コナンは組織が所有しているセーフティーハウスに、到着すると、ベルモットが待っていた。
「待ってたわよ。クールガイ…」
「大丈夫なのか。暗殺任務の準備は…」
「問題ないわよ。今回はクールガイにこの薬を試してほしいのよ。」
ベルモットが持ってきた薬は、APTX4869の解毒剤だ。組織が内密に開発した解毒剤である。この解毒剤の開発計画の指令を出したのは、ラムである。
「シェリーの研究データから開発した解毒剤よ。未完成品だけど。」
「大丈夫なんだろうな?」
「既に、人間に試したわよ。8割は成功したわよ。個人差はあるけど、大体12時間。」
ベルモットの説明を聞いたコナンは、薬を受け取ると、目的を聞いた。
「元に戻って、組織の報告会に参加するようにだそうよ。クールガイは声色が使えるから、変装すれば、どうにでもなるわ。」
「…………」
「私が貴方を組織に推薦した理由は、知っているはずよ。」
「感謝してるさ。わかった。黒のスーツと靴、変装道具の準備は?」
「既にしてるわよ。誰に変装する?」
コナンは、工藤新一の時に隻眼の男性に変装したことを思い出して、ベルモットにそれを頼んだ。
「わかったわ。素顔がバレるといけないから…」
ベルモットは変装マスクの準備をして、コナンは別の部屋に行き、解毒剤を飲んだ瞬間。体内が暑くなって、胸を押さえながら苦しんでいる。暫くすると、工藤新一に戻った。
「ヤバイな…この苦しみは、味わいたくないぜ。」
服に着替えた新一は部屋を出ると、ベルモットから変装マスクを受け取り、隻眼の男性に変装する。声色を調整すると、低めの声を出しながら、冷徹な雰囲気を演じた。
「これなら、誰にもバレないわね。車に乗りなさい。ジン達が待ってるわ。」
「いいだろう…向かうとしようか。」
組織特有の気配を出して、集合場所に向かった。
とあるビルの最上階の部屋にいるジン、ウォッカ、バーボン、キール、ピンガの5人は、ベルモットが来るのを待っていた。
「ベルモット遅いですね。」
「メールが来たわ。後1人連れてくるから、楽しみに……て、メールが来たわよ。」
「誰が来るんだよ?ウォッカは知らねえか?」
「知らねえな。ジンの兄貴は?」
「わからねえな。ベルモットが来たら、わかるだろ。」
すると、ベルモットと隻眼の男性に変装した工藤新一が到着した。バーボンは隻眼の男性に目を見開いている。
(奴が…ブルーブラックか。確かに、隻眼の男性だが…)
「ベルモット。奴は誰なんだ?」
「ベルモット…私が話しますから、言わなくても結構です…」
新一の言葉に、ベルモットは一歩下がり、黙っている。すると、一礼しながら新一は、コードネームを名乗った。
「皆さま…私が組織のNo.3、コードネーム…ブルーブラックと申します。ラムからの命令により、御挨拶に伺いました。」
「ほう…お前がそうか。」
ジンが拳銃を向けると同時に、新一が発砲して、ジンの持っている拳銃に命中させて、床に落とした。
「…拳銃を向けるのは、やめていただきたい。」
「………悪かったな。」
(ジンと同時だと…だが、これはチャンスだ。奴と仲良くなれれば…組織内部に攻めれる。)
バーボンはそう考えていると、新一は1枚の黒封筒を取り出して、皆に手渡した。
「皆さんが行う任務なのですが、一部変更があります。」
「何だよ…それ?」
ピンガは黒封筒から紙を取り出すと、内容を見る。取引任務が中止となり、暗殺任務にジン、ウォッカ、バーボン、キール、ベルモットの5人の名前が入っていた。
「取引が中止?どういうことだ。」
ジンの質問に、新一は潜入させていたルシアンからの情報を提示した。
「警察庁に潜入させているルシアンからの情報で、取引任務の遊園地に、FBIが張り込む情報を獲得しまして…」
「FBIだと!?本当ですかい!」
「信憑性に関しては、悪魔の証明です。わざと情報を分散させて、敵を欺く策の可能性もありますので…」
「だとしても、敵の罠に入るバカはいねえ。取引任務は中止にすればいいんだな?」
「はい。ですが、警戒してくださいね。怪盗コルボーがターゲットの博物館に来るのですから、警察も、必ず来ます。」
「いいだろう……貴様の指示に従ってやる。」
暫く、話し合いが行われ、解散となった。新一はベルモットの車に乗り込むと、セーフティーハウスに戻った。バーボンは風見にメールを送り、スパイに気を付けろと……警告のメールを送った。