23
組織の任務が終了して、仮拠点である阿笠亭に帰っている最中に、組織用の携帯に着信が入った。相手はラムからだ。近場の公園にある個室トイレに入り、電話を受ける。
「どうしたんだよ。」
『君に、調べて貰いたいことがありまして…』
「何を?」
ラムからの依頼に、なにやら嫌な予感を感じるコナンだが、とりあえず依頼内容を聞くことにした。
『ライというコードネームは、知っていますか?』
「聞いたことはあるな。会ったこと無いけど…」
『そのライ……本名、赤井秀一が、FBI所属であることは?』
「それは知ってる。それで?」
『赤井秀一が生きているかどうか、調べて下さい。』
ラムからの依頼は、赤井秀一の生死の調査である。詳しく聞いたところ。キールが裏切り者かどうかを試すために、赤井秀一の暗殺を依頼したそうだ。キールはジンに、監視されている中で赤井秀一を射殺したそうだ。
「………なら、白じゃないのか?」
『はい。もし、赤井秀一が生存していたとしても、キールが黒になるわけではありません。生存出来るトリックを用いたとして、不問にするつもりでしたので……』
コナンはラムの考えがわからない。何を企んでいるのか、予想ができないのだ。
「まさか、俺に……退治しろなんて言わないよな。」
『退治……そうではありません。生死を調べて、報告してください。生きていた場合は、生かして赤井秀一の行動を常に、私に報告してくだされば結構です。ブルーブラックの功績で、組織は今現在は安泰ですから…』
「わかった。それを頼むなら引き受けるよ。だから、他は頼むよ。仕付けないとダメだからな?」
『仕付け……わかりました。では、お願いしますよ。ブルーブラック…』
電話を切ったコナンは、ラムからの依頼に溜め息をした。コナンは組織に所属して以降は、他の幹部メンバーとは、電話、スピーカー、メールでしかやり取りしてないのだ。
(実際に会って、会話はしたことがない。どうすれば、いいんだよ。全く……でも、組織の力を借りないと、やっていることが…無駄になる。万が一…父さんと母さんに、手を出すようなら…組織を無理矢理でも、内部崩壊させてやる。ラムとボスは無理でも……)
コナンはすぐにでも、計画が実行できるように、ラムからの依頼、任務を受けている同時進行で、準備を進めていた。だが、組織の規模は海外まで伸びているため、手の出しようがなかった。今現在は、灰原の監視任務中なので、協力者と連絡は常に出来ているが……
(少なくとも、バーボンは殺されるわけにはいかない。情報収集という理由で、生存できている。何らかの方法で、組織の情報を流せないか…考えないとな。)
コナンは阿笠亭に帰ると、早めに布団に入り眠った。
とある場所では、初代怪盗キッドである黒羽盗一が、隠れ家にあるパソコンで、情報収集をしていた。
(………政治家の暗殺事件かな。警察の調べでは、自殺となっていますね。コナン君の言っていた組織の仕業ですかな。)
盗一はパソコンでの情報収集を終えるが、やはり余り期待はしていないようだ。
(パソコンでは、情報収集出来ません。不振事件を調べるくらいしか、出来ません。どうしますかね。コナン君の連絡を待ちますか…)
盗一は隠れ家から出ていった。