容赦のない飯テロに晒されつつもダイエットがんばるデリシャスパーティ♡プリキュア 作:爆散マッスル☆叡智
あの、キュンと胸が切なくなるくらい綺麗だった、夕焼け空。
強烈に心に焼き付いた、出会いと別れ。緑色の美しい子――――
「うぅ、腹へったミル……」グッテ~
その翌日、さやかちゃんのお家の庭に、何故かものすっごい
「……あ、あのぅ(オドオド)」
「――――ッ!? さやかちゃん!? どうしてこんな所に!!」ガーン
ザザッ! とミルミルが後ずさり。
えらく迫真の表情ですが、「お前が何をしとんねん」と、さやかちゃんは思いました。
そして、なんかさっそく再会出来たなって。労せずして。
「い、いけない……! 来ないでよ! ぼくに関わっちゃいけないミルっ!」
そう地面に寝っ転がりながら、じたばた。
でも羽を広げることも、空へ飛びあがる事もできません。とっても苦しそうな様子。
「けれど! ああなんて事だろう!
こんな時だってゆーのに、ぼくの身体は、ちっとも動いてくれないんだミルっ!」
沈痛の面持ちで、悔しそうに地面を殴る。
まぁこの子は鳥なので、可愛くパタパタやってるだけですが。
「プリキュアとエナジー妖精は、魅かれ合う……!
たとえ、どれだけ離れていたとしても、いつか必ずめぐり合う定め!
そう! 魂が共鳴しているんだミル! ふたりでひとつだからっ!」
「ゆえに! なにげなしに飛んでいたハズが、こんな所に辿り着いてしまったミル!
まさか、意図せずして、さやかちゃんのお家に来てしまうとは!
ぼくにそんなつもりは、ZENZENなかったのに! なかったのに!(二回)」
「たしかに、これはロマンチックだミル!
あの心に迫る、切ない別れから一転! いたいけな小動物であり、大切な相棒のピンチ!
そこに颯爽と駆けつけた、我らがキュアアピタイト!
誰よりも心優しき、麗しのヒロイン! この春から中学二年生!」
「くっ……! 出来過ぎてるっ!
これはもう運命と呼ばざるを得ないっ! 圧倒的な説得力ミル!
ぼくとさやかちゃんが、相性バッチリだって事を、示しているかのようだ!
ぼくらは唯一無二のパートナーだとッ!(迫真)」
えっと、ツッコミを入れたいのは、山々なのですが……。
でも私、「いっぺんコイツ最後まで喋らせてみよう」と思います。
どう落とし前つけるのか、見てやろっかなって♪
それにしても、よぅ喋りおるなぁ、この鳥さん。
「いいんだ! 言わないでおくれ! ぼくには分かってるミル!
そんな大切なぼくを、グーペコで死なせるワケにはいかないって、君は思ってるんだろう!?
昨日はあんな事があったってゆーのに、それをニコッと笑顔で許してまで!」
「どーせ君は今、『冷蔵庫の中身って何があったかな~?』と考えてるんだ!
何を作ってあげようかなって、ウキウキと思考を巡らせているに違いないミル!
分かるよ……! ぼくにはっ……! 他ならぬ君の事だものっ!」ウルウル
「でも知ってるかい、さやかちゃん?
大切な客人をもてなす為に、馬を走らせて買い出しに行く……。それが“ご馳走”という言葉の語源なんだミル!!」
「そんな風に、ぼくをおもいっきり、もてなすつもりなんだろう!?
いっぱい食べさせて、腹パンパンにしてやろうって、そうウシシと企んでるんだろう!?
昨日の夕飯の残りとか、冷蔵庫の余り物で作る料理じゃなくぅーっ!!」
「ぼくらの初めての食事……、忘れられない大切な思い出となるであろう、今日を!
この上なく華やかに、そして豪勢に彩るつもりなんだろう!? 腕によりをかけてっ!!
今この場で、ふたりのデリシャスパーティを開催するつもりなのさっ!!」ババーン
「……ああもうっ! 君ってヤツは! 君ってヤツは!(二回)
どれだけ心の優しい子なんだミル! 感服だよ!
まさにプリキュア! 君こそが相応しい! 見事也さやかちゃん!!」
「けれど、ぼくは負けないぞぅ! 君の優しさを振り切り、ここから飛び去ってみせる!
もうこれ以上、君を巻き込むワケにはいかないからね☆(ニカッ)
君が為……そう! ぼくは君が為にこそ、あえて冷たく突き放すんだミル! 絶対に!!」
「うぉぉ! 止めないでくれ、さやかちゃん! キュアアピタイト!
ぼくを行かせてくれミル~!
そして、今ぼくのお腹から鳴っている〈グ~♪〉という音を、どうか聞かないでおくれ!」
「こんなぼくを憐れもうだなんて、しちゃ駄目だ!
君は、君の人生を生きるべきだミル!
