【悲報】皆がボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~ 作:ペロりねった
「キョウちゃん、無事だったんだね?」
「ああ、危ないところだったが
「それで何か問題が?……」
重苦しい
「──アヤメ姉さん次第なんだね……うちもキョウちゃんのところに居るよ……」
そう言い、ツバキは子供たちを追って寝室に向かう。
「ただいま~……って、どーしたの?」
能天気なアヤメがリビングに顔をだす。
「アヤメ
さすがにカエデもアヤメに文句を言う。
「キョウが赤子が居ないと言って、ふさぎこんでいる。お前が要らないことを言ったせいで……」
「何か言ったっけ?」
「マキナ姉が
「妊娠してるんじゃないの?」
「まだ、してない」
また言いがかりをつけてくるアヤメに反論する。
「検査はした?」
「妊娠してないのに、するわけなかろう」
「これだから素人は……」
さも専門家だと言うようにアヤメが処置なしとばかりに
「ここに妊娠の
「だ、誰が
「はあああ……」
自分と同じ反応で、不本意ながら妹だと確認できた。
「と、とにかく、検査してダメだったら次は秋だね?」
そろそろ、春期は大詰めだし……と、アヤメが細長い箱を差し出してくる。
「それは……」
「妊娠検査薬。さっさと検査してすっきりしなよ」
「妊娠してないのにムダだろう?」
「ムダでも何でも、やってみれば?」
「何? 怖いの? 手伝おうか?」
「バカにしてるのか? ひとりでできるわ……。しかし、
「コーヒーでもガブ飲みする?」
「はあああ……。食後のコーヒーでも飲むか……」
コーヒーブレイクで落ち着くのも良いかと、メイドを呼びコーヒーを用意させる。
「そんな……」
トイレに立ち検査器に尿を当てる。しばらく待つと
「マキナ姉、どうだった?」
トイレのドアをノックしてカエデが聴いてくる。
「……ちょっと調子が悪い、な」
「調子って……。アヤメ姉、検査薬の調子が悪いって~」
「
「……分かった。妊娠してるって決定?」
「まあ、そうだね~。お
「マキナ姉の妊娠が分かれば、キョウちゃんの気落ちも解消するかな~?」
「少しはね~。産まれるの先だから……」
トイレの外がうるさい。好き勝手言ってるが……これは間違いだ。
「アヤメ、他に検査薬はないか?」
聞こえてくる
「どれ、見せて?」
「いや、これは違うんだ」
「はいよっと!」
「おい!」
詰め寄るアヤメから検査器を
「これで妊娠してるの?」
「ほうほう……ほんの初期の、
二人して検査器のマーカー表示窓を確認している。
「違う。間違いだ──」
「まあまあ、落ち着いて。何なら血液検査してみる?」
アヤメが押し戻してソファーに座らせる。
「おめでとうございます、マキナ様」
「「おめでとうございます!」」
「私は、
「あっ、おい! 待て」
護衛たちが祝いを述べ、先走って打木がリビングから駆け出す。
「まあまあ、心を落ち着けて。妊娠初期は気をつけてね。月並みだけど……」
「そうだ。夕食は何か御祝いにした方が良いね?」
「ねえねえ、妊娠とか御祝いって?」
寝室からツバキが戻ってくる。
「マキナ姉に子供ができたんだよ」
「えええっ、子供ってそんなに
「まあ、そうだよ、ね……そこんところアヤメ姉、どうなの?」
「ふふふぅ~ん、キョウちゃんは特別、だからね~」
わがことのようにアヤメが胸を張る。何を浮かれてるんだ。そう簡単に妊娠などするものか。それが、ぬか喜びにならないと良いがな。