コナンは準備を終えると、昴の客室に行き入れてもらう。
「コナン君。どうしましたか?」
「昴さん…灰原を頼む。」
「わかりました。コナン君は寄るところがあるんですね?」
昴の質問に、コナンは小さく頷いた。
「わかりました。灰原さんには、誤魔化しておきます。組織関係ですよね?」
「うん。」
「お気をつけて……」
水中をゆっくり進む潜水艦の艦内では、組織の幹部組と乗組員が、話し合いをしていた。
「魚雷の準備は?」
「何時でも発射可能です。」
「俺が指示するまで、待機してろ。」
乗組員達は持ち場で待機する中、ウォッカは誰かと電話していた。
「ああ、わかった。」
「ウォッカ、誰に電話してたんだ?」
「ブルーブラックから追加注文ですぜ。」
「奴から?なんだ。」
「老若認証システムのエンジュニア拉致を中止にしろ…だそうですぜ。」
「拉致を中止?どういうことだ?」
「既にピンガが潜入してるんですが、例の始末した奴の関係で、警視庁の人間が数人ほど、来てるんみたいで。拉致事件が発生すると、計画に支障が…」
ウォッカの言葉にジンが苛立ちを見せるが、黙っている。
「ピンガが裏切ることは絶対ない。奴はラムの命令だけは、逆らわないからな。」
「ブルーブラックですかい?」
「奴もないだろ。No.3の地位にある以上、裏切るより、俺達にノックの疑惑をかけて消した方が簡単のはずだ。」
「どうするんです。」
「拉致計画を中止する。ピンガには潜入を続けてもらう。バーボンとキールにそう伝えろ。」
「わかりやした。」
「ブルーブラックにも伝えろ。ベルモットに聞いたら、奴はラムの命令で、ピンガのサポート任務に入ってるらしいからな。」
ジンは個室に戻ると、ウォッカはメールで、キール、バーボン、コナンに伝える。
海洋施設パシフィックブイにいるコナンは、ウォッカからのメールを見て、携帯をしまう。
(警視庁の船が来てたから、何とか潜入できた。拉致事件が発生したら、ピンガの潜入任務が破綻する。)
コナンが安心していると、パシフィックブイの関係者に変装しているピンガが、コナンに聞いてきた。
「中止にしてよかったのか?」
「ああ。警視庁の警官が来ているのに、拉致事件が発生は自殺行為だ。関係者の中に犯人がいると、教えているのと同じだ。」
「探偵は頭の回転が速いな。」
ピンガはコナンに、アイスコーヒーを差し出すと、有り難く貰い、飲み始める。
「さて、サポートと言っても、何れこの施設は爆破されるからな。」
「マジか。」
「ベルモットの話ではな。それより、この部屋は誰も来ないんだよな?」
「大丈夫だ。俺は表向き、迷い混んだ子供の世話をする人間だ…怪しまれないぜ。お前は怪しまれるかもな?小学生がアイスコーヒーを飲んでる時点で、変だと思われる。」
「悪かったな。ジンに薬を飲まされてなければ…」
「でも、今はその姿の方が簡単に潜り込めるだろ?」
ピンガに言われて、少し機嫌が悪い。
「…そろそろ休憩時間も終わりだろ。ピンガは任務を続けろよ。」
「ラムの命令だからやってるんだ。言われなくてもやるよ。」
ピンガとコナンは部屋を出て、コントロールルームに戻った。
灰原は客室で雑誌を読んでいた。博士は寝ており、沖矢は用事があるらしく客室を出ている。
(工藤君、遅いわね。)
時間は午後1時。眠くなってきたのか、欠伸をする。
(仮眠とりますか。)
ベッドに寝転がると、眠った。