――――プリキュアになっちゃ、いけないんだミルーッ!!」グゥ~
……
…………
……………………
~5分後~
「チクショウ、うめぇ! うめぇミル!!」
今さやかちゃんのお部屋に、ボロッボロ泣きながらチャーハンを貪る、ミルミルの姿が。
「――――もう駄目かと思った! 死んじまうかと思った!!」エグエグ
すまねぇ! すまねぇ! と語尾に「ミル」を付けるのも忘れて食べる。
女児向けアニメのマスコットだなんて思えないほど、鼻水ダーダー出てます。
「こんなうめぇチャーハン、食った事ねぇミル!
超エビ入ってる! 超エビ入ってる!(必死)」
「よ、よかったですぅ……」
恥も外聞も無い有様、見事なまでの即オチ。
でもまぁ、お腹を空かせてる時なんて、そんなモンですよ♪
誰だって、限界まで空腹の時にごはんを食べたら、こんな風になっちゃうと思いますし♪
余談ですが、さやかちゃんはあんなにも気合の入った「い た だ き ま す !!」を聞いたのは、生まれて初めてでした。
ミルミルったら、ジャンプの主人公が必殺技を放つ時のテンションで、手を合わせてましたからね(羽ですけど)
今だって、「おまえはキツツキか」ってほど、見えないくらいの速さで炒飯をついばんでいます。生きるのに必死。
やがて数分の後、ミルミルが「ふー♪」と満足気に息を吐き、ゴロンと床にひっくり返ります。
心行くまでごはんを堪能し、プク~ッと膨らんだお腹をさすりながら、可愛く寝そべりました。
この子って、かの“キュゥべえ”にも負けないくらい、胡散臭い子ですが……。こうして「~♪」としている時だけは、とても愛らしく思えます。
まさに「ごはんは笑顔」ですね♪
その幸せそうな姿を、さやかちゃんは慈愛に満ちた瞳で、優しく見守ります。
よかったなぁ、喜んでもらえて嬉しいなって、心がポカポカしました♪
「食べ終わったら、
「ッ!?!?」
かと思いきや、突然さやかちゃんが、フラットな声。
「え゛っ!? この流れで追い出されるって……そんなことあるの?
ぼくビックリだミル」
「ウチもですぅ。
こんな冷淡な言葉を、人は吐けるんだなーって」
仮にも小動物。愛し、慈しむべき存在。
そんなミルミルを、ハイライトのない暗ぁ~い瞳で、じっと見つめている。
さやかちゃん自身も、まさか自分にこんな一面があったなんて、思いもしませんでした。
新発見です♪
「えっと、ぼくらはまだ、ちゃんと話すら……。
聞きたい事とか、心温まる交流とか、そーいうのは良いミル?
ほら、不思議な妖精さんがお家に来たんだよ? 胸がときめかない?」
「
今ウチの目には、ミルミル氏が“地獄への使者”みたく映ってますぅ。
ここでなんとか断ち切らないと」ゴゴゴゴ…
「いや、プリキュア的な意思の強さを、ここで出さないでよ。
あと何だ“ミルミル氏”って。はじめて言われたミル」
「おねがい、ウチは静かに暮らしたいの。
「――――やめろ! ちっちゃい子みてんだぞ!? やめろ!(素)」
頭を下げるな! プリキュアが
そう騒ぎながら、パタパタお部屋を飛び回ります。大騒ぎです☆
どうやらミルミルは、さやかちゃんのフラグ管理に失敗した模様。まだまだヒロインの好感度が足りなかったようです。残念っ!
それにしても……、さやかちゃんがこんなハッキリと物を言うなんて、本当に珍しいです。
これは鳥さんがどうこうというより、「ひとりでいたい! 日の当たる場所に出たくない!」という、この子の度を越した引っ込み思案が、そうさせたのかも。
前世モグラだったんじゃないかな? ってくらいの。
勇気を振り絞り、この上ない意志を込めての、陰キャ宣言――――
もうカッコ良いんだか情けないんだか、よく分からない事に。
「ちくしょう出てってやるミル! でもまたごはん食べにくるミル!
ごちそうさまでした、さやかちゃん!
