【悲報】皆がボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~ 作:ペロりねった
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「いません……」
「こちらも同じく」
「見つかりません」
「やはり
「マキナ様、いったいどうすれば……」
護衛たちにバックヤードや店内、周囲を探索させるも手がかりは脱ぎ捨てられた黒服のみ。
「今は、お館様の返事を待とう……」
大っぴらに動くには、上の指示を仰ぐしかない。
「車両で
「その車両をNシステムで追跡するしかないか?……」
護衛たちが言うが、それも万能ではない。後手ごてになるし、車両の乗り換えや、ナンバーを変えられると追跡が途絶える。
「せめて拉致犯の手がかりがあれば……」
「マキナ様、放置された黒服を調べれば何か分からないでしょうか?」
「遺留DNAで持ち主が分かっても
何よりそんな時間的
「キョウは、もう帰ってこないの?……」
「イヤだ。キョウを見つけて?」
「今頃、ぐへへされてる……って場合じゃなかった」
「タマちゃん……
「ゴメン……」
「マキナ様……」
「分かってる。分かってるが……」
今は、指示を待つしか……。
『ワシじゃ。根回しは済んだ。フルアクセスを許可する』
「は、はい」
笹たちが通信を受けたようだ。
『必ず、キョウを取り戻せ。もし……』
「もし?」
『もし、
「そんな~」
「どうした?」
『マキナ様たちには、どう申し訳すれば?……』
『それは……ワシがあとで
「了解、しました……。みんな、ワゴンと装甲車に」
笹は、通信を終える。すぐに対応を聞きたいところだが、まずは指示に従う。
護衛たちは、一台のワゴンに乗り込む。上はどう判断されたかに耳を傾け見守る。
「フルアクセスの許可が下りました。
「分かった……」
「マキナ様たちは、装甲車で屋敷にお戻りください。ご学友は五条様、お願いします」
「ああ、かまわん。元よりその
五条ツバサ先生が答える。
「いや、オレも行く。拐ったヤツに
「しかし、直接
「承知の上だ」
笹は、オレの同行をお館様に報告すると、仕方ないと了承を受け、オレの護衛を言い渡される。
「見つけた! 湖西に移動するワゴン車、乗り換えもナンバーも変えていない」
「よし、行くぞ!」
「私も付いて行く。ケガしてたら医療関係者がいると便利だよ」
アヤメまで付いてくると言い出す……。
「私は……何も役立てないかも知れないけど……連れていって」
カエデもか。
「うちは……」
ツバキは、苦々しく思っているが役立てないと考えているのか、その先の言葉を継げないでいる。
「ツバキ様以下は、お戻りください。必ず、キョウ様を取り返します! 五条様はご学友を。みんな、情報リンクしてくれ」
「「お願い」」
「──キョウちゃんをお願い」
「──頼みます」
「では、行ってきます」
ツバキたちを残しワゴン車二台で出発する。
「ヤツラ、西へ行ってどうするんだ?」
「分からない」
「街中に隠れて目をくらませ、別の車にするとか?」
「待て。左折して連絡橋に入るぞ」
追尾している
「湖南に逃げるか」
「空港かも?」
「空港じゃあ、どうやって荷物検査を──」
「隣国か?!」
「確かに、それならば、検査はされない」
そうだ。キョウに
「
「もう、やってる……見つけた。
「──上出来。何とか
コンビを組んでいるだけあって
「──そうか、その手があった」
羽衣は、妙案が浮かんだようだ。入場ゲートを通過させるのに遅延処理させるよう介入すると言う。
危険物持ち込みの検査をゲート管理者に追加したと報告する。
待ってろよ、必ずキョウを取り戻す。