新一はラムから組織内での規則、任務などの説明を受けた。先ず始めは、勉学や武器の使い方を教わるために、組織が所有しているビルに向かうことに。
「…………ボウヤは本当に、組織に入る気?」
「………………」
新一は窓の外を眺めるだけで、無言を貫いている。ベルモットは会話するのを諦めて、運転に集中する。
「ボウヤ…「新一…ボウヤ呼びはやめて。名前で呼んで…「悪かったわね。新一…」」
ベルモットは改めて、新一に与えられる任務を説明される。
新一の任務は慣れるまでの間。知識を蓄えることと、武器の訓練、手入れを覚えること。組織に入る以上、武器が使えないでは話にならない。
「新一は殺しを嫌う。貴方が扱う武器には、麻酔銃が支給されるわよ。当分は小学校に通いながら、組織から出される課題をやりなさい。」
「…………家はどうなるんだよ。確か、家の隣には人住んでるぜ?」
「私が新一の親に変装して、対応するわ。昏睡状態で、入院している情報は流れていないから。」
赤信号で車が停止すると組織用の携帯を取り出して、新一に渡した。防水加工がされていて、逆探知がされないようになっている。
「新一用の携帯。組織から仕事依頼がある際は、その携帯に連絡が来るわ。」
「………ベルモット。組織の任務が失敗したら…」
「基本は殺されるわね。失敗は死しかないわ。」
新一は組織用の携帯を操作しつつ「わかった。」と返事をして、窓の外を見つめた。
組織が所有している高層ビルに到着すると、車から降りる新一とベルモットは、ビルの中に入ってエレベータに乗り込む。最上階のボタンを押して、最上階に上がっていく。
「このビルに一般の人は住んでるの?」
「いるわよ。このビルの所有者は、組織の人間だわ。」
「ふーん。」
「興味無さそうね。」
無関心の新一に、ベルモットは気にしていないようだ。エレベータが最上階に到着すると扉が開いた。
「この廊下の奥に、部屋があるわ。」
長い廊下を進むと部屋に通じる扉を発見した。ベルモットはカードキーを取り出して、差し込み装置にスライドさせるとロックが解除され、扉が開いた。
「広い…」
「この室内には4部屋あるわ。1つの部屋を武器を隠すのに利用しなさい。後で、指導者を連れてくるわ。」
「…………わかった。」
ベルモットが新一を高層ビルに案内している頃に。ラムは他の幹部達にメールで、指令を送っていた。
(例の組織の手掛かりが皆無ですね。組織内にノックが紛れ込んでいるのは、感じましたが。)
今現在ラムは、新一の両親である優作と有希子を襲った犯人の手掛かりを探している。ベルモットが工藤家の室内を探索した時には、ラムが狙っている物の情報がなかった。元々無いか、盗まれたかのどちらかだ。
(ですが、例の宝石を狙っているあの怪盗の関係者は…彼等だけ。情報を盗まれたが…有力のハズ。組織内に警察以外にも、例の組織のノックがいる可能性も、否定できない。面倒ですね……例の組織は、我々の組織の傘下でありながら喧嘩を売りました。)
新一が組織に入ったその日の夜。学校の宿題を終えて、組織から出された課題を取り組んでいた。
「………………」
出されている課題は、専門書の書き取りやパソコンのパッキング技術の習得が求められた。ベルモットは夕食を作っている。
(ラムの出す課題はハードね。でも、これらをやり遂げなければ、組織から粛清される。新一は小学生。ラムの出すこれは、まだ優しい方よ。)
夕食の準備ができたので、新一を呼びにいくと。黙々と専門書を読み更けていた。物凄い集中力である。ベルモットが声をかけたが気づいていない。
(集中力してるわね。これはもしかしたら、将来化けるかもしれないわ。)
一旦台所に戻ったベルモットは、ラムに今日の報告をするのだった。