちのお父さんにするの~」

「ボク──私、男じゃないよ。女だよ……」

「オトコだよ。ママと全然(ちが)う匂いがする~」

 

 子供でもギラギラした目付きで(いさか)い始めてしまった。どう突っ込むか悩むけど、せめてお兄さんにしておくれ。

 

 ようやっと、ボクの事態(じたい)を子守りの店員さんに気付かれたけれども手遅(ておく)れだった。

 

 抱えた子を片手でガードしながら、集まった子たちをもう片手で近寄らせないようガードする始末。

 

 店員さんはボクが男と曝露(ばくろ)できずに、(なだ)めすかして子供たちを引き()がそうと苦心しているところにマキナさんが迎えに(あらわ)れた。

 

「これはどういう状況だ?」

「まあ、なんと言うか……」

 

 あらましをマキナさんに告げた。まとわり付いてきていた子たちは、マキナさんと店員さんの努力のお陰で剥がしてもらえた。

 

 店員さんは、マキナさんとボクに平謝(ひらあやま)り。店員さんたちに瑕疵(かし)はないので「気にしないで」と(なぐさ)める

 

 問題は眠りを(まも)った子だったのだが、買い物を()ませた母親が迎えにきてくれたので引き渡して事なきを得た。

 

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