君は料理が上手だね♪ とってもおいしかったヨ♪」
「お粗末さまですぅ」ホッコリ
窓から「うわーん!」と飛び立って行くミルミルを、深々とおじぎしながら見送る。女将かってくらいの所作です。
暫くして、完全にミルミルの気配が消えたのを確認したさやかちゃんは、ようやく顔を上げて一息。
ふぅ、と額の汗をグイッと拭い、いま胸にある不思議な“罪悪感”のような物も、一緒に忘れ去ろうとします。
まぁ正直、ごはんあげたのを感謝されるならともかく、恨まれる謂れなんてこれっぽっちも無いですので、別に気にしなくても良いとは思うのですが……。
けれど、ほんの少しだけズキッとする胸の痛み、そしてコミカルだけどすごく愛らしかったミルミルのことを、頭の中から掻き消すことは、出来そうもありませんでした。
「……ん? なんだろう。
見たこと無いですぅ」
青い空が広がっている窓に背を向けて、お部屋の方に振り返った時、ふいにさやかちゃんは、床に何か落ちていることに気が付きます。
「ぴりかちゃんのかなぁ? かわいい時計……」
これは、意図的だったのか。それとも運命がそうさせたのか――――
ミルミルがどさくさに紛れ、さりげなく置いて行った“ハートキュアウォッチ”。
それを何気なく左手に付けてしまった時……さやかちゃんの道は、決定されたのです。
だってこれ、
◆ ◆ ◆
「やぁ
約1時間後、初めて二人が出会った空地に、ミルミルの姿がありました。
「来るとは思っていたけれど……まさか包丁片手に追っかけて来るとは。
今日は驚きがいっぱいだミル☆」
「……」
土管の上、飄々とした態度のミルミル。
対して、ダークサイドにでも落ちたかのような瞳で、じっと見つめるさやかちゃん。
そして前述の通り、そのお手々にはキラーン☆ と鈍く光る包丁が握られています。
いったいそれで、何をするつもりなのか? もう語るまでもないでしょう(白目)
「ここに来たという事、そして“ソレ”を付けているという事は……。
覚悟は決まったようだね♪ いっしょに悪と戦おうじゃないか♪」
「……」
「歓迎するよ、さやかちゃん。いや……キュアアピタイトと呼ぶべきかな?
なんせ君は、もう戻れないんだから。
プリキュアとしての使命を全うする、その日まで」
「……」
「おや、
こいつぁ、どえらい事になったミル。これから一緒にやってくというのに」
鳥のぼくが喋り、人である君がダンマリ。
これはとてもおかしいとは思わんかね? 笑顔を見せてくれミル。
そう告げた途端、さやかちゃんが「ぬらぁ……」って感じで、包丁を前に掲げます。ミルミルはちょっと冷や汗。
まぁ、今さやかちゃんが持っているのは、“アルミホイルで図画工作した包丁”だという所に、まだ彼女の優しさは失われていない、希望は残されてるんだって事が分かります。
目や表情は完全に死んでますけど、なんとかなるんじゃないかな? って思いたい。
あの一件の後、さやかちゃんがどれだけ一生懸命に外そうとしても、ハートキュアウォッチはビクともしませんでした。
ついでに言うと、これを外そうとする度に、『それを捨てるなんてとんでもない!』というメッセージが、脳内で流れる仕様なのです。うるさくて仕方ない。
やがて、もうどーやっても外せない事を悟り、深い絶望の底に落とされたさやかちゃんは、イソイソとキッチンに足を運び、このコケ脅し用アルミホイル包丁を作成。再びミルミルのもとへやって来たのでした。
「前にも言った通り、君を巻き込むのは本意じゃないミル。
けど、こうして運命に導かれ、自らハートキュアウォッチを付けたとなれば、話は別さ。
これからヨロシクネ! いっしょにガンバロウネ☆」
さやかちゃんが、アルミホイル包丁を腰だめに抱えて突進。
それをミルミルはヒョイっと躱しつつ、機嫌良さそうに笑います。
「フハハ、良い踏み込みだぁ。
しかしぼくは倒せんぞぅ~。ピーチュキチュキ♪(セキセイインコ的な鳴き声)」
「っ! っっ!!」
「飛騨の山中に籠ること十余年、編み出したるこの飛行術、ハヤブサの如し――――
貴様ごとき小娘では、残像すら捉える事も出来まい。
さぁ観念するミル! 命が惜しくばプリキュアとなれぃ!(?)」
「ッ!! ッッ!!!!」
「えっと……冗談ミル。ぼくはさやかちゃんと、なかよくしたいミル。
だから、そろそろ喋って? ちょっと怖くなってきた」
かの初代プリキュアである、なぎさちゃん&メップル。
偉大なる彼女たちのように、この二人もいつか分かり合える日が来るのでしょうか? 私には想像も付きません。
さやかちゃんは終始無言。見開いたおめめのまま、ひたすらミルミルに突進していきます。
その姿は、怒りとかじゃなく、
幼いがゆえの純粋さかな?(すっとぼけ)
「鳥と戯れる少女、か。
うん、とても絵になるし、君とこうしてキャッキャしてるのもいいけれど……。
でもそろそろ、包丁を置かないかい? 時間だミル」
やがて、フワッと土管の上に降り立ったミルミルが、ゼーハー息を切らしているさやかちゃんに語り掛けます。
「実は、ここでみんなと待ち合わせをしててね?
ちょうど来る頃合いミル」
「おーいミルミル~! 来たわよ~!」
「ミルミルおはよーっ! お昼ごはん食べにいこー♪」
「っ?!?!」
振り向けば、そこにマリちゃん&ゆいちゃんの姿。
朗らかな笑みで、元気よくこちらに手を振っています。
それを見た途端、さやかちゃんはピキーン!
