大海は視えず   作:魔剣グラム

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すっごく久しぶりに投稿します。
魔剣グラムです。
多分、BLEACHも書きます。たぶん。


プロローグ

……あぁ。

無常なんだ。

俺なんて。

 

「全てを呑み込め。三叉槍(トライデント)

 

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霊装(デバイス)

それを用いて我々霊装者(ブレイザー)は異能を振るう。

それは時には杖であり、時には剣であり、時には指輪である。

 

魔力を呑み込みながら、異能を振るう様はまるで大自然。

 

只人には抗いがたい、否。

抗えない力を振るう者が静かに、生を受けた。

 

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「……ってヤッベ!仕事に遅れる!」

俺は走っていた。

8時5分。この電車を逃せば、確実に遅刻する。

現在時刻8時3分。

 

魔力を足に集めて、爆発させる。

自分の脚力では加速しえないところまで。まるで視えない糸に引きずられたかの如く。

急激に速度を引き上げる。

「……どうやら、間に合いそうだ!」

足が地面を踏み込むたび、数センチ沈むのを鬱陶しく思いながら。

俺は歓喜を顔に浮かべる。 

最後の一歩は10センチ近く沈みこみ。

 

俺は翔ぶ。重力すらも振り切って。

 

5メートルほど。そのおかげもあって。

どうにかぎりぎり電車に転がりこんだ。 

 

 

 

「なにか申し開きはあるかね?」

 

俺は理事長の前で、無表情を保っていた。

 

どうやら、俺がアスファルトをバキバキに踏み抜いたこと。それが後に一般市民から通報が入り、問題になったらしい。

特に、最後の一歩。それは靴型までくっきり残っていて、周りに同心円上にヒビ割れも走っていたらしい。

 

「………気のせいじゃないですか?」

 

俺はなんの気無しにその答えを返した。

あ。理事長の額に青筋が浮いた。

「……ほう。このカメラの映像を見ても同じ事が言えるかね?」

カメラにはくっきりと俺がアスファルトを踏み抜く映像を捉えている。

「私によく似た人ですね。世の中には似た人が3人いる、というし」

「この痕、どこまで続いていたと思う?なんとお前の最寄り駅まで。その後、この学校に来た時間を逆算すると、残念ながらピタリと一致してしまうんだ。いったいどういう偶然だろうな?」

「すごい偶然ですね。ハハハハハ」

「すごい偶然だな。ハハハハハ」

一瞬の沈黙。チャイムが鳴り響いた。

「私、授業がありますので」

 脱兎の如く逃げ出そうとする私。

 「……まぁ、落ち着きたまえ」   

その手には白銀の拳銃が握られていた。

……やばっ。

俺は無言で魔力を戻す(・・・・・)

バシャッと。水の中を弾丸が貫通する音が鳴り響いた。

 

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「センセー」

「なんだ?」

「また理事長に怒られたの?」

「そうだ」

あの女。本気で撃ってきやがった。

か弱い男相手になんたる所業だ。

俺は限定Dランク。この学園にいる間はDランクというものだ。

魔力量はEランクの中の真ん中くらい。

基本、Eランクに対する攻撃じゃないぞ、全く。

ここは破軍学園。そこの1クラスだ。

俺はそこに教師として赴任している。

 

俺が得意なのは『魔力制御』。

 

フツーのやつが10の魔力でやることを、0.1の魔力でやることが俺はできる。ちなみに迷彩は苦手。

 

ゆーて普段は、そこまで変態的な制御をする必要はないのだが……。

 

クセだな。魔力を抑えるという事が。

 

