八丈島から帰ってきたコナン、灰原、博士の3人。沖矢は用事かあるらしく、先に米花町に戻ったようだ。
「我が家は安心するな。」
「工藤君の家は隣よね?」
「帰ったら奴等に、生きてることが知られる。この姿になってから、大人しくしてるんだぜ。」
「確かに、殺人事件に遭遇した時は、現場に近づかないで、人から聞いた情報を集めてるくらいに留めてるわね。」
灰原は思い出しながら、コナンの行動に感心している。
「現場を歩き回らなければ、ある程度の情報収集は許されるからな。高木刑事には感謝しないとな。」
「それはそれで、高木刑事がかわいそうよ。自注しなさい。」
「わかってるよ。」
コーヒーを飲んでいるコナンは、携帯を操作していると、組織用の携帯にメールが届いた。
(組織用…部屋に行くか。)
「疲れたから部屋に戻るな。」
「待って、工藤君。」
灰原がコナンを呼び止めると、抱きついてきた。
「灰原……?」
「工藤君…生きててよかった…もう…危ないことしないで…」
涙を流している灰原は、コナンの体に頭を押し付ける。
「…………」(悪いな…灰原。俺は組織の人間なんだよ。でも…お前だけは、どうにかして、逃がしてやる。そのためには……)
「工藤君…?」
「安心しろよ。お前は組織から守ってやるから。」
コナンは灰原を抱き締めて、暫くしてから部屋に戻った。
(工藤君のあの言葉……安心する。)
部屋に戻ったコナンは、組織用の携帯を確認する。
【ノックリストの作成御苦労。3カ月後にノックの調査を行う。組織に不利益を与えたノックを始末する。】
(ノックの調査?ノック全員を殺すわけではないのか。ラムの目的は?)
コナンはメールの続きを読む。
【ブルーブラックはこれまで通り、シェリーの監視を続けるように。】
(灰原を逃がすためには、組織に貢献しながら、ノックと組織を欺くしかない。俺の命に変えても……)
携帯をしまい、本棚にあるミステリー小説を読むことにした。
真夜中の組織の本部では、ラムがキュラソーからの報告を聞いていた。
「……ブルーブラックが調べた15人は全員ノック。今暫く、生かすとするか。まだ、利用価値があるからな。キュラソーは引き続き、警察庁に潜入しなさい。」
キュラソーは闇に消えた。
「さて、此方も何か探ってみても良いかな?アイリッシュにも、手伝ってもらうとしましょうかね。」
(あの方はブルーブラックの好きにさせなさいと、言っていたが……何かあるのか?)
ラムはアイリッシュにメールを送り、命令を出した。
【ノック達を調査しなさい。組織に不利益を与えたノックをジンと協力して、始末するように……】