アルミホイルではありますが、思わずサッと包丁を隠し、ワチャワチャ慌てふためきます。
――――ゆいちゃん! ゆいちゃんがそこにっ!
その衝撃たるや、筆舌に尽くし難し!
なんたって、ず~~っと憧れてたゆいちゃんが、いま目の前にいるんですもの!
頭のおかしい狂信的な共産主義者の前に、突然スターリンが「やぁ」と現れたようなモンです!
(どんな例えや、という話ですが)
とにもかくにも、さやかちゃん 大 混 乱 ☆
思わず持っていた包丁をブン! と放り投げ、それがスカーン! とミルミルの眉間に突き刺さったりしましたが、そんなの気にしません。
「――――あーっ! さやかちゃんだぁーー☆」
「ぴぃ!?」ビクゥ
この場に轟く、ゆいちゃんの嬉しそうな声。
さやかちゃんが居るのを見つけた途端、「わーい!」と駆け寄ります。
ドテーッ! とひっくり返ったミルミルなんか、気にも留めずに。
「どーしたのさやかちゃん?! こんな所で会えるなんてっ!
あたし嬉しいよ~♪」
「あわわ……あわわわ……」
なんかさやかちゃんが、白目でブクブクと泡を吹いていますが、そんなの関係なく、ゆいちゃんは嬉しそう。天真爛漫を絵に描いたような姿。
彼女の手をギュッと握り、ブンブンと上下し、100万ドルの笑みでニコーッ☆
命のときめきエキゾチック・ジャパンです。
当然、さやかちゃんの頭は真っ白。もう何も考えられません。
元気な大型犬に、成す術なくじゃれつかれるみたいに、ただただその場で硬直するばかり。
以前もお話した通り、さやかちゃんは、ゆいちゃんとまともにお話した事はありません。
これはコミュニケーションの機会が無いというよりも、彼女はあまりお喋りが得意でないから、という所が大きいです。
クラスの誰かに話しかけられても、いつも“しどろもどろ”になってしまい、上手に受け答えをする事が出来ずに、涙目でじっと俯いてしまう事もしばしば。
けれど、いつもゆいちゃんは朝教室に入った時、クラスのみんなに「おはよー!」と、元気にご挨拶します。
それは当然、さやかちゃんにも♪ 毎日のように「ニコッ☆」と優しく笑いかけてくれるのです。
そんな素敵な女の子っ……好きにならないハズないでしょう!?!?(迫真)
確かにさやかちゃんは恥ずかしがり屋さんで、クラスの輪にうまく溶け込めない所があります。
でもこの子が困っていたり、うんうん悩んでいる時には、不思議な事にいつもゆいちゃんが来てくれて、さりげなく手助けをしてくれたり、いっしょに考えてくれたりするのです。
そんな素敵な女の子ッ……好きにならないワケg(以下略)
ちなみに、ゆいちゃんにとってのさやかちゃんは、もうばっちり“友達”だったりします。
この「まともに話した事は無い」というのも、あくまでさやかちゃんにとっての印象でして、もっと言えば「ウチは口下手だから、まともに話なんて出来てない」と思い込んでいるに過ぎません。
今の喜びよう、そしてこの掛け値なしの笑顔からも分かる通り、ゆいちゃんはさやかちゃんの事が大好き♪
そして、この子は知る由もない事ですが……、実はさやかちゃんって、クラスみんなに
自分への自信の無さが、変なフィルターになってはいたようですが、このさやかちゃんというシャイな女の子は、ものっっっすごく大事にされていた!
むしろ「もきゅいぜ!*1」と、みんなもうメロメロでしたッ!!
という事を付け加えてさせて頂きます。閑話休題♪
「えへへ~♪ さやかちゃ~ん! さやかちゃ~ん!」スリスリ
「…………(無呼吸)」
背丈のちっちゃいさやかちゃんを、ゆいちゃんが「~♡」とハグ。
頭もヨシヨシ撫でちゃって、もう思う存分、愛でちゃっております。
その腕の中にいる女の子が、今まさにAEDの必要性を認む事態に陥っていようとは、知る由もなく。
「あー、みんな。
実はぼく、さっきお昼食べちゃってね。
一緒に行くのは良いけど、お腹いっぱいなんだミル」
そんな地味に危機的状況の中、まるで何事もなかったかのように「うんしょ」と起き上がったミルミルが、みんなの顔を見渡します。
「改めて紹介するよ、この子はさやかちゃん。
マリちゃんも、昨日ここで会ったでしょう?
