【悲報】皆がボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~ 作:ペロりねった
お嬢さんの年齢を聴いて、にべもなく断る。いくらなんでも年が若過ぎてダメでしょ?
「そうは、行かないよ」
院長は、病室のソファーでは泊められないと言ってくる。
それは横暴では? と思ったが病床の数と入院者の数が合わないのが
宿屋やホテルが宿泊者を
「いい加減にしてください。十数万だか数十万だか知りませんが、特例、
払うのはうちの旦那だけどな!
「だから、把握していない患者や近親者でもないのに病院に泊めおくのは、条例と厚労省の指導違反なんだよ?」
「ぐぬぬぬ……」
「諦めて、娘を引き取ってくれ……」
「いや、引き取りなんかしませんよ──」
ただ、一夜の
「──なんですか? ボクに押し付けて、なし
このタヌキ院長……婚姻って言葉が出た時に、薄ら笑いしたよ? 一瞬だったけど。
いや、本当にボクとくっ付けるつもりなんだ。
なんで? 意味が分かりません。
必死に
「院長先生、それが狙いですか~?」
表情筋に任せて、いっそ笑ってやった。
「……なんの事かな?」
「お嬢さん、何かしら問題を抱えてる、とか?」
「ギクッ、そんなものは存在しない」
怪しいなあ……その反応。
「おじょ──ジュリア(仮)、学校は楽しい?」
「ハッ。あんな所、ゴミ
「では、学校には……」
院長の顔が引くつく。なにやら、懇願するような顔つきだ。
だが、彼女の願う顔を、肝心のジュリ(仮)がボクを見ていて気づけないよ。
「行くもんか。人を珍獣みたいな目で見やがって……」
「では、いつも家に居る、と?」
「当たり前だ!」
「あ、バカ」って漏《も》らして院長がまた、頭を抱えてしまった。そうですか、登校
「はあああ~。ジュリ(仮)さん、学校には行く。卒業して高校に入る。そしたら、ボクを好きにしていいです」
「ほ、本当か? 本当に?」
「本当か?」と院長も顔を上げてこちらを見る。
本当だよ。横のマキナはいい顔してないけどね……。
まあ、娘を
「ただし! 高校を卒業しないとダメですからね?」
これは念押ししとかないと。まあ、三年間もあればボクの事なんか忘れるだろう。
……忘れる、よね? 忘れてくれたら、横暴な宿泊費、払わなくてよくならない?
え? ならない? 左様ですか。
院長と娘さんに将来成人したのちに○○、という約束を取り付けて宿泊の権利をもぎ取りました。
「ジュリ(仮)さんの本当の名前を教えて?」
「だから、オレはジャック・ジュリ──」
「その設定は、いいですから」
「──設定言うな!」
「院長?」
「メイ──」
院長に振るとボソリと彼女の名前を言う。
「わ~わ~!」と本名・メイさんが声を上げるが、もう遅い。ちゃんと聴こえたから。
「
「……ああ、よろしく」
名前を知られて落胆するも、気を取り直したように、いちいちポーズ取らなくていいから。
メイって悪くない名前なのにジュリの設定はおいても教えてくれて良いよね。
ようやく護衛の一泊は許可された。彼女とは将来○○が決まってしまったけれど。
それからの新居への入居もゴリ押しされた。
うちは部屋がたくさんあるから
院長、どれだけ部屋から追い出したかったんだろう。
とほほ……。さて、病室へ戻って寝ましょうか?
宿直室をお
ボクとマキナ、反対にジュリさん改め香具羅《かぐら》メイさん。後ろに護衛の
メイさん、背が高い。マキナに追い付きそうだ。ボクが際立って低く見える、くそ!
どうして院長は、男で娘が釣れると思ったんだろう。
「メイさんは、男は要らない(設定)ですよね?」
「…………」
「ジュリ(仮)は、男は要らないですよね?」
本名を言ったのに、知らん顔したのでナリキリ名で訊いてみた。
「それは、……そうだが、……お前がどうしてもと言うなら考えてやらなくも、無い」
「…………」なるほど? 何、勿体ぶってるんだよ。
ポッ(///∇///)って頬を紅くして……もうジャクジュリじゃ無くなってます。なんだかな。
いっちょ前に、男に興味が出て来ましたか? 共学、うちの
女✕女は
ジュリ様は、薔薇(女✕女)で男は要らない、って設定なんだけど設定ブレイカーだよな、彼女。
まあ、しかた無い。って、なんでジュリ(仮)さん、病室まで付いてくるのさ?
「もう帰って良いですよ? ジュリ」
「護衛が二人では心配だ。オレが
直後に歩くの護衛を前に良くそんな事を言えますね?
「ええっと、院長には許可いただきましたか?」
「あれに許可など、要らない。わた──オレは、オレの思うように生きる」
「……もう、
「お、お前が心配なんだ」
「付いてきてどうするんですか?」
「だから、お前の
「明日、学校は?」
「わた──オレは学校など行かない」
「学校を卒業できない人は、ボクを好きにできませんよ。学校は必ず行くこと。マキナさん──」
ボクは、マキナにお願いして、病室に泊める許可を院長に取ってもらうようお願いした。
苦い表情で電話するマキナ。電話が終わったらマキナが首を
なんだよ、娘はいいのかよ。あの院長は信用ならん。
「メイさん、今夜は仕方ありませんので、泊まっても良いです、学校は必ず行ってください」
「お、おう」
あ~あ、変なのに