学校からの帰り道に、コナンと灰原は会話をしていた。来月にある東都遊園地にあるお祭りに行かないかと、灰原に誘われたのだ。
「お祭りね…」
「行かないんなら、別にいいわよ。」
予定がなければ行きたいんだが、ラムからの指令で、来月に東都遊園地に取引があるため、その指令任務をやらなければならなくなったのである。
(指令任務はメールのやり取りだから、行けなくはないが…)
家に到着すると、昴と安室の2人に出迎えられた。コナンは何故、この2人がいるのか疑問に思っている。
「昴さんと安室さん!?どうしているの!」
「そろそろ、僕達の正体を教えておこうと思ってね。」
「コナン君になら、正体を教えても大丈夫だと、判断しました。」
「正体?」(既に知ってるんだけどな。)
安室は警察手帳を取り出した。昴は変装のマスクを剥ぎ取った。
「僕は降谷零です。警察庁警備企画課の警察官です。」
「俺は赤井秀一。アメリカ連邦捜査局のFBI捜査官だ。」
「警察官にFBI捜査官!?」
「やっぱり、驚いてるね。コナン君。」
「無理もないと思うが…」
驚いたフリをしているコナンは、内心落ち着きながら、聞いてみた。
「でも、どうして正体を?隠してもよかったよね?」
「勿論、交換条件だよ。コナン君の協力者を紹介してほしくてね。」
「協力者…」(やっぱり、そうか。俺の所属は知られてないらしい。なら、手札を1枚、教えても良さそうだな。)
脳内で、何個かの計画を再構築して、持っている切り札の1つを教えることにした。
「良いよ。僕の協力者を教えるけど、条件がある。その協力者は犯罪者。組織壊滅後も捕まえない条件で、教える。」
「……わかった。」
「今から連絡するよ。」
コナン青の携帯を取り出すと、協力者に連絡する。暫くして、連絡を終える。
「1時間以内には、来るってさ。」
1時間後、やって来た協力者は昴に変装していた。この姿に、赤井が動揺して、安室は警戒している。
「盗一さん。意地悪はだめだよ。」
「それもそうですね。」
変装のマスクを剥ぎ取った盗一の姿に、驚愕する安室と赤井。
「はじめまして、コナン君の協力者、黒羽盗一です。初代怪盗キッドでもあります。」
「初代怪盗キッド!?コナン君が言っていた犯罪者は彼なのか!」
「でも、死んだと聞いていたが…」
「コナン君の親である工藤優作と工藤有希子の策で、死亡偽装させてもらいましてね。コナン君の協力者をする代わりに、匿ってもらったのですよ。」
盗一の考えた半分本当の話に、納得している赤井と安室の2人。灰原は、盗一を見ている。
「工藤君の協力者が、初代怪盗キッド。なら、今現在、世間を騒がせている怪盗キッドは?」
「私の息子ですよ。勿論ですが、確保はしないで頂きたい。交換条件です。」
「………わかりました。ですが、他の警察官に確保されることに関しては、無理ですよ?」
「問題ありません。」
交渉が成立したため、今後の話し合いをすることにしたのだった。
組織の本拠地にいるラムは、警視庁に潜入させているルシアンに、指令を送っていた。
《日本にいるFBI捜査官に、表向きとして、捜査協力を要請しなさい。我々のダミー情報を与えて、様子を見るのです。》
《了解しました。ラム…》