仮面ライダーウィッシュ   作:火野ミライ

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第0話.はじまり

地面に転がる大きなコンテナ。そのコンテナをここまで運んできたであろうと思わしき、車ぽい乗り物の運転席は見るも無残な姿に変わり果てており、周囲の乗り物は炎上している。燃料へと引火して大きな音と共に夜の街を明るく照らす焔。あちこちで車に酷似したタイヤの無い乗り物が爆発し、その爆発によって生じた風が焦げ臭いに混じり鉄の臭いを運ぶ。

 

地面には滑り気のある赤黒い液体が点々と広がり、人型をしたナニかが乱雑に転る。惨劇の場所に空を飛ぶ無数の飛行物体。それらは周囲に無造作に転がる車に酷似しており、上部赤く点滅するランプと警告音を響かせやって来た。

 

我々が良く知るパトカーに酷似している乗り物は現場へたどり着くと停止。すぐに扉が開き中に乗っていた武装した者達が力技で開かれたコンテナ向けて一斉に走り出す。

 

外の状況を知ってか知らずか、コンテナに積まれていた貨物を肩に下げる鞄に詰め込んでいた全身黒ずくめの集団がコンテナの中からぞろぞろとその姿を現した。武装した集団は耳に装着したインカムに酷似した通信機から命令を受け、手に持つ武器からレーザーを発砲!

 

黒ずくめの集団はすぐさま回避。誰一人と直撃する事は無くレーザーの光は闇夜に消えていく。黒ずくめの1人が取り出した銃に酷似した淡い緑色の輝きを放つ道具。銃口を腕ごと後ろに向けグリップについたトリガーを引く。すると道具と同じ淡い緑に輝く光の渦が出来上がる。

 

その光景を見た武装集団はレーザーの弾幕より多くするが、荷物を持っているのが嘘かの様に機敏な動きで回避し集団はリーダーらしき者が地面に投げつけた小瓶から発生した光の渦へと消えた。目の前の敵に逃走を許したことを察すると武装集団は発砲を辞め、すぐさまコンテナの中の様子を窺う。

 

コンテナの中は荒らされおり、積んであったケースの中身の殆どが奪われていた。唯一残ったのは一番奥に置かれたアタッシュケースに残された10個の宝石。群青色に輝く結晶は怪しい光を放ち共鳴。その光景を見た一人の指示により武装した者達は一斉にコンテナから全速力で離れる。

 

やがて水晶体は膨大なエネルギを作り出し、一種のワームホールを作りだした。ワームホールに飲み込まれるかのようにこの場から消え去った水晶体。その様子を武装した一人が離れる際に偶々脱げた落ちたヘルメットのカメラの映像で見ていた者達がいた。

 

武装集団に指示を出していた髭を生やした中年男性が、オペレーターらしき人に指示だし。巨大モニターには様々な数式や数値、地球には存在しない未知の言語が浮かび上がっては消えてを繰りかえす。

 

やがて画面に映し出されたのは惑星全体の7割が海の星。幾多の奇跡が重なってたような生命が暮らす太陽系第3惑星【地球】。映し出された結果に大慌てで対処する性別年齢を問わない大人達が、目がぐるしく変わる状況に合わせ慌ただしく動く。その様子を横目に巨大モニターを見つめていた一人の科学者が三日月状の笑みを浮かべるのだった。

 


 

殆どの人が眠る時間。白い髪を腰まで延ばした赤目の小さな子供がリュックを背負い、一人静かに歩みを進めていた。周囲を淡く照らす街灯のみが光源となる深夜の道。本来ならこの時間に子供が外出するには保護者がそばにいなければならないが注意する大人も、心配する者もいない。

 

たまに子供の横を規定速度を普通に無視した車が走り去る中、ふと顔を上に向け夜空を見上げる。雲一つない夜空に浮かび上がるのは、群青の線を残していく流れ星。

 

視線を道先に戻し、リュックを掛けなおした子供は少し乱れた髪を手櫛でと問えながら道なりに足を進める。髪の間から見える素顔は少年とも少女とも言える中性的な幼い顔立ちをしていた。

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