【悲報】皆がボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~ 作:ペロりねった
長いエスカレーターを折返し折返し、
「こんなに深くて地下水は大丈夫かな~」
「むしろ地下水対策で深いと聞いた気がするな」
「そうなんだ。伊勢
「深いな」
「ふう~、やっと底か~」
「こっちだ」
やっとエスカレーターが終わる。ジオフロントの底に着いた気分だ。
道中、マキナは相変わらず気のない返事ばかり。
「エレベーターがあればいいのに」
「あるが、個室はマズいだろう」
「……ああ」
そうか、ボクを
「上《のぼ》り線は、あっちだな」
「うん」
階段を下りると上り線のプラットホームに着く。
頭上の運行表示板には、先着・
「ちょうど列車が来るな。しっかり勉強してこいよ」
「いや、もう卒業だから」
「編入手続き、早くしてね」
「そういう浮わついた気持ちがダメだと言ってる」
「わ、分かってるって」
「みんな、元気でね?」
「そんな、もうお別れみたいに言わないで……」
「きっと帰ってくるから~、キョウちゃん」
「あ~、はいはい」
「来たな」
ヒューンという音が聞こえ、耳がつんとしてくる。
マキナの言葉どおりエクストリームがプラットホームに姿を現す。先頭車両は青と黄色のストラップが入った銀色のロケットに見える。
「待っててね」
そういいカエデさんが抱き着いてきてキスしてくる。
「あっ」
感嘆したツバキちゃんも、おずおず抱き着いてきてカエデさんを押し
今さらなので二人を受け入れる。
列車の
「おい、着いたぞ」
一両三十メートルくらいの車両が八両は連結され目の前に停まっている。
「それじゃあ……」
「それじゃ、また」
「うん、待ってる」
「じゃあ、しっかりやれよ」
「うん」
「分かってるって」
二人は小さく手を振り、
ボクも小さく手を振り見送る。
しばらくして列車のドアがプシュっと音を立て閉まり乗降ゲートも閉まると、列車がするする
「行っちゃったね」
「そうだな。連れて来るのも一苦労したが送り返すのも手を焼くとは……。帰るか」
「うん」
タマちゃん
少し感傷的になりながら、降車客の流れに乗って連絡階段に向かう。もう遠慮することなくマキナと指を
「──リニアのプラットホームで公然キス」
「──キョウちゃんの
もと来た
「妖しくも怪しくもない。妻の二人だと書き込んでやれ」
護衛に振り向いてマキナが言う。
「ダメだよ。余計な情報を与えたら」
「……それもそうか」
ボクの提案にマキナも
「──若い女は新しい妻、らしい。もう
「──マキナ様は〝
「ほぉう……」
ぴきぴきとマキナの額に青筋が立つ。
「
それは、さすがに
「私にそんなこと出来ません。まず、被害
「じゃあ、そうして」
「いいですけど、単なる未婚者のやっかみですよ?」
「じゃあ、早く結婚しろって言って」
「そんな無茶な……」
「──うわっ。キョウ様は〝
「それって、ほぼ実況に近くない?」
そう言って後ろを振り向く。
「直後に中傷者、発見。確保」
その
「ち、違います」
「全然」
「マジ捕まえます?」
「捕まえて」
「──待て待て。放っておけ」
「でも……挙動不審だよ」
「挙動不審だけでは護衛といえど捕まえるなんてできないぞ」
マキナが小声で
「──一旦、後ろをやり過ごす」
エスカレーターの折返しで改札へ向かう流れから外れる。後ろにいた人たちが追い越しエスカレーターを流れて上っていく。
「悔しいな~」
「公衆の面前でべらべらしゃべるからだ」
「だって~」
「地下街で
「ほんと?」
「ああ、なんなら昼を食べてもいいぞ」
「いいの? あ……でも……」
「なに?」
「何でもない……」
ボクのご