【悲報】皆がボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~ 作:ペロりねった
運転席?
「でかいな。ちっこいの無いか?」
ヘルメットを用意して頭に被せてくれるが……ぶかぶかだ。しかし、「ちっこい」の言葉が
「それで最小です」
「仕方ない」
「ああっ、それ……」
ヘルメットを着けるとキーンというかヒューンというか、高音の
「ちょっと、そっちも返して」
「仕方ありませんな」
まったく油断も
ボクの前チャックを開けて、パジャマを突っ込んでくれる。
って、ちょっとぉ、胸、触ったよね今。
ついでに、お弁当の入ったコンビニ袋、ガムテープでくるぐる巻きにされたそれを渡してくれる。
それもあったね。でも
座席周辺を見回しもて余していたら、またしても胸に突っ込んでくるエロい人。
「
「後ろを
地上から若い女性が
後席に乗る人、運転手、操縦者か。
エロい人とはエロい違いだ。お胸も
「よろしく、
「牧野二
牧野さんが後席に乗り込むと、キャノピーが下ろされる。操縦席は真っ暗になってベルトが
お弁当はともかく、お菓子はダメになったよ。買うんじゃなかった。
ヘリコプターで
「真っ暗で何も見えない……」
『大丈夫ですよ』とヘルメットのイヤホンから牧野さんの声がする。
するとすぐにキャノピーに外の景色が映し出された。よく出来てる。
『ゴーグルを付け着けると、もっと見えますよ』
「おおっ……」
なるほど、言われる通りゴーグルを着けてみると後方を除くほぼ全方位が見える。
自分の身体も
子供の教育には良くないとも言われたし。
前下方にはトラ
それに
「もう、エンジン? は掛ってるのかな?」
『もちろん』
後席の牧野さんからまた助言がくる。
イヤホンからキュキュッと音が出る。
『南方海上に
『ラジャ。なる早で上がる』
「なんです?」
『単なる業務連絡ですよ』
とてもそうとは思えないけど。
『ちょっと練習、しましょうか?』
「練習……とは?」
『操縦の練習』
「それ、私に関係なくないじゃないですか?」
『そうですか? 自分が操作できないと
「私が、やる事になったらもう終わってる気がしますが?」
『地上とキスするまでは
「はあ~、分かりました」
『ユーハブ』
「何です?」と
言われた通り
『そうそう。もう少し引いたら上昇の角度ですよ。次、
「こ、こう?」
『そうそう、それで下降します。次、
「こう?」
『そう。すぐ戻して。つぎ左』
「こう?」
『そう。すぐ戻して。今、右ロール──右に転がってして停止、左に転がって停めました』
「は、はあ?」
『次で最後、右
「これで良いですか?」
『いいですよ。じゃあ、タクシー──誘導《ゆうどう》路に出ますか』
「はあ?……はい」
『
『二三五、Aランウェイ待機位置にて待機、オーヴァ。っせぇ~んだよ。なに
『
カンセイさんとやら、心の声がだだ
『──では、左を
「はい……」
ヒィーンと音が
そのあと、言われるがまま、ペダルを
『四〇五SQ、二三五、離陸を許可します』
『ラジャ、離陸します。オーヴァ』
『ご安全に(怒)』って、また感情が出てる
『引いてと言ったら、さっき引いた位置まで引いて』
「りょ、了解」
『いっき、まっす、よ~っと!』
そんなノリは要らない、牧野さん。きっと……。
『V1超過……Vr。引いて』
牧野さんの言葉で操縦桿を引くと機体が上に
「飛んでる、飛んでる!」
『そうですね~、飛んでますね~。もう戻していいですよ。少ししたら……少し前に倒します……』
浮わついた
ぐんぐん、機体が青空の中を上がっていく。脚があるであろう場所には、映し出された街並みと森林が小さくなっていく。
『キョウさん……今』と牧野さんの合図で操縦桿を前に倒して戻す。
すると水平飛行に移って、イヤホンから知らない人の声が聞こえる。
『二三五、こちら三〇三、
『見えてるよ。対処は仲間に任せて古都へ飛ぼう』
『もちろんだ。自分の三〇三、二三五、二七八の縦列』
『了解。周囲、機影なし、IVS起動。キョウさん、右ペダル踏んで』
「はい」
言われた通り右ペダルを踏むと機首が右に向く。すぐ指示が来て、それを戻した。
「あんまり景色がキレイじゃないな~」
ゴーグル越しではコントラストが
『ふっふっふっ~』
牧野さんから含み笑いが聴こえてきて、おぞけがした。イヤな予感がする。