時系列は新馬戦前です。
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──西暦1969年、
経営崖っぷち、広さ半人前、保持馬少数のこの牧場。この牧場の先代牧場主『
「あのウミヒロとゲッカゴゼンの仔がもう2歳になったのか……………時の流れは速いな…………」
戦後初めての三冠馬シンザン相手に食らいついていった善戦牡馬ウミヒロ。
クラシックでは4着以内に入りこそすれ、勝つことがなかった善戦牝馬ゲッカゴゼン。
ここ5年の内で勝鬨牧場で生まれて勝鬨牧場が馬主だった馬の中で最も強い2頭の配合であり、この2頭はこの子が初の産駒となる。ウミヒロとゲッカゴゼンはどちらも毛嫌いされるサラブレッド系種の馬であり、ゲッカゴゼンは一定の競走能力が認められ種を付けられたが仔出しが良くなく今の今まで受胎せず、ウミヒロは種牡馬になると種付けをして生まれた仔が全てサラブレッド系種になってしまうためそもそも人気がなかった。
紆余曲折あってウミヒロをゲッカゴゼンに付けたところ、2頭にとっての最初の仔が生まれた。幼名は母から付けて月花。青鹿毛の毛並みは美しく、まるで黒曜石で造られた芸術作品のよう。ちなみに彼をセリに出すつもりも理由もない。なぜなら買い手がついたとしてもサラ系だというだけで対した値はつかないだろうし、それにうちの牧場のために心苦しいが多くのレースに出走してもらう予定だからだ。
「さて………やるべきことをさっさと済ませよう」
気狂い気性難ことヨドガワハオーが蹴り壊した牧柵を直しにね(泣)
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レインアンタレスside
あと1年後に俺は新馬戦に出走することができ、競走馬生が本格的に始まる。
『さて、それまでにどこまで伸ばせるのだろうか………』
自分の競走能力をどこまで伸ばせるのか、そして限界まで突き詰めればどこまで行けるのか。
俺のためにも牧場のためにも日本で強者として謳われるほどまでがまず最低限の理想、なのだか大レースどころか新馬戦にすら負ける実力だったなら俺は精肉送りだろう。こちらは牧草などを主食としておりその金は馬主由来、馬主達の生活費を削ってまで育ててもらってるのでなんとしてでも稼ぎまくりたい。
したがってまず俺が目指すべきは………デビューした一年目、その全レースを無敗で勝利することだ。
なので…………
ちょっと牧場の先輩と走ってきます。
ヨドガワハオーさんというボス枠の先輩と!
ヨドガワハオー
勝鬨牧場所有の引退牡馬。激しすぎる気性によって8戦の内2戦外ラチに走り敗北したり、人に噛みついたりして問題視されて引退した。実力はある(勝利した5戦とも後続に5馬身差以上差をつける)。
作者
筆の乗りが気まぐれ。亀より遅いと感じる。実は新架空馬の物語も書いている。
新架空馬
2008年クラシックのマンハッタンカフェ産駒。
名前が同馬主の所有馬と比べ特徴的。レインアンタレス時空ではない。