あれからすったもんだあって、仲良くなったんだミル♪」
いけしゃあしゃあと言い放つ、緑色のマスコット。
昨日はこの子に「ぼくらと関わっちゃダメ」と言われた事もあり、さやかちゃんとマリちゃんは、少し気まずい空気で別れてしまったのですが……。
でもミルミルの「なかよくなった」という言葉に、マリちゃんはホッとした顔。
そうだったのねと、安心してくれた様子です。
「さやかちゃんがご馳走してくれてさ? とっても料理上手なんだ♪
お腹を空かせていたぼくを助け、しかも
「――――えーっ! ホントにい~! さやかちゃーーん☆☆☆」ギュー
「ッッ?!?!?!」
何をぬかしとんねん、このクソ鳥は――――とさやかちゃんは思いましたが、その心の叫びは、掻き消されていきました。
いま「やったー!」と大喜びしている、ゆいちゃんの愛らしい声に。
「わ~! さやかちゃんもプリキュアだったんだぁ~! あたしすっごい嬉しいっ☆」
「そう、この子はキュアアピタイト。選ばれし光の戦士ミル」
「ッ!? ッ!?!?」
「もうクラス替えだから、離れ離れになっちゃうかも? って心配だったの!
これからはず~っと一緒だね♪ よろしくねさやかちゃん♪」
「ああ、いっしょに頑張るといいミル。二人で力を合わせて。
なんたって、さやかちゃんはプリキュアだ。プリキュアになるんだからね(断言)」
「ッ!? ~~ッッ!?!?」
退路を塞ぐ――――とはこういうのを言うのでしょう。
大好きなゆいちゃんの前で、キッパリとこう宣言され、さやかちゃんはもう何も言えなくなりました。
「ほら、見てごらん。この子の左腕を。
君のと同じ、ハートキュアウォッチがあるだろう?(ゲス顔)」
「うんっ! あたしとおんなじ~!
お揃いだねっ、さやかちゃん♪」
「ぼくは止めろって言ったけどね? 巻き込みたくなかったけどね?
でもこの子は、自らプリキュアになる事を選んだミル」
「え、そうなの? あたしなんて、
さやかちゃんすごーい☆」
「きっと……ゆいちゃんの事が大好きなんだね。
プリキュアになって、君を助けたかったんだろう……。
さやかちゃんは、
「うぅ~! あたしも好きだよぉ! さやかちゃ~んっ☆
わーい! わーい!」キャッキャ
……
…………
……………………
マリちゃんが、涙ながらにさやかちゃんの手を取り、「一緒にがんばりましょうね!」
なんて立派な子なの! 素晴らしいわっ! と感動。
その言葉を聞いた時、さやかちゃんの意識はフワフワと浮き上がります。
自らの身体を離れ、どんどん上にあがっていき、空の彼方へ。
いわゆる“当事者感覚”が喪失し、ふしぎな気持ちになりました。
夢だー。これは夢ですぅー。そんなバカなー。
そう思うけれど、マリちゃんの手の感触であったり、ゆいちゃんのハグのぬくもりが、決して逃してはくれません。
この子に非情な現実を突き付けています。
だってー、やってらんないじゃん♪ とか歌ってる場合じゃないです。
今この瞬間、長きに渡ったさやかちゃんの陰キャ人生は、その幕を下ろすのでした。
たった一羽の、よく喋る鳥さんによって。
◆ ◆ ◆
飴と鞭、という言葉がありますが……。
どうやらミルミルは、それを良く心得ているようです。
「おいしーね、さやかちゃん♪」
「ですぅ」
現在プリキュアのみんなは、さやかちゃんと一緒にランチに来ています。
これはミルミルの提案でして、「ごはんをご馳走して貰ったし、お礼がしたいミル」との事。
ミルミルは炒飯を頂いたので、お腹いっぱいですが、あの時さやかちゃん自身は食べていなかったので、これはちょうど良かったのです。
今もさやかちゃんは、ゆいちゃんに「~♪」と腕に抱き着かれながら、隣同士で座ってごはんを食べています。二人とも、すごく楽しそうな様子♪
マリちゃんもニコニコと見守っていて、その肩にいるミルミルも「うんうん」と満足気に頷いています。
憧れのゆいちゃんと、一緒にごはん。
これはさやかちゃんにとって、最高に嬉しい事です。
今までは、人知れずお弁当を作って渡すだけで、こうして一緒に食べることはありませんでしたからね♪
鬼畜な鳥さんの奸計により、ナンヤカンヤあったものの、とっても幸せなランチとなっているのでした。
「わー、見てさやかちゃんっ! こんなにチャーシューおっきい!」
「丸太みたいですぅ。
どかーん! って感じですぅ」
「スープもおいしーね! しょっぱ目なのがイイ感じ~っ!」
「背油これでもかってくらい浮いてますぅ。すごいですぅ」
「でも、いくら食べても、麺が見えてこないの……。
さっきからあたし、モヤシしか食べてないよぉ~」
「野菜マシマシ、とんでもないですぅ。
モヤシのタワーで、向こう側が見えませぇん……」
おっきなすり鉢で提供される、超大盛りラーメン。
今日お邪魔しているのは、かの“二郎系ラーメン”のオイシーナタウン店。
正直これは、だいの大人でも苦労するような一品ですが、さやかちゃんは平然とした顔で、ぱくぱく食べています。
このお店にはテーブル席があり、家族連れもOK。
ロットとか、バトルとか、独自ルールもありませんので、安心して寛ぐことが出来ます。
けれど……その量は本家二郎に匹敵。むしろちょっとやり過ぎてる感があります。
