組織のNo.3に昇格して半月後。ラムからメールが届いたため、内容を見た。
《ブルーブラックの部下になる者が、明日の14時に来ますので、顔合わせをしてください。》
新一はラムに《了解》と打って、送信した。組織用の携帯と表用の携帯の2台を持って、隠れ家から出る。
(同い年で、部下かよ。早すぎると思うんだけどな。)
近くの喫茶店に入り、空いている席に座る。ウェイターがやって来て、注文を聞いてきたのでブラックコーヒーを注文した。
(任務はないから、暇だな。それにしてもラムは…)
新一はラムに苛ついていた。この前のラムからのメールに、来年になったら組織の幹部構成員達に、No.3の誕生を公表するという。
(ラムの野郎……仕方無い。実力を上げていかないとダメだしな。)
溜め息すると同時に、女性の悲鳴声が聞こえてきた。新一は嫌な予感を感じつつも、悲鳴のする方に移動した。
「何かあったんですか?」
「男性が…頭から…」
「人を店から出さないでください!警察と病院に連絡を…」
女性店員が行った後。新一は現場に入らない程度の見える範囲内で、数枚の写真を撮って懐に入れる。
現場はトイレの個室で発生した。男性が頭から血を流していて、背を向けた状態で倒れていた。個室には窓があるが、人が通れない程の小窓に血がついている。
(後頭部を強打されている。)
新一は写真を撮った後。席に戻って警察と救急車が来るのを待つ。暫くして、警察が来ると事件現場である個室トイレの捜査を始める。
殺人事件の捜査が始まっている最中に、探偵が入ってきた。何故か、警官達は探偵を現場に入れている。
(あれは…小五郎のオッチャン!?何でいるんだよ!)
新一は目を見開いたが、コーヒーを飲んで落ち着ける。すると、警官に声をかけられた。
「君に話を聞きたいんだが。」
「良いですよ。事件のことですか?」
「………女性店員から聞いたが、警察と救急車を呼ぶように、指示を出したのは君だね?」
「合ってますよ。」
警官に聞かれたので、偽りなく正直に答える。
「その時に、現場写真を撮ったとか?」
「このインスタントカメラを使いました。」
新一は警官に現場写真を撮ったインスタントカメラを渡した。アリバイに関して聞かれたが「女性店員が悲鳴をあげてたので、現場に近づいたら…」と説明している途中で「工藤君じゃないか!」と誰かに声をかけられた。
「貴方は…目暮刑事…お久し振りです。」
「わしはもう警部だ。優作君は元気にしとるかね?」
「ええ…目暮警部。それと…」
事件現場の写真を撮影したことを言って「勝手なことはしないようにな。」と少しばかり、叱られたが…
「あの何で、小五郎のオッチャンが?」
「毛利君は探偵だよ。事件の捜査協力を頼んだのだよ。」
「そうですか。」
新一は気づいたことを目暮に話して、捜査が終わるまで、席に座った。
(小五郎のオッチャンが、探偵…俺も言えないが、探偵に捜査権は無かったハズだし。)
コーヒーを飲み終えると事件の捜査が終わったようで、店内にいる人間を帰すようだ。その前に、指紋提供をされたが…
「工藤君。もう帰っても、大丈夫だそ。」
「それなら、1つだけ聞きたいことが。」
新一は気になることを目暮に言ったら「確かに、個室トイレの小窓の外に落ちていたぞ。」確証を得た新一は、メモ紙に何かを書き込むと目暮に渡した。
「犯人は、わかりませんけど。凶器は多分…バラバラになって、処分されたと思います。それでは、帰りますね。」
「気をつけて、帰るようにな。」
新一は喫茶店を出ていった。