【悲報】皆がボクを狙ってる?~婚姻したら裸にされるし拐われそうになるし、挙げ句、狙われてるって誰得ですか?~   作:ペロりねった

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69.おままごと、ってなんぞ?

 

 

 サキちゃんと話しているうち、「ただいま」の声がドアの方からした。

 

「お帰りなさい」

 

 急いでドアに行き、家に帰ってきた(てい)のタンポポちゃんを迎える。

 

(おそ)い!」

 

 とタンポポちゃんがカバンを投げつけてきた。なんとかそれを受け止める。

 

「ちょっとぉ、痛いよぉ~、タンポポちゃん──」

 

 カバンを投げちゃダメ、って言おうとしたら、

 

「うるさい、疲れて帰って来たのに、口答えとは何ごとだ! やり直し!」

「え~~っ?」

 

 これって、ボクが悪いの?

 

 仕方ないのでバッグをタンポポちゃんに返し、テーブルまで戻ってやり直し。サキちゃん、声を押し殺して笑ってる。

 

 テイク(ツー)

 

 

「ただいま」

「お帰りなさい──」

 

 すぐに迎えたのに、またカバンを投げつけられた。

 

 なんでよ?

 

「出迎えは裸エプロンと相場が決まってる」

「そんな、ご無体(むたい)な……」

 

「よし! その返事はよい」とタンポポちゃんに()められた。

 

 なんだかな~? 裸エプロンが相場、ってなに。

 

「エプロンなんて無いよ?」

「う~ん……まあ、仕方ない、か? 裸出迎えで勘弁(かんべん)してあげる」

 

 と妥協(だきょう)するタンポポちゃん。

 

「ええ~っ?! 裸なんてイヤだよ」

 

 そんな勘弁は要らないよ。

 

 ボクの抗議に、妻は文句言わない! と一喝(いっかつ)される。

 

「下着姿でワンピースを前掛け(エプロン)にすれば、どうじゃ?」と建設的にサキちゃんが提案する。

 

「ええ~っ? それも裸じゃん」と、抗議する。

 

「キャミソールを前掛け(エプロン)にしても良いぞ? キャミソールかワンピースか、どちらでも選べ」

 

 反してサキちゃんが、答えの決まった選択肢(せんたくし)で「どうする?」と訊いてくる。

 

「分かりました……」

 

 テーブルに戻りしぶしぶワンピースを()ぐと(うで)生地(きじ)で首にくくってエプロン代わりにする。

 

 買ったばかりなのに、シワになっちゃうよ。

 

 タンポポちゃんの後ろに(ひか)えるマナちゃんが、ボクが脱ぐのを見、鼻息を荒くしてる。

 

 テーブルにいるサキちゃんは、ヒィヒィ言って笑っているのが聞こえる。

 

 覚えてろよ?

 

 ボクは、キャミソールとショーツの姿にエプロン代わりのキャミソールを首から下げて、テイク(スリー)

 

 

「ただいま」

 

「お帰りなさい」と繰り返し、やっとカバンを受け取れた。ホッっと一息。

 

 今度はタンポポちゃんがワンピースを脱ぎだす。

 

「ちょ、ちょっと~?」

「ジャケットが無いから、その代わり」

 

 はあ~……なるほど? 一応、それに従ってワンピースを受け取る。

 

 タンポポちゃんに付いてローテーブルまで戻ると、後ろから「ただいま~」とマナちゃんが呼ぶ。

 

 ボクは、急いでドアまで戻る。

 

「お帰りなさい」とポシェットを受け取り、脱ごうとして脱げないワンピースを脱がせてあげて受け取る。

 

 ポシェットとワンピースを持ちサキちゃんの後ろについてローテーブルへ戻る。

 

 するとまた「ただいま」の声がかかる。これ、忙しいよ。

 

「はいはい」とドアへ急いでアリサちゃんを迎える。

 

「はいはいじゃない。はいは、一回」

 

「はい!」と返事し直して、クラッチバッグとワンピースを受け取りテーブルに戻った。

 

 あ~、なんか改めて男の悲哀(ひあい)を感じてしまうよ。

 

 サキちゃんは、笑い過ぎで顔が真っ赤に、お腹を抱えヒィヒィ言ってる。

 

 

「サキ様は?」

 

 タンポポちゃんはサキちゃんに出迎えされないのか()いている。

 

「ヒィヒィ……わしか? うむ。やっても良い」

 

 笑い過ぎて目尻に涙を浮かべるサキちゃんが答える。

 

 って、あんたもやるのか。

 

 

「ただいま」

 

 ドアでのやり取りを繰り広げるが、サキちゃんはワンピースを脱がないようだ。

 

 裸をはばかるお年頃みたいだしね。

 

 でも手招きするので、なんだろうと腰を(かが)めると、人さし指でツンツン自分のほっぺをつついてキスを要求する。

 

 まあ、それくらいならと、サキちゃんのほっぺにキスをする。

 

 そしたら見ていた子供たちが「ずるい!」「私も私も」「それを忘れてた~」と猛抗議。

 

 三人に出迎えのキスを要求され、仕方なく皆のほっぺにもキスをした。

 

 つ、疲れた~。出迎えでこれなら食事シーンはどうなるのよ?

 

 

「それで食事ごっこはどうするの?」とボクは訊く。

 

「皆、お菓子出して」

 

 タンポポちゃんの言葉に皆、ペーパーナプキンの包みを取り出した。

 

 オウ! なるほどお菓子を食事代わりにするのね?

 

「キョウはテーブルに寝て」

 

 唐突なことをタンポポちゃんが言う。

 

「テーブルに寝る?」

「そうよ、早く!」

 

 よく分からないけど、ボクはテーブルの上に横になる。するとタンポポちゃんにワンピースごとキャミソールを(まく)られる。

 

「ちょ、ちょっと?」

「食器が無いからキョウが代わり」

 

 ほう……なるほど?

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんなワケあるか~!

 

 

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