これよく店員さん運んで来れたな~ってくらい、目を疑うような大量のモヤシが、ラーメンの上に盛られていました。
おそらく一本丸ごとであろう、ぶっといチャーシューの塊と共に(正確には“豚”という呼び方だそうな)
普通のラーメンよりも、大分しょっぱ目のスープですが、これはおそらくモヤシと合わせての事。このスープと野菜を一緒に食べれば、それはもうベストマッチの美味しさです♪
「それにしても、意外だったわ。
さやかって、健啖家なのね♪ 見ていて気持ちいいもの♪」
「すごいミル! ぼくも初めて見たけど、
頼もしいミル~!」
「えへへ」
ゆいちゃんもかなりの物ですが、それに負けないくらい、さやかちゃんも沢山食べます。
その見た目からは想像できないほど、パクパクと平らげていくのです。
普段は自信なさげに俯いている事も多いのですが、おいしい料理を食べている時の彼女は、まるで花が咲いたような笑顔。とってもキュート☆
ニコニコと嬉しそうに食べてくれるので、きっとこれを作った人も喜んでくれると思います♪
さやかちゃんの小さな身体が、すっぽり隠れてしまうくらいの、巨大なラーメン。
それを幸せそうに、美味しそうにたいらげていく様は、まさに圧巻!
食べ方もとても綺麗ですし、きっと“料理”という物を、すごく大切に思っているのでしょう。それがヒシヒシと伝わって来るような姿です。
「あっ……」
ふいに、そろそろモヤシを全て食べ終わり、麺に挑みかかろうとしていたさやかちゃんの顔が、チラッと上を向きます。
一見、なにもない空間。けれどさやかちゃんの目には、ハッキリと見えている。
そう……、今そこにフワフワと浮いている【麺固ニンニク野菜マシマシ油カラメ豚ダブルラーメン大のレシピッピ】の姿が――――
「……♪」
ニコリ、と慈しむように笑いかけ、そっと視線を戻します。
これは、さやかちゃんの秘密。今まで誰にも言った事のない、不思議な力。
彼女は昔から、こうして“お料理の妖精”の姿を見ることが出来ました。
さやかちゃんが「おいしい」と思った時、そして幸せなパワーが満ち溢れた時、きまってその場にお料理の妖精が現れるのです。
可愛らしく「ピピィ~♪」と鳴いて、ごはんを食べるさかやちゃんの肩に乗ってくれました。
まぁ今ここにいる【麺固ニンニク野菜マシマシ油カラメ豚ダブルラーメン大のレシピッピ】に限っては、なんか
見た目も太いし、おでこは汗まみれでテカテカしてるし、かわいいけど子豚さんみたいな容姿でした。
二郎系ラーメンという物の性質が、レシピッピにも影響を及ぼしているのかもしれません。おなかもポッコリです。
「見えるの? さやかちゃん」
ビックリ。
改めて麺を食べようとしていた、さやかちゃんの動きが、ピタッと止まります。
心臓が止まる想いでした。
「うん、いるよね。汗まみれの太ったレシピッピ。
あたしにも見えるよ♪」
だから、大丈夫――――
まるでそう言っているかのように、ゆいちゃんが優しく微笑んでくれます。
「ええ、居るわ。貴方だけじゃない、私達にも見えてる。
嬉しいわ、さやか♪ 貴方も本当に、お料理を大切に想っているのね♪」
レシピッピが見えるのは、その証よ♪
そうマリちゃんもパチン☆ とウインクをしてくれました。とっても優しい顔で。
「っ……」
これまでずっと、「へんな子に思われるかも」と思い、秘密にしてきた。
自分だけなのかなって、おかしいのかなって、悩むこともあった。
けれど、ゆいちゃんもマリちゃんも、今あたたかく微笑んでいる。なんにもさやかちゃんをバカにしたり、変に思ったりしていません。
それが分かった時……、さやかちゃんは放心してしまいました。
同時に、これまでずっと胸にあった重たい物が、青空みたいにスーッと晴れて、消えて無くなっていく。
分かってくれた、受け入れてくれた、自分も同じだって――――
それがさやかちゃんにとって、どれほど嬉しかった事でしょう。
いけないって思ったのに、涙がポロッと零れるのを、止められませんでした。
「う、ウチ……。ウチは……」
何を言ったら良いのか、分からなかった。
けれどさやかちゃんは、胸に込み上げてくる熱い思いのままに、口をパクパク。
ゆいちゃんもマリちゃんも、それを急かしたり咎めたりしません。
ただ優しくさやかちゃんを見つめ、そっと二人で、手を握ってあげるのでした。
◆ ◆ ◆
「ブンブン、ドルドル――――ブンドルゥーーッ!!!!」
◆ ◆ ◆
『あ、あれっ?』
けれど、ふと店の軒先の方から、少女の物らしき声が聞こえた途端……。
『なにこれ、味が変よ!?』
『どーなってるんだオイ! おかしいぞ!』
突然、お客さん達の声で、店内が騒がしくなります。
誰もが驚いた顔で、自分のどんぶりを見つめ、お箸を止めてしまっているようでした。
味が、変わったのです。
今の今まで、美味しく食べていたハズのラーメンが、突然それとは似ても似つかない、まったく別の料理に変貌したように。
とても食べる事が出来ない、なんにも幸せじゃない。
言わば、このお料理から“おいしい”が奪われてしまったのです。
気が付けば、先ほどまでゼーハー汗を撒き散らして飛んでいたハズの、小太りなレシピッピの姿がありません。
先ほど店先で「ブンドル―!」と叫んだ少女によって、「びびぃ~っ!(低音)」ってどこかへ吸い込まれてしまったのです! 野太い!
