コナンは夜の東都タワー展望台付近で、黒の組織メンバーが来るのを待っていた。何故ならば、この日に探偵である小五郎が来ると、情報を手に入れていた。
(毛利小五郎…この場所に犯人が来ると、推理したのかな。だが、ヴェスパーは…捜査会議に探偵は来ていないと言っていた。どういうことだ?)
警視庁に潜入しているヴェスパー…高木からの情報に、違和感を感じているコナン。何か嫌な予感がするようだ。
(どうする…ノックリストの回収は、アイリッシュがする手筈になっている。俺が動いてもいいけど…怪しまれるな。)
暫く隠れながら、連絡が来るのを待っているコナン。組織用の携帯にベルモットからメールが届いた。
《ノックリストの回収完了。だけど、アイリッシュが毛利小五郎に見つかったわ。正体はまだ、バレてない。時間の問題ね…》
《………わかった。ベルモットはラムに報告をしてくれ。今回、余り働いてないな…俺は。》
《貴方は指示を出す役目。失敗はしていないのだから、責任はないわよ。》
《アイリッシュは、その場から離れさせろ。毛利小五郎を殺すなとな。奴を殺したら、警視庁の人間が大捜査をする。》
小五郎を殺さないように指示を出すコナン。ベルモットも、賛成のようでアイリッシュに伝えるようだ。
(今回の任務に殺しは、命令されていない。もし…殺るにしても、リスクが高すぎる。)
東都タワーから出ようとしたら、発砲音が響いた。コナンは嫌な予感が的中して、急いで向かった。
同じく東都タワー内にいた小五郎は、目暮に拳銃を向けていた。目を見開いている目暮は、焦っている。
「毛利…何で私に銃を向けている?」
「目暮警部じゃないな…」
「落ち着くんだ。」
小五郎は銃を向けながら、目暮に近づいている。引き金はまだ引かずに、狙いを定めている。
「安心しろ。この銃は麻酔銃…お前を眠らせる。」
「……………」(ならば…こいつを消して…)
目暮は動こうとしたら、小五郎の首に小さな針が刺さり「ふへ…」と変な声を出してよろけながら、座り込んで眠ってしまった。
「………………何が!?」
「助けに来たぜ…アイリッシュ。」
柱の後ろからコナンが出てきた。目暮は目を見開いて、コナンを見ている。
「お前は何者だ?」
「下の階で、気絶している捜査員達はお前だろ。」
目暮、いや…目暮に変装しているアイリッシュは「お前は何者だ?」と再度質問した。
「江戸川コナン…No.3だよ。」
「お前が…組織の…」
動揺しているアイリッシュに、コナンは簡単に計画の説明をした。その計画に興味を持ったアイリッシュは「面白そうだ。」と言って、持っているノックリストの入ったUSBメモリーと同じ物をコナンに渡した。
「アイリッシュは早く脱出しろよ。ジンに蜂の巣にされたくなければ…」
「ウォッカから聞いた。またな……」
目暮の変装を解いて、別の人物の変装すると東都タワーの脱出を図る。コナンはアンモニアの入ったスプレーを小五郎に嗅がせ、意識を戻した。
「大丈夫…小五郎のおじさん。」
「お前は……眼鏡の坊主!?どうして…」
「安室さん経由で。博士と一緒に探してたんだ。」
「そうか。早く…脱出を…」
小五郎はコナンに、早く出るように叫ぶ寸前。大型軍用ヘリのライトが、東都タワー内に照らされた。
「……大型ヘリ!?」(ジンの野郎…仕出かしやがった!)
東都タワー付近上空を旋回している大型軍用ヘリ。内部にいるジン、ウォッカ、キール、ピンガの4人。
「ジンの兄貴。どうして、軍用ヘリで…?」
「コルンとキャンディーが、アイリッシュがいる周辺に、公安が張り込んでいるらしい。確保される前に、蹴散らしておく。」
「東都タワー内に、公安がいるの?」(赤井秀一からは、そんな話は聞いてないわね。念のために、情報を隠したのかしら?)
その情報を聞かされたキールは(公安に口止めでも、されたのね。)と思うことにしたのだった。