博士の家では、安室が組織の情報を赤井、盗一、コナンの3人に提示して、情報を共有する。
「警察庁に組織から送り込まれたノックが、紛れ込んでいるのか。」
「それは危険な賭けになりますね。既に、安室さんが公安の人間だと、知られた可能性があります。」
「だが、組織は僕を殺していない。既に、知られているのなら、僕を殺すはずだ。」
安室の発言に、コナンは次なる一手を考えながら、表向きの仮説を提示する。
「そのスパイの目的は、安室さんじゃなくて、公安の情報操作が目的なんじゃないかな?例えば…情報に嘘を紛れ込ませて、撹乱させるとか。」
「坊やの仮説は否定できないな。既に、安室君がノックだとしても、組織からしたら何も、影響がないだろう。だが、ノックを増やせば、逆に組織に殺されてしまう。どちらにしても、組織には被害がない。」
「それは困りましたね。組織を壊滅させるとしても、戦力が違いすぎます。組織の根が何処まで、伸びているのか…」
コナンの仮説により、影響を与えると、もう1つの仮説をいった。
「そのNo.3が、警察庁にノックを送ったなら…FBIにも、送り込ませた可能性はあると思う…赤井さん?」
「考えたくはないな。だが、調べる価値はある。後で、ジェイムズに連絡しておく。」
話し合いが終わると、地下室から灰原が出てきて、お茶を出し、コナンの方を見て、聞いてきた。
「工藤君は危険なことは、しないわよね?」
「……奴等に関する情報をは、確かにほしいけど、死にたくはない。やらないよ…」(この状況だと、俺も…ノックになるよな。偶然の結果的になるが……)
「そうだ。坊やは我々の協力者だが、絶対に危険なことをしないでくれ。」
「組織の情報は提示する。だけど、コナン君には推理をして、作戦を計画してほしい。勿論、君のことは、他の捜査員には黙っている。」
安室、赤井の言葉に、小さく頷いているコナンだが、コナンの協力者である盗一は黒の組織の人間であると、知っているが黙っている。コナンと盗一は求めるものがあるからだ。
「少し疲れちゃったから、部屋で休んでるね。」
「そうか。我々も、帰るとしよう。」
赤井、安室、盗一が出ていくと、灰原はコナンを抱き締めて、質問した。
「工藤君は…体調が悪いでしょ?」
「な、何を言って…」
「明らかに風邪引いてるわよね?私が看病するから来なさい。」
コナンの腕を掴んで、逃がさないようにする。部屋まで連れてくると、ベットに寝かせた。
「風邪薬、解熱剤、卵粥を準備してくるから、待ってなさい。」
「灰原…」
「何?風邪が治るまでは、部屋からは出さないわよ。」
「ありがとな…無理して、悪かった。」
「……………別にいいわ。」
部屋から出た灰原を見届けると、コナンはいろいろと考え始めた。
(組織のNo.3の仮面、小学生江戸川コナンとしての仮面、…捜査協力者工藤新一としての仮面…最後は灰原と運命共同体としての仮面…役割は演じれるけど…俺は…何者なんだ…俺の役目は…目的は……?)
コナンは組織を離れた期間があるせいか、いろんな仮面を被り、命じられた任務をしていたが、それが次第に板挟みになり、体調を崩す結果となってしまった。
(……情けない話だな。だが、やめるわけにもいかないしな。俺にも、目的があるし…今は…ちゃんと寝て、体調を戻さないとな。)
コナンは眠気が来て、眠ったようだ。
本拠地にいるラムは、次なる一手を考えているが、中々思い付かない。
(バーボンとキールはノックですが、中々使える組織の駒です。組織の繁栄のためにも、まだ…始末するわけにはいきません。ブルーブラックも裏切りはありませんが、無理をさせては…危険です。彼を組織から離れさせた理由は、休息の意味もあるのですが…だからシェリーの監視任務を理由としましたが…)
ラムは頭を抱えながら、どうするか考える。腕時計の時間を確認すると、表向きの仕事の時間となり、変装の準備をする。
「さて、仕事をしやすか。」
ラムは離れた場所に停めてあるバイクに乗って、職場に向かうのだった。