「やられたわ!
ゆい、ブンドル団よ!」
「うん! マリちゃんっ!」
即座にバシッとお箸を置き、椅子から腰を上げる二人。
「えっ、これ何かおかしいんですかぁ?」ズルズル
そして、何事もなくラーメンを食べていた、さやかちゃん。
味が変わってしまった事など、ZENZEN気付かずに。
「食べれますぅ。普通にいけますぅ」モグモグ
「う、うん……。それはすごいけど、とにかく非常事態よさやか!
ついて来てっ!」
「いっしょに行こう、さやかちゃんっ♪」
「ミルー☆」
引き続き食べようとしているさやかちゃんを、みんなで引っ張って立たせる。
そして「大将っ! ごっそさん!」とテーブルに代金を置き、勢いよく店を飛び出しました。
◆ ◆ ◆
「待ちなさいジェントルー! この泥棒めっ!」
オイシーナタウンの一角。大きな噴水のある広場。
そこに、先ほどみんなから“おいしい”を奪った少女、ジェントルーちゃんの姿がありました。
「麺固ニンニク野菜マシマシ油カラメ豚ダブルラーメン大のレシピッピを返しなさい!」
「そうだよ! 麺固ニンニク野菜マシマシ油カラメ豚ダブルラーメン大のレシピッピを返して!」
マリちゃん&ゆいちゃんの強い声。それをジェントルーちゃんは、そよ風のように「ふふん」と受け流します。
「麺固ニンニク野菜マシマシ油カラメ豚ダブルラーメン大のレシピッピに、何の恨みがあるの!?
麺固ニンニク野菜マシマシ油カラメ豚ダブルラーメン大のレシピッピが可哀想じゃないの!」
「麺固ニンニク野菜マシマシ油カラメ豚ダブルラーメン大のレシピッピだって、生きてるんだよ!
麺固ニンニク野菜マシマシ油カラメ豚ダブルラーメン大のレシピッピが居ないと、みんな悲しむよっ!」
「いくら麺固ニンニク野菜マシマシ油カラメ豚ダブルラーメン大のレシピッピが、太ってて臭くてとってもブサイクでも、やって良い事と悪い事があるわっ!
麺固ニンニク野菜マシマシ油カラメ豚ダブルラーメン大のレシピッピを放しなさーい!」
「マリちゃんの言う通りだよっ! 今すぐ麺固ニンニク野菜マシマシ油カラメ豚ダブr
――――長いわ(直球)
貴方達、それ言いたいだけちゃうんかと。
この場のシリアスな雰囲気との対比が、すごいです。
「黙れッ! 麺固ニンニク野菜マシマシ油カラメ豚ダブルラーメン大のレシピッピは渡さん!
麺固ニンニク野菜マシマシ油カラメ豚ダブルラーメン大のレシピッピは、我らブンドル団n
――――お 前 も か チ ク シ ョ ウ 。
ジェントルーちゃん、とっても流暢です。しかも嬉々として言ってるし……。
もうホント、みんなが楽しそうで何よりです。少なくとも、言ってる本人達は楽しいのでしょう。早口言葉大会か!