俺は欠伸を噛み殺し。

のんびり楽しく授業を再開した。この時間は、魔力制御の練習をする。

主な内容は、魔力粘度を用いて様々な形を作ること。完璧な正方形や球体、三角錐などを作ることだ。魔力粘度は魔力でイジれるからどんな形にもできるんだが……。

「………」

「……ヤベェヤツだな」

俺は当然魔力制御できるから、できるんだが……。

無言で優男のフィギュアを、魔力粘度で作っているヤツがいる。

……精巧すぎる。うめェ。

「……黒鉄珠雫か。魔力制御上手いな」

「………」

集中してんのか。それとも単なる無視か。

………コイツの場合、後者も十分ありえる。

まぁいい。どうでも。優秀なら、それはそれで。 

 

他の生徒はまだ球体とかを作っている段階なのに、コイツだけはるか高みに登っている。

 

かと言ってなぁ。………これ以上は能力使わないとできないし(・・・・・・・・・・・・)

 

この娘に教えられはするけど、この娘自身は必要だと微塵も思っていないみたいだし。

 

あと俺は医療系魔法が苦手(・・・・・・・・)ってこともあるし。

 

千里の道も一歩から、だ。

俺は俺的に俺のクラス全員(魔力制御が甘いヤツら)を見回し。

「質問があるならなんでも聞くように」

とだけ言った。

質問は来ないが、時たまあまりに酷いと口を出すくらいだ。

 

 

 

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「先生」

「なんだ?黒鉄兄」

急に声をかけられ驚く。

「………なんで僕だけ特別メニューなんですか?」

霊装(デバイス)を持った黒鉄一輝が口を開く。

「お前の魔力じゃあ粘土はムリだ。そんな事はお前もわかってんだろ?」

黒い鋼を持った侍は、無言で頷く。俺は人智を超えた魔力制御でようやく粘度を動かす事ができる。

だがコイツは。

 

……俺より魔力は少ないし、俺より魔力制御が下手だ。

 

だから多分ムリだろうなと思ったのだ。

 

「だから、俺のマネをしてもらおうかなと思ってな」

魔力制御は優等生クラスの黒鉄。

ソイツが瞠目した。

 

「俺の普段の魔力量はEランクの真ん中くらい。でも、限定Dランクというモンをもらってる。その理由がコレだ」

 

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僕は驚いていた。確かに魔力量は少ないと感じていた。

僕の話ではない。珠雫のクラスの担任だ。

珠雫が言うには、魔力制御の先生らしい。

その魔力量は僕よりも多いが、僕の3倍程度。

普通の魔導騎士としたら破格に少ない。  

 

その破格に少ない魔力が。

 

「………消えた?」

 

感じる事すらもできなくなった。

目の前の先生がニヤッと笑う。

「どーせ、銃弾すらもマトモに受け止められない激ショボ魔力だろ?だったら」

体内に戻して有効活用しようぜ?

 

その言葉は強い。

 

「俺は俺ほど才能がないヤツをみた事がない。俺は俺ほど努力したヤツをみた事がない。俺は俺ほど魔力制御の練習をしたヤツをみた事がない」

キミは確かに剣はすごいさ。剣は、な。でも、

「魔力制御という1点だけで言ったら、私はキミを凌駕する。多分、キミの剣を遥かに超える練度だと思うよ。文字通り、『規格外の魔力制御技術』なのさ。その俺が教えるんだ。安心しなさい」

 

「……1つ質問いいですか?」

「なんだ?」

「どうやってその魔力制御を手に入れたんですか?」

「………俺の能力のおかげなんだが……。俺の能力はあまりに不平等(アンフェア)でね。大会とかに出るのが禁止なんだ。非常時に動かす、そのために。………その国家機密を聞きたいかね?」

「結構です」

 

 




普段の主人公のステータス

主人公の名前 日向 陽斗(ひゅうが はると) 
霊装名    三叉槍(トライデント)
能力名    ■■■■■
魔力量    E
魔力制御   A+
運      D
身体能力   B+
攻撃力    C
防御力    B

総評 限定Dランク
魔力制御が人智を超えているため、特例でDランクとなった怪物。魔力量は少ないが、魔力制御を加算して考えると余裕でDランクの上位〜Cランク下位と魔力量的には肩を並べる。



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