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時と場所は進み、科学王国となる石神村にて。
「宴はだいぶ進んでるみたいだねぇ」
「よぉ、メンタリスト。役立つ情報の収集は終わったか?」
「おかえりなんだよ、ゲン!」
「ただいまー、スイカちゃん。まぁ、結構ゴイスーな情報持ってきたっていう自信はあるかな?」
ゲンは司帝国から科学王国へと帰還していた。いや、帰還というよりは潜入していたという表現の方が正しいか。
とはいえ、彼が司帝国の味方であるかと言えばそうではなく、科学王国側の人間だ。
ただ単純に、司帝国側がゲンが科学王国側に着いているという事を知らないというだけの事である。
まぁ、それはともかくとして。
科学王国のリーダーである石神千空と、その仲間であるクロム、コハク、スイカの三人はゲンから新たな情報を手に入れていた。
司帝国が手に入れた最新戦力にして最高戦力―――現代に蘇った最強の男、宮本武流についての情報を。
「宮本武流だぁ?! 司の野郎、とんでもねぇ奴を復活させやがったな…」
千空は頭を抱えて、どうしたもんかな…と悩み始める。
芸能界やら何やらについてそこまで詳しい訳ではない千空でも、あの宮本武流については知っていたらしい。
一人の人間の名を聞き、頭を抱えて酷く悩む千空の珍しい姿を見て、コハクが、
「そ、そんなに凄いのか? そのミヤモトタケルという男は」
と、千空に質問を投げた。
「あぁ……宮本武流。俺らの世界じゃ『現代の剣聖』とか言われてた、凄いとかそういう次元の話しにもならねぇリアルチート野郎だ」
「宮本武蔵っていう、まぁ簡単に言えば剣二本だけで百人を倒したゴイスーな人の子孫なんだけどね、その武流ちゃんは。その剣技と実力を完全に受け継いでる先祖返りで、マジでバイヤーだったよ。数回振るっただけで木刀が跡形もなく粉々になってたし…」
「まぁ、学校の竹刀を壊すような奴だからな」
「それは知らなかったわ…ていうか、武流ちゃんって千空ちゃんの知り合いだったりするの?」
「いや、知り合いなのは大樹の野郎だ。あのデカブツからよく話しは聞いてたからな。で? わざわざその情報を出したって事は、何かあんだろ? メンタリスト」
「うん、まぁ、結論から言っちゃうと―――宮本武流は、科学王国に引き込む事が出来る人間だよ、ジーマーで。それも一つの武器を造るだけでね」
「あー…なるほどな。丁度良いじゃねーか、司帝国との決戦に備えて造ろうと思ってた所だ。
“日本刀”―――だろ? 剣聖サマの剣技をこの目で拝めるたぁ―――唆るぜ、これは」
【科学王国に 新しい目的が 追加されました】
【目的:科学王国に宮本武流を引き入れる】
【目的達成への条件:今造れる限りで、最高の日本刀を二振り製作せよ】
【報酬:最高戦力・『剣聖』宮本武流】