【悲報】皆がボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~ 作:ペロりねった
「……来た!」
私は
あのポヤポヤした母親ならばキョウが十六になって婚姻可能になれば、
キョウの身売りをしない限り
かの家の資産状況からして負債を解消できる余裕ある金額を提示した。
高校卒業間近なら競争相手も増えるかも知れないが、婚姻年齢に達してすぐならばほぼノーマークのはず。
資産──というか負債額をほぼ把握しているのも、こちらには好都合に働く。
婚期を延ばしのばし、適当に理由を付け続けるのもキョウ君を獲得すればもうしなくて良い。
待ち遠くて、新居──愛の巣を建てたフライングは笑い話だ。
親族の
蒼屋家からの返答は
うちの提示額をその時点で超える
三ヶ月は辛抱して更なる高額提示を待ったのだろうから、
早速、お見合いを取り付けると、
まあ、キョウの身上書を見せて婚姻の了解は取り付けているので、
「初めまして、喜多村マキナです」
蒼屋家から型通りの
そこは系列のホテルの喫茶室、奥の席に移ってお見合いに臨む。
落ち着いて話ができるのは勿論、他の
立派な好青年になったなあ~。相変わらず小柄ではあるが。
改めて
負債の肩代わりに、婚姻すれば新居で同居、だ。
同居は
母親は前のめりで聴いているから問題ない。キョウは──少し所在なさげだが、たぶん大丈夫。
万事を
キョウたちと別れ、午後の業務に備え帰社していると携帯が鳴る。
相手はキョウの母親だ。別れたばかりだと言うのに電話で了承を伝えてきた。
小躍りしそうで
返事が早すぎだろう。一晩は議論して返答しないか?
平静を
それからは、あまり記憶が定かでない。
家に来ると了承してくれたので舞い上がって幸せホルモンが
ああ、早く家に連れて帰りたい。
気がつくと
しかし、まだ仕事が残っている。くうぅ~、早引けするか?
さすがにそれは社会人としてダメだろう。
仕事の決済で、かなり待たせキョウを家に連れ帰った。
帰宅して冷静になると、我ながら浮かれすぎたかと思う。何もかもちぐはぐな対応だ。
今日は何もしないくらいで丁度いいかも知れないな。
赤井さんがいるとは言え、
赤井さんと作ったと言う料理を食べ、キョウの
赤井さんが帰ると、辛抱できなくてキョウの部屋へ行ってしまった。
特に理由もなく部屋を訪れるのは変だろうな。適当な──勿論、お
返事がないのでドアを開けた。無用心だ。
中を
ベッドに腰かけるキョウのとなりに座って……、座れたことで
が、確かなことは私はキョウを手に入れた、ってことだ。
朝、起きて幸せ過ぎて、それが逆につらく
私は力に任せて強引に、そう受け入れざるを得ないよう仕向けてしまっていたのではいないか?
全てが上手く運び過ぎて、魔が差していたのではと自責する。
しかし、朝のキョウの態度は昨日と変わってはいないで安心する。それが逆に
キョウの顔をまともに見られない。
ああ、これからは自重しよう。
朝食のあと、服など買いに出かけた。また、私は自分を押し付けていないだろうか?
今夜もその
ダメだ。ダメだ。自重するはずだったのに。舌の根も乾かぬうちに暴走する私。
風呂を一緒に入ってしまった……。
言ってしまった。キョウは着てくれるだろうか?
ああ、ごめんよ、キョウ。明日からは、まともな私に戻るから、今夜だけは……。
キョウは想像どおりの姿で部屋に現れた。
朝食を食べ、キョウを学校に送っていく。夜まで離ればなれか……。
仕事を処理していると社長──母から連絡が入る。今朝、会議で顔を合わせたばかりじゃないか。
何だろうと確認すると昼食のお
自問するも答えは出ない。昼になるとダイニングホールの一角の役付き用のテーブルに社長が着いて食事していた。
私も対面に着席して食べ始める。
「婚約したその日に相手を連れ込んで、昨日は婚姻届も済ませたそうだな?」
開口一番、
まあ、一昨日に婚約の連絡だけはしていたから知っているだろうが。連れ込んだ、はない。
「よくご存知ですね」
「いつ、家に連れて来てくれるんだい?」
「この週末に本家に行くので、その内にと考えています」
「そうか……。まさか我々を待たせた結果、いきなり婚約の次の日に結婚か。それで、
どこまで知ってるんだ?
「ええ、素晴らしい子です。素直で従順で
「
これは下世話で
「はあ~。大丈夫ですよ。立派な男の子です」
「
「ど、ど、
トラウマを
「……ふむ? 思い過ごしか。下世話な話は声を
「母さん──社長が変な話をするからです」
こっちが全くだ。人の身の下は放っておいてほしい。
「まあ、今夜にでも味見をしておけ。喜多村の大事だからな」
母は
う~む、身内から
もう放さないし、放す
心も身体も。
※注)童貞は、わらべの貞操なので、男の子、女の子に区別なく使えます(だったはず)。