「な、なんですかぁ……コレ」
とにもかくにも始まる、豚ラーメンのレシピッピ(略)を巡る戦い。
今ジェントルーちゃんが「いでよウバウゾー!」と叫び、この場に巨大なドンブリのモンスターが出現ました。
即座にデリシャスフィールドと呼ばれる空間を作り出し、リングとなる戦いの場を用意するマリちゃん。
そして「コメー☆」とポッケから飛び出したコメコメと共に、プリキュアに変身するゆいちゃん。
そのどれもが、さやかちゃんにとっては初めて。未知の世界。
目に映るもの全てが、とってもマジカルで非現実な光景。驚愕に彩られていました。
「こ……こんなのって。そんな……」
足が震えます。
いま眼前で繰り広げられている戦いと、地面を揺らす振動。そして絶え間なくこの場に響く、凄まじい轟音に。
ここに立っているだけで、頭がクラクラし、気を抜けばフラッと倒れてしまいそう。
「怖いかい? さやかちゃん……」
プレシャス達の戦いを、遠くに眺めながら、ミルミルがそっとさやかちゃんに寄り添います。
「すごいよね。とっても強そうだ。
あんな大きなモンスターと戦うなんて、怖いに違いないミル」
これまでとは打って変わっての、静かな瞳。
悪ふざけなんて抜きで、ミルミルは真剣に語り掛けます。大切な相棒へと。
「けれど、ゆいちゃんは戦ってる。
どれだけ怖くても、足が震えても、一歩も退かないミル。
みんなの笑顔と、レシピッピを守る為。“おいしい”を取り戻すために――――」
その言葉に、息が詰まりました。
これまで漠然と抱いていた、ゆいちゃんへの憧れが、もっともっと大きな物へと変わります。
さやかちゃんの中にある、ちっぽけな勇気という“素敵な宝物”が、いま彼女のちいさな身体を震わせるほどに、ドンドン膨らんでいく。
そして、その尊い魂の輝きに共鳴するかのように、左腕のハートキュアウォッチが、激しく光を放ち始めました。
「さぁ、変身ミル!
いくよっ、さやかちゃん!」
ミルミルの声と共に、まるで爆発したかのような光が、さやかちゃんを包みます。
強い風と共に、この場に吹き荒れる、緑色の力の奔流――――
これは、さやかちゃんのイメージカラー。キュアアピタイトの色。
まさに、この子の色で世界を染めるかのように、彼女達が眩い光の中で、なかよくダンスを踊ります。
二人とも、とっても楽しそうな顔で。
「未来をっ!」
『ミルミル♪』
「明日をっ!」
『ミルミル♪』
いつもモジモジしていた恥ずかしがり屋さんは、もうどこにも居ません。
今キラン☆ キラン☆ という音と共に、次々とその身に光のドレスを纏っていく少女の顔は、とびっきりの笑顔です。
女の子の憧れ、夢、希望――――
それを体現しているかのような、フリッフリのスカート。まるで絵本の中のお姫様みたいな衣装。可愛さの象徴たる大きなリボン。
色は違うけれど、大好きなゆいちゃんとお揃いの、素敵な素敵なドレス。
今ここに現れたのは、プリティでキュアキュアな少女です。
みんなの笑顔を守るべく現れた、新たなる光の使者! 世界でいちばん素敵な女の子!!!!
「シュワッとコーラで乾杯☆ ――――キュアアピタイトッ!!」キュピーン
今、さやかちゃんことアピタイトが、全世界に向けて産声をあげるように……。
「爽やかなひと時、一緒に過g……」ビリィィィィ!!
言ったのですけど……とつぜん衣装のお腹の所が、
きっと、さっき食べ過ぎたんでしょうね。ドレスが裂けちゃいました♪
◆ ◆ ◆
「……」
「……」
「……」
デリシャスフィールドの大地に立ち尽くす、プリキュア達。
マリちゃんも、コメコメも、ジェントルーちゃんも、みんな黙ってアピタイトの方を見ています。
「…………(白目)」
ビリィ! ビリィィー!!
引き続き、背中や腰とかの色んな所から音を立てる、アピタイトの衣装。
そのピッチピチのドレスは、「無理っす! もう無理っす!」と悲鳴をあげていて、まるでさやかちゃんが着るのを拒んでいるみたい。黄金聖衣のように。
「あ~、
そうボソッと呟いたミルミルの言葉が、ズガァーーン!! とさやかちゃんの胸に突き刺さります。
「プリキュアのドレスを着るのは、無理だったネ!
次からは、スポーティなタンクトップを用意するミル。ドーンマイ☆」ニコッ
……
…………
……………………
その後、ジェントルーちゃんが慌ててこちらへ駆け寄り、ローブで身体を包んでくれました。
なんか「今日は止めにしようッ! そうしようッ!」と言い、グイッと押し付けるようにレシピッピも返してくれたし。そのままピュー! って立ち去って行ったし。
これにて今日の戦いは終了! プリキュア大勝利です♪
「…………(白目)」
そして、今この時を以って、さやかちゃんの壮絶なダイエット生活が、幕を開けたのです。
プリキュアのドレスを着るため、このトラウマを払拭するため――――
さやかちゃんは、ゼロカロリーのコーラとノンオイルのツナ缶を、たくさん買って帰りました♪