コナンは専用のセーフティーハウスで、ベルモットと計画の最終調整をしていた。勿論だが、盗一も話し合いに加わっている。ベルモットの協力者でもあるのだ。
「さて、私の役割は怪盗コルボーになり、ターゲットの捕獲でいいのかな?ベルモット…」
「その通りよ。前回はクールガイを働かせたから、今回に限り、協力する取引をしたのよ。勿論、殺しが発生したとしても、黙ってもらうわよ。」
「私はそれでも構いません。綺麗事を言うつもりはないのでね。だが、私は殺しはやらない。その契約だ。」
「別に構わないわよ。怪盗コルボーは怪盗キッドと同様に、殺しはやらないわ。」
コナンは2つの計画を同時進行で進めるために、計画書を作成している。既に、下見を終えているため、最終確認さえ終えれば計画を実行できる段階なのだが、ベルモットから悪い知らせが…
「わかったわ……クールガイ、ヴェスパーから悪い知らせが来たわよ。」
「悪い知らせ?」
「怪盗キッドが予告状を出したわ。博物館に展示されている絵画…死神の戦慄を盗むそうよ。」
「怪盗キッド!?マジかよ…」
コナンは悪い知らせを聞いて、すぐに計画を修正するため練り直す。盗一は無言になりながらも道具の確認をしている。
「キッドが狙うのは宝石だろ?何で、絵画を狙うんだよ。」
「死神の戦慄は、人々の魂を奪うために死神が大鎌で、人々を斬殺しているのを画かれた絵画です。ホラーファンに評価が高いとされています。」
「盗一さん。怪盗コルボーで出るのは、危険な気がする。最悪の場合…快斗と盗一さんが殺されかねない。」
コナンは盗一にコルボーで、出るのをやめるようにいった。
「それでは、怪しまれませんか?」
「姿を現さなくても、やりようはあるからな…」
暫く計画を考えていると、ベルモットは中止を決断する。
「やっぱり、怪盗コルボーの登場は中止にするわ。キッドが絵画を盗みに来るのに、怪盗コルボーの計画は狂いかねないわ。」
「仕方ありませんね。ですが、ターゲットの確保計画はやらねば…」
「だったら、暗殺計画の前日に確保するしかないな。盗一さんにはターゲットに変装して、行動するもらいたいけど…どうかな?」
コナンの提案に、盗一は暫く考えると頷いた。
「その作戦でいきましょう。」
「計画を説明するよ。」
コナンが計画を説明している頃。警視庁に潜入しているヴェスパーこと、高木は屋上でラムにメールをしていた。
(これで、報告は完了。黒田管理官に怪しまれたら、組織は終わる。さて、指令が無いから、通常業務に戻るか。)
高木は煙草とライターを取り出すと、誰かが屋上に来たようだ。その人物は、警視庁捜査一課白鳥任三朗警部だ。
「高木君が煙草とはね。珍しい…」
「白鳥さん!?吃驚しましたよ…このことは言わないで下さいよ。僕も吸うときはあるので…」
「言わないよ。最近は物騒だね。」
白鳥は缶コーヒーを飲みながら世間話をする。高木は煙草の煙を逃がして、少し咳き込んでいる。
「それもそうですね。」
「怖い世の中になったよ。」
缶コーヒーを飲み終えると、白鳥は屋上を出ていった。
(………白鳥さん…少し怪しかったな。気のせいか。)
高木は煙草の火を靴で踏み消すと、屋